信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】ホセ・ペドラサとリチャード・コミーの決闘。そしてアメリカのヘビー級は復権へ向かう。

週末のトップランク興行は、ホセ・ペドラサvsリチャード・コミーの元世界王者対決!

ともに前戦で敗戦を喫しており、もう後がない状況のサバイバルマッチは、世界タイトル戦ではありませんが非常に興味深い戦いです。

↓プレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

 

そして、このトップランク興行には、「ビッグベイビー」ジャレッド・アンダーソンも登場、このボクサーはパワー偏重のヘビー級において非常にオーセンティックなボクシングをする、個人的に期待をしているボクサーです。

その他、前戦で全勝対決に破れたエフェ・アジャグバの再起戦、東京五輪スーパーヘビー級銀メダリストのリチャード・トーレスJrの登場と、ヘビー級の試合が盛り沢山。

ということで今回は、ペドラサvsコミーをメインに据えた、トップランク興行の観戦記です。

 


8/27(日本時間8/28)アメリカ・オクラホマ

ESPNで放送された「メインカード」の放送枠は、リチャード・トーレスJrからスタート。少しスタイリッシュになった雰囲気のトーレス、対戦相手は4勝2敗のメキシカン。今回もノックアウト勝利が期待されます。

ヘビー級6回戦

リチャード・トーレスJr(アメリカ)2勝(2KO)無敗

vs

マルコ・アントニオ・カネド(メキシコ)4勝(2KO)2敗

初回のゴング、まずプレスをかけるのはトーレス。サウスポースタンスから左を打ち込んでいき、開始20秒程で早くもダウンを奪います。

ややハイペースな試合運びのトーレスは、立ち上がったカネドをロープ際に押し込み、左ボディから顔面への左フックというコンビネーション、この顔面への左がゴツンとヒット、カネドはダウン!!カネドは前のめりにダウン!!レフェリーは即刻ストップ!

リチャード・トーレスJr、初回KO勝利!

倒れたカネドは立てません。。。衝撃的なノックアウトです。

カネドが介抱されている間、トーレスは自陣において膝をつき、心配の様子。このボクサーはリング上での荒々しさとは違い、ジェントルマンなのかもしれません。

 

ヘビー級8回戦

ジャレッド・アンダーソン(アメリカ)11勝(11KO)無敗

vs

ミルジャン・ロブカニン(セルビア)24勝(16KO)2敗

続いて登場は、ビッグベイビー、ジャレッド・アンダーソン。対戦相手はセルビアのロブカニン。ここも、アンダーソンの快勝が期待される一戦です。

初回、まずはサウスポーにスイッチ、余裕をもって対応するアンダーソン。ロブカニンはやや固い印象で、ハイガードからジャブを突きます。

少しほぐれてきたロブカニンが浅く右をヒット。その後もアンダーソンのジャブによく反応しているように見えます。

後半、オーソドックスにスイッチしたアンダーソンは、力強いワンツーを打ち込み、その後鋭いジャブでプレスをかけます。終盤にも、アンダーソンの長いジャブが鋭く、非常に有効。

2R、非常にアグレッシブに攻めるのはロブカニン、アンダーソンも迎撃。ロブカニンは打ち合い上等で、揉み合いもありますがアンダーソンを体で押していきます。

 

揉み合いの展開から離れ際、アンダーソンがショートの右を当てますが、これはブレイクの後。この右でロブカニンはマウスピースを吐き出してしまい、中断。

再開後、上下にジャブを散らすアンダーソン、これにロブカニンは対応できていません。中間距離では分が悪そうです。ちょっとロブカニンは右をぶん回すようにして振るのですが、これにはスピードがあまりなく、フォロースルーも大きすぎて危ないですね。

後半に入るとロブカニンはすでに消耗したような雰囲気、早くもダメージもあるのかもしれません。終盤、アンダーソンはロブカニンのジャブをかわして左ボディ。ロブカニンの足は棒立ち気味に見えます。このままラウンド終了かと思った残り数秒(1秒くらい?)のところで、アンダーソンが右のショートをヒット!これでロブカニンはダウン、そのままテンカウントを数え上げられて試合終了!

ジャレッド・アンダーソン、2RKO勝利!!

 

パワーが全然違うのでしょうか。。。ヘビー級のボクサーにしてはアンダーソンのパンチはスピーディでキレキレ、タイミングの良いボディも含めて完璧にダメージを与えていたのでしょう。

やはりこのレベルの相手では全く相手になりませんね。そろそろランクアップが必要でしょう。

ここに登場したリチャード・トーレスJr、そしてジャレッド・アンダーソンは、アメリカのヘビー級が復権するための大切な大切なボクサーです。今後も注目していきましょう。

スーパーライト級10回戦

ホセ・ペドラサ(プエルトリコ)29勝(14KO)4敗

vs

リチャード・コミー(ガーナ)30勝(27KO)4敗

あっという間にアンダーカード2試合が終わってしまい、早くもメイン。ここまでは早いですが、このメインイベントはじっくりと見せてくれるはず。

もし、試合が途中で終わる(ノックアウト決着)であればコミーの勝利でしょう。そして、10ラウンズをフルに戦うならペドラサでしょう。

ペドラサの技巧が、コミーのパワーを上回ってくれると思っていますが、この勝負は蓋を開けてみなければわかりません。

 

ということでメインイベントのゴング。

まずはオーソドックススタートのスナイパー、ペドラサ。攻め入るのはコミーで、コミーも良いジャブを持っています。

ペドラサはテンポの良いコンビネーション、上下への打ち分けはやはり見事で、コミーはコミーで力強いワンツーで攻め入る上、ペドラサが踏み込んでくるところも見逃さず、パワーパンチをリターン。

終盤、サウスポーにスイッチしたペドラサは多角的な攻撃を仕掛けます。

2R、一気にプレスを強めたコミー。左右をぶん回してペドラサに迫ります。このコミーの攻撃をボディムーブでかわし、コンビネーションをリターンするペドラサ!早くも試合はエキサイト!

中盤、コミーの力強い左フックがペドラサを捉えます。ペドラサはアッパーを交えたコンビネーション、このアッパーのアングルが素晴らしい。距離さえ詰まれば、このアッパーは非常に効果的に見えます。

これは非常にクロスファイトになりそうな展開ですね。。。

3R、コミーががっちりとガードを固めて前進、そしてパワーパンチを振るいます。これは怖い。コミーはこうして圧をかけて攻めている時は良いですが、ペドラサのディフェンスもよく、コミーのダイナミックな攻撃の多くを外しています。しかしそれ以上にコミーの手数も多い。これは少しハイペースではないか、と思う程。

 

少しコミーの圧に押され、手数が少なくなっているように見えるペドラサですが、要所のコンビネーションはやはりペドラサの方が的確で、コミーのディフェンスは少し粗い。

4R、開始早々に出るのはコミーですが、やはり少しハイペースなのか、中盤はペドラサが的確なパンチで優勢。コミーはワンツーで攻め込む事が多く、これはペドラサに見切られています。対してペドラサのパンチは多彩、やはり的確性ではペドラサか。

しかし、近づいたところでぶん回すコミーは怖く、これを浅くでももらってしまうとバランスを崩してしまう分、どちらが優位にみえるかは微妙なところ。

5R、ここまでのパンチスタッツは、ペドラサが72/203(35%)、コミーが64/281(23%)でやはりペドラサのほうが的中率が上。ただ、やはりコミーのパンチの方が派手なので、その辺りがどう出るか。

ペドラサはサークリングからボディムーブとコミーのパンチを本当によく外していますが、コミーは嵐のように連打、空振りをいとわず本当に良く手が出ます。

中盤、ペドラサはカウンターを上手く当てますがコミーはびくともしませんね。そもそもコミーがストップ負けを喫したのは、テオフィモ・ロペスからものすごいカウンターを浴びた時のみ。相当なタフネスを持っているのかもしれません。

 

6R、開始早々にコミーはチャージ。ここで一発ももらいたくないペドラサはしっかりとディフェンスに集中、このコミーの集中砲火が終わった後にコンビネーション、カウンターで攻撃を始めるという展開が続いています。

後半、ペドラサはサウスポースタンスから左ストレートをヒット!これまでのラウンドの中で、ベストショットかもしれません。

と思えば終盤、コミーも強いワンツーをヒットして譲りません。

コミーは左目付近から出血しているようです。これはどうやらバッティングのようですね。

7R、このラウンドは開始早々、中間距離からコミーの右がヒット。下がったペドラサに対して追撃したコミーは、またも右をヒットします。ただ、どれも完全に捉えたわけではなく、ペドラサは芯ではもらっていません。

中盤移行はペドラサの左ボディストレートの見栄えが良く、スイングラウンドが続きます。

8R、またも序盤に攻め込んだコミー。ただ、このラウンドは中盤もコミーが鋭いジャブ、単発の右を出して比較的優勢に見えます。後半もギリギリでかわしてのカウンターを狙うペドラサに対して、非常によく伸びる右を浅くながらもヒット。

9R、このラウンドも前進するコミー、ただペドラサもコンビネーションが復活、コミーの攻撃をしっかりとかわしてコンビネーションでリターン。このコンビネーションでコミーを下がらせたペドラサは、長い距離でも左ストレートをヒットするなど優勢です。

コミーはガードで固まってしまう事も多くなり、ステップを使ってエスケープすることもしばしば。ちょっと弱気になっているのか?と思いきや、強いパンチを返すので、もしかすると狙っているのかもしれません。

とはいえ、ラウンド全体としてはペドラサがよく攻め、コミーは守勢に回った印象が強い。終盤には、この試合で両者通じて初めて、コミーがクリンチを仕掛ける姿もありました。

 

ラストラウンド、当然コミーは出てきますが、ペドラサも応戦。若干、押しているのはペドラサに見えます。これは、ペドラサのコンビネーションが的確で、非常に有効なタイミングで左ボディを差し込むからでしょう。やはり技術の上でペドラサが優れています。

ただ、相打ちのタイミングで体のどこかに当たればふっとばされるのはペドラサの方で、やはり一発のパワーの差は感じますね。

素晴らしいクリーンファイトを10ラウンズに渡って繰り広げてくれた元世界王者のふたり。

非常に見応えのある10Rは、本当にあっという間に感じました。

判定は、97-93ペドラサ、96-94コミー、そして95-95でドロー。3者3様、スプリットドローにより引き分け!

まあ、これはある程度仕方がない、という結果かもしれません。どちらが勝ってもおかしくはありませんでした。明らかなラウンドは非常に少なく、特に中盤はスイングラウンドだらけだった印象であり、確かに「敗者はいなかった」ということであれば納得がいきます。

この試合にあたり、プレビュー記事で私は「負けた方は大きな後退を余儀なくされる」という旨を記しました。

本来、引き分けという結果は、勝者と敗者が決まる競技において望まれない結果なのかもしれません。しかし、今回の一戦は、ふたりの元世界王者が、まだトップ戦線で戦えるということを示した一戦となったのかもしれません。

ともあれ、二人のボクサーが大きく後退することがなくてよかった。ふたりともまだまだ、商品価値はキープしています。

今後のホセ・ペドラサ、そしてリチャード・コミーがどんな戦いを見せてくれるのか、楽しみに待ちたいと思います。

 

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