信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】ラジャブ・ブタエフvsエイマンタス・スタニオニスは期待通りの死闘!!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

スーパーライト級のプロスペクト、ブランダン・リーの登場からラジャブ・ブタエフvsエイマンタス・スタニオニスの超注目のWBAレギュラー世界ウェルター級タイトルマッチ、そしてその興行のメインイベントはエロール・スペンスJrvsヨルデニス・ウガスの世界ウェルター級3冠統一戦と、非常に濃密なPBC興行。

このうち、リーvsオチョア、ブタエフvsスタニオニスはShowtimeのPPVにのらず、アメリカではShowtimeと契約している人は全員が見れる通常放送。

イギリス、アイルランドではFITEが配信してくれるということだったので、今回はVPNを使ってイギリス経由で視聴。

↓見方はこちら(まだアーカイブで見れますよ!)

boxingcafe.hatenablog.com

Shotimeはアーカイブで見れるようになるまで1日かかるので、すぐにアーカイブを見れるFITEはありがたいです。しかも今回は無料でした。

ということで今回のブログでは、スペンスvsウガスのプレリムス(前座試合)、リーvsオチョア、ブタエフvsスタニオニスの観戦記です。

4/16(日本時間4/17)アメリカ

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この注目興行にも関わらず、まだ時間が早いためか客席はまばら。ブランダン・リーは人気のありそうな強い倒し方をするボクサーですが、人気はまだまだなのかな?ブタエフvsスタニオニスが一般のアメリカ人観客の興味を惹かないことはそのルーツから解らないでもないですが、良い試合を見せれば国籍に関わらず拍手を送る、と言われるアメリカのボクシングファンにこそ見てもらいたい一戦です。

スーパーライト級10回戦

ブランダン・リー(アメリカ)24勝(22KO)無敗

vs

ザッカリー・オチョア(プエルトリコ)21勝(7KO)2敗

リングインした状態で中継がスタート。アメリカのTVショーはあまり入場シーンは見せてくれません。入場シーンを見れるのは、メインイベンターとなってからです。

初回、リーはゆったりとしたリズムから鋭いジャブ。オチョアはサークリング、リーのプレスに押されているようにも見えます。オチョアは距離を取るディフェンス前提で戦っている分、その逃げ足はなかなか速い。あとピンクのシューズはなかなか良い。

 

2R少しプレスを強めたリー、対してオチョアも前ラウンドで少し慣れたか、コンビネーションとカウンターで反撃。オチョアはジャブの数がよく出るので良いですね。パンチへの反応も良い。リーもちょっと攻めづらそうです。

しかしパワー差は明らかで、リーはかなり余裕を持ってプレスをかけています。

3Rも展開は変わらず、動き回るオチョアをなかなか詰めきれないリー。プレスこそかけるものの、なかなかパンチの届く距離でボクシングをさせてもらえません。

それでも後半、攻め込んだリーは会場を沸かせます。

4R、リーは飛び込みの左フックや左アッパー、しかし打ち終わりにやや集中力が切れた素振りがあるように見えます。

中盤、オチョアが右をヒットした後はその兆候は控えめになり、後半にはラッシュをかけて大きな見せ場を作りました。

5R、展開は変わらず。オチョアの足捌き、時折出すコンビネーションや右ブロー、そしてジャブによってリーは思いのほか攻められません。

6Rはオチョアが前重心。オチョアのコンビネーションからスタートです。開始数十秒の時間は自分から攻めたオチョアでしたが、その後はガードを固めてサークリング、ほとんど手を出すことがありません。

7Rも変わらず。リーの攻めもちょっと単調か。このままいけばリーの攻勢点による積み重ねで判定勝利、となりそうですが、オチョア的にはこれで良いのか。

リーとしても、この局面を打開する強打以外の何かが欲しい。

 

8R、そろそろ業を煮やしたリーが強い踏み込みを見せます。しかしその場所から踏み込んでも、オチョアはステップで距離を取ってしまいます。リーはもっと追い詰めてから踏み込むか、もしくは2度3度と猛烈に攻める必要があります。

と思ったら、後半、リーは波状攻撃を見せ、オチョアを困らせると同時に会場を沸かせます。でも、まだ足りません。

オチョアはとにかくもらわないボクシング。このラウンド、パンチ打ったっけ?

9R、オチョアはガードを固めてどっしり構えます。いよいよ攻撃する気になったか。しかし、先に手を出すのはリーの方で、オチョアはガードポジションからほとんどグローブを動かせません。

中盤に入るとオチョアもコンビネーションを開始します。リーを恐れずに戦えば、回転力のあるオチョアは良いファイトができます。

このラウンドはリング中央、近い距離でのパンチの交換となりますが、オチョアも負けていません。この戦い方、なぜ最初からできなかったのか。

ラストラウンド、オチョアは引き続きガードを固めて打ち合います。しかしやはり、パワーはリー。打ち合いを仕掛けて2R目に入り、その差は早くも顕著になっています。まあ、序盤からこれを仕掛けて、華々しく散ってもらったほうが盛り上がったと思いますが、オチョアは勝利よりもサバイブを選んだということでしょう。

なのでこのラストラウンドで倒されるわけにはいかないオチョアも頑張り、ゴング。

1〜8Rは、どこを切り取っても同じラウンドが続きましたが、ラスト2Rは面白かった。それでも、リーの勝利は揺るがないでしょう。

 

判定は、98−92、99−91×2のユナニマス判定でブランダン・リー。

オチョアに振られたラウンドは個人的にはちょっと謎です。フルマークでも良かったぐらい。

ともあれ、リーはデビュー以来25連勝を記録、この相手は倒せなくても仕方ないかもしれません。

WBAレギュラー世界ウェルター級タイトルマッチ

ラジャブ・ブタエフ(ロシア)14勝(11KO)無敗1NC

vs

エイマンタス・スタニオス(リトアニア)13勝(9KO)無敗

おそロシアの代名詞の一人、ブタエフと、リトアニアの破壊者、スタニオニス。

とてつもない壊し合いが期待される、激闘必至の一戦がゴングです。もっと話題になって欲しかった。先ほどよりは良いですが、まだ観客の入りはまばら。

初回、いきなりプレスをかけていくのはスタニオニス。ブタエフは少々の時間ステップを使った後、強いジャブで応戦します。

どちらも相手のパンチをガチッと固いガードで受け止めながらリターンを返します。まだそこまで激しくパンチの好感があるわけではありませんが、その硬質なパンチの交換は、これからの大激戦を予感させるに相応しいファーストラウンドです。

このラウンドは、スタニオニスのジャブがよく当たっている印象。

 

2R、今度は先手を取ったのはブタエフ。そしてスタニオニスも当然のように反撃。ボディの叩き合いから、頭をつけての打ち合い。スタニオニスはジャブと右アッパーが良いですね。ほぼ互角に見える展開の中で、このパンチによりスタニオニスがほんの少し、優勢に見えます。

3R、序盤から積極的にジャブを打つブタエフ。スタニオニスは序盤控えますが、中盤にノーモーションの右をヒット、その後も右のオーバーハンドをヒット、とビッグパンチをヒットしていきます。

ブタエフはスイッチしていますね。いつからしているのかは、よくわかりません。自然すぎて気づきませんでした。

4R、このラウンドもサウスポースタート。ブタエフがスイッチしたから、スタニオニスのジャブが減ったのかもしれません。しかしスタニオニスは今度は右を効果的に使っていますね。

サウスポーのブタエフは少しガードの位置を低く構え、スタニオニスの打ち終わりを狙います。このランド終了のブタエフのボディ攻撃により、スタニオニスは少し腰を折ったように見えました。

5R、オーソドックスに戻したブタエフ。重心も低く構え、そのパンチも力強い。スタニオニスも、言わずもがな、この状態のブタエフと真っ向勝負。

 

ここまでも素晴らしいパンチの交換でしたが、ここから両者さらにギアをあげ、本気の打撃戦に突入していくと思われます。

近い距離、決して引かず、強いパンチを繰り出していく。その中で駆け引きがあり、カウンターがあり、やはりこれは極上の接近戦です。

6Rのブタエフはサウスポー。この状態での接近戦だと、スタニオニスの右が非常に効果的か。オーソドックスの時のブタエフはおでこまで覆うほどガードが高いですが、サウスポーの時は頬あたり、あまりこのサウスポースタンスは近接戦闘に適していません。

と思ったら、中盤以降オーソドックスにスイッチ。

これでようやく半分、ここまではスタニオニスの方がクリーンヒットで上回る印象です。それぞれのダメージが如何程なのかはわかりませんが、後半にかけて明らかになっていくでしょう。

7R、サウスポースタンスでスタートのブタエフ、今度は中間距離をキープ。これは接近戦を嫌がっているのかもしれません。サウスポーにした方が、距離はとりやすい。

 

少し下がる場面が見られたブタエフは、中盤またオーソドックスに。しかし、接近戦ではなく、少し距離を置いた戦いでカウンター狙いです。

スタニオニスは良くも悪くも全く戦い方を変える気はないようです。

8R、打撃戦の展開が続きますが、流石に両者とも疲れが見えてきたか。9Rにはスタニオニスが少しサークリング、ブタエフも接近戦は挑まずに中間距離の攻防。この攻防は、ブタエフがやや上回る印象です。

10R、頭をつけての接近戦からスタート、この二人の戦いは離れてもくっついても、結局いかにパンチを当てるかを考えている分、非常に面白い。

このラウンドは1分頃にスタニオニスが良い右フックをヒット、ブタエフは一瞬足がもつれそうになったように見えました。

死闘はチャンピオンシップラウンドに入ります。

ともにダメージがあるはずですが、このラウンドもスタニオニスが頭をつけての打撃戦を望み、それを受けるブタエフ。どちらかが打てば必ず他方は打ち返す、終わりのない近い距離でのボクシング。

後半、ブタエフの攻撃でバランスを崩したスタニオニス。しかしその直後、ブタエフに1ポイントの減点。どうやら近い距離になった時、スタニオニスの頭を押さえつけたのが原因のようです。が、スタニオニスのダッキングが低いこともこれには災いしているような気もします。

スロー映像を見ると、頭を押さえつけてボディへの攻撃をしたことによる減点だったようです。これは仕方ありませんね。

「死闘」と呼ぶに相応しい一戦も、いよいよラストラウンド。ここはともに最後の力を振り絞って前進、左右のフックを振り回します。

 

今にも最後のドラマが起こりそうなフルスイングを繰り返す両者!

スタニオニスのダッキングは相変わらず低いですが、このダッキングしながら左右のフックを振り回す状態は、さながらデンプシーロール。このフックが幾度となくブタエフにヒットしています。

大激闘の12Rを経て、判定へと結果を委ねたこの一戦は、2−1のスプリット判定で、スタニオニス!!!

いやー、期待通りの大激闘でしたね。

両者死力を尽くした戦いは、本来はメインイベントに相応しい。しかし、実際はまだ2試合目です笑。

私はここからさらにWOWOWオンデマンドの追っかけ再生で、スペンスvsウガスを視聴します。情報遮断には成功中です。

月曜日のレギュラー放送までは待てないので、妻の「まだ見るの?」という視線に屈せず、視聴します!

↓WOWOWはこちら

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↓メインのスペンスvsウガスの観戦記はこちら

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

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