信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】PXB×ふじの国!木村蓮太朗の復帰戦と、村地翼のタイトル前哨戦!

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フェニックスバトルが記念すべき第100回大会。

ここはドカンとでかい花火を打ち上げてほしいところではありますが、メインイベントは大橋ジム所属のボクサーではなく、駿河男児ジムの村地翼がメイン。

その相手が、中垣龍汰朗(大橋)、宮崎亮(当時KWORLD3)と引き分けた善戦マン、近藤冬真。そしてセミファイナルには1年3ヶ月ぶりのリングとなる木村蓮太朗。木村は初黒星からの手術、更には不祥事と諸々続いてからの復帰戦、ここで復活の狼煙をあげる事ができるか。

最近はどうしても時間の関係でセミとメインくらいしか見れませんが、今回のブログはフェニックスバトル&富士の国PROFESSIONAL BOXINGの観戦記。

 

5/9(火)フェニックスバトル&ふじの国 PROFESSIONAL BOXING

スーパーフェザー級8回戦

木村蓮太朗(駿河男児)5勝(3KO)1敗

vs

干場悟(蟹江)7勝(2KO)7敗

初回、まずは木村の鋭いジャブが干場の顔を跳ね上げます。干場はガードを高く掲げ、まずはディフェンス主体のボクシング。ただ、やや固まりがちか。

中盤には木村が回転力のあるコンビネーションの最後に左ストレートをヒット。

後半に入ると干場がプレスをかけ始めますが、木村はヒット・アンド・アウェイで巧く戦っています。

2R、干場がプレスを強め、なりふり構わず頭からいきます。身体を押し付けて旺盛な手数、これこそが叩き上げが元アマエリートを倒す術。

乱打戦に活路を見出す干場、身体がくっつくくらいの距離まで近づけば干場の手数が活きますが、その前の距離ではやはり木村のストレート系のコンビネーションが良い。

 

3Rも干場がぐいぐいとプレス。更に突進力を伴って力強く振り回します。

木村はジャブを突き、そこからの左ボディ。サウスポーの左ボディは角度的にちょうど良い感じに入る事が多いので、干場は攻めつつも気を抜けません。

それはお互い様で、干場も右ボディを振って応戦、スマートとは言い難いながらも良い詰め方です。

4R、干場の突進、捌く木村。木村が時折出すコンビネーションに干場はブロッキング、これがなかなか固い。更に干場は木村のパンチにもう随分と慣れていそうで、ハートも強いですね。

木村の強いボディにも決して怯まず前進を繰り返す干場、木村も応戦して気持ちの勝負。

 

5R、木村は大きく動いて足を使おうという戦略ですが、干場のプレスは強く、その前進はしつこい。このラウンドは木村が距離をキープする時間帯がやや長く、木村のサイドの動きにちょっとついていけていないイメージの干場。それでも幾度かは距離を潰し、乱打戦に持ち込む場面もつくります。

6R、今度は一転、木村も足を止めて打ち合いに応じてのラウンドスタート。その後も足を使う場面も少々あれど、ここは頭と頭がぶつかり合う距離でのど付き合いです。

後半は両者とも低い姿勢でボディの叩きあい、頭を低くしたことでのバッティングでの中断。

 

7R、足を使おうとした木村ですが、早々に足を止めての打ち合いに。頭と頭がぶつかり合う距離、木村は疲れたのか中盤、ちょっと手が出ません。大して干場は押しながら左右のフックを振り回し、ボディを乱打。押される木村、なかなか手が出ない苦しい展開、姿勢も落ちている事からボディもきついか。

おそらくここまでのポイントは木村でしょうが、干場にとっては逆転の大チャンス!

なんとか耐えた木村、まだまだペースが変わらない干場の戦いはラストラウンドへ!

ラストラウンド、干場は当然のように行きますが、木村も応戦!木村はある程度の回復をみたか、パンチはまだキレています。木村も干場も相手のボディを中心に狙い、地獄の乱打戦!

あとは気持ちの勝負、とにかく手数を出す干場、に対して木村が速いショートのコンビネーション、ともに苦しい苦しい時間が続き、試合終了のゴングを聞きました。

 

判定は、77-75、78-74×2、3-0 の判定で木村蓮太朗の勝利。

ポイント差以上に、苦しい苦しい戦いだった木村。見事な勝利、というよりはギリギリを乗り越えた、というイメージであり、だからこそまた一つ強さを手に入れた、と言っても良いかもしれません。

勝利者インタビューでは、「申し訳ない」という言葉を何度も何度も口にし、涙も見せた木村。まだまだ、こんなもんじゃないと思っています。今後の木村蓮太朗の進化を楽しみにしましょう。

 

53.0kg契約8回戦

村地翼(駿河男児)9勝(3KO)1敗1分

vs

近藤冬真(蟹江)8勝(1KO)7敗3分

日本タイトルへの前哨戦、という村地。WBOアジアパシフィックの王座を保持したままではいけなかったのか?とも思いますが。。。

初回、まずは近藤が前進して足を使う村地を追いかけるというスタート。村地は素早く動いてからのスピードあるパワーパンチ、これを近藤はブロッキング。

村地は速く、そのパンチは非常に見栄えのするもので、近藤は非常に堅実にジャブを差し、近づいてのコンビネーションと非常にオーセンティックなスタイル。スペックは村地の方が高いですが、ここは近藤に頑張ってもらいたい。

 

2R、村地が素早い動きから先手をとります。近藤は距離を詰めるもやや後手にまわり、ちょっと届きません。ただ、近藤の距離の詰め方の足運びは非常に良い。

3R、強いプレスやや強引な踏み込みを見せる近藤。まだまだ我慢のラウンドですが、おそらくこうしている間に村地のパンチにも慣れ始めているようにも見えます。

近藤の良い距離になりそうなところで村地は逆に距離を密着させる等、巧さもありますね。

しかし後半、村地の左の打ち終わりに右をあわせた近藤!それでも村地も近藤のジャブをかわしての右アッパーをヒット!このアッパーはこれまでも幾度となく出していたもので、タイミングも合っていましたが、もらってしまいましたね。。。

 

4R、村地が大きく足を使い、鋭いジャブ。良いジャブですね。

近藤はしつこく前進、バランスが良く、多少強引に攻めても体勢が崩れないのは本当に素晴らしい事です。中盤には近藤の右がヒット、リングを横断するほどの何度もの踏み込みを続けても崩れないボディバランス、やっぱりすごい。

村地はちょっと直線的に下がりすぎるきらいがあり、近藤が激しく前進するとロープに詰まります。そこで近藤は右を打ちますが、その後村地がすぐに身体をくっつけて近藤の後続打を防いでいます。素晴らしい攻防です。

5R、村地の足とジャブが冴え、前半は近藤を寄せ付けず。ただ、後半になると近藤に接近を許し、比較的近藤のパンチが当たり始めているように見えます。

 

6R、近藤がまっすぐ攻め、村地は直線的に下がる。後ろがロープになったところで村地がクリンチにくる、というところで近藤の右。これが当たっています。

村地のクリンチが攻撃の分断というよりも、どちらかというと近藤のプレスを嫌がってのクリンチに見えてきます。

近藤はここに来て手応えを掴んでいるのでしょう、どんどんと身体に力がみなぎってきているように見えます。

後半、右と右の危険なタイミングでの交錯。あと2R、ポイントはここまで村地でしょうが、近藤の逆転の芽がどんどんと育ってきています。

7R、村地がリズムをもってジャブ。下がらず、リング中央でのサークリングで非常にうまいボクシング。村地はここが正念場と踏んだのか、素晴らしいステップワークを刻み、大きく動くスタミナを使うボクシング。

 

このラウンドは後半に入っても村地を捕まえられない近藤。ラストラウンドに全てをかけます。

ラストラウンド、大きく足をつかってエスケープを試みる村地。近藤はやるべきことは一つ、とにかくパンチを当てて最低でもダウンを奪わなければいけません。

しかし村地はステップワークだけではなくクリンチも非常に良いボクサーで、近藤はなかなか継続的に攻めることができません。

残り30秒、近藤の右で村地はダメージを被ったか!近藤は右目上をカットしながらも強引に振っていきます!

しかし村地のクリンチに阻まれ、やはり後続打を当てられない近藤、ここで終了のゴング。

判定は、77-75×2、78-74で村地翼の勝利。

セミファイナル同様、駿河男児ジムのボクサーが前半から巧さを見せつけるも、後半にかけて蟹江ジムのボクサーが巻き返す、という展開。

近藤冬真というボクサーは、戦績なんぞはアテにならないほど、強いボクサー。

近藤にとってもしかしたら8Rは短いのではないか、と思いますね。もしこの近藤がタイトル戦線までしっかりと上がってきたならば、大きな脅威になるのではないでしょうか。その日が来るのを楽しみにしたいと思います。

 

そして村地翼、この難敵近藤を迎えての勝利、これは日本タイトル戦への良い経験となったと思います。

6月に日本スーパーフライ級王座決定戦が開催されれば、村地の挑戦は9月か10月頃でしょう。

タイトル戦でどのような戦いを見せてくれるか、楽しみですね。

 

 

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