信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】20勝全KO、バージル・オルティス本当の復帰戦!ホセ・ラミレスvsランセス・バルテレミー、元王者同士のメインイベント!

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バージル・オルティスJr。

言わずと知れた全勝全KOのプロスペクトですが、横紋筋融解症という難病の発生後、試合を行えない期間も長かったし、行えたとしても相手が非常に微妙だったりと停滞しているイメージ。

なのでこの興行もさほど興味深いものではなかったのですが、この戦いの次、ティム・チューとの一戦が持ち上がってきたのであれば必然的に興味深くなります。

果たしてオルティスの調子はどうなのか。

メインイベントはホセ・ラミレスvsランセス・バルテレミーという元王者対決。

ということで今回のブログは、4/27(日本時間4/28)に行われたGBP興行の観戦記。



 

 

 

4/27(日本時間4/28)アメリカ

バージル・オルティスJr(アメリカ)20勝(20KO)無敗

vs

トーマス・デュロルメ(プエルトリコ)26勝(17KO)6敗1分

さて、この試合はセミファイナルです。

オルティスは未だスーパーウェルター級で2戦目です。ウェルター級時代には、元スーパーライト級王者のモーリス・フッカー(アメリカ)、元ウェルター級タイトルチャレンジャーのエギディウス・カバラウスカス(リトアニア)という強豪を連覇、そろそろタイトルショットかというところでのブランクを作っています。

そこから1年のブランクで復帰、その後も試合直前の体調不良も続き、試合をキャンセルすることも多くまた長いブランク。

この2022年〜2023年末くらいまでは非常に停滞したイメージで、前戦(2024年1月)で復帰も相手がリングに上がってはいけないような状態だったとのこと。

ということで本当の復帰戦はこの試合、できれば長めに戦ってのKO勝利を見たいところ。

 

 

 

トーマス・デュロルメは過去2度、タイトル挑戦に進んだボクサーですが、元々はスーパーライト級のボクサー、ここ数年はウェルター級で戦っていますがその結果は芳しくはありません。

ウェルター級ではヨルデニス・ウガス、ジェシー・バルガス、ジャマル・ジェームス、エイマンタス・スタニオニス、そしてジャロン・エニスと錚々たる顔ぶれと拳を交えていますが、勝利を手にすることはできていませんね。

そして今回はスーパーウェルター級のファイト、チュー戦を楽しみにするのならばオルティスに期待されるのはもちろんノックアウト勝利。

さて、オルティスはどのようにチュー戦のビッグファイトに駒を進めるのか。

さて、初回。

まずはデュロルメがジャブ。オルティスはじっくりと見て若干のプレス、まだ様子見です。オルティスにとって重要なのは、試合勘を取り戻すことであり、デュロルメの右ストレートに対してしっかりとブロッキング、出てくるところにボディジャブを合わせる等、とりあえず動けてはいるようです。

 

 

 

少し余裕が出てきたか、中盤、オルティスはダブルジャブで攻め入ります。ここは深追いはしませんが、ディフェンスも比較的しっかりしているし、ジャブを頻繁に突き出していることを考えればボクシングをしようとしている感じ。

静かな展開から後半に入ろうというところでオルティスがプレスを強め、少々の揉み合いとなると会場からはブーイング?

組合の後、オルティスは左のフックを使い始め、明らかに距離がつまったところで左ボディが一閃!!デュロルメは悶絶してダウン!

そのまま立てず、バージル・オルティスJr、初回KO勝利!!

これは素晴らしい勝利!なんですが、ちょっとこれではまだ測れません。オルティスはほとんど左しか使っていないのではないでしょうか。

 

 

 

コンビネーションの回転力も全然悪くなかったですが、せめて中盤くらいまでは見たかった。ただ、すでに3ヶ月後に控えるティム・チュー戦に向けてノーダメージで、しかもほとんど手の内を晒さずに勝利できたことは非常に大きいことなのかもしれません。

いずれにしろ、これにてバージル・オルティスJrはちゃんと再起。8月を楽しみに待ちましょう!

↓クロフォードvsマドリモフのアンダーカード!

boxingcafe.hatenablog.com

ホセ・カルロス・ラミレス(アメリカ)28勝(18KO)1敗

vs

ランセス・バルテレミー(キューバ)30勝(15KO)2敗1分

元世界王者同士の一戦が、メインイベント。ただこれはどちらかというとサバイバル戦、というよりもAサイドのラミレスのために用意された試合。

GBPのラミレスは2021年にジョシュ・テイラー(イギリス)に敗れて4団体制覇に失敗、そこから3年になりますが未だ再起ロードの途中。結構アクティブに活動しているような感じでしたが、テイラー戦後まだ3戦目、1年に1度のリング登場なんですね。

ただ、その相手はかなりエグい。

 

 

 

2022年にホセ・ペドラサ(プエルトリコ)、2023年にリチャード・コミー(ガーナ)ときてのバルテレミー、これはなかなか骨のある再起ロードではないでしょうか。

さて、ランセス・バルテレミー。元2階級制覇王者のキューバ人、ここ最近は名前を聞かない雰囲気だったので、半引退状態だったかなーと思っていたら、ラミレス同様1年に1回のリング登場はしているらしい。

なんならラミレスよりもほんのちょっとだけアクティブ、2021年に2試合していますね。(ラミレスは1試合)

2022年にゲイリー・アントワン・ラッセル(アメリカ)、2023年にオマール・フアレス(アメリカ)というアンダードッグ・ムーブなわけですが、フアレスには勝利、まだまだ中途半端な若手には負けないところをアピールしています。

冒頭に「ラミレスのために用意された試合」と書きましたが、ラミレスにとっても得意なタイプのボクサーとは言い難いサウスポーのバルテレミー。ただ、ここは問題なく勝利してタイトルファイトへ戻ってきてもらいたいところです。

 

 

 

さて、初回。

まずボディジャブから入ったラミレスが、右を惜しげもなく使ってアグレッシブに攻め入ります。バルテレミーは見るスタイル、から軽いジャブをついてロープからロープへのサークリング。

快調に攻めるラミレス、ショートでもアッパー、フックとアングルを変えて右を打ち込んでおり、調子は非常に良さそうです。

2R、ここもラミレスがジャブで攻め入ってスタート。これは倒す気満々です。

バルテレミーはというとこれには応戦することなく非常にディフェンシブ、ブロッキングをしっかりとして対応。下がりながらのバルテレミー、軽いジャブと一髪左強打のみ、これは会場のラミレスファンは盛り上がりますが、ちょっとつまらない試合になりかけています。

3R、勢いよく攻め入るラミレス。スイッチも含めて下がりながらのブロッキング、からのリターンを狙うバルテレミー。ただこのバルテレミーの戦い方はジリ貧ではないでしょうか。

とか思っていたら距離が空いたところでなんとバルテレミーの左ストレートが綺麗に炸裂!ダメージがあるか、下がったラミレスはリングに膝をつきます。ただ、これはスリップ、しかもこのスリップの後にバルテレミーがラミレスを殴りつけるというおまけ付き。

 

 

 

このスリップダウン(ダウンでも良かったレベル)から立ち上がったラミレスは、ダメージを隠してプレス。しかしここでラミレスがまたも左強打を決めてラミレスピンチ!

このラウンドはなんとかしのいだラミレス、大丈夫か??

4R、流石にダメージがあるはずのラミレスですが、逃げて誤魔化すことはしません。前に出ることで前ラウンドを帳消しにしようとするラミレスに対し、バルテレミーは強打を一発当ててからの連打で巻き返す!

全体的に力強いパンチで攻め入る時間はラミレスですが、バルテレミの強打も的確にヒットしており、打撃戦の中勝敗はわからなくなってきました!

5R、手数は圧倒的にラミレス。バルテレミーは手数が少なすぎ、ブロッキングの場面がほとんど。つまりは容易に距離を詰められている、ということになりますが、このガードがなかなかに固く、ラミレスもこれを突き破ることができません。

 

 

 

その中で、ラミレスの強振に対してカウンター、リターンを狙うバルテレミー。これは怖い戦い方ですね。

6R、ここも旺盛な手数で攻めるのはラミレス、バルテレミーは単発のカウンター、リターン狙い。バルテレミーが左ストレートをヒットする場面もありますが、主にはラミレスのプレッシャーに押されているように見えます。

ただ、ちょっとこのバルテレミーの左ストレートは要注意、ラミレスはサウスポーの左をしっかりと浴びてしまうきらいがありますね。

7R、パンチスタッツはラミレス119/429、バルテレミー74/236。これでバルテレミーにポイントを取られたら堪らない。

頭を押し付けるまで近づいて強打を振るうラミレス、バルテレミーはブロッキングのポジションからリターンと展開変わらず。時折離れ際にバルテレミーの左ストレートが入りますが、ラミレスとしてはこれを気をつけなければいけません。

8Rも同じくバルテレミーはディフェンス主軸のボクシング。勝つ気があるのか?と思ってしまうボクシングですが、時折出すカウンターや距離が空いた時の左ストレートがラミレスにヒットしてしまっているから何も言えない。

 

 

 

9R、ちょっとバルテレミーは疲れてきたか、ラミレスの強いジャブに対して踏ん張れなくなってきているかも。ラミレスは強いプレスと力一杯打ち込むパンチで、バルテレミーを削れている感じ。

10R、ラミレスもカウンターを警戒して強引には行かない。中盤以降はラミレスの力強く攻め込むタイミングが続くも、疲労もピークのこのラウンドは比較的アクションが少なめですね。ラミレスは攻め方を色々と考えながら入っていますが、このコンビネーションで攻め入った後のバックステップ時の隙は何とかならないものか。

11R、前手を大きく動かすことでフェイントとし、攻め込むタイミングを作るラミレス。先手を取られ続けているバルテレミー、相変わらず先に動くことはしませんね。

ここまでくるともう倒すしかないバルテレミーですが、このラウンド後半にボディを効かされたか、攻め込まれてラミレスの連打に防戦一方!突如訪れたKOチャンス、ラミレスは懸命に攻めますがバルテレミーの硬いガードは崩せず!

 

 

 

ラストラウンド、ここにきてもラミレスのファイトは衰え知らず、前半のダメージもどこへやらとにかくエネルギッシュに攻め続けます。

そしてバルテレミーも悪い意味で変わらず、状況を打破する策はなさそうで、攻められてからのカウンター、リターン狙い。最後は倒されないようにサバイブモードのような雰囲気、やはり両者がちゃんと勝とうとしないとボクシングは一気につまらなくなりますね。

結果、フルラウンドを戦い抜いての判定は、119-100×2、118-110でホセ・カルロス・ラミレス。

ああそうか、前戦まではトップランク所属だったラミレスが、GBP移籍後の初戦を勝利で飾りましたね。ラミレスは非常に気合が入っているように見え、それはGBP初戦ということもあったのかもしれません。

さてランセス・バルテレミー、こうもディフェンシブな戦い方だと、プロモーターからするとちょっと扱いづらいですね。やはりその時その時でちゃんと勝利をものにできるスタイルで戦って欲しいものです。

 

 

 

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