信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

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史上最高の日本人対決、井岡一翔vs田中恒成のWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ!【観戦記】

いよいよ2020年12月31日、全てのボクシングファンが待ちわびた日がやってきました。日本人初の4階級制覇王者、井岡一翔(Ambition)に、元3階級制覇王者、田中恒成(畑中)が挑むビッグマッチ。

思えば2020年、地上波でボクシングが生中継されるのはもしかして初、でしょうか?

WBOは世界王座を返上して階級を上げた場合、その階級の1位にランクされる決まりがあります。なので、WBO世界フライ級王座を返上した田中恒成が、1階級上のスーパーフライ級1位にランクされ、その王者に挑戦するのはある種の既定路線。

本来であれば、田中恒成としては1戦ないし2戦、スーパーフライ級でのテストマッチを入れたかったでしょうが、世界を席巻したコロナショックにより、ダイレクトの挑戦となりました。

 

対して井岡は、アメリカでのビッグマッチを模索していましたが、同じくコロナショックにより不透明に。

コロナが巡り合わせた縁なのかもしれないし、コロナがなくても実現していた闘いなのかもしれません。いずれにしろ、ゴングが鳴ってしまえば、ボクサーとしての最後のキャリアでアメリカの地でビッグネームと相まみえる事を目指すボクサー、もしくは無敗で世界最速タイで3階級を制覇した若きボクサー、いずれかに土がつく、まさに夢の奪い合いとなります。

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メインイベント WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ

井岡一翔(Ambition)27戦25勝(14KO)2敗

vs

田中恒成(畑中)15戦全勝(9KO)無敗

初回、田中がプレスをかけ、井岡は下がりながら対応。田中は見事にビルドアップされ、この試合への意気込みを感じさせる体つきです。

積極的にジャブ、そしてコンビネーションを放っていくのは田中。大きな動きはないものの、ヒリヒリした攻防が続きます。距離は完全に合っており、両者のパンチが届く距離。

中盤以降は井岡も前に出てコンビネーションを放っていき、好試合を期待させる立ち上がりです。

2R、ともにコンビネーションが素晴らしい両者、一発当たれば次々とパンチを出していきます。そして相手の攻撃に対してのディフェンスへの切り替え、そこから攻撃への切り替えも非常にスムーズ。両者の技術レベルはやはり高く、それを互いに引き出しているような試合です。

 

このレベルのボクサー同士の試合、つまらない試合になってもおかしくはないのでしょうが、非常に噛み合い、しっかりとクリーンヒットを奪っていきます。

3R、ここまで互角なボクシングですが、田中の攻撃に対して井岡のディフェンスが冴える前半。距離、ボディワークではずし、固いガード。

終盤は田中の右が浅くヒット、その後ラッシュをしかけて攻勢をアピール。

4R、開始早々で井岡の右クロスからジャブ、田中は下がります。ここから井岡が前に出ていき、接近戦を仕掛けます。

それを受けて打ち合いのタイミングもあり、試合がエキサイトしていきます。井岡のショートの右フック、田中の巻き込むような右ストレート、相互にヒットを重ねます。

 

やはりパンチ力では田中に分がありそうです。ショートパンチでは井岡。

ここまで、井岡の左目下がやや腫れ、田中は鼻血。ダメージも互角でしょうか。

5R、井岡の方がやや距離感に優れ、ジャブが田中に届きます。田中は接近した上体でも左ガードが低く、井岡の右ショートが効果的です。

終盤、井岡の右ストレートから左フックで田中がダウン!!自らロープまで下がり、田中に手を出させてからのカウンターでした。これはすごい。

立ち上がったところでラウンドが終了。

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6R、田中のダメージはどうか?しかし井岡は強引にはいきません。井岡は丁寧にジャブ。ここでジャブを丁寧に打てる井岡は「井岡一翔」というボクサーの真骨頂でしょう。

田中はプレスをかけて速いパンチを繰り出していきますが、ダウンを奪って精神的優位に立った井岡に付け入る隙は少ないです。

そして残り1分、田中の左フックに合わせて左フックのカウンター!田中ははじけるようにダウン!

立ち上がった田中は猛烈にチャージ。残り時間が少なくなったところで、左フックで井岡の体勢をくずし、ストレートの連打で井岡を下がらせます。

7R、プレスをかける田中!このプレスが中途半端だと井岡にとっては非常に戦いやすくなるのではないでしょうか。ただ、強く出ても井岡のカウンターは怖い。

 

井岡は先程のラウンド終盤のダメージさえなければもっと余裕ですが、田中のハードパンチを少なからず被弾している井岡のダメージもいかほどか。

このラウンド中盤からは、頭をつけての打ち合いの距離。ここでも井岡のディフェンスは光り、田中との差が開いてきたようにみえます。

8R、大きな動きがありそうなラウンド。結末が近いように思います。

田中は速いコンビネーションを放って前に出ますが、要所要所で間隔が空きます。これは井岡に考える時間を与えてしまって、良い傾向ではありません。

 

そして井岡の右ストレートから左フックがヒットし、グラついた田中!ここでレフェリーが割って入り、試合をストップ!

井岡一翔、8RTKO勝利。

お見事!!!井岡一翔、やはり強かった!

田中恒成は速く、パワフルで、勢いもありましたが、井岡のボクシングIQ、距離感、ディフェンステクニックが秀でていました。

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田中は若さゆえ、攻撃が単調になってしまい、百戦錬磨の井岡にタイミングを盗まれてしまいました。縦横無尽に動くサイドステップを出さなかったのは、パワーへの自信なのか、それとも出せなかったのか。

田中恒成の試合によるムラに不安を感じることもありましたが、序盤の動きを見てやはりモチベーションの高さも相まって今日のコンディションは最良に思えました。それでも尚、井岡の牙城を崩すことはできませんでした。

特にスーパーフライ級にあげてからの井岡は、階級にフィットしていない感じがあるにも関わらず、どんどん実力を増しているように思います。

年齢を重ねてもいますし、被弾も多くなってはいるものの、危険な距離に入ってボクシングができる気持ちの強さが以前とは違います。それは試合のおもしろさにつながり、引いては井岡の強さにもつながっていると実感できました。

今回、井岡が倒したのは、あの田中恒成です。無敗で3階級制覇を成し遂げた、日本ボクシング界の次代を担うボクサーです。

 

その田中の大きな壁となった井岡一翔。現在のコロナ禍では、アメリカでの試合は決まりづらいのかもしれません。しかし、階級最強、エストラーダvsロマゴンの勝者に挑むというドリームは、この一戦をもって、日本のボクシングファンの総意としてきっと受け入れられる事でしょう。

今こそ、日本に「井岡一翔あり」を世界に示す時です。

今後も井岡がどこまで羽ばたいていくのか、楽しみに見ていきたいと思います。

↓セミファイナル、小林vs比嘉の観戦記!

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