平日はもちろんのこと、土日も非常に忙しい。
この忙しさについては今年中はもう諦めてはいますが、大好きなボクシングを見れる時間を確保できないのが悩みどころです。
とりあえずいくつかをピックアップして無理やり見る、みたいな日々が続いているわけですが、たまには興行を一通り見たいものです。
今回視聴するガルシアvsドゥアルテも、フロイド・スコフィールド(アメリカ)という評価の高い無敗のプロスペクトや、ここ最近復活の兆しを見ているような気がするシェーン・モズリーJr(アメリカ)等が登場していますが、ちょっと全体を通して見る時間はなさそう。
ということで今回のブログは、ガルシアvsドゥアルテの観戦記。
↓プレビュー記事
12/2(日本時間12/3)アメリカ・テキサス
フロイド・スコフィールド(アメリカ)15勝(11KO)
vs
リカルド・ロペス(メキシコ)17勝(12KO)7敗3分
無敗のプロスペクト、フロイド・スコフィールド。今回の対戦相手はリカルド・ロペス、名前だけは超強そうですね。メキシカンは名前が被りがちなので、ファーストネームが二つ、ラストネームも二つあるらしいのですが、ボクサーの呼び名はレジェンドとは被らないようにしてもらいたいですね。ファイティング原田の「ファイティング」をリングネームに使ってはいけない決まりのような感じで。まあ、統一期間がない世界のボクシングでは難しいのでしょうけれど。
大歓声のスコフィールド、ここは地元のテキサスです。
この期待されるプロスペクトは、そろそろ強豪との対戦も欲しいところではありますが、今日のリカルド・ロペスも強豪とはいえない戦績。(と、書いているのもなんだか違和感)
ここは快勝を望みたいところですね。
さてゴング。
まずスコフィールドのジャブが鋭い。鋭すぎる。
そこからワンツーからの左ストレートのコンビネーションでロペスに対してのファーストヒットを奪うと、ロペスの単発に対してもコンビネーションをリターン。そのどれもがストレート系のパンチですね。
1分頃、ロペスが攻め入ったところをうまく躱して左フック!これでロペスは早くもダウン!!
どよめく会場、立ち上がったロペスが意を決して攻め入るも、それをディフェンスしたスコフィールドは速いリターン、これでロペスが2度目のダウン!!ガードの上からにも見えました。
なおも立ち上がるロペス、すぐにスコフィールドはファーストヒットを奪ったコンビネーションと同じコンビネーションをヒット、ロペスはまたもダウン。もう無理じゃなかろうか。
それでも立ち上がったロペスに対してフィニッシュを狙って攻め立てるスコフィールド、最後は左フックをヒットするとロペスは仰向けに倒れ、レフェリーはストップ!!!
この間、2分にも満たない即行劇。
フロイド・スコフィールド、とんでもない強さを見せつけて4度も倒しての初回TKO勝利!!
ミスマッチと言われても仕方がないくらいの力の差。ロペスが弱かったというよりも、スコフィールドが強過ぎましたね。
例え力の差があったとしても、2分弱で4度倒すというのはできることではありません。タレント揃いのライト級、スコフィールドの次の対戦相手が誰になるのか、非常に楽しみですね。
ライアン・ガルシア(アメリカ)23勝(19KO)1敗
vs
オスカー・ドゥアルテ(アメリカ)26勝(21KO)1敗
なんだかこの試合は143lbsのキャッチウェイトだそうです。スーパーライト級のリミットが140lbsであり、それよりも重いウェイトです。
このドゥアルテはライト級を主戦場としているボクサーであり、前回の試合からは8lbs(約3.6kg)重いウェイトで戦うことになっており、なんだかより無謀な感じが出てしまうマッチアップになってしまいますね。
プロボクシングの興行的に、Aサイドであるガルシアに合わせることは当然といえば当然となってしまうのですが、せめて140lbs(スーパーライト級)リミットくらいにはしてもらいたかったですね。
ともあれゴング。
初回、まずは比較的遠い距離からのスタート。ここではガルシアのジャブが鋭い。ドゥアルテは体を振ってインサイドに入ろうと試みますが、なかなか入れません。
中盤、相打ちのタイミングで打ちながら入ろうと試みたり、ガードを固めて突進してみたりと色々試すドゥアルテ。ガルシアは流石にこのフィジカルモンスターと真正面でやり合うことは良しとせず、しっかりと足を使っているイメージ。
スピードは想像通り随分と違います。
2R、このラウンドもよく動いてジャブを打つガルシア。今の所ほぼリードのみ、というガルシア、この鋭いジャブだけでもほとんどドゥアルテに接近を許していません。
とはいえ、ダメージを与えるということに関してはこれだけでは不十分。ガルシアはいつ爆発してくれるのでしょうか。
3R、ドゥアルテがギアアップ。プレスを強めて思い切って飛び込んでいきます。
こうなるとガルシアも右を使い始めますが、ドゥアルテのしつこさは増すばかり。
4R、のそりとのそりとくるドゥアルテに対し、ガルシアは速いコンビネーション。そこからすぐさま動くガルシアに対してドゥアルテはなかな接近できませんが、稀にある近い距離では強打を放っています。このドゥアルテの攻撃の前、後にしっかりとパンチを放つガルシアですが、幾度かこのドゥアルテのラフ・アタックに嫌がるそぶりも。
5R、ガルシアは左をつっかえ棒のように伸ばし、そこから右強打、得意の左フックへと繋げます。ドゥアルテのガードは固く、強いフィジカルは体の軸がブレることも少ないはずですが、ここはさすがガルシアの強打、ドゥアルテもこれで止められてしまいます。
特にピーカブーに構えるドゥアルテに対しては右のアッパーが非常に有効か、このパンチでドゥアルテは幾度か顔をはね上げられています。
しかしドゥアルテも大したもので、それに怯まず体をぶつけ、くっついてからのボクシングに持ち込んでいます。この時ガルシアは後ろ荷重にして上半身を後ろにずらしディフェンス、それに対してドゥアルテは頭を下げてのアタック。これは非常にしつこいアタック、この戦い方は無類のタフネスを誇るドゥアルテだからこそできることです。
ラウンド終了後、両手を上げてアピールしたドゥアルテ。突破口を見出したのかもしれません。
6R、ドゥアルテがジリジリとプレスをかけてジャブ。ここでガルシアは右アッパーをヒット、このパンチセレクトは流石です。
中盤、ガルシアはドゥアルテを中間距離に釘付けにする時間を作るも、後半に入るところでドゥアルテも左フックをダブル、トリプル。ヒットしているパンチは少ないながらも、ガルシアのことを削れているのかもしれません。
7R、体を振ってプレスを強めるドゥアルテ。ガルシアはしっかりとジャブを突いてボックス。ちょっとドゥアルテのプレスに辟易としている感じもしますが、ここでガルシアはドゥアルテの入りぎわにサンデーパンチの左フックを狙っている素振りも見せています。
その合間に叩きつけるような右、これを出しておくとドゥアルテはリードを出しにくくなるため、ガルシアを追いにくくなりますね。
ガルシアはこれを続けていけば良いのかもしれませんが、これでファンが納得するかどうかは別問題です。
8R、体を振って入るタイミングを伺うドゥアルテ。ガルシアは大きくステップワークを使い、左右に動きつつジャブ。これはガルシア、「ただ逃げるだけ」のボクシングになってしまっている感じがしますね。大丈夫でしょうか。
こうなるとスタミナこそ使いますがやりやすくなるドゥアルテ、とにかく距離を詰めてゼロ距離からでも打っていっています。
これはあんまり良くない流れではと思った後半、突っ込んだドゥアルテにガルシアが狙っていた左フックがヒット。ここは突進をやめなかったドゥアルテでしたが、その後ガルシアがパンチをつなげて右をヒット!これで動きが止まったドウアルテに対し、ガルシアはラッシュ!ガードの上からの左フックが効いたか、このフォローパンチでドゥアルテはダウン!!!
カウント8まで休んで立ち上がったドゥアルテでしたが、レフェリーは続行を許さず、ストップ!!!
ライアン・ガルシア、8RTKO勝利!!!
結構怪しい流れだったように見えましたが、結局のところ、それまでにもダメージを与えていたのでしょう。ガルシアのパワーはガードの上からでも十分なダメージを与えられるようで、ストップラウンドまでのガードの上からの左フック、右ストレートでもドゥアルテの体を泳がせた場面も何度もありました。
さすがスター、ライアン・ガルシア。
とはいえ冒頭にもお伝えした通り、このドゥアルテはライト級を主戦場とするボクサーであり、スーパーライト級のボクサーではありません。このチャンスに飛びついたのは十分理解もできますが、ガルシアにとってリアルな相手ではなかったとも言えると思います。
なので結局のところ、スーパーライト級のライアン・ガルシアは一体どうなのか。
そしてこのガルシアは、次の相手ににロランド・ロメロ(アメリカ)の名前を挙げたとか。これはまた絶妙な相手、さらに乗ってきそうな相手をセレクトしたものだと感心します。
ライアン・ガルシアvsロランド・ロメロはおそらくロメロが報酬面でゴネなければ締結はするでしょう。色んな意味で2024年、注目ファイトになりそうです。
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