さて、身体がもう一つ、いやもう二つくらいほしい、12/11(日)まで後少し。
クロフォードvsアバネシアン、ウォーリントンvsララというアメリカ、イギリス注目興行よりも、もしかすると人気が高く、そしてボクシング大国のファンたちが気軽に見られる試合がこの試合。
テオフィモ・ロペスvsサンドール・マーティン。
アンダーカードにはジャレッド・アンダーソン、キーショーン・デービス他、注目のプロスペクトがなにかのフェスですか?って具合に登場するトップランク興行です。
ということで今回のブログは、ESPNで放送される、ロペスvsマーティンをメインに据えたトップランク興行について。
12/10(日本時間12/11)アメリカ
スーパーライト級10回戦
テオフィモ・ロペス(アメリカ)17勝(13KO)1敗
vs
サンドール・マーティン(スペイン)40勝(13KO)2敗
「テイク・オーバー」テオフィモ・ロペス。
IBFのエリミネーション・バウトで中谷正義(帝拳)に勝利するもその不甲斐ない試合に号泣、しかし指名挑戦者として臨んだIBF世界ライト級タイトルマッチではリチャード・コミー(ガーナ)にとんでもない右カウンターを決めて2RTKO勝利。
続くワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)戦では体格の優位性を活かし、ディフェンシブなロマチェンコに対して殊勲の判定勝利を挙げ、2020年時点ではその前途は洋々としていました。
しかし、延期に延期を重ねた伏兵ジョージ・カンボソスJr(オーストラリア)戦ではまさかの初黒星を喫し、王座陥落。そのカンボソスもデビン・ヘイニー(アメリカ)を相手に完敗、王座陥落しているため、あの敗戦は非常に痛いものでしたね。
前戦では当時34勝(24KO)1敗1分好戦績のペドロ・カンパ(メキシコ)に7RTKO。パフォーマンスとしてはものすごく良かった、というわけでもなく、ひどく悪かった、というわけでもない、想像どおりくらいのパフォーマンスでストップ勝ち、スーパーライト級初戦をクリアしています。
感情が上がったり下がったり、それに伴ってパフォーマンスが上がったり下がったりの波が非常に大きいイメージのテオフィモ・ロペス、カンボソス戦での初黒星からの復帰第二戦は3ドール・マーティン戦です。
さて、サンドール・マーティンは、2021年10月、ビッグアップセットで名を上げたボクサーです。
2021年10月、マイキー・ガルシア(アメリカ)の、おそらく調整試合の相手として呼ばれたマーティンは、ディフェンス主体のボクシングながらもマイキーを捌き切り、結果敵地アメリカで2-0の判定勝利。
アウトボックスを主体としたもらわないボクシングを信条とし、相手の入り際にパンチをあわせてポイントをピックアップしていくスタイルのため、さほど怖さはないボクサー。
このボクサーは非常に冷静であり、中間距離で待てずに強引に行くようなタイプでもないため、誰がやっても戦いづらいタイプのサウスポーですね。
そしてテオフィモ・ロペスは、素早い動きと体全体の圧という武器がありますが、その実は秀逸なカウンターパンチャー。
相手が強く振ってきたときの一瞬のひらめきとも言えるカウンターには天才性を感じます。
ということで、二人が得意な戦い方をした場合、手が出ず、非常に噛み合わない10Rと為るような気がします。
そこで、この均衡をどちらかが破らないといけません。
おそらく、先に手を出すのはテオフィモ・ロペス。
ロペスはずーっと待てるタイプのボクサーではないでしょうから、自らが先に動く事になるでしょう。
それがマーティンに当たらず、イライラ、かっかしてしまうとマーティンの思うつぼ。
もしくは、先に動いてプレスをかけるテオフィモの動きに、マーティンがついていけず、もしくはそのプレッシャーを感じてしまって真後ろにどんどん下がっていくような展開となれば、明らかにテオフィもが優位というペースになるでしょう。
この試合はスーパーライト級、この階級をこれまでも主戦場としてきたマーティン(前戦のマイキー戦はウェルター級戦)は、そのモチベーションも相まって過去最高に仕上げてくるはずです。
テオフィモは転級2戦目、まだまだこの階級での真価は問われていません。もしくは、この試合で問われるのかもしれません。
いずれにしろ、マイキーに勝利したことで階級の顔の一つとしてピックアップされたサンドール・マーティンに勝てば、この階級でも評価の対象となることは請け合いで、テオフィモ・ロペスとしてもここはモチベーションをもって臨める試合だと信じたい。
個人的には、両者には力の差があるような気がしていて、ロペスが圧勝するのではないか、と思っています。もしくは、驚くほどつまらない試合になるか。
ともあれ、積極的に仕掛けるロペスが見たいですね。
アンダーカード!
この試合のアンダーカードは、プロスペクト祭り!
試合順はちょっとわかりませんが、
ジャレッド・アンダーソン(アメリカ)vsジェリー・フォレスト(アメリカ)
キーショーン・デービス(アメリカ)vsファン・カルロス・ブルゴス(メキシコ)
ザンダー・ザヤス(プエルトリコ)vsアレクシス・サラザール・フローレス(メキシコ)
ブルース・キャリントン(アメリカ)vsファン・タピア(アメリカ)
タイガー・ジョンソン(アメリカ)や19歳のウェルター級プロスペクト、ジャイ・タッカー(アメリカ)等も登場する、次世代アメリカン(+α)の祭典のような興行になっています。
特に、おそらくセミファイナルで行われるアンダーソンvsフォレストは非常に興味深いですね。
「ビッグベイビー」アンダーソンは、12勝12KO無敗というパーフェクトレコードのヘビー級プロスペクト。ここで、ヘビー級トップ戦線にこそ及ばないものの、確かな実力者であるジェリー・フォレスト戦、ということは、この試合の内容次第では2〜3年後には世界タイトルに絡んでいる可能性がありますね。
フォレストは26勝(20KO)5敗2分という戦績で、前戦でクブラト・プレフ(ブルガリア)に判定負けを喫していますが、KO負けは2013年8月のジェラルド・ワシントン(アメリカ)戦のみ。
アンダーソンは良いパフォーマンスでこのジェリー・フォレストを倒せるのか。非常に楽しみです。
そしてキーショーンは、古豪、ファン・カルロス・ブルゴス戦。古豪といってもまだ34歳というのはちょっと驚きで、長谷川穂積(当時真正)と当時空位のWBC世界フェザー級王座を争ったのは2010年11月のことです。
35勝(21KO)6敗3分の戦績となったブルゴスは、これまで3度の世界挑戦経験がある、ベテランです。
キャリア6戦(6勝5KO無敗)の大器、キーショーンは、ここでも強さを見せつけられるか。それとも、ブルゴスのキャリアに苦戦をするのか。この試合も目が離せません。
放送・配信
この興行は、アメリカではESPNが生放送。
ESPN放送なので、もしかしたら、と思ってFITE.TVの更新を待っていましたが、どうやらなさそうです。ちなみに同様にアメリカではESPNが放送するイギリス興行、マイケル・コンランvsカリム・ゲルフィは今のところ(12/8現在)FITE.TVのPPVリストに載っています。いや、そっちじゃないよw
そんなわけで、日本での放送はなさそうで、非常に残念。
一応、ESPNの放送は日本時間で12/11(日)AM8:00〜、メインイベントはおそらくお昼頃でしょう。
観戦記はしっかり書こうと思いますが、何せこの日は試合が多いですから、いつ上がるかは。。。?
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是非覗いてみて下さい。
そしてもうあと1週間、井上尚弥vsポール・バトラーの世界バンタム級4団体統一戦。
同じ時代に生まれたならば、必見である日本人初の4団体統一戦です。
この興行はひかりTV及びdTVで生配信、現在、dTVでは「井上尚弥選手全力応援キャンペーン」を開催中。その一環として、dTVに「入会&継続でdポイント(期間・用途限定)1,000pt還元!キャンペーン」を実施中とのことです。
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