信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

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【観戦記】ホセ・ラミレスvsジョシュ・テイラー!至高の4団体統一戦の結末と、今後は。

いよいよ、この日がやってきました。

日本時間5/23(日)、世界スーパーライト級4団体統一戦、ホセ・ラミレスvsジョシュ・テイラー。

ともにアグレッシブ、パンチも技術も持ち合わせた、無敗の王者同士の一戦。

オッズは、よりテクニカルで引き出しの多いテイラー優位ながらも、どちらに転んでもおかしくない一戦は、ファイトオブザイヤー候補となることが確定的な統一戦。

個人的には武骨で、気迫あふれるファイトがウリのラミレスを応援ですが、予想としては分が悪そうにも感じます。

本日のブログでは、ともに2つのタイトルを保持し、無敗、そして4団体統一戦で、勝敗不明という至高の一戦の観戦記です。

プレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

 

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5/22(日本時間5/23)

【WBAスーパー・WBC・IBF・WBO世界スーパーライト級王座統一戦】

WBO・WBC王者ホセ・ラミレス(アメリカ)26戦全勝(17KO)

vs

WBAスーパー・IBF王者ジョシュ・テイラー(イギリス)17戦全勝(13KO)

WOWOWオンデマンドの先行生配信で視聴ですが、仕事でセミファイナルには間に合わず。ちょうどメインには間に合ったので、今回の観戦記はメインのみ。

尚、このトップランク興行は5/24(月)WOWOWで18:00〜と21:00〜でタイムリーオンエア。WOWOWさん、ありがとう!

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初回、ラミレスがリズムをとって身体を振りつつプレスをかけます。テイラーはカウンターのチャンスを伺いつつ、ラミレスが出てこないと見るや自ら仕掛けます。テイラーは踏み込みも鋭く、調子が良さそうな出だし。

一方のラミレスはやや見ている時間が長いか。と、思ったハーフタイム、ラミレスが左ボディを起点としてパンチをまとめます。

両者のポジショニングを見ると、サウスポー・テイラーの前足の外側を取っているのはラミレス。しかし、テイラーは内側から軽いジャブをポンポンと飛ばし、ラミレスはやや入りづらそう。

2R、ラミレスはよりスムーズに状態を動かしていきます。しかしテイラーのジャブはかなり厄介、カウンターを狙われていることもありラミレスはなかなか攻めきれません。

 

しかしジリジリをプレスをかけるラミレス、パンチを出さずに少しずつ前進し、攻める時は一気に攻め入るというスタイル。テイラーの防御勘は良く、なかなかクリーンヒットを奪うには至りませんが、テイラーを下がらせる事には成功、ロープを背に闘っているのはテイラーです。

終盤、ラミレスは左右に動く豊富な運動量からコンビネーションを見せ、勢いに乗ってきた感じがあります。

3R、ラミレス得意の左フックは、対策されているのかテイラーのダッキングで幾度となく空を切ります。ここはボディにパンチを集めたいところ。

1分のところでラミレスがガードの上から右ストレートを打ち抜き、ラッシュ!ここをしのいだテイラー、ややディフェンシブな後傾姿勢となりますが、その後はしっかり打ってでるところはさすが。

テイラーは左ストレートを打ちながら上体をラミレスに預けてクリンチ、この辺りの巧さはテイラーに分がありそうです。

 

しかし後半、ラミレスはまたも打って出てテイラーを後退させ、いくつかのクリーンヒットを奪います。ラミレスはやや強引に攻めたほうが得策です。そして、やはりサウスポーのテイラーに対して、キーとなるパンチは右ストレート。

4R、テイラーは先程守勢に回った反省からか、ややプレスをかけます。ラミレスは手数が減りますが、どうもラミレスは見る時は見て、攻める時は攻めるといったスタイルを選択しているようです。1分過ぎにラミレスは猛攻、ラミレスの方が見栄え良く見えます。

テイラーは軽いジャブをついてラミレスに手を出させ、そこにカウンターを狙います。これはファイター型のラミレスに対して非常に有効的な戦略。ラミレスは常にインに入る機会を伺っていますが、テイラーにカウンターを狙われているのが解っているので無防備には行きません。

終盤、近い距離での打ち合い!ラミレスがぶんぶんとフック、アッパーを振り回し、テイラーはここを外してのワンツーで対抗。大激戦です!

 

5R、開始早々右ストレートで攻め入るラミレス!この入り方は良い。テイラーは外してカウンターを狙っているので、一発で当てようとせずコンビネーションがほしい。

プレスをかけるのはラミレスですが、テイラーは巧く、ステップも良い。カウンター狙いのテイラーに対して、なかなか攻めあぐねるラミレス。中に入ったと思ったらクリンチ、テイラーはこの辺りも巧い。

終盤は押し合いとなり、ここでラミレスのボディが有効!やや身体が丸まったように見えるテイラー、少し効いたかもしれません!そしてテイラーは左眉尻から出血!ラミレスが押している?

6R開始早々!打ち気に逸ったラミレスの右ストレートをはずして!テイラーの左フックが炸裂!ここでラミレスがダウン!!!

立ち上がったラミレスですが、どうやらダメージは深い。あのタイミングは終わっていてもおかしくないタイミングでしたが、ゾンビのようなラミレス。

あのカウンターを浴びてもラミレスの前進は衰えず、今度はラミレスがカウンターでテイラーを下がらせます!ラミレスは近づいてテイラーにくっつきますが、この距離の方がともすれば安全かもしれません。

テイラーが最も危険なのはストレートの距離。

 

ラミレスはカウンターを気をつけつつも戦いますが、近い距離では力のこもったパンチ。一切弱気になることのないラミレスは、どんな精神力をしているのか。

スローでダウンシーンが流れますが、完璧なカウンター。。。テイラーがパワーレスなわけがないので、ラミレスが化け物。

7R、ラミレスはあのダウンのダメージはないのか。。。やや足に力が入っていないようにも見えますが、それでもプレス。左フックを打ってバランスを崩すあたりは、やはりダメージはありそう。

このラウンドはサバイブした方が良いように思いますが、ラミレスはそれまでと変わらずプレスをかけ続け、そして要所でパンチをまとめます。

 

テイラーは明らかにカウンターを狙っており、強く前進した際にバランスを崩すラミレスは危うい。

残り30秒ほどのところで、近い距離になってクリンチ。ここで、レフェリーがブレイクをかけ、ラミレスがフッと気を抜いたところでテイラーの左アッパーがクリーンヒット!!!

これは、レフェリーがラミレスのみのボディにタッチし、それにテイラーは気づかなかったようです。

なんとも不運ながら、ダウンしてしまったラミレス、なんとか立ち上がりますが足はフラフラ。ややロングカウント気味ながら、続行させたレフェリーはストップのタイミングを見計らいますが、テイラーがラッシュをかけたところでラウンド終了のゴング!

これも終わっておかしくないダウン、というか、普通は終わるダウン。。。

辛くもゴングに救われたラミレス、ここからの復活はあるのか。

8R、明らかに足が動いていないラミレス。テイラーは逆にここにきて動きがキレキレ。

この試合でおそらく初めて、ラミレスはロープを背に戦います。

その後もテイラーは余裕を持って戦い、ラミレスの左フックのリターンの右フックのタイミングもバッチリです。どんどんラミレスの勝ち目が薄くなっていく雰囲気。

 

それでも尚、ラミレスは倒れないどころかしっかりと打ち返します。

ラミレスは右瞼が腫れ、少しふさがってきています。

9R、テイラーがフェイントを織り交ぜつつプレスをかけ、ラミレスを誘います。序盤、落ち着いた展開で少しラミレスは回復してきたのか、徐々に手数が出始めます。

テイラーはカウンター狙いで手数は少ないですが、まだまだ力を残している感じです。

10R、もう残り3R、あっという間です。展開的に苦しいのはラミレスですが、諦める気配も、弱気になる気配すらもありません。これが漢です。これがホセ・ラミレスというボクサーです。

右を強振しながらテイラーを追っていく様は、失神KOを食らうほどのパンチを2度も受けたボクサーとは思えません。

とにかく前に出て攻め続けるラミレスはこのラウンドを優勢に進め、追い足も随分戻ってきたように感じます。終盤もラミレスが攻め込みますが、テイラーはカウンター!これは怖い。

11R、おそらくポイントは劣勢、行くしかないラミレス。前ラウンドくらいからなぜだかラミレスのジャブが当たり始めているのは良い傾向。

 

ただ、ラミレスが強く踏み込めばテイラーはカウンターを打ってきますし、中に入れたらクリンチ、そうでなければステップワークでエスケープされてしまいます。

テイラーはダメージを極力少なくするように巧く闘っていますが、カウンターさえ決まらなければラミレスの攻勢を取りたい。

終盤、ラミレスは左フックをヒットしてラッシュ!もうラストチャンスではないか、という猛チャージを見せますが、やはりテイラーのクリンチで分断。

そしてラストラウンド、最後は打撃戦となるか、と思いましたがテイラーは非常に冷静。ポイントアウトを狙ってこれまで通りカウンター狙いのボクシング。

 

そのカウンターを警戒し、なかなか強引に行けないラミレス。

テイラーは無理をせず安全運転、それを捕まえきれないラミレス。だんだんと絶望的になっていきます。

ラウンド終了のゴングが鳴った時、勝利を確信して両手を挙げたテイラーと、それにつられるようんしてハンズアップしたラミレス。

判定は三者ともに114-112でテイラーを支持。

ジョシュ・テイラー、判定勝利でスーパーライト級4団体統一王者に!!!!

お見事、としか言いようのないテイラーの勝利でした。

フェイントをかけ、もしくは軽いジャブでラミレスを誘い込んでのカウンター、このカウンターがあるからこそラミレスはなかなか思うように攻める事ができませんでした。

まずこうしてラミレスの良い部分を消し、もし近づかれたらクリンチワーク、そして上体の動きも素晴らしく、更にステップも軽やか。

 

今日のテイラーには隙らしい隙がありませんでした。

ラミレスは敗れはしたものの、あの終わってもおかしくないようなダウンから、二度に渡り生還し、そしてその後盛り返した姿は本当にかっこよかった。2度目の不運なダウンについても、一切エクスキューズしないあたりは更に素晴らしい。そこで加点してても良いくらい。

たら、ればの話にはなりますが、ダウンがなければドロー。

一度目のダウンはまさにラミレスペースになろうとしているところのダウンだったので、非常に悔やまれますね。

とにかく、期待した通り、いや期待以上の試合を見せてくれた両雄に拍手、そして両者のことをこれからも応援したくなるようなクリーンな名勝負でした。

 

今後はどうなる?

こうして見事、4団体を統一したタータン・トルネード、ジョシュ・テイラー。4団体を統一した後は、基本的には返上して階級アップ、というのが通例でしょう。

4つの団体の中で、WBOについては、王者が返上して階級を変更する場合、その変更した階級のトップコンテンダーになる、というのが決まり。

なので、ここでテイラーがスーパーライト級の王座を返上し、ウェルター級に行くのであれば、WBOウェルター級1位となり、王者はあのテレンス・クロフォード(アメリカ)。

テイラーがこの後、王座返上&ウェルター級へ転級するのであれば、最も近い王者はクロフォード、テストマッチを1〜2戦挟んで王座へ挑むということが可能です。

果たして、そんな冒険をするのでしょうか。

もしくは、どこかの団体の指名挑戦者を退けながら、ライト級から上がってくるボクサーを待つ、という選択肢もあります。

 

同様に、WBOの話をすると、4団体統一王者、テオフィモ・ロペス(アメリカ)の挑戦を受けるなんていう話にも発展するかもしれません。ロペスが返上してスーパーライト級に来るまでは、次々と指名挑戦者を退けなければなりませんが。

とはいえ、指名挑戦者について各団体がどこまで明確に指示してくるのかは、最近は非常に謎。最も厳格なIBFの指名挑戦者は、前戦で退けているので、まだ少し余裕もあります。

ジョシュ・テイラーが、今後どのような道を選択するのか、これは興味深いですね。

そしてラミレスも、今回の敗北で評価を落としたか、というと否。

テイラーの巧さにやられてしまったものの、やはりそのハードパンチとタフネスは脅威であり、怪物級のボクサーであることは疑いようもありません。

そしてそのうち、今ライト級で切磋琢磨している若いボクサーたちが上がってくると思うので、そんなスターたちとの対戦も楽しみに待っていたいと思います。

いずれにしろ、素晴らしい試合を観戦させてくれてありがとう。両者に、心から敬意を込めて。

 

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