信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】DANGAN!!丸田陽七太vs阿部麗也!力石vs渡邉、千本vs長井の3タイトル戦と、注目ホープ!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

日本時間5/15(日)、ボクシングファンには堪らない一日になっています。

まあ、フロイド・メイウェザーは置いておいて、「スルド」ラミレスがドミニク・ボーセルと戦い、カネロに勘違いさせた「第一級戦犯」セルゲイ・コバレフが復帰戦。

そしてチャーロvsカスターノの4団体統一戦。

そしてそこから国内ボクシング、それも今回は無料のABEMA.TVで全試合生中継してくれるそうです。これは嬉しいですね。

私は仕事なので、その全てをリアルタイムで見るのは難しいですが、アーカイブで楽しみたいと思います。DANGAN興行も、ABEMAプレミアムに加入しておけば、放送終了後にも見れるそうです。

ということで今回は、大変な5/15(日)、大トリを務めるDANGAN興行のプレビューです。

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5/15(日)DANGAN

 

ボクシングのまち、墨田区で行われるDANGAN興行は、すみだボクシング祭と併せて開催。プロ、アマの垣根を超えた無料イベントのようですね。たくさんの方に行ってもらいたい。

さて、全10試合という大きな興行、そしてメインだけでなくセミ、セミセミにもタイトル戦を持ってきた事はDANGANの心意気を感じます。

WBOアジアパシフィック・フェザー級王座決定戦

日本フェザー級タイトルマッチ

丸田陽七太(森岡)12勝(9KO)1敗1分

vs

阿部麗也(KG大和)22勝(10KO)3敗1分

今年のチャンピオン・カーニバル、目玉カードの一つである、日本フェザー級タイトルマッチ。そこにアジアパシフィック・フェザー級王座決定戦がくっついて、勝てば2冠王者となれる一戦です。

このアジアパシフィック王座がいるかいらないか、というと不要な気もしますが、まあ、10Rよりも12Rの方が見応えがあるかもしれません。

日本王者、丸田はデビュー以来注目されたボクサーの一人でしたが、デビュー当初はまだ線も細く、センスこそ感じるもののどこか頼りなさげな印象でした。

デビューわずか6戦目でOPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王座に挑みますが、ここはキャリア不足で判定負け、初黒星を喫しました。

 

個人的に、丸田がぐっと上昇気流に乗ったのは、2018年12月、フェザー級のホープ対決として注目された溜田剛士(大橋)戦。

正直、実力は競っていると思っていましたし、KOで溜田、判定で丸田、位に思っていました。

しかし、接近戦を仕掛ける溜田に対してステップ、ショートパンチで対抗した丸田は、ハードパンチを持つ溜田にそこでも上回り、5RTKO勝利。線の細さを感じたボクサーは、力強さを手に入れ、元来の気持ちの強さも相まってオールラウンダーへと変貌を遂げていました。

その後はベテラン、コーチ義人(当時Reason大貴)に完勝し、挑戦者決定戦では元日本王者の大橋健典(角海老宝石)を3Rで退けて日本王座へ初挑戦。

2021年2月、ときの王者佐川遼(三迫)を7RTKOで降し、見事日本王者になりました。

正直、溜田戦の時も佐川戦の時も、私にとって丸田陽七太というボクサーは「敵側」のボクサーでした。そして、残念ながら今回も。

そんな今回のチャレンジャーは、下位ながら世界ランクも保持する、阿部麗也。

中間距離での攻防を得意とするカウンターパンチャーで、そのボクシングは確かに天才肌。

2013年にプロデビューした阿部は、デビュー2戦目で初黒星を喫するも2014年の全日本新人王を獲得し、その後も連戦して連勝。

 

こちらも出世試合は注目のホープ対決と謳われた2016年10月に行われた溜田剛士戦で、この試合を8RTKO勝利で頭角を現すと、続くジョー・ミサコ(ジョー・ノイナイ/当時三迫)戦でも判定勝利。坂晃典、清水聡を相手にアップセットを起こす2年前の話です。

勢いに乗る阿部は続いて元OPBF、日本の王者で、世界挑戦経験者の「バズーカ」細野悟(大橋)を撃破、一躍名を挙げます。

その後はなかなかタイトル挑戦の話が巡ってきませんでしたが、ようやく指名挑戦者として日本タイトルに挑戦することになりました。時は2019年5月、当時の王者は源大輝(当時ワタナベ)。

この源相手に、下馬評では優位だった阿部でしたが、ハードパンチを持つ源の右を浴びてしまい、序盤に2度のダウン。その後盛り返すものの、1-0のドローで王座獲得ならず。

源はその後この王座を返上、ランキングを落とさなかった阿部には決定戦のチャンスが巡ってきますが、ここで勢いのある佐川遼と対戦、僅差の判定を落としてまたも王座獲得ならず。

そこから再起した阿部は現在3連勝中、前戦は挑戦者決定戦で、渡部大介(ワタナベ)を3R終了TKO勝利で退け、指名挑戦権を掴んでいます。

 

ここのところでいうと、より盤石の強さを見せているのは丸田の方、という気もします。

ただ、3度目の挑戦、崖っぷち状態にある阿部の意地に期待したいところです。

類まれなセンスを持ちながらも、やや積極性に欠けていた阿部のボクシングは、今はまだ、変化の途中にあると思います。どうしても序盤は相手を見てしまう事が多く、とりわけ初回、相手のことを調べる段階にある阿部には被弾が多いという印象。

丸田は大きく、距離が非常に長く、そして素早く、リーチも効果的に使うため、阿部にとっても相手を理解するのに非常に時間を有する相手ではなかろうか。

丸田をどれほど早く見切れるか、というのがおそらく阿部にとってのポイントで、阿部は後半勝負が筋、だと思います。対して丸田は、果たして阿部対策をいかほどしてくるか、という所ですが、おそらく王者の矜持として「相手がどうきても迎え撃つ」という心づもりでいると思います。それが、既に「世界」を口に出すボクサーなのだと思います。

前戦、日野戦では完勝ながらも反省を口にした丸田は、目指す所が高い。それゆえに、足元のほころびには気づかないかもしれません。

客観的に見れば丸田優位の予想となりそうですが、この勝負は本当にわかりません。

阿部麗也、悲願の日本王座奪取に期待したい。

 

OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王座決定戦

力石政法(緑)10勝(6KO)1敗

vs

渡邉卓也(DANGAN AOKI)38勝(22KO)10敗1分

セミファイナルには、力石と渡邉によるOPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王座決定戦がセット。

この王座は、木村吉光(志成)が日本同級王者の坂晃典(仲里)を倒して手に入れたものですが、すぐさま返上して決定戦となっています。

渡邉(3位)と力石(6位)という決定戦というのは不思議なものですが、地域タイトルもしっかりと管理している日本ボクシング界の恩恵であり、政治力も絡んでいるのでしょう。

ともあれ、元世界王者、矢吹正道(緑)の実弟、力石政法は念願の初のタイトル戦。

2017年にB級デビューの力石は、プロ3戦目で元日本王者、坂晃典の持っていた日本ランク獲りを狙うも、それに失敗したのが唯一の敗戦です。

その後は現在まで8連勝、巧さが際立つストレートパンチャーです。

対して歴戦の雄、渡邉はこれがプロ50戦目、力石の5倍近いキャリアを誇ります。

2007年プロデビューというのでもう15年ものプロキャリアとなりますが、その情熱は衰えを知らず。タイ、台湾、中国、香港、韓国とワールドワイドに戦い続け、ここ数戦だけを切り取ってみても対戦相手は坂晃典、源大輝、三代大訓等々ととにかくハードマッチメイク。

 

この試合の雰囲気的には、「力石がいよいよタイトルを」という雰囲気ですが、この渡邉はそう簡単に攻略できるボクサーではないことも事実。

坂戦からの復帰戦となった前戦では、三瓶数馬(協栄新宿)を相手に力の差を見せつけ、2RTKO勝利で復帰を飾っており、日本トップレベルの実力を証明しています。

この試合は、個人的にはどちらを応援するか非常に迷う試合。期待の力石の初戴冠を見たい気持ちも、苦労人の渡邉がホープを跳ね返す姿も、どちらも見たい。

両者にとって、悔いのない戦いを望むのみです。

OPBF東洋太平洋女子ミニマム級タイトルマッチ

千本瑞規(ワタナベ)3勝(1KO)無敗

vs

長井香織(真正)6勝(2KO)3敗3分

女子ボクシング草創期にはなかった、アマ→プロというレールが最近はできてきています。

この千本もアマボク出身のボクサーで、高校時代には世界ジュニアユースの日本代表に選出され、大学時代には全日本選手権で準優勝の実績を持つ元アマエリートです。

 

2018年にプロ転向、2019年に2戦目で負傷判定ながらも日本タイトルを獲得しましたが、怪我で防衛戦をキャンセル、王座を返上。2020年に決まったOPBF王座への挑戦も結果的に流れ、2021年にようやく3戦目を行いました。

元世界王者、黒木優子(YuKOフィットネス)とのOPBF東洋太平洋女子ミニマム級王座決定戦、これを2-0の判定して王座を獲得、今回は初防衛戦を迎えます。

本来3月に予定されていた一戦でしたが、その時も千本の健康上の理由で延期、となっており、なかなか安定的にキャリアを積めていない印象です。

比較的どっしりとした構えから、カウンター、攻め時には鋭い踏み込みを見せます。ディフェンスに徹するというタイプではありませんが、攻められた時に見せる距離のとり方、スウェー、ブロッキング等々、ディフェンス勘は非常に良いように見えますね。

対して長井は、お手本のようなファイティングポーズから、お手本のようなステップを踏む、基礎技術の鬼、のようなボクサー。

2015年デビュー、デビュー戦で判定負け、2戦目も判定負け、3戦目に引き分け、4戦目でようやく勝ち星を挙げるも、その後は2戦連続引き分け。デビュー6戦で1勝2敗3引き分けという状態から5連勝、その中で日本女子アトム級タイトルも獲得した素晴らしいガッツを持つボクサーです。

前戦では現在のIBF女子世界アトム級王者、宮尾綾香に判定負けを喫しており、今回はそこからの復帰戦、1階級上げての挑戦となります。

 

ここ最近、女子ボクシングの好試合が多く、どんどんと一般のボクシングファンにも浸透していっている気がします。

この注目興行の中で、また女子ボクシングの存在感を示すような一戦になってくれることを期待しています。

その他のアンダーカード!

その他に全部で7試合、うち4回戦が6試合(全て東日本新人王トーナメント予選)、6回戦が1試合です。

ちなみに、試合数が多かったので見落としそうになりましたが、渡嘉敷ジム期待のホープ、石井竜虎がプロデビュー(5試合目)。

17歳の高校生で、今年初め頃にRISE王者の白鳥大珠氏から(ボクシングルールでの)スパーリングでダウンを奪ったことで大きな話題になりました。

↓こちらは中学時代の映像。sakanaさんのチャンネルにありました。

2019 キッズ統一王座 男子65kg級 石井竜虎 対 梶野翔太 BOXING - YouTube

 

当時からプロボクサーのようなファイトスタイルだったので、今回のプロデビューは非常に楽しみですね。このデビュー戦が新人王トーナメント初戦となるのですが、すでにこのスーパーライト級のトーナメントの優勝候補に上がるのではないか。

このトーナメントの本来の本命は、元キック王者の鈴木宙樹(FLARE山上)でしたが、初戦を棄権してしまっています。この対決は見たかった。

ともあれ、まだ海の物とも山の物ともつかない、石井竜虎。これまでのスパーリング映像を見ると、華があり、日本ボクシング界を大いに盛り上げてくれそうな感じがしますが、果たして。期待して見たいと思います。

 

放送・配信

配信は、ABEMA.TVの格闘チャンネルにて、「無料」で配信してくれます。

日時は5/15(日)12:45〜19:00まで、となっていまして、特別延長枠として18:50〜20:00という枠が取られているようです。これは試合の進行上、長引いた場合には最大20:00まで延長、ということなのでしょう。

さて、当然のごとく仕事の私ですが、「ABEMAプレミアムで放送終了後視聴できます」の文字が。多分途中からは見れるので、追っかけ再生もあってほしいな、と思いますが、これはちょっと無理そうです。でもありがたい。

ABEMAは亀田興毅会長と組んでからというもの、ボクシングに正式参入してくれましたね。余計な演出さえ増やさなければ、大歓迎。今後も楽しみなプラットフォームです。

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