信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングのおもしろさを、たくさんの皆さんに伝えたくてブログを始めました。アマチュアボクシングを教えてるので、練習方法や基本なども書いていきます。

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80年代は中量級の時代。その中でベストなボクサーを考える。

リング・マガジンのファイター・オブ・ジ・イヤーをもとに、年代ごとのMVPを考察しているブログです。今回は1980年代の考察です。

1990年代はロイ・ジョーンズJrをはじめ、才能豊かなボクサーたちがしのぎを削った時代でもありました。それぞれのボクサーがビッグマッチを求め、様々な階級でビッグイベントが次々と行われた時代。

1990年〜1999年の10年間で最も活躍したボクサーを考察したブログ↓

boxingcafe.hatenablog.com

そして、その土台をつくったのは1980年代でした。

1970年代後半まで、ボクシングの中心はヘビー級にありました。

その後、1980年に入ると中量級にタレントが揃い、盛り上がっていきます。

ウェルター級からミドル級近辺という、欧米人にとって中間の体格のボクサーたちが集まる中量級は、パワーのある選手、スピードのある選手、様々な個性が集まる中で大変な人気を博します。

「黄金の中量級」と言われたこの時代のファイター・オブ・ジ・イヤーのボクサーたち(以下MVPとも略)を振り返り、この10年間でのMVPを考察していきたいと思います。

 

1980年〜1989年のファイター・オブ・ジ・イヤー

1980年 トーマス・ハーンズ(アメリカ)

1981年 シュガー・レイ・レナード(アメリカ)・サルバドール・サンチェス(メキシコ)     

1982年 ラリー・ホームズ(アメリカ)

1983年 マービン・ハグラー(アメリカ)

1984年 トーマス・ハーンズ(アメリカ)

1985年 マービン・ハグラー(アメリカ)・ドナルド・カリー(アメリカ)     

1986年 マイク・タイソン(アメリカ)

1987年 イベンダー・ホリフィールド(アメリカ)

1988年 マイク・タイソン(アメリカ)

1989年 パーネル・ウィテカー(アメリカ)

年に2人のMVPが選ばれている年もあります。

さて、もう少し詳しく見ていきます。

 

1980年 1984年 トーマス・ハーンズ

1980年にWBA世界ウェルター級タイトルを獲得

1981年にWBA・WBC世界ウェルター級統一戦に敗退し、陥落。

1982年にWBC世界スーパーウェルター級タイトルを獲得、2階級制覇。

1984年にロベルト・デュランを下す。

1985年にWBA・WBC・IBF世界ミドル級統一タイトルに挑戦、失敗。

1987年にWBC世界ライトヘビー級タイトルを獲得、3階級制覇。

同年、WBC世界ミドル級タイトルを獲得、4階級制覇。

1988年にWBO世界スーパーミドル級タイトルを獲得、5階級制覇。

1989年にWBC・WBO世界スーパーミドル級統一戦で引き分け、獲得失敗。

1981年 シュガー・レイ・レナード

1979年にWBC世界ウェルター級タイトルを獲得。

1980年に同王座から陥落。

同年にダイレクトリマッチで勝利し、同王座に返り咲き。

1981年にWBA世界スーパーウェルター級タイトルを獲得、2階級制覇。

同年、WBA・WBC世界ウェルター級王座の統一戦に勝利し、王座統一。

1987年にWBC世界ミドル級タイトルを獲得、3階級制覇。

1988年にWBC世界スーパーミドル級、ライトヘビー級タイトルを獲得、5階級制覇。

1989年にWBC・WBO世界スーパーミドル級統一戦で引き分け、獲得失敗。

1981年 サルバドール・サンチェス

1980年にWBC世界フェザー級タイトルを獲得。

1981年の6度目の防衛戦でウイルフレド・ゴメスをKO。

1982年までに9度の防衛に成功、その後交通事故により死亡。享年23歳。

1982年 ラリー・ホームズ

1978年にWBC世界ヘビー級タイトルを獲得。

1982年には2度の防衛に成功、連続13度の防衛。

1983年にIBF世界ヘビー級王者に認定。WBC同級タイトルは連続17度防衛後、剥奪。

1985年に同王座から陥落

1986年に同王座に挑戦、失敗。

1988年にWBA・WBC・IBF世界ヘビー級タイトルに挑戦、失敗。

 

1983年 1985年 マービン・ハグラー

1980年にWBA・WBC世界ミドル級統一タイトルを獲得。

1983年にIBF世界同級タイトルを吸収、3冠統一王者に。

1985年にトーマス・ハーンズを下し防衛成功。

1986年までにWBA・WBC王座を12度防衛、IBF王座を5度防衛。

1987年にWBA・IBF王座を剥奪。

同年にWBC王座から陥落。

1985年 ドナルド・カリー 

1983年にWBA世界ウェルター級タイトルを獲得。

1984年にIBF世界同級王座に認定。2冠王者に。

1985年にWBC世界同級王座を吸収。3冠王者に。

1986年にWBA・WBC・IBF王座から陥落。

1987年にWBA世界スーパーウェルター級タイトルに挑戦、失敗。

1988年にWBC世界スーパーウェルター級タイトルを獲得、2階級制覇。

1989年に同王座から陥落。

1986年 1988年 マイク・タイソン

1986年にWBC世界ヘビー級タイトルを獲得。

1987年にWBA世界同級王座を吸収、2冠王者に。

同年、IBF世界同級王座を吸収、3冠王者に。

1988年には統一王座の3度の防衛を全てKOで飾る。

1989年までにWBA王座を8度、WBC王座を9度、IBF王座を6度防衛に成功。

1987年 イベンダー・ホリフィールド

1986年にWBA世界クルーザー級タイトルを獲得。

1987年にIBF世界同級王座を吸収、2冠王者に。

1988年にWBC世界同級王座を吸収、3冠王者に。

同年、タイトルを返上しヘビー級に転級。

1989年 パーネル・ウィテカー

1988年にWBC世界ライト級王座に挑戦、失敗。

1989年にIBF世界ライト級タイトルを獲得。

同年、WBC世界同級王座を吸収、2冠王者に。

80年代で最も活躍したボクサーは?

やっぱり80年代は中量級ボクサーの宝庫ですね。トーマス・ハーンズが2回、マービン・ハグラーも2回、シュガー・レイ・レナードが1回。

この3人については多くの方がご存知かと思いますが、この3人+ロベルト・デュラン、そして他のライバルたちが次々とビッグマッチを消化し、黄金の中量級と呼ばれるに至ったこの時代。

1985年のドナルド・カリーはレナードやハーンズが転級したあとのウェルター級を牛耳った選手ですが、その後の活躍を見てもやはりレナードやハーンズよりは少し劣ります。

1981年のサルバドール・サンチェスは後の3階級制覇王者のウィルフレド・ゴメスをKOした試合が評価されたの受賞だと思いますが、アズマー・ネルソンを破った9度目の防衛戦のあと急逝。まだ若く、才能に溢れるボクサーだったので非常に残念です。

1989年のパーネル・ウィテカーはこれからPFPキングとなりますが、90年代の選手という印象ですね。後年のフロイド・メイウェザーjrの元祖とも言えるディフェンシブなスタイルでのちに4階級制覇を成し遂げます。

ヘビー級では、ラリー・ホームズが1978年にヘビー級王者となり、1980年には復帰してきたモハメド・アリを打ちのめし、世代交代を知らしめます。このホームズ、もともとはアリのスパーリングパートナーとして腕を磨き、アリのスタイルを模倣し昇華していった選手。WBC王座、IBF王座を併せて通算19度防衛しましたが、1985年、マイケル・スピンクスに敗北し無冠に。

 

そのホームズが陥落するのと同時期にデビューしたマイク・タイソンは、翌年、史上最年少でヘビー級王者となります。恩師、カス・ダマトは既に亡くなっていましたが、その教えを守り見事20歳5ヶ月での戴冠。1990年に東京ドームで陥落するのですが、89年末までは無敗。そこまでの戦績も37戦全勝(33KO)という驚異的なレコード。1988年にはラリー・ホームズ、トニー・タッブス、そしてマイケル・スピンクスといった元王者をKOで下しますが、ロビン・ギブンズとの結婚と離婚、そしてドン・キングとの契約で精彩を欠きはじめ、評価を落とし初めていきます。本当にもったいないボクサーでした。しかし、この事は今後のボクサーの反面教師としてボクシング界に貢献している、と私は思うのです。

そしてそのタイソンのライバル、イベンダー・ホリフィールドは、1986年と1988年に受賞したタイソンに挟まれ、1987年の受賞。これはクルーザー級タイトルを統一したことによるものと思いますが、統一後、すぐにヘビー級に転向。ここからまだまだ激闘を制し、結果を残していく事を知っていると、統一王座すらもキャリアの序盤と言えます。

さて、そうはいってもやはり80年代といえば中量級です。この黄金といわれた中量級ウォーズがなければ、勿論マイク・タイソンが80年代のMVPだったでしょう。しかし、このレナード、ハグラー、ハーンズ、デュランの4強(と他の強豪たち)が、さながらリーグ戦のように80年代を通して戦い抜いた事で、ボクシング界は大いに盛り上がりました。ですので、MVPもこの中から選ばれてしかるべき、と思うのです。

 

1979年 

レナードがウィルフレド・ベニテスを下し戴冠

1980年 

ロベルト・デュランがレナードを破り2階級制覇

ハーンズがホセ・ピピノ・クエバスを下し戴冠

ハグラーがアラン・ミンターを下し戴冠

レナードがデュランに勝利し、王座返り咲き

1981年

レナードがアユブ・カルレに勝利、2階級制覇

レナードとハーンズが統一戦を闘い、レナードが勝利

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1982年

レナードが引退

ハーンズがウィルフレド・ベニテスを下し2階級制覇

1983年

デュランがデビー・ムーアを破り3階級制覇

ハグラーがデュランの挑戦を受け、退ける(ハグラーの防衛戦初の判定決着)

1984年

ハーンズがデュランに勝利。(統一戦とはならず)

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1985年

ハグラーがハーンズの挑戦を受け、退ける

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1987年

ハーンズがデニス・アンドリュースを破り3階級制覇

レナードがハグラーに挑戦し、レナードが勝利、3階級制覇

ハーンズがファン・ドミンゴ・ロルダンを破り史上初の4階級制覇

1988年

ハーンズがジェームス・キンチェンを破り史上初の5階級制覇

レナードがドン・ラロンデとキャッチウェイトで対戦、勝利。(SミドルとLヘビーのタイトルがかけられていた)5階級制覇。

1989年

レナードとハーンズが統一戦を闘い、引き分け

デュランがアイラン・バークレーに勝利し、4階級制覇

レナードがデュランに勝利し、防衛

他の3人全てに勝利しているのはレナードです。しかし、レナードが最も偉大か、というとそう考える人は意外に少ないのではないか、と思っています。

1981年のハーンズ戦はとにかく素晴らしかったです。その後、網膜剥離で一度引退をしますが、ハグラーのジョン・ムガビ戦を見て「このハグラーなら勝てる」と復帰。

1987年のハグラーvsレナードは、ハグラーの勝利を支持するファンも大勢いると思います。その試合でレナードは沢山の条件を出し、もともとWBA、WBC、IBFの統一王者だったハグラーは、その条件を飲んだがためにWBA、IBFの王座剥奪という憂き目にあい、結果負けてしまいます。ハグラーのボクシングが好きな私にとっては、同情の余地があります。(個人的見解です。)

その後のレナードは、記録をつくるためと言われても仕方のないような試合に挑みます。1988年、キャッチウェイトの1戦で2階級のタイトルがかけられるという謎。スーパースターへの忖度が見て取れます。

勝ち負け関係なく、本当の強い相手を追い求めたのは、ハーンズとデュラン。ハーンズはハグラーやアイラン・バークレーに痛烈にKOされた試合も含めて、非常に魅力的な選手だったと思います。初の戴冠戦からホセ・ピピノ・クエバスという超がつくほどの名王者からベルトを奪取、1981年のレナード戦では敗れますが、翌1982年には「天才」ウィルフレド・ベニテスからタイトルを奪取し、2階級制覇。「ラスベガス恐怖の一撃」と呼ばれた伝説のデュラン戦、敗れはしましたが非常にスリリングだったハグラー戦。1989年のレナードと引き分けた一戦も、ハーンズが勝っていたというファンは多いようです。

 

そしてハグラー、不遇とも言われる王者。非常にストイック、デビュー以来連勝するも、なかなかタイトルの機会はまわってこず、無冠の帝王と呼ばれた時代もあったそうです。1980年代のはじまりと同時にミドル級タイトルを獲得し、統一王者として1987年までの長期政権を築きます。その12度の防衛のうち、KOは11。まさに時代を代表するミドル級です。ちなみにKOできなかったのはロベルト・デュランのみ。

デュランは意外にもファイター・オブ・ジ・イヤーには輝いていないので今回のMVPからは除外ですが、ライト級で猛威を振るった石の拳を武器に、巨人相手に闘いを挑んだ非常にエキサイティングな選手でしたね。

信太的80年代MVPは。

“マーベラス”マービン・ハグラー!!

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80年代の「ラスボス」感が半端ないハグラーが、MVPです。ハグラーというラスボスがいたからこそ、辿り着く目的地があったからこそ、非常に盛り上がったと思います。実際、リアルタイムで見ているわけではないので、あくまでも想像ですが。。。

とはいえ、レナードもハグラーも、このラスボスがいなければ頭打ちだったと思うので、10年間のベストなボクサーはハグラー!ということで行きたいと思います。

と、あともうひとり。

トーマス“ヒットマン”ハーンズ!!

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にも、MVPを差し上げたい!1980年は2人選ばれている年もあるからいいでしょう。。。

ハーンズは勝っても負けてもおもしろいボクサー。ハグラーには3Rで敗れてはしまいましたが、紙一重の試合内容だったと言っても過言ではありません。

ということで、80年代のMVPは、まさにボクシングの本質がつまった「The Fight」を演じた二人のボクサー、マービン・ハグラーとトーマス・ハーンズにさせていただきます。

では、次は1970年代の考察。。。

やる、かなぁ。。。?

 

2000年以降のMVPボクサーの考察はこちら↓

boxingcafe.hatenablog.com

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