信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

大激闘!!福永亮次vs中川健太の3冠戦!そして岡田vs富岡、他、SLUGFESTの観戦記。

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12/14(月)、ボクシングレイズで生配信のSLUGFEST!

この日は19時すぎ頃に帰宅、急いでネットにつなぐと、ちょうど3試合目の途中くらいでした。

今回のブログでは、このボクシングレイズで生配信されたSLUGFESTの観戦記です。

↓プレビュー記事はこちら

boxingcafe.hatenablog.com

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スーパーライト級6回戦

鈴木雅弘(角海老宝石)4戦全勝(2KO)

vs

小田貴博(グリーンツダ)15戦10勝(8KO)5敗

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身長差が11cmもあるという両者。小田は「ジャンボおだ信長本屋ペタジーニ」というリングネームから、移籍に伴い本名の小田貴博に変更しています。

初回、身長差はありますが鈴木は鋭い踏み込みで右ストレートを好打します。近い距離ではボディもヒットさせ、その後もジャブをビシバシ決めて、優位に立つ鈴木。

 

終盤には右ボディもヒット、クリーンヒットは明らかに鈴木、初回から苦しい小田。

2R、遠い距離での探り合い。ジリジリとプレスをかける鈴木、小田のジャブの打ち終わりにラッシュ!ここでダウンを奪います。

再開後、焦らずにジャブ、左フックを当てた鈴木、その後もワンツーを軸として小田を攻め立てます。

3R、遠い距離での探り合いから、ここでも鈴木の右がヒット。大きな音が会場に響き渡った今パンチの後、鈴木が追撃したところで絡み合うように二人ともリングにダイブ。

ここで、小田のダメージを見たレフェリーがこの試合をストップ。

鈴木雅弘、3RTKO勝利。

豊富なアマキャリアのある、非常に強いボクサーですね。以前、デビュー3戦目の有岡康輔(当時三迫)戦を観戦した覚えがありますが、非常に気持ちの強そうなボクサーでもありました。

小田は3年以上ぶりのリング、六島ジムからグリーンツダジムへ移籍してからの初戦。

 

この一戦とは全く関係ないのですが、A-SIGNボクシングのオンラインサロンで伊藤雅雪(横浜光)の移籍うんぬんの裏話を聞けたので、色々あったのかと勘ぐってしまいます。

3年という時間はボクサーにとってあまりにも長く、もし色々と揉めていたのであれば不憫で仕方ありません。

今後もボクシングを続けるのであれば、応援していきたいと思います。

 

スーパーライト級8回戦

岡田博喜(角海老宝石)21戦19勝(13KO)2敗

vs

富岡樹(REBBT.IBA)11戦7勝(2KO)3敗1分

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相手が「岡田博喜」だからスーパーライト級に上げた、という富岡。特に減量苦とかではないようです。つまりは、やはり体格面では富岡不利は否めません。

かなりのハードマッチメイクを続けるREBOOT.IBAジム、その俠気を今回も応援します。

初回、両者ともにハンドスピード、そして体全体のスピードに優れ、軽量級と見まごうばかりの展開の早さ。ジャブの差し合いも速く、お互いの意地が見えます。かなりの緊張感!

 

2R、富岡がそのスピードと柔軟さ、そして多彩な左でノビノビと試合を進めているように見えます。岡田はやや直線的ではありますが、手数はしっかりと出ますね。

3R、富岡の左ボディで岡田が効いたか?岡田はその後前に出てプレスを強めます。この辺りは流石です。

4R、中間距離の攻防から、やはり富岡の狙いはボディ。しかし自分のボクシングは崩さず、相手の出先に合わせたボクシングを展開します。

このラウンドも相互にクリーンヒットしますが、富岡は終盤、少し下がり気味に。このラウンド、富岡が鼻血と右目上をカット。

5R、先程のラウンドよりも更に距離が縮まる両者。ヒットも多くなってきますが、富岡の一発に対して岡田は2発返します。

6R、富岡は遠い位置から踏み込んでうち、サークリング。素早いフットワークを使いながら戦いますが、いかんせん出血も気になります。岡田はプレスをかけ、旺盛な手数で富岡を追いかけていきます。

 

7R、開始早々にドクターチェック。再開後は打ち合い!両者ともにスピードは衰えておらず、非常に早いボクシングです。色々と仕掛ける富岡ですが、どっしりと構えた岡田を崩せていない状況です。

8R、最終ラウンドとなって富岡の出入りのボクシングが活きます。このラウンド序盤は富岡劇場と言わんばかりに集中した富岡のコンビネーションがヒットします。

中盤以降は岡田もしっかりとプレスをかけ、やはり打ち合う距離に富岡がいると打ち合いは岡田に分があります。

両者の持ち味、そして課題をともに出し合ったとも言える一戦は判定へ。

岡田博喜の判定勝利(3者ともに77-75)

富岡は一歩、足りませんでしたね。前回の吉野戦では、序盤にはリードしながら後半に倒されての負け。今回はシーソーゲームでしたが、やはり打たれて脆い場面は幾度となくありました。

 

ディフェンス自体は非常に良いですし、スピード、そのセンスともに疑う余地はありませんが、少しムラが有る感じがしてしまいます。自分のリズムが乗っている時と、そうでない時で3分間の中でも差がある感じ。常に自分のリズムをキープできるようになればもっと良くなると思います。

そして岡田は、見事に再起戦を飾りました。ここからまたキャリアを築くことは大変だと思いますが、また心機一転、世界を目指してほしいと思います。

メインイベント

日本・OPBF東洋太平洋・WBOアジアパシフィック・スーパーフライ級王座統一戦

福永亮次(角海老宝石)16戦12勝(12KO)4敗

vs

中川健太(三迫)23戦19勝(12KO)3敗1分

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世界タイトル以外で日本人ボクサーが取れるタイトル全てをかけたタイトルマッチ。ここに勝てば現役では吉野修一郎(三迫)に続き、二人目の3冠統一王者となります。

ともにハードパンチャー、KO決着濃厚ともいえる王者同士の一戦です。

勝てば世界には一気に近づきますが、敗けた方はタイトルを失い、かなり遠のきます。

初回、フェイント合戦から中川がワンツー。ここは身体が流れます。ちょっと福永の方がリズムに乗れている感じがします。ともに左ストレートを狙い、非常に緊張感のある展開です。

2R、福永がプレスをかけ、中川が迎え打とうとする展開。前の手で探り合い、ビッグパンチを当てるタイミングを狙います。

なかなかクリーンヒットはありません。

3R、拮抗した展開から、福永の左ストレートがヒット!ぐらついた中川に対し、ラッシュをしかける福永!しかしここで中川の左ストレートで逆襲!

ものすごい展開の30秒を過ごし、ゴング。

 

4R、このラウンドも拮抗したラウンドから、終盤に中川がクリーンヒット、しかしその後は福永が左ストレートをヒット!中川がダウン!

5R、退かない中川!少し狙いすぎの福永!中川の右フックがヒット、効いたか。ダメージは五分か?中川の方が手数が多い。しかし福永の方がパンチに力がこもっています。ともに余裕はありません。

6R、ともに判定は考えていません。序盤からハイペースで飛ばした福永の方が疲労がやや濃い。中川は丁寧にジャブを突き、左のオーバーハンド。

7R、序盤のようなキレが徐々に無くなってきた感じのする福永ですが、良いパンチが当たったところではしっかりとラッシュを仕掛けられる精神力はさすがです。

中川もダメージから、少しパワーがなくなっており、このラウンド後半は福永のジャブをもらってしまいます。福永はジャブが当たり始めたことにより復活傾向にあります。

8R、福永はやはり先程のラウンド後半から回復してきたような感じがします。ジャブを上下に打ち分け、近い距離での打ち合いにおいても福永。中川はかなり苦しい展開!福永のパンチが次々とヒットしますが、諦めない中川は手数で盛り返す場面も!

 

中川は右フック、左ストレートを、そして福永はアッパーを含めた多彩なパンチを、それぞれクリーンヒットさせ、最終盤には福永のパンチがカウンター気味に入って中川は後退!

強引に攻めた福永でしたが、中川はまだ打ち返す!倒し切ることはできずに、ゴング。

9R、このラウンドも福永のジャブがビシビシ決まります。中川は疲労とダメージから、ジャブに対応仕切れていません。ジャブを決めた福永はまたリズムに乗ります。

そのリズムのまま接近戦に持ち込んだ福永ですが、中川は左オーバーハンドで逆襲。コンビネーションが入り、効いてしまったか福永、両手を広げて「効いていない」アピール!

この後も中川が攻勢に出て、ディフェンスを強いられる福永でしたが、今度は福永のワンツーで中川が後退!福永も両手を時折両手をだらりと下げる等、苦しそうです。

10R、倒さなければ勝てない中川は、近い距離での勝負を選択!一進一退の打ち合い!前にでる中川と、後ろへ下がりながら手を出す福永!

そして、福永が左ストレーを中川に好打!一瞬ぐらついた中川を見て、レフェリーが試合をストップ!

福永亮次、9RTKO勝利!

まさに死力を尽くした大激闘に終わった3冠統一戦でした!!福永は本当に素晴らしいボクシングを展開しましたね。

私は福永の前戦、フローイラン・サルダール戦を現地で観戦し、その戴冠の瞬間に幸運にも立ち会っていました。その際も逆転KO勝ちという、ドラマティックな幕切れでしたが、今回の試合もまたドラマティックでした。

サルダール戦では、テクニックではサルダールに分がありましたので、中川が戦前「(福永に)テクニックでも上回る」と語っていたのは、狙いとしては間違いではなかったように思います。

 

しかし、蓋を開けてみれば福永は中川よりもテクニックにおいて上回っていました。

スピードもあり、パワーもあり、気持ちの強い、素晴らしいボクシングでしたね。顔もパッキャオ似(笑)と、もうい言うこと無しです。

中川も精神面、肉体面ともに相当なタフネスを見せました。そして手数も多く、惜しむらくは前半ダメージを受けすぎたことかもしれません。

中川としては、前半は我慢、後半勝負だったと思いますが、ダメージがありすぎて後半勝負に行けなかったところが悔やまれるところかもしれません。

ただ、中川も左クロス、右フックと福永の打ち終わりにダメージングブローを浴びせていたので、福永としても全くもって安心することはできなかったでしょう。

この見ているだけでも疲れる、タフな大激闘を乗り越えた福永と、阻まれた中川。

やっぱりスーパーフライ級は面白い階級です。

 

晴れて日本一を証明した福永の向かう先は、強豪ひしめく世界タイトル戦線でしょうか。

アツい戦いを見せてくれる福永、次戦も楽しみです。そして中川も、また這い上がって来れるだけのものは見せてくれたと思います。

 

と言うことで、12/14に行われたSLUGFFESTをボクシングレイズで視聴しました。

メインイベントの3冠戦は、昨日のベルデホvs中谷正義に続く、大激闘。。。ボクシングファンは大変です。見るだけで疲れます。

以下、簡単に1〜3試合。

第一試合、デビュー2戦目の佐藤洸輔はデビュー戦の平良龍輝(金子)が相手。

デビュー戦ながら硬さを見せない、気合の入ったモヒカン平良をガツガツと攻め立て、右ストレートでダウンを奪います。その後はやや大振りになるもののフィジカルの強さとパンチングパワーで押し切り、1RTKO勝利。

第二試合、B級デビュー3戦目の酒井幹生はキャリア20戦のベテラン、甲斐斗志広(宮崎ワールド)と対戦。

 

初回にペースを握った酒井でしたが、その後サウスポー甲斐のポンポンと突いてくる右ジャブにやりづらさを感じる展開。

ただ、酒井は終始的確なパンチをヒットさせ、コンパクトで見栄えも良いです。

まっすぐのストレートをヒットしてラッシュをかける場面もあり、要所要所でポイントをピックアップしたように見えました。

2R、3R辺りは背の高い甲斐の顔面を狙ってパンチを振るう際、自分も伸び上がってしまってあまり力の入ったパンチを打てませんでしたが、徐々に修正していけたのは豊富なアマキャリアが為せる業かもしれませんね。

主導権を明け渡しそうになりながらも取り返した、というこういう展開は、きっと酒井の今後のボクシング人生に生きてくることでしょう。

 

第三試合、中川抹茶は昨年5月に行われた千葉開(横浜光)とのホープ対決で敗北してからの復帰戦。そして相手の諏訪亮(サンライズ)も現在2連敗中、どちらも負けられない一戦でした。

この試合は、中間距離での攻防。長いジャブを飛ばし、踏み込んでのワンツー、遠い距離からのアッパー等、多彩な攻撃を見せる中川。そして諏訪が打ってくるとステップでかわし、常に一定の距離を保ってのボクシング。

忙しく動き回る訳ではありませんが、距離をキープできるこのボクシングは素晴らしいですね。中盤からは距離をキープしつつプレスをかけ、優勢を印象づけました。諏訪の動きもキレていましたが、今日の中川はほとんど付け入る隙を与えず、最終的には3者ともにフルマークで中川の勝利を支持。

中川抹茶、8R判定勝利。

角海老宝石ジムの勢いがすごい。

自前の興行とはいえ、全勝はすごいですね。海外からアンダードッグのようなボクサーを呼んできて、というわけでもないので尚更。

今回出場したそれぞれの角海老宝石ジムのボクサーにとって、なかなか困難な相手であり、それでもきっと勝ってくれるだろうという絶妙なマッチメイクだったように思います。

 

そしてしっかりと結果を出した角海老ボクサー陣。

解説も含めて、チームとしての強さを感じさせるものでしたね。

現在日本において、最も勢いのあるジムは角海老宝石ジムと三迫ジムでしょう。

ともに多くの王者が在籍し、他ジムから移籍してくるボクサーも跡を絶たない。渦中にあるボクサーは、きっと両ジムの素晴らしさを伝え聞いて移籍していくのでしょう。

この2つのジムに関しては、全体的なレベルが上がっているような印象さえ受けます。

4回戦や6回戦、あまり名の知られていないボクサーであっても、「角海老」や「三迫」所属というだけでも警戒に値する、そしてファンは期待してしまうような。

他の小さなジム、そして地方ジムもがんばって、一極集中とならないようにだけしてほしいですね。いろいろな個性があったほうが、個人的には楽しめますから。

 

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