信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】ダニー・ガルシアvsホセ・ベナビデス!ゲイリー・アントワン・ラッセルは元王者、バルテレミーと!

国内戦はそこそこに、海外戦を視聴。

日本ではあまり話題にもならないし、放送もないため話題にもなりようがないダニー・ガルシアvsホセ・ベナビデス。

Showtime興行はFITEが中継してくれれば個別に購入しても良いのですが、今回はないようなのでShowtimeに何度目かの加入。U-NEXTが2,000円超えに対し、Showtimeは円安のこのご時世でも1,500円程度、そう考えると割安にすら思えます。

ということで今回のブログでは、ダニー・ガルシアvsホセ・ベナビデスをメインに据えた、PBC興行の観戦記。

↓プレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com  


7/30(日本時間7/31)アメリカ・ニューヨーク

スーパーライト級10回戦

ゲイリー・アントワン・ラッセル(アメリカ)15勝(15KO)無敗

vs

ランセス・バルテレミー(キューバ)29勝(15KO)1敗1分

オープニングアクトは大注目、アントワン・ラッセルが登場です。元王者のランセス・バルテレミーを迎えます。いよいよチャレンジロードに入ったアントワン、パーフェクトレコードをキープできるかに注目が集まります。

初回、ゴングと同時似アントワンが積極的に攻めていきなりの打撃戦!やや腰高なバルテレミーは非常に曲者で、このアントワンの戦い方は間違っていないと思います。

やや強引にも見えるアントワンですが、しっかりとジャブを上下に散らし、そこからコンビネーションにつなげるあたりはさすがラッセル家。

後半はバルテレミーが右ストレートをヒット、下がったアントワンを攻め込む場面を作りますが、その後アントワンも左ショートをヒットして反撃!なんというエキサイティングなオープニングラウンド!!

2R、早々にガンガンでていくアントワン!バルテレミーはブロッキングすると飲み込まれそうになります。左手を下げたスタイルでジャブ、というか左を散らし、アントワンの侵入を阻むバルテレミー。この左が巧いんですよね。

そこからアントワンが無理に入ろうとしたところにバルテレミーはコンビネーション、これもまたなかなか力強い。後半に入るとバルテレミーはサークリングしつつのジャブ、いつものペースに。

 

3R、バルテレミーが本来の戦い方を取り戻したためか、アントワンはかなり攻めづらくなります。アントワンとしては初回で決める位の勢いで行きたかったのか。

バルテレミーはカウンター狙い、それも中に入られる事を想定して準備をしているようなので、中に入ったとしても一方的にアントワン、とはなりません。

積極性といえばアントワンですが、もしかしてヒット数はバルテレミーなんじゃないか、というラウンド。アントワンとしては、ここはどこかでペースを変えなければいけません。

4R、飛び込みの右フック、思いっきり振り抜く左ストレート。アントワンのボクシングは、非常に思い切りが良く、爽快です。

スイッチしたバルテレミーは前手となった右手をフラフラと動かしつつ、アントワンのは入り際に左ストレートを体ごと叩き込みます。

後半、アントワンが左右のフックをヒットするとバルテレミーも反撃!最後の左ストレートは、アントワンのブロッキングの間隙を縫う用に入り、アントワンがぐらついたように見えました。

5R、グイグイ攻めるアントワン、対応するバルテレミーはやや足が止まり始めているか。クリンチの場面も多くなっており、ブロッキングで受け止める場面も多くなっているように思います。

 

6R、バルテレミーの右ジャブに対して、アントワンが右フックをあわせてスタート。その後も力を入れない右をポンポンと出すバルテレミーでしたが、この時にはアントワンはこの踏み込んでの右フックのタイミングを掴んでいたのでしょう。

30秒過ぎ、バルテレミーの右ジャブにあわせてアントワンが飛び込みの右フックを炸裂、バルテレミーはダウン!

立ち上がったバルテレミーでしたが、レフェリーはバルテレミーの顔をしっかりと見た上で、ストップを宣告。

ゲイリー・アントワン・ラッセル、6RTKO勝利!

非常に納得のいかなそうなバルテレミーと陣営は、猛抗議。確かに止め方としては微妙でしたが、あの時、もしかしたらバルテレミーの目の焦点があってなかった、とか、理由がありそうな気もしますね。

その後、まもなく回復したバルテレミー陣営が文句を言うのは頷けますが、とはいえあれはかなり衝撃的なノックダウンでもありました。

会場もあまり納得はいっていないようですし、私も「ストップ早い、もう少しやらせてあげても良かったのでは」と思う反面、ここはレフェリーに任せるしかありません。

ともあれ、アントワンはこれでパーフェクトレコードを継続。兄と違い、そのエキサイティングなファイトスタイルは今後にも大いに期待ですね。

 

ヘビー級10回戦

アダム・コウナッキ(ポーランド)20勝(15KO)2敗

vs

アリ・エレン・デミルセン(トルコ)16勝(12KO)1敗

セミセミよりもあまり興味がわかないセミファイナル。アメリカの人たちにとってもあまり興味を惹かれないバックボーンではないでしょうか。(と思っていたら、やっぱりNYを拠点に活動しているコウナッキには大きな声援。)

ヘビー級の試合はグダグダに見える事がしばしばありますので、ともかく好試合を期待したいです。

初回から距離を詰めての打撃戦!ともに手数が非常に多く、いきなりバチバチです。

これは10ラウンズを戦うペースではありません。ともに狙っているのはノックアウトでしょう。

ストレート主体のコンビネーションを多用するコウナッキ、デミルセンはジャブも良いですがボディムーブを多用して、ややフック系のパンチが多いという印象。

コンビネーションに優れているのはコウナッキの方で、やはり3つ4つとテンポよく手を出していくコウナッキが優勢に見えます。

2R、コウナッキもヘッドムーブを使い始め、右ストレートからの左ボディ。

やや押され始めたデミルセンですがここを打ち返して対抗、不意に打つジャブでコウナッキは幾度も顔を跳ね上げられます。このデミルセンのジャブはタイミングもよく、良い武器です。

 

しかしそのジャブにひるまず、ジリジリと前進を続けるコウナッキ、豊富な手数でデミルセンを下がらせます。

ハイペースの打ち合いが続いています!

3Rも展開は変わらず。ともにクリーンヒットを奪いながら、死力を尽くした打撃戦が展開されます。今日は打ち合い好きにはたまらない興行です。

4R、序盤にデミルセンが上手くアッパーからフックを返してヒットを奪います。デミルセンのこのコンビネーションにはコウナッキも気をつけなければいけません。

コウナッキはワンツー左ボディのコンビネーションを一呼吸で打っていますが、果たして(お腹が脂肪でしっかりと覆われている)ヘビー級ボクサーにどれほどの効果があるのか。

5Rも同じく打撃戦ですが、ややパワー差が出てきたか?デミルセンのジャブ、右ストレートで顔を跳ね上げられる場面が目立つコウナッキ。ちょっと見栄えが悪いです。

6R、両者ともにハイペース過ぎたか、初回に比べてかなり動きが落ちています。ただ、ウェイトの差を活かして(デミルセンの方が10lbs重い)デミルセンの方が圧に勝り、コウナッキを押し込む場面が多い。

結局7Rまで来てしまいました。KO決着濃厚か、と思った序盤を過ぎれば、両者ともに手は出ながらもなかなか効果的なパンチを打ち込めず。打撃戦を展開するも、お互いに相手のパンチに慣れている状況でもあります。こうなるとフルラウンドいきそうです。

 

互角の展開ながらも、デミルセンが前に出るのと、デミルセンのパンチでコウナッキが顎を跳ね上げられる場面が目立つのと、で、ポイント的にはデミルセンが勝っているように見えます。

8Rも。会場は大盛りあがり。ヘビー級らしいといえばらしい、打撃戦。やっぱりもらい方にしても、前に出ながらもらうデミルセン、もらって後ろに撥ねられるコウナッキではポイントはデミルセンに流れていそう。

9R、コウナッキがおそらくロープに誘い込み、カウンターを狙いますがどう見ても攻められているだけのようにしか見えません。ラストラウンドも壮絶な殴り合い、やはりコウナッキの方が見栄えが悪い。それでも後半、コウナッキが意地を見せてデミルセンを下がらせ、デミルセンも反撃。10Rの最後の最後まで打ち合いを止めなかった両者、見た目的にもより大きなダメージを被っているのはコウナッキでした。

判定は、96-94、97-93×2でデミルセン。デミルセンにとってはアウェーという場所でしたが、判定は無事バイアスがかからずに出た、というイメージですね。

 

スーパーウェルター級12回戦

ダニー・ガルシア(アメリカ)36勝(21KO)3敗

vs

ホセ・ベナビデス(アメリカ)27勝(18KO)1敗1分

ダニー・ガルシアのスーパーウェルター級テストマッチ。にしては、かなり骨太な相手を選んだという印象がする一戦。

とはいえ、ベナビデスももともとウェルター級の選手と考えると辻褄はあうのかもしれません。これはタフな一戦になりそうです。

さて、ゴング。

まずは中間距離からのジャブの差し合い、距離感の測りあい。体格に勝るベナビデスはガードを高く掲げ、ガルシアは低め、常にカウンターを狙う構えです。

ベナビデスの長いジャブに対するガルシアの反応は良く、ベナビデスのワンツーもパワフル。両者ともに上々の滑り出しに見えます。

 

2R、積極的に出るのはベナビデス。パワー、という点においてはベナビデスが優勢のように思いますが、ガルシアはディフェンス勘が良く被弾を許さず。

3R、ガルシアがリズムに乗り始めます。軽やかに左右に動くガルシアにベナビデスは距離を詰めて強打を放ち、前に出てくるベナビデスに対してガルシアはカウンター狙い。本来のファイトスタイルに落ち着いた感があります。

このラウンドはガルシアの左ボディが非常に目立ちますね。

4Rに入るとリング中央での時間が多く、これはべナビデスがプレスをかけられていないのか、それともそういう作戦か。5Rもリング中央。ガルシアは上下へ打ち分けてベナビデスを寄せ付けず、このラウンドは攻防の展開が目まぐるしく移り変わります。

6R、ベナビデスはかなりクラウチングに構え、ガルシアを追いかけます。ガルシアはステップワーク、そしてダブルジャブ。電化の宝刀をなかなか抜かないのはその距離にならないからです。ガルシアの左フックが当たる距離は超危険。今回左フックはボディへ届かせるのがほとんどで、これは左フックを温存しているというよりも、ベナビデスは顔面のガードが固いのと上体が柔らかいため、と捉えるべきでしょう。

 

7R。Showtimeのアンオフィシャルの採点では、ここまでガルシアのフルマーク。そこまで差があるとは思えませんが、ラウンドごとに10ポイントマストするとフルマークにもなりかねません。

それほど、ガルシアは今回無理をしておらず、ジャブを多く打って距離をキープし、右ストレートでベナビデスを阻み、時折左ボディを突き刺すボクシング。

後半から終盤にかけて4発のコンビネーションを使うようになったガルシア、ここでようやく顔面ヘの左フックもだし始めます。ただ、これはコンビネーションの中での出来事。左フックを強振もしないし、見せパンチとして大きく振るう事もしません。

8R、ダニー・ガルシアは打ち終わりにも必ず動き、ベナビデスのハードパンチを警戒した戦い方なのでしょう。ベナビデスはいつもどおりといえばそうで、とにかくガードを固めて相手の攻撃をしのぎ、強いパンチを打つというスタイル。このラウンドは比較的ベナビデスのパンチが届いたというイメージ。

9R、先に攻めるのはベナビデス。ですがベナビデスの打ち終わりに必ずガルシアが打ち返すため、見栄え的にどうか。

しかしこのラウンドはベナビデスのジャブが浅くながらもヒットする場面が幾度かあり、逆にガルシアの攻撃は的中率が下がっているようにも見えます。

10R、まずコンビネーションで攻め込んだのはガルシア。その後もベナビデスの長いジャブを丁寧に外し、すっと近寄って左ボディ。この辺りの戦いの幅、というべきか、単に技術というべきなのか、そういったものはやはりダニー・ガルシアの方が何枚も上手。

後半にも近距離でのトリプルジャブをヒットさせたガルシア、終盤にはコンビネーションをヒット。

 

11R、早々にコンビネーションで攻め込んだガルシアは、その後ベナビデスの反撃をボディワークとステップワークで無効化。今日のガルシアは、強さではなく巧さを見せつけています。

その後もしっかりとしたサークリングしてベナビデスの攻撃を躱しまくり、ファイナルラウンドへ。

ラストラウンドもガルシアハベナビですの攻撃をしっかりと足で外してコンビネーション。ベナビデスはもっともっとなりふり構わず行くべきではないでしょうか。

ガルシアはこの一戦を通して決して「打撃戦」には付き合わず、ヒットアンドアウェイを中心に自分のコンビネーションを当てに行った、という感じ。だから、左フックカウンターを使う機会は訪れませんでした。

判定は、114-114が一人(!)、116-112、117-111。2-0の判定でダニー・ガルシアの勝利です。

ドローが一人いた、というのは結構な驚きです。どのように振ればそうなるのかはわかりません。

途中、たしかにガルシアは休憩な時間を設けており、それに加えて序盤の様子見ラウンドをベナビデスに振ればそうなるのか?いや、なりそうにありません。

ともあれ、この勝利でダニー・ガルシアは涙。

この涙の意味がわかりませんでしたが、調べると不安障害、うつ病に苦しんできた、とのこと。

リングの上では縦横無尽に動き回り、全く危なげのない完勝を挙げた、ともいえるダニー・ガルシア。果たしてこのスーパーウェルター級での戴冠が叶うか、というと難しいかもしれません。

やはりその大きな要因の一つは「サイズ」であり、今戦で安全運転に徹したように、どうしてもこの階級ではパワー負けしてしまう、ということが大きい気がします。つまりは、左フックカウンターが打てる距離まで近づく(もしくは、近寄ってくる事を許す)ということが容易ではない、ということです。

 

今回は右ストレートのカウンターが良かった。ジャブも良かったし、ステップも良かった。ただ、これらはもともとガルシアの持っている武器のいくつかであり、目新しく何かが良くなっていた、というわけでもありません。

もともとバランスの取れたボクサーであったガルシアは、今後、より「総合力」で勝負していかなければいけません。そうなった時、ガルシアにかつてのようなノックアウト、劣勢でも「もしかしたら」を期待することはできないのかもしれませんね。

 

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