信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

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9.10、寺地拳四朗vs矢吹正道が発表!緑のベルトを持つ絶対王者に挑む、緑の夢。

ボクシングファン待望のビッグニュースの前触れは、朝、ツイッターのタイムラインに流れてきました。

このニュースから思いを巡らせたのは、まず世界挑戦の位置にいる日本人ボクサー。

個人的に最も世界に近く、世界が決まってほしいボクサーは勅使河原弘晶(三迫)ですが、スーパーバンタム級は王者のスケジュールがとれません。

 

次に思いついたのは、寺地拳四朗(BMB)vs矢吹正道(緑)という、締結間近と噂されていたもの。

これは締結しない理由がない、今年の注目試合だったのをすぐに思い出しました。

その後、たまたまYoutubeを開くと真正ジムチャンネル、「BOXING REAL」で記者会見の文字。これは確定だ。

拳四朗の世界戦は、久田哲也(当時ハラダ)戦も真正ジムがプロデュースしており、今回もおそらくそうでしょう。いろいろな思いを巡らせつつ、13:00の記者会見を見ると、明察。

 

9/10(金)京都市体育館

WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ

寺地拳四朗(BMB)18勝(10KO)無敗

vs

矢吹正道(緑)12勝(11KO)3敗

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アンダーカードは発表されていないものの、これだけで多くのお客さんを呼べる好カードでしょう。終わったことについて言っても致し方ないですが、拳四朗vs久田哲也という前回の日本人同士の世界戦よりも、拳四朗攻略への期待は大きいと思います。

拳四朗については、多くを語る必要はありませんが、既に8度の防衛を済まし、在位にして既に4年。日本、東洋太平洋のベルトを獲得し、世界へと駆け上がった正統派の王者は、コロナの中で自らの不祥事でブランクをつくりますが、今年4月、しっかりとした形で8度目の防衛を成功させました。

boxingcafe.hatenablog.com

 

これまでにない重圧を背負い込み、それでも尚、安定した強さを発揮した拳四朗。ただ、序盤は固く、いつもの縦横無尽のボクシングができない時間帯もありました。

しかしその試練を乗り越えたことで、今回の拳四朗は完全復活が予想されることも確か。

重心を低くして、鋼のメンタルに磨きをかけ、久田戦よりも強く、付け入る隙の少ない拳四朗が出てくるのでしょう。日本人世界王者、現役最多の防衛数を誇る寺地拳四朗は、その防衛戦の多くを苦戦せずに終わらせています。

そんな安定感のある王者も、いつか敗北する日はくるのでしょう。それが今回なのか、否か。

そして矢吹正道は、昭和の香りのする非常に人気の高いボクサー。一般受け、というよりも、ボクシングファンに好かれ、中部地域のボクサーたちのリスペクトを一心に集めています。

 

あの出で立ち、ロングガウンにいかつい風貌、細いボクサー体型に恐れを知らないマッチメイク、そしてスタイリッシュでカウンター一発で決めきる決定力、誰にも媚びない、ふてぶてしい雰囲気、等々挙げればキリがないほど魅力十分なボクサーに、おじさんファン(私のこと)も完全にメロメロです。

古き良き、という言葉がしっかりにあう上に、リングネームが「矢吹」なんていうと本当は応援せざるを得ません。

矢吹正道というボクサーは、これまでに3敗を喫しています。

1度目は2016年12月、全日本新人王決定戦。相手は現在のWBO世界フライ級王者、中谷潤人(M.T)。この頃、まだ荒かった矢吹でしたが、今や世界も注目する中谷潤人に序盤打ち勝ち、優勢に。後半に盛り返されて判定負けを喫しましたが、この試合は中谷の「最も」と言ってもいいほど苦戦した試合の一つ。

そしてもう一つの敗戦は、2018年4月、初のA級戦となった現・日本フライ級王者、ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)との一戦。

 

これは結果のみを見れば、阿久井の1RTKO勝利なのですが、この強打者同士の対戦は、非常にスリリングであり、失礼を承知で言えば「先に当てたもの勝ち」という内容でもありました。この時は、たまたま阿久井のパンチが先に入り、速攻型パンチャーで詰めも鋭い阿久井の前に敗北。展開こそ違えど、ハグラーvsハーンズを思いっきり凝縮したような、そんな緊張感の試合でした。

そして同年の9月、世界ランカーを迎えてのチャレンジマッチで現在のWBA世界ライトフライ級暫定王者、ダニエル・マテヨン(パナマ)に判定負け。これは試合巧者で、経験にも勝るマテヨンの牙城を崩せず。相性もあまり良くありませんでした。

 

この3つの敗北を糧とし、階段を登ってきた矢吹は、2019年12月、挑戦者決定戦を経て日本王座決定戦へ出場(この頃にも色々ゴタゴタありましたが)、これを獲得。2020年12月、初防衛戦をクリアしています。

拳四朗のようにあっという間にかけあがったキャリアではありませんが、この矢吹もまた、ホンモノのボクサー。厳しい厳しいマッチメイクをクリアし、時につまずき、その度に強くなって帰ってきた矢吹は、非常に冷静であり、強者のみが持つオーラを携えています。

 

拳四朗が、そのボクシングセンスを前面に押し出した、溌溂としつつも残忍なボクサーであるとは裏腹に、矢吹は内にあるものを見せずに、表面上は水面のような静けさを湛え、ここぞというときに一気にマグマが吹き出してくるような怖さを持つボクサー。冷静に対処できる時は静かに、チャンスと見るや一気に狩るその姿は、矢吹正道というその外見、オーラにマッチしていて非常におもしろい。

さて、この両雄に対して、私はともに非常に好みの部類のボクサーに入ります。

いつも大体、どちらを応援するかを決めてから試合を見るのですが、今回はどちらにも肩入れせず、フラットな気持ちで見たいと思っています。どちらも応援していますし、どちらにも負けてほしくありません。そしてその気持ちに、今回は優劣をつけ難い。

 

拳四朗の具志堅超えも見たければ、矢吹が最強王者、拳四朗を破っての感動的な戴冠も見たい。どうあがいても両方は見れません。

予想を聞かれると、これまでのキャリア、対戦相手の質、双方の持つ力を考えた上で寺地拳四朗が優勢だと思います。しかし、この一戦は、何かが起こる要素もふんだんにある、と思います。

未だ未知なのが拳四朗のタフネスであり、その部分をもしかすると12勝中11KOというハードパンチャー、矢吹が明らかにするかもしれません。

矢吹は非常に良い距離感を持ち、非常に良いジャブを持っていますが、もしかすると拳四朗のそれはもっと上を行くかもしれません。

距離、ジャブの差し合いで互角であり、拳四朗が鉄の顎を持っていれば。。。?

興味は尽きません。

 

両者からはKO宣言。ここで拳四朗が、宣言通りに圧勝するようなら、この階級で敵はいないのかもしれません。さっさと京口紘人(ワタナベ)との統一戦に向かい、4団体を統一したほうが良い。

いずれにせよ、どのような闘いになり、どのような結果になったとしても、今後の日本、そして世界のライトフライ級を大きく動かす一戦となるはずの日本のビッグマッチ。

ライトフライ、日本のお家芸とも言えるこの階級の一つの大きな分岐点、9/10が非常に待ち遠しい。

ちなみに、矢吹が返上するであろう日本タイトル。ランキングはこうなっています。

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これは1位、2位で決定戦、3位のボクサーが指名挑戦者として王者に挑戦。そんな青写真ですね(異論がある方もいるかもしれませんが、おそらく認められません。あしからず。)。ここにいる上位ランカー、ユース王者、皆若く、一気に新陳代謝が進みそうな国内ライトフライ級戦線、こちらも楽しみです。

 

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