7月は暑いが、ボクシングも熱い。
7/9(土)、7/10(日)の週末は、国内外でボクシングが目白押しです。
残念ながら全ての興行を見れるわけではありませんが、とにかくたくさんあるのは良い事です。
ということで、今回のブログでは、現地時間7/9(土)に行われる興行のプレビュー記事。DAZN放映のイギリス興行と、ロシアで行われる興行です。
7/9(日本時間7/10)イギリス・ロンドン
デレック・チゾラ(イギリス)32勝(23KO)12敗
vs
クブラト・プレフ(ブルガリア)29勝(14KO)2敗
現在3連敗中、デレック・チゾラ。ジョセフ・パーカー(ニュージーランド)に2連敗、そしてその前はオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)に敗北、なので勿論恥じるキャリアではありません。
ただ、どうしてもすでに一線級とはいえない38歳のチゾラと、アンソニー・ジョシュア(イギリス)に余裕綽々の9RTKOで敗れた41歳のプレフの一戦は、果たしてメインイベントに相応しいのか。しかもこの試合は、再戦です。(初戦はプレフの僅差判定勝利)
負けても負けても人気のあるチゾラは、英国人にとってなにか特別な物を持っているボクサーなのかもしれませんね。
個人的には、最重量級において50%前後のKO率である二人のボクサーの対戦は、興味をそそるものではありません。そもそも6年も前に再戦したことすら記憶にありませんでしたし。
ということで、本当のメインイベントはセミファイナルではないでしょうか。
イスライル・マドリモフ(ウズベキスタン)8勝(6KO)無敗
vs
ミシェル・ソロ(フランス)35勝(24KO)3敗1分
2021年12月、WBAスーパーウェルター級の挑戦者決定戦として行われた試合の再戦です。
初戦は、マドリモフの9RTKO勝利。序盤から歴戦の雄、ソロにダメージを着実に与えていっていたように見えました。
迎えた9Rはソロ優位のラウンドか、というところでしたが、終了直前にマドリモフが右を効かせて大チャンス!からの猛ラッシュで試合をストップしましたが、実はすでにゴングは鳴っており、それが聞こえなかったレフェリーはゴング後もしばらく打たせてからのストップ。
これが物議を醸し、ダイレクトリマッチという運びになりました。
マドリモフは今度こそ、ソロを倒しきれるか。
ソロは経験豊富で実力のある大ベテラン、初戦の経験を糧にできるはずです。
イスライル・マドリモフにとっては一度勝っている相手との再戦ということで、非常にやりづらさはあるでしょうね。
順当にいけばマドリモフ勝利も、ここを苦戦して評価を落としかねない一戦とも言えますね。
ここの勝利者は、世界王座に限りなく近づく事になります。
放送・配信
この興行は、DAZNで生配信。
開始日時は日本時間で7/10(日)、AM3:00〜となっています。
メインはおそらくAM6:00かAM7:00くらいでしょう。
そして同日(日本時間では前日)、ロシアでも興味深いスーパーウェルター級戦が行われます。
7/9(日本時間7/9)ロシア・エカテリンブルグ
マゴメド・クルバノフ(ロシア)22勝(13KO)無敗
vs
パトリック・ティシエイラ(ブラジル)31勝(22KO)3敗
ダゲスタン共和国出身のマゴメド・クルバノフ。スーパーウェルター級の27歳、アマ経験も豊富なプロスペクトです。
前戦となった2021年5月、強豪リアム・スミス(イギリス)に判定勝利を収めているようですが、これは(私は試合内容を見ていませんが)非常に微妙な判定だったようですね。
元トップアマらしいバランスのとれたボクサーであり、穴は少ない分際立ったところもない、そんなイメージのクルバノフ。ロシアンボクサーらしく、体の強さは感じます。
これで驚異的なパンチ力があればベテルビエフのようになれるのかもしれません。
さて、そんなクルバノフが様々な地域タイトルをコレクトしながら、22戦全勝で迎えた23戦目はパトリック・ティシエイラ。元WBO世界スーパーウェルター級王者という肩書を持っています。
2019年11月にカルロス・アダムス(ドミニカ共和国)を破ってWBO世界スーパーウェルター級暫定王座を獲得、その後正規王者に昇格しています。そこにブライアン・カスターノ(アルゼンチン)を挑戦者に迎え、完敗して王座陥落。再起戦では当時27勝11敗という微妙な戦績のアンダードッグ、ポール・バレンズエラ(メキシコ)というボクサーに敗北していますが、これは反則負け。2Rでティシエイラのラビットパンチにより続行不可能となったバレンズエラの勝利となっているようです。あまり参考にはなりません。
さて、クルバノフにとっては前戦の汚名を晴らすチャンスでもあります。
おそらく、パトリック・ティシエイラは、まだ力を有しているボクサーだと思われるからです。
とはいえ、ここでティシエイラが勝ったとしても、4団体統一王者であるジャーメル・チャーロ(アメリカ)を頂点とした同級のライバルたちとは一線を画す評価となってしまいそう。
同日(日本時間では翌日)に登場のマドリモフ、ソロもそうですが、この階級にはティム・チュー(オーストラリア)、セバスチャン・フンドラ(アメリカ)、チャールズ・コンウェル(アメリカ)といった無敗の若手選手や、エリクソン・ルビン(アメリカ)、リアム・スミス(イギリス)、ブライアン・カスターノ(アルゼンチン)といったそうそうたる顔ぶれが名を連ねています。
ここでまたロシアン・デシジョンで勝った日には何を言われるかわかりませんから、勝つなら明確に勝ってほしいものです。
放送・配信
このロシア・エカテリンブルグの興行は、RCCボクシングプロモーション主催。
放送はロシアではあるようですが、日本ではなさそうですね。アメリカでも、放送はありません。
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