信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

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カネロの次と、その次と。スーパースター、カネロの行く先と、阻む者を探す旅路。

「If my two eye sockets were broken,my jaw was broken,my teeth were out,my nose was smashed,my brain was beaten, Iwas not stopping until I was knocked out or worse.」

ーもし私の眼窩が壊れ、あごが割れ、歯が抜け、鼻が潰れ、脳を打たれても、私はノックアウトされるかそれ以上のことが起こらない限り、戦うことをやめない。ー

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Canelo Alvarez Backs BJ Saunders into a Corner - Queensberry Rules

かつて、イギリスのプロスペクト、ダニエル・デュボアが、ジョー・ジョイスのジャブにより眼窩底を破壊され、自ら膝をついてテンカウントを聞いたとき、ビリー・ジョー・サンダースは、このようにコメントしたそうです。

なんて見事なブーメランなんでしょうか。素晴らしい伏線回収、とも言うべきか。口は災いのもと、とはこのことで、まさかこの時は自分に降りかかってくるとは思ってもいなかったでしょうね。

先週末、「元WBO世界スーパーミドル級王者」となったビリー・ジョー・サンダース。もともとその発言や、素行から好きではなかったボクサーですが、終わってみればその幕切れはあっけないものでした。

試合内容は、中盤までサンダースの善戦といえるものでしたが、8R終了までの採点は78-74が2者、77-75が1者ということでこのまま続けていても結果は見えていたといっても過言ではありません。

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サンダースはディフェンス面に優れ、よく動き、巧くカネロを空転させてもいましたし、フェイント付きの鋭いジャブもよく出て、パフォーマンスとしては逃げることに手いっぱいだったカラム・スミス(イギリス)や、勝つ気、どころか戦う気すらあったかどうかが怪しいアブニ・イルディリム(トルコ)に比べ、PFPキング相手に臆すことなく戦った、と思います。

目が塞がり、眼窩底骨折の疑いがある時点での棄権は、「勝利への執念が足りない」とも揶揄されることもあるかもしれませんが、結局のところ健康が第一であり、誰も攻めることはできないことだと思います。

とにかく、結局カネロは強かった。

多くの場所で指摘されているように、おそらくカネロはアウトボクサーが得意ではないと思われます。その不得手なアウトボクサーの典型であり、また技術も高いサンダースを見事に破壊して見せた拳には、死角もないように思います。

さて、今回のブログでは、カネロを止めるのは誰なのか、を真剣に考えていきたいと思います。

↓「つまらなかった」との意見も散見されますが、私は楽しめました。

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

WBAスーパー・WBC・WBO世界統一スーパーミドル級王者

サウル・アルバレス(メキシコ)

サンダース戦では、「強いボクサー」を応援することの気持ち良さを改めて体感しました。このブログでは何度か言っていますが、今回、私はカネロを初めて応援。

サンダースのジャブ、フェイントに阻まれ、やや攻めづらそうなカネロは序盤、手数も少なかったですが、「きっとどこかで何とかするのだろう」という安心感が大きくありました。これは井上尚弥(大橋)の試合を見ていても思うのですが、その安心感たるややはりPFPボクサー、と言えますね。

判定での疑惑、薬物テストでの疑惑、数々の疑惑を持つカネロですが、統括団体による判断はすべて「シロ」。私たちファンは「クロ」又は「グレー」と思ってはいるものの、結果的にはカネロは正義であり、歴史に名を残すボクサーであることに疑いはありません。

 

そのボクシングを見てみても、175cmと体格では劣りながらも驚異的なタフネスに加えてディフェンス能力の高さ、スーパーウェルター級上がりにも関わらずライトヘビー級でも十分に通用するパンチングパワー、そして何よりあの安定感のあるボクシングは日々のハードワークの質の高さを感じさせるものです。

そして、でかい相手に臆せず向かっていくあのファイティングスピリット、

メキシコ牛さえ食べなければ、もしくはいくつかの疑惑の判定(これはカネロ本人のせいではありません)で、しっかりと敗北を受け入れ、それを糧としていれば、全力で応援できたボクサーだったと思います。

そんなカネロを倒せるボクサーとは。。。

 

IBF世界スーパーミドル級王者

カレブ・プラント(アメリカ)

21戦全勝(12KO)という戦績を誇るIBF王者は、次戦でカネロとの4団体統一戦がクローズアップされています。

これはもともと既定路線であり、スーパーミドル級において、カネロにとってのラスボスはプラント。これも事実。

但し、サウスポーのサンダースに対してオーソドックスのプラント相手であれば、カネロはよりやり易いのではないでしょうか。

勿論勝負はやってみないとわかりませんが、あのカネロ相手に、12Rの長きにわたり、アウトボックスできるのでしょうか。

結局はカネロのパワーに屈してしまいそうな予感しかしません。

プラントとしては、単発では間違いなくカネロに当たらないので、得意のコンビネーション、手数で攻めたい。しかし、カネロのフィジカルの強さと踏み込みの強さ、そしてあのカウンターがそれをさせないのでしょうが。

この一戦はおそらく今年の9月、メキシコの独立記念日に併せて開催されるでしょう。

確実に、カネロのための試合。

 

前WBC世界スーパーミドル級王者

デビッド・ベナビデス(アメリカ)

こちらも24戦して全勝、しかも21KOというハードパンチャー。しかしコロナショックの中、体重調整に失敗(なのか、ただの不摂生なのかはわかりません)、体重超過によりWBC王座を剥奪。

せっかくプラントが対戦希望を出していたにもかかわらず、非常に残念な陥落でした。

ベナビデスのパワーは、この階級において唯一カネロに対抗できるのではないでしょうか。そしてスピードもあり、この元王者は生物的強さを感じさせる王者です。

ただ、この24歳の王者に対してカネロは経験、タフネス、そしてストラテジーで上回り、ここももちろんカネロ優位は揺るぎません。

10回やって1回勝てれば良い方だとも言えますが、それでもベナビデスにはパワーがあり、初回からバンザイアタックをかませば勝機はなくもない。

 

初回、やや「見る」クセのあるカネロに付き合わず、初回からフルスロットル、5Rくらいまでにスタミナとパワーをすべて使い果たすくらいの勢いで行けば、もしかすると、もしかするかもしれません。

一応、前戦でWBC挑戦者決定戦なるものに勝利しているベナビデスは、カネロへの挑戦権を保有している状況です。

このあと、プラントとの統一戦を経て、よりバケモノとなったカネロに、イチかバチかという一戦を期待しています。こちらのべナビデスも、ドーピング問題→体重超過というお決まりロードを歩んでいますが。。

対抗できそうなのはあと二人のみ。スーパーミドル級を統一したカネロは、1度か2度か、防衛戦をするのでしょうか。

いずれにしろ、すでにライトヘビー級のテストマッチを終えているカネロは、階級をアップしていくことになるでしょう。

この階級であと1~3戦と考えると、早ければ次戦を最後に、遅くても来年中にはこのスーパーミドル級を卒業してしまうのかもしれません。

現在、無敗のランカーたちの中に、カネロの対抗馬となりうるボクサーは存在するのでしょうか。

 

エドガー・ベルランガ(アメリカ)

17戦全勝(16KO)の戦績を持つハードパンチャーは、前戦で8Rを戦い抜き初の判定勝利。その一戦では、近接戦闘でクリンチに苦しめられ、ディフェンス面もそうですが、果ては大振りになる等悪いところも目立った試合でした。

デビュー以来、16連続1RKOという偉大な記録を持っているものの、明らかなキャリア不足を露呈、もっとボクシングができるかと思っていましたが、ラウンドが進むにつれ雑になっていきましたね。

現在、世界ランクは一桁に入っている団体もあるものの、カネロどころか世界挑戦となると明らかに時期尚早、まだまだキャリアを積む時期にいます。どこかの地域タイトルで地力と長いラウンドを戦うストラテジーを身に着け、数年後に期待。

個人的には大好きです笑

WBA世界スーパーミドル級レギュラー王者

デビッド・モレル(キューバ)

ちょっと意味がわからない王者。モレルは2020年8月、レノックス・アレンとの暫定王座決定戦でまず暫定王座を獲得。

しかし2020年12月、その初防衛戦の予定だったマイク・ガブロンスキ(アメリカ)戦でモレルは体重超過、試合はノンタイトル戦へ変更となりました。

ここで、通常は変則タイトルマッチ(モレルの王座は剥奪、ガブロンスキが勝利した場合のみ王者となる)となるはずですが、ここはノンタイトル10回戦で挙行。

その後ももモレルの王座は剥奪されず、2021年1月、モレルはレギュラー王者へ昇格!おめでとうモレル。ちょっと意味が分かりません。

まだ4戦(全勝3KO)、ガブロンスキ戦で光ったのはパンチの的確さ、パンチのセレクト。まだ海のものとも山のものともわからない王者で、このボクサーももしかすると現在の金儲け至上主義のボクシング界の被害者なのかもしれません。

(もしくは恩恵にあずかった、とも。。。)

 

アイドス・イェボシュヌリ(カザフスタン)

「Aidos Yerbossynuly」。読み方はよくわかりませんが、各団体の上位に入っているボクサーで、15戦全勝(10KO)。

いくつかのハイライトを見た限りでは、中央アジアのボクサーらしく、フィジカルの強さを感じるもののキャリアがまだまだ。上体の立ってしまっているあのボクシングでは、GGGを撃破(?)したカネロの敵ではありません。

ベクテリム・メリクジエフ(ウズベキスタン)

6戦全勝5KO、リオオリンピック・ミドル級の銀メダリスト。アマ大国ウズベキスタンのこのボクサーは、サウスポー、低身長ながらも飛び込みながらの右ボディフック等、カネロを参考にしている様子もうかがえます。もちろん精度は大雑把、攻撃面でのパワーはあありますが、ディフェンス、ガードの面では大いに課題を残しているように見えます。

2021年1月、ライトヘビー級でセルゲイ・コバレフ(ロシア)との一戦が取り沙汰され、大いに期待しましたがコバレフのドーピング違反により中止に。

ウラディミール・シーシキン(ロシア)

12戦全勝(7KO)、カウンターを得意とするコンビネーションパンチャーだと思います。

このボクシングでカネロを崩すことは難しい。

 

カルロス・ゴンゴラ(エクアドル)

20戦全勝(15KO)。パワーはもちろん、貫通力のあるジャブは非常に脅威。これがカネロに当たればおもしろいのではないでしょうか。

サンダースのようなフェイント、速さは持ち合わせていないものの、このジャブをカネロの体のどこかに当てればカネロも入りづらくなるかもしれません。

このボクサーはアリ・アフメドフとの無敗対決を制し、一気に名を売った感がありますね。エキサイティングで期待のボクサーながら、既に32歳、プロスペクトというには年を取りすぎています。

ゲンナディ・ゴロフキンはミドル級の選手です。カネロはスーパーミドル級の対戦なら可能性はある、と言っているようですが、スーパーミドル級なら今度こそカネロが勝ちそう。

ミドル級の王者たち

デメトリアス・アンドラーデは記者会見場でカネロに対戦アピールも、興味がないようでつまみだされてしまったようです。

あとはジャモール・チャーロが階級を上げることに期待、でしょうか。

 

とはいえ、やっぱりスーパーミドル級で実績を上げているカネロに対して、ミドル級の諸王者たちも攻略は難しい。

今後まだまだカネロの猛威は続きそうですし、拝金主義のボクシング界においては、カネロ王朝にはまだ、綻びは見えません。ただ、この絶対王者がいるからこそ、盛り上がる重量級。これからも世界的に盛り上がっているこの重量級については、注視していきたいと思います。

 

 

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