信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】栗原慶太vs千葉開!あしたのジョーメモリアル興行は衝撃結末!!!

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9/22、木曜日。

一力ジムと横浜光ジムが協同して開催するA-Sign.Bee興行は、「あしたのジョーメモリアル」と名前を変えて後楽園ホールで行われます。

メインは東洋太平洋バンタム級タイトルマッチ。この東洋太平洋のタイトルは、昔はOBF(東洋タイトル)といい、確か日本、タイ、フィリピンの3カ国が作り出したタイトルです。

そこに今は多くの国が加わり、OPBF東洋太平洋タイトルを名前を変えています。

このOBFの頃、このタイトルを獲ったのが劇画「あしたのジョー」の主人公矢吹丈であり、非常にストーリー性のある興行となりましたね。

ということで今回は、9/22に行われたあしたのジョーメモリアルの観戦記。

↓プレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

 

9/22(木)あしたのジョーメモリアル2022

この興行は、Youtuberの方?が生配信してくれました。この方、「三杯目ひかる」さんという方で、どのような方なのかは存じ上げませんが本当にありがたい。

 

白木ようこ(一力)vs赤木理沙(DANGAN越谷)

「あしたのジョー」に登場する白木葉子をもじってリングネームとした白木ようこ。デビュー戦です。対する赤木もデビュー戦。

ゴリゴリと手数で攻め入る白木に対して、赤木はジャブを突いてボックス。白木のプレスのかけ方としてはやや甘く、赤木にしっかりとボクシングをされている、という印象。白木は懸命ではあるものの、ナックルが当たっているようには見えません。

3Rには赤木がワンツーを決めて白木はダウン。立ち上がった白木は距離を詰めて左右のフックを連打しますが、赤木の右をもらい、ここでレフェリーがストップ。

赤木の3RTKO勝利。

 

烏野遼(真正)vs中村駿(横浜光)

足を使い、下がりながらのボクシングをする中村ですが、パンチを打つ時はしっかりと体重が載っているイメージ。烏野はサウスポースタンスからまっすぐ攻めて、細かく左右のフックを繰り出します。

ただ、烏野の攻めはまっすぐすぎて、また体が正面なので中村の右ストレートはいくつも入ります。4R、いくつもの右ストレートをヒットしてきた中村が最後は右ボディアッパーから右ストレートへとつなげると、烏野はダウン。

立ち上がるもダメージはかなり深そうで、レフェリーがストップ。

中村駿、4RTKO勝利。

キティデッチ・ヒルンサク(タイ)vs山本智哉(横浜光)

どっしりと構えるキティデッチ、忙しく動き回る山本。キティデッチは背が高くリーチも長く、かなりやりにくいボクサーかもしれません。キティデッチはかなりディフェンシブな戦い方ですが、山本もなかなか攻め入る事ができていません。

山本はよく動き、キティデッチの動きは少ないものの、キティデッチは空間把握能力に長け、長い左右のストレートで攻め入る攻撃は侮れません。逆に山本は良く動きますが、キティデッチのステップ、上体の動きでなかなかクリーンヒットを奪えず。

キティデッチが打ってきたところにリターンを返す、というのは上手く打っているように見えますが。

全体的に見合うシーンが多かった6Rが終了、判定は3-0で山本。

 

64.0kg契約8回戦

近藤明広(一力)34勝(19KO)10敗2分

vs

柳達也(伴流)18勝(7KO)7敗2分

初回、ジャブの差し合いですが、近藤のジャブが冴えています。サークリングしながら柳之ジャブをパリング、自分のジャブを届かせます。後半にはワンツーで攻め入る場面もつくった近藤、やはり中間距離での攻防において近藤のほうが勝ります。

2Rもジャブでの攻防からスタート、近藤が右を使うタイミングは上手く、左ボディも組み合わせて柳にプレッシャーを与えていきます。この右は外側から回っていくオーバーハンド、終盤には接近戦で柳も右を当てますが、その後相打ち気味のパンチで柳は効いたか?

 

3R、近藤は鋭いジャブ、右のオーバーハンドとそれをボディへと打ち分け、攻め入ります。中盤には柳がプレスをかける場面もありますが、後半はまた近藤のプレスで柳がやや下がり気味。互いにベテラン同士、致命的なパンチこそ避けてはいますが、やはり近藤の方が全体的に勝っている感じがしますね。特にラウンド終盤に行くに従って、右のオーバーハンドが非常に印象的に柳を襲っています。

4R、序盤に上手くショートのワンツーをヒットした近藤、そこから更に強いプレス。柳の反撃をガッチリとブロックして右アッパーをヒットすると、その後もボディ、そして右のショートフック。

5R、単発気味に攻める柳の攻撃をバックステップとブロッキングした近藤はコンビネーションで反撃。これもまたアングルが素晴らしく、下がりながら、回りながらも的確にヒットを積み重ねていきます。

後半、右を交互に決め合う危ない場面もありますが、その後は近藤がしっかりとプレスをかけてラウンドが終了。

6R、後がない柳がチャージ。アグレッシブに出てきます。近藤は鋭いジャブを放って対抗、その中で強い右オーバーハンドもヒット、それを囮に左ボディ。この組立が見事。

そして近藤が鋭い踏み込み!これを迎え撃とうとした柳でしたが、近藤がしっかりとツーまで返したことでカウンターとなり、柳はダウン!!

 

立ち上がるもかなりのダメージを感じさせる柳を見て、レフェリーがストップ。

近藤明広、6RTKO勝利!同門、栗原に快勝でつなげました。

いやー、近藤明広37歳、まだまだ強くなるのでしょうか。最後のワンツーはそれまでの外側を回るオーバーハンドではなく、まっすぐの右に見えました。

そして今回も、やはりジャブが素晴らしかったのと、組み立てが素晴らしかった近藤明広。

今後も非常に楽しみですね。

 

OPBF東洋太平洋バンタム級タイトルマッチ

栗原慶太(一力)16勝(14KO)6敗1分

vs

千葉開(横浜光)14勝(8KO)3敗

さて、いよいよメイン。強打を持つ王者、栗原慶太に挑むのは、身体能力が高く、運動量の多い千葉開。

栗原優位も決して侮れないチャレンジャー、千葉を迎え、どんな戦いが繰り広げられるのか非常に楽しみな一戦です。

王者栗原、ド派手な入場。あれ?これはもしやテッシーの!!!??なんか良いですね。

テッシーの思いを継いで、是非世界へ行ってもらいたい。

初回、リング中央に陣取り、先に仕掛けるのは栗原。千葉はその栗原のまわりをサークリング、フェイントをかけつつ様子を窺います。

比較的静かな立ち上がりから、後半に行くに従い栗原のアクションも徐々に大きくなり、それにあわせて千葉の運動量も増えていきます。

2R、ジリジリとプレスをかけるのは栗原。千葉はカウンター狙いか、栗原の攻めてきた所に合わせてリターン。栗原は倒さなければという思いなのか、少し固く見えます。

栗原がジャブだけで終わった所に左フックをリターンして栗原の顔が跳ね上がります。

この速い左フックに反応が遅れる栗原ですが、近づいた所で左フックを強振、大きな音を立てて千葉のガードの上を叩きます。

 

3R、千葉が非常に自由に戦っている感じがします。動き回る千葉を栗原はなかなか捕まえられず、そのパンチは恐ろしいですが千葉は躱した後にしっかりとリターンを持ってきています。

4R、栗原がジャブで攻め込み、千葉は速いコンビネーション。千葉はあまり手数が多くないですが、栗原のパンチをもらわず、アングルを工夫して当てているように見えます。

後半、栗原の右が当たったか?その後ブンブン振り回す栗原、これは当たりませんがこのダイナミックさが良い。このラウンドまで出ていなかったこのダイナミックなパンチが出てきたのは良いこと。

途中採点は3者ともに39-37で栗原。

これは、おそらく栗原の攻勢点にポイントが流れた、と見て良いのでしょう。

 

5R、こうなると攻めなければならない千葉、速いジャブで攻め入ります。距離が詰まる場面が増え、栗原の強いパンチが千葉に届きます。これはブロッキングする千葉ですが、距離で外せないのは後々苦しくなっていくかもしれません。

6R、早々に接近戦!千葉の頭の位置、パンチのアングルは非常によく、体の押し合いも含めて良い感じにヒットを重ねているように見えます。栗原も上体の動きでよくかわしますが、やや単発気味。少しクリンチが多くなってきた試合展開。

7R、プレスをかけるのは千葉。栗原は応戦せずに、上体と足を使う場面が多いですね。何かを狙っているのでしょうか。

ポジショニングを変える栗原、追う千葉。ノーガードの栗原が意識するのは矢吹丈なのか、それとも勅使河原弘晶なのか。

ノーガードの栗原に攻め入る千葉は、いくつもの強打をヒット、栗原も強打を返しますが、最終盤には千葉の右カウンターがヒット!これは栗原ピンチになってくるのではないでしょうか。

8R、ガードを上げてどっしりと構えた栗原、いつものスタイルに回帰。こうなると千葉はプレスをかけづらくなりますが、ここはスピードで勝負。

ここでも右カウンターをヒットした千葉、この右と右のカウンターはやばいんじゃないか。

ダメージのありそうな栗原はブンブン振り回しますが、そこに千葉はリターンを決め、近い距離でも冷静。回転力に勝る千葉の方がクリーンヒットは多いように思います。

8Rを終わっての採点は、76-76のイーブン!

 

9R、ここに来て振り出しに戻った大激闘。このラウンドは互いに慎重な立ち上がりから、千葉が速いパンチでラッシュ!上体のディフェンスでしのいだ栗原ですが、ここは打ち返さなければ厳しい。

後半にも千葉のいきなりの右を浴びてしまった栗原、このラウンドもポイントは千葉でしょう。いやー、苦しい。

10R、序盤に栗原がワンツーから左フック、しかしすぐさま反撃する千葉もコンビネーション。その後も細かいパンチで栗原を押し込むのは千葉の方で、ここは回転力で千葉が優勢!かと思えば、栗原が鬼の形相でふりまわして反撃、ここで千葉は防戦一方!!

仕留めきれなかった栗原ですが、ブロッキングしているとはいえダメージのみえる千葉、前ラウンドまでの回転力のある連打はなかなか出ません!

栗原は千葉のパンチを被弾しながらも強打を打ち返し、意地と意地がぶつかり合う打撃戦!!!これは。。。!スイングラウンド、見方によって違うでしょうが、攻めている時間が多かったのは栗原、のような気がします。

 

11R、ちょっと足元が怪しい感じすらする栗原、千葉はまだしっかりとバランスを保ったボクシング。当然、押す力が千葉の方が強く、細かなパンチの連打も出てきています。

栗原は強いパンチを打ち込みますが、この終盤に来ては千葉の連打が非常に効果的。

一発に頼りすぎたボクシングの栗原に比べ、手数の多い千葉の方がクリーンヒットで上回る気がします。栗原はほとんどガードもなくなる中でも打ち返し、漢を見せますがここはどうしても千葉。

ラストラウンド、頭をつけての打ち合いからスタート、ボディから顔面へとつなげる両者のパンチが交錯、ここでも千葉の軽めのパンチのコンビネーション!これで顔が跳ね上げられた栗原を見て、とうとうレフェリーがストップ!

千葉開、12RTKO勝利でOPBF東洋太平洋バンタム級王座を初戴冠!!!!!

 

これはまた、とんでもない試合でしたね。

栗原は序盤からやや手数が少なく、何かしらのトラブルを感じるような試合運びでした。千葉には「何としても」という執念を感じましたが、それすらもねじ伏せてくれる栗原の圧勝を想像していましたが。。。

しかし、倒そうという力みなのか、それとも体調の不良なのか、もしくは試合中のトラブルなのか、途中から足元が怪しかった、とも感じますし、もしかしたら上を見すぎて足元がおろそかになってしまっていたのではないか、という懸念もあります。

ただそれを置いておいても、やはり千葉の執念たるやものすごかった。

最後まで集中力を切らさず、打たれても打たれても打ち返し続けました。

千葉開、天晴です。

さて、今回、この興行を配信してくれた「三杯目ひかる」さんのYoutubeチャンネル。

ほんっとうに有り難かったですね。この試合を見れた事に心から感謝です。

次回は11月末くらい、とのことですが、このチャンネルでA-Sign.Beeの興行を配信してようです。要チェックです。

↓チャンネル登録しましょう!

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