信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

桑原拓が名乗りを上げる、フライ級世界戦線!日本のトップはユーリ阿久井、世界戦線との距離感は?

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ニッポンのボクシングが、世界王座を射止めたのはもう70年以上前のこと。

すでに延べ100名以上にのぼる日本人世界王者たちの口火を切ったのは、かの白井義男氏がダド・マリノを破って日本人として世界初戴冠を果たしたのは1952年の事です。

この階級は、当時の最軽量級であったフライ級。

ついでにいうと、日本人として二人目の世界王者となったファイティング原田の初戴冠も、三人目の世界王者となった海老原博幸もフライ級の世界王者です。

そんな日本の伝統フライ級は、世界を見据えるホープたちの温床。

今回のブログでは、フライ級の現在地を見ていきたいと思います。

 

フライ級日本人世界王者の最右翼!

現在のフライ級で、日本人のトップボクサーといえば紛れもなくユーリ阿久井政悟(倉敷守安)。つい先日まで日本王座を保持し続けたユーリ阿久井は、現在WBAのトップコンテンダーで、WBC3位、IBFとWBOで5位とメジャー4団体で世界ランク上位をキープ。

前戦ではフィリピンのジェイソン・バイソンを相手に世界前哨戦を行い、全く寄せ付けず判定勝利。相手のタフさこそ目立ちましたが、非常に安定感のあるボクシングを見せてくれました。

かつては殺るか殺られるか、当たったもん勝ちのボクシングをしていましたが、いつしか落ち着き払った安定感のあるボクシングへと変貌、ここ最近は2戦連続判定勝利とはいえ、なんと合計20ラウンズにわたり相手に1ポイントも与えてはいません。

阿久井が残念なのは、やはりジムの持つパワーが強いとは言えないことで、大手ジムであればもっと早くの世界挑戦がかなったかもしれません。それでも、「岡山のジムから」世界王者になるということは多くの地方ジムボクサーたちに夢を与えることであり、これは当然応援スべきことです。

国内敵なしを証明し続け、試合数にも恵まれず、練習環境も自ら求めにいかなければいけない。世界挑戦の折には、是非ともセコンドには場慣れした誰かを迎えてほしいとも思いつつ、来るその日を待ちたいものです。

 

おそらくこのままいけば、WBAの指名挑戦者としてアルテム・ダラキアン(ウクライナ)との一戦が決まるはず。できれば今年中にその姿を見たい。

そして次点は、その阿久井にこそ敗れはしたものの、そこから這い上がり、先日は見事なノックアウト勝利を見せてくれた桑原拓(大橋)。

初黒星から不死鳥のように蘇ったスピードスターは、前々戦となったジーメル・マグラモ(フィリピン)戦での素晴らしいボクシング、そして前戦の華麗な倒し方を見ると、非常に勢いがあり、もしかすると今こそがチャンスなのかもしれません。

WBA、WBC、IBFと3団体でランクするOPBF東洋太平洋王者、叶うのならば個人的にはフリオ・セサール・マルティネス(メキシコ)との戦いが見たい。資金が潤沢の大橋ジムならば、もしかして呼ぶのが可能なのではないでしょうか。

桑原のスピードで空転するマルティネス、こうなったら最高です。

 

ユーリ阿久井の後継王者は

さて、3年半に渡る統治のあと、日本王座を返上したユーリ阿久井政悟。

その後釜は、4/1(土)、後楽園ホールのダイナミックグローブで決まる予定です。

4/1のダイナミックグローブとなるとU-NEXTで放送する第一回目の記念すべき大会ですね。

そのメインイベントが、日本フライ級王座決定戦、山内涼太(角海老宝石)vs永田丈晶(協栄)。これはむちゃくちゃ楽しみな一戦です。

山内は世界挑戦経験もあるパンチャー、この階級で9勝8KO(2敗)という異常なまでのKO率を誇ります。

それに相対する永田は、4勝無敗というボクサーですが、B級でのデビュー以来戦ってきた相手は強豪ぞろい、前戦でも強打の中嶋憂輝(角海老宝石)を完封しています。

これは山内が空転させられることも充分に考えられ、そこに無駄のない永田のボクシングがポイントをかっさらっていくという流れが想像できてしまいます。実績では山内が上回りますし、1発必倒のパワーを持っている分、優位性を持っているような気もします。

これは楽しみな一戦ですね。

 

ちなみに、山内は日本ランキング1位ですが、永田は7位。1位と7位の決定戦て。。。

それぞれ予定や調子、考えがあってのことでしょうが、ちょっと解せません。

ともあれ、他の日本ランカーでも気になるボクサーたちはたくさんいるのがこのフライ級の良いところ。

畑中建人(畑中)、井上夕雅(真正)、飯村樹輝弥(角海老宝石)、宝珠山晃(三迫)等々が個人的に気になるボクサーたちですが、この階級はどんどんこれからも注目ボクサーたちが出てくるでしょう。

世界に目を向けると

WBA王者はアルテム・ダラキアン(ウクライナ)、WBC王者はフリオ・セサール・マルティネス(メキシコ)、IBF王者はサニー・エドワーズ(イギリス)。

ここ最近のJCマルティネスの体たらくを見ていると、個人的にはこの3人の王者の中で最も強いのはアルテム・ダラキアンのような気がします。

ついでエドワーズとマルティネスは同等というイメージですが、もしマルティネスvsエドワーズが戦えば、エドワーズが捌き切ってしまうようにも思います。

しかしそんな中での階級最強として有力視されているのは、やはり無冠ながらもジェシー「バム」ロドリゲス(アメリカ)。

 

ライトフライ級でキャリアを築き、日本人の良きライバルとなってくれるかと思いきや、突然のスーパーフライ級での世界挑戦。カルロス・クアドラス(メキシコ)を相手にタイトルをもぎ取り、シーサケットを難なく破ってのフライ級挑戦というのは、すでに「挑戦」ではないのかもしれません。

もしフライ級でバムに勝てれば、スーパーフライ級でも十二分に通用すると言っても過言ではないでしょう。

ちなみにバムは4/8(日本時間4/9)、クリスチャン・ゴンサレス(メキシコ)とWBO世界フライ級王座決定戦に臨みます。シャクールvs吉野とは別会場。この日は忙しくなりそうです。

WBA王者アルテム・ダラキアン

WBOはそんな感じですが、WBAのダラキアンは基本的に試合枯れ状態。

先日久々にリングに上がったのは2023年1月のことなので、今度のリング登場は今年中ではないかもしれません。これが来年となると、やはり指名戦での登場となる可能性が大きく、そうなると(ランキングを落とすことがない限りは)ユーリ阿久井政悟が相手です。

ちなみに、WBAランキングの2位はこんどTBプロモーション興行に出場する予定のアンソニー・オラスクアガ(アメリカ)。ジム移籍して初戦を飾った白石聖(志成)が相手ですが、もし白石が勝てばビッグアップセット、一気に世界上位ランクを手にすることができます。

 

WBC王者フリオ・セサール・マルティネス

WBC王者のマルティネスは、前々戦、スーパーフライ級進出を目論んでローマン・ゴンサレス(ニカラグア)に挑戦。しかし、ここでウェイトオーバーと言う失態を犯した上、ロマゴンにひたすら殴られました。

スーパーフライ級進出に失敗し、戻ったフライ級での防衛戦では世界ランキング下位のサムエル・カルモナ(スペイン)に大苦戦、ジャッジに助けられてのマジョリティ判定勝利。

かつての輝きを失ったように見えるマルティネス、これはモチベーションの問題のような気がしないでもない。世界王者となって満足してしまったのか、かつての獰猛さが消え、荒々しさだけが残ってしまったからたちが悪い。

前半、カルモナにアウトボックスされていた姿を見ると、サニー・エドワーズ相手にはキツいだろうし、桑原拓相手にもキツい気がします。(だからやってほしい)

WBCは一応暫定王座にマックウィリアムス・アローヨ(プエルトリコ)が鎮座していますがいるのかいないのかよくわかりません。

1位はアンヘル・アヤラ(メキシコ)、2位は井岡に挑戦し、中谷とも戦ったフランシスコ・ロドリゲスJr(メキシコ)、3位にユーリ阿久井政悟。

マルティンスvs阿久井も良いですね。阿久井は是非WBAかWBCで挑戦してほしい。

IBF王者サニー・エドワーズ

ダラキアンは当然のこととして、マルティネスもSNSでの発信はほぼ無い状態ですが、このサニー・エドワーズこそがフライ級のSNSチャンプ。

その内容も非常にウィットに富んでおり、試合のエキサイティングさは全くないものの、SNSでの切り口は「そこまで言っていいのか」というエキサイティングさがありますね。

 

印象に残るのはカネロに喧嘩を売っていた「No Drug No Champions」キャンペーン。あのTシャツは本当に欲しかった。

このボクサーは本当に捕まえにくく、とにかく巧い。「難攻不落」とはこういう王者なのでしょう。

IBFはクリストファー・ロサレス(ニカラグア)とフェリックス・アルバラード(ニカラグア)で挑戦者決定戦をオーダー、3/23(日本時間3/24)に入札が決定しているそうです。アルバラードはこの前サニーに負けたばかりですし、ロサレスもサニーを捕まえるのは困難でしょう。そもそもロサレスvsアルバラードならアルバラードが勝ちそうですが、再戦しても勝ち目はないような。

なんだかんだと世界戦線に動きは少なかった

WBO王座が空位なのは、前王者の中谷潤人(M.T)がスーパーフライ級挑戦のために王座を返上したためです。

WBA王者のダラキアンは2018年2月の戴冠で、在位にしてもう5年超。

WBC王者のマルティネスも2019年12月の戴冠で、在位3年4ヶ月。

IBF王者のエドワーズは2021年5月の戴冠で在位もうすぐ2年。

中谷潤人がWBO王座を保持していたのが2020年11月〜2022年10月の約2年なので、2022年はタイトルに全く動きがなかったわけです。

さて、2023年がはじまって、もう1/4が過ぎようとしていますが、今年のフライ級タイトル戦線はどのようにか、動くのでしょうか。それともまた、動かないのでしょうか。

動くことをひたすらに信じて、今年のあと3/4、フライ級戦線を楽しみたいと思います。

 

 

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