4月も半ばをすぎ、あっという間にもうすぐ5月。
5月、9月は例年、ビッグマッチの多い月です。
そしてご多分にもれず、今年の5月も楽しみな試合が盛り沢山。
先日、PBCがこの先のスケジュールを発表したことにあわせ、その他の興行も含めて今年5月の海外試合の状況を整理してみました。
(すべて現地時間)
ちなみにPBCから発表されたshowtime放映のカードはこちら。
5月以降も盛りだくさんですね。。。
※今回は、これに限らず、5月の海外試合のスケジュールです。
5/1(土)イギリス on DAZN
ヘビー級12R
デレック・チゾラ(イギリス)vsジョセフ・パーカー(ニュージーランド)
WBA世界ライトヘビー級タイトルマッチ
ドミトリー・ビボル(ロシア)vsクレイグ・リチャード(イギリス)
ミドル級10回戦
クリス・ユーバンクJr(イギリス)vsマーカス・モリソン(イギリス)
WBA・WBC・IBF・WBO統一女子世界ライト級タイトルマッチ
ケイティ・テイラー(アイルランド)vsナターシャ・ジョナス(イギリス)
5月に入っていきなり、とんでもないラインナップの興行ですね。さすがマッチルームのお膝元。チゾラvsパーカーだけでも興味深いですが、久々リングに登場のビボル、そして女子ボクシング界のビッグネーム、テイラー。ちなみに前座にリッキー・ハットンの息子、キャンベルがプロ2戦目で登場予定です。
5/1(土)アメリカ on FOX PPV
アンディ・ルイスJr(アメリカ)vsクリス・アレオーラ(アメリカ)
WBAレギュラー世界ミドル級王座決定戦
エリスランディ・ララ(キューバ)vsトーマス・ラマンナ(アメリカ)
セバスチャン・フンドラ(アメリカ)vsホルヘ・コタ(メキシコ)
オマール・フィゲロア(アメリカ)vsアベル・ラモス(アメリカ)
アンディ・ルイスがジョシュア戦の敗北から1年半ぶりのリング復帰!アレオーラはスタイバーンと王座決定戦を争い、ワイルダーにも挑戦したヘビー級の雄(どちらもTKO負け)。こちらも久々のリング(1年9ヶ月ぶり)。
ルイスはチーム・カネロに合流しましたね。素晴らしいディフェンステクニックを教えることに定評のあるレイノソ、身体を柔軟に使えるルイスは非常に相性が良いと思います。
ブランクもある上、前戦では(ジョシュアに勝利したあとのパーティー三昧で)自分のボクシングを忘れていたような雰囲気もあるので、ここはフルラウンド戦い抜くくらいの気持ちで感触を取り戻してほしいものですね。
そして、アンダーカードではララがミドル級タイトルを獲得するであろう一戦。
暫定王者のユーバンクJrではだめなんですかね、レギュラー王者。そもそもユーバンクはまだ暫定王者なのかすらもよく分かりませんが、村田諒太がスーパー王者に格上げされたことで空いた正規王者の決定戦。
対戦相手のラマンナ(?)は誰?というボクサーですが、2020年1月にホルヘ・コタに5RTKO負けしています。しかもそこから連敗。じゃあ、コタにこのチャンスを上げればよかったのでは。。。?2020年10月、2021年1月とミドル級で闘い(それまではウェルターやスーパーウェルター)、2連勝。ちなみにBoxRecでみると、超ド近眼メガネをかけての写真。この写真で、メガネかけて写っている時点で珍しいのですが、私は目が悪いですという弱点を明らかにアピールしている。なかなかのツワモノ。
この非常に不思議なマッチメイクは、どのようにして決定したのかよくわかりません。そもそもララは優遇されるようなボクサーではないと思うのですが。。。
そして、タワーリング・インフェルノ、セバスチャン・フンドラがホルヘ・コタ戦。これはなかなか味なマッチメイクですね。フンドラも試されるときが来ました。圧倒的勝利を期待されるフンドラ、今回のパフォーマンスも注目です。
そしてさらにはフィゲロアvsラモスという「ウガスに負けた者同士」の一戦。ともにウガスに負けてからの復帰戦であり、連敗は避けたいところ。
ウガスを軸に考えると、ラモスの方が戦えており、フィゲロアは手も足も出ませんでした。あとは相性もあるので、どのような一戦になるか非常に楽しみですね。
5/8(土)アメリカ on DAZN
メインイベント
WBC・WBO統一世界スーパーミドル級タイトルマッチ
サウル・アルバレス(メキシコ)vsビリー・ジョー・サンダース(イギリス)
WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ
エルウィン・ソト(メキシコ)vs高山勝成(寝屋川石田)
カネロのアンダーカードに高山勝成が!これは驚きのニュースでしたね。
先に、Twitterで現日本ライトフライ級王者、矢吹正道にもオファーがあったということですが、ソト陣営が矢吹と高山を見比べ、高山を与し易しと見たのでしょうか。
この全世界が注目するカネロのアンダーカードで、矢吹のカウンターでノックアウトするシーンが見たかった。。。
さて、高山は前戦で小西伶弥を良い形で退けており、アマボクを経験したことで少し考え方が変わったというか、引き出しの多さを身に着けたというか。
ここは勝ちに徹してもらい、このソトから王座を奪ってきてほしいですね。
どちらかというと、この棚ボタ挑戦については、高山個人を応援する、というよりも、自身の現役時代同様、強敵に臆さず、敵地だろうが何だろうが闘い続けている石田会長と、その弟子たちを応援したい、という気持ちが強いです。ということで、高山、ガンバレ!
ということで2週にわたり、興味深いマッチアップが続くDAZN。加入のしどきです。
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5/15(土)アメリカ on showtime
WBC世界スーパーバンタム級タイトルマッチ
ルイス・ネリ(メキシコ)vsブランドン・フィゲロア(アメリカ)
いよいよ決まりましたね!正式発表のアナウンスは、WBCタイトルのタイトルマッチ。フィゲロアはWBAのレギュラー王者であり、WBAはレギュラー王者には統一戦は認めていないはずなので、ここは越権行為はしなかったようですね。安心しました。
前戦、ネリは思ったようなパフォーマンスはできませんでした。そして、カネロの育ての親、エディ・レイノソのチームからも離脱。これは規律に厳しいと言われるレイノソに、ネリが我慢できなかったと見るのが妥当であり、当然といえば当然。
身辺が目まぐるしく変わるネリの状態ですが、フィゲロアもここのところのパフォーマンスとしては良いものが見れていません。
実力伯仲かと思われるこのマッチアップは、大変興味深い。
日本のボクシングファン総出で、フィゲロアを応援する今回の一戦は、果たしてWOWOWさんは生中継してくれるのか?そしてネリは体重をつくれるのか?(又は、フィゲロアを強敵と認め今回もウェイトオーバーをしてくるのか!?)
ちなみにこの試合の勝者は、WBO同級王者のステファン・フルトン(アメリカ)との統一戦を9/11に行うそうです。王者同士の闘いが次から次へと決まっていて良いのですが、挑戦者はいつまで待たされるのか。。。(てっしーのことです。)
5/22(土)アメリカ on ESPN(WOWOWメンバーズオンデマンド)
WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーライト級統一戦
ホセ・カルロス・ラミレス(アメリカ)vsジョシュ・テイラー(イギリス)
いよいよ待ちに待った4団体統一戦。ともにトップランクに所属、この4団体統一戦は規定路線だったとはいえ、ここまで迫ってくるとワクワクしますね。
しかもそれぞれがタイトルを2つずつ持ち、まさにスーパーライト級の頂上決戦の様相を呈しています。
バーナード・ホプキンス、ジャーメイン・テイラー、テレンス・クロフォード、オレクサンドル・ウシク、テオフィモ・ロペス。
この次に名前がくるのは、ラミレスかテイラーか。
ジャーメイン・テイラーについては棚ボタ感が満載(ホプキンスに勝利した意味では偉大ですが)で、テオフィモ・ロペスについてもたまたま感が強い気がする(運も実力のうち)のですが、このラミレスvsテイラーの勝者には、惜しみなく「アンディスピューティッド・チャンプ」の称号が贈られようかと思います。
この大注目の一戦は、WOWOWオンデマンドで生配信、そして翌日にはタイムリーオンエア。
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見逃す手はありません。
5/29(土)タイ
WBAスーパー世界ミニマム級タイトルマッチ
ノックアウト・CPフレッシュマート(タイ)vsシリデ・ディーブック(タイ)
まあ、これはこれでこういうのもあるよ、という。
ノックアウトが同国人の挑戦者を迎え撃つという一戦です。ノックアウトは田中教仁(三迫)戦以来ですかね?1年2ヶ月のブランク。
タイの興行は、結構無料ネット配信しているので、探せばリアルタイムで見れるかもしれません。
5/29(土)アメリカ
ノルディ・ウーバーリ(フランス)vsノニト・ドネア(アメリカ)
こちらも、前々から開催が決定していた一戦。見たいような見たくないような、井上尚弥の対抗王者、ウーバーリが、4階級制覇のレジェンド、ドネアを迎える一戦。
正直、ドネアの出来次第、というのは皆が思っている事かもしれません。
フィリピーノ・フラッシュは前戦のように高いモチベーションを保てるのか否か。
もし、前戦に匹敵するコンディションを作れなければ、ドネアの敗北は十分にあり得ると見ています。それほどウーバーリは強敵です。
ただ、そのガチガチの体躯に似合わず(こういう事はよくあることですが)、打たれ強さは感じないウーバーリを、ドネアが劣勢になったとしてもカウンター一閃、轟沈させるという展開も考えられます。これがドネアがフラッシュたる所以なのです。
ウーバーリは、前戦、客観的にみて「パワーレス」とも言われる井上拓真を相手に最終回、効かされた場面もありました。つまりは、あれがドネアの一撃であったならば。。。?
非常に堅実なボクシングをするウーバーリを相手に、ドネアは攻めあぐねてしまうかもしれません。それでも尚、最終ラウンドまで試合は分かりません。
そんなスリリングな素晴らしい試合となると思いますが、勝者が後に井上尚弥と闘うとなれば、どちらかというとウーバーリ戦が見たいのが正直なところ。
でも、ドネアが負けるところは見たくない、勝敗がどちらに転ぼうとも複雑な一戦!
5/29(土)アメリカ on DAZN
WBC世界ライト級タイトルマッチ
デビン・ヘイニー(アメリカ)vsホルヘ・リナレス(ベネズエラ)
ウーバーリvsドネアと日程がかぶってしまった。。。時間がかぶるようなら、こちらを見ようと思っています。
ちなみにこのヘイニーvsリナレスはラスベガスで挙行が決まっています。なのでドネアvsウーバーリを東海岸の方で開催してくれれば、時間がかぶらないかもしれません。
セルゲイ・リピネッツがサムライかというと、そうではありません。
岩佐亮佑はサムライでしたが、その伝家の宝刀を抜く事なく試合を終えました。
本当のサムライは、このホルヘだと思います。
そしてこのサムライは、2019年から日本で暮らし、「今、一番強い」状態だそうです。
期待しましょう。期待しかしていません。
私は、現役の「日本人」ボクサーの中で、ホルヘ・リナレスが最も好きなボクサーです。そのリナレスが、ラスベガスで大仕事をやってくれることを、日本から見守りたいと思います。
ということで、毎週のように注目試合が襲いかかってくる5月は、リナレスの戴冠により、きっと5月を気持ちよく締めてくれると思います。そしてここに国内でも注目興行が目白押し、はっきり言って目が回ります。
そういう事で、5月まで後少し、皆さんも体調には気をつけて、ボクシング楽しみましょう!