今週末(9/9-9/10)は、海外興行がない。
ないわけではないのでしょうが、こと注目ファイトは見当たりません。
国内に目を向けると、いくつかの興行があり、その中には注目ファイトも。
自分の体力や使える時間を考えると、会場まで見に行くというほどでもないのですが、できれば見たいと思えるファイト。こういうマッチアップをしていくと、もしかするとボクシングはメジャーになっていくのかもしれませんね。
ということで今回のブログは、週末に行われる国内興行について。
9/9(土)名古屋国際会議場
WBOアジアパシフィック・フライ級王座決定戦
畑中健人(畑中)14勝(10KO)無敗
vs
宝珠山晃(三迫)9勝(4KO)無敗
週末で最も注目すべきは勿論この試合。若武者、と思っていたらもう25歳になっているし、結婚までしている畑中健人が初タイトルに挑みます。
比較的慎重に思えるマッチメイクで、しっかりと地力を養ってきた畑中は、世界王者の息子という重圧に耐えつつもしっかりと成長してきているボクサーだと感じます。
2016年、まだ高校生だった頃にプロデビュー、そこから9連続KO勝利。
デビュー7戦目にはWBC世界フライ級ユース王座を獲得、その後も日本でもおなじみのソンセン・ポーヤム(タイ)、ジェイセバー・アブシード(フィリピン)といったボクサーを退けてきています。
2022年12月には名勝負製造メーカー、浅海勝太(ハラダ)には大苦戦の僅差判定勝利も、ここで上回ったことは大きなキャリアだと思います。
前戦はタイ人を3RKO、はずみをつけて初タイトルへ臨みます。
対して宝珠山晃は2019年にプロデビューした27歳。
翌2020年の新人王戦にエントリーすると、東日本新人王決勝で苗村修悟(SRS)を破り、全日本新人王決定戦では神崎靖浩(倉敷守安)を破って全日本新人王に輝きます。
サウスポーの「技巧派」と呼ばれる宝珠山ですが、負けん気もなかなか強い。
新人王獲得後も2連続KOを含む4連勝、前戦では青山功(セレス)との日本ランカー対決を制して今戦へと向かいます。
比較的長めの距離で戦いたいのではないか、と思う宝珠山と、近くで戦いたいのではないか、と思う畑中。
いずれも技術レベルとしては高いボクサー同士ではありますが、距離は若干違うと思います。
遠距離〜中間距離では宝珠山が上のような気もしますが、そうでもないかもしれない。
近距離では畑中が上のような気もしますが、そうでもないかもしれません。
(このニュアンス、伝わりますかね?)
当たり前なのですが、「やってみなければわからない」の代表格のような試合だと思うのです。
ということでこの無敗同士の王座決定戦は、お互いにとって大きなチャンスであり、大きなリスクでもあります。強い方が勝つのではなく、9/9、日中、勝った方が強い。これは非常に楽しみな一戦ですね。
放送・配信
この興行は、Locipo(ロキポ)という東海地方ではおなじみの(しらんけど)VODでライブ配信。配信開始は13:00からということで、4回戦3試合を含む合計4試合を生配信のようです。
現在、畑中の特別番組(というかニュースの特集みたいなもの)も放映されているので、是非お見逃しなく!
9/10(日)駿河男児Desafino〜ふじの国祭り〜
そしてその翌日は、ふじさんめっせで行われる駿河男児ジム興行です。
もう10回目を迎える駿河男児ジム興行、今回は駿河男児ジムの注目ボクサーたちがタイ人たちと戦うという一見つまらなそうな興行。
湯川成美がタイ人と戦うのがメインで、セミセミには移籍初戦を迎える福永輝、前戦が物議を醸すノーコンテストとなった岩下千紘、そして木村天汰郎が久々のリング、というラインナップ。
そんな中で最も注目すべきはセミファイナル。
大畑俊平(駿河男児)デビュー
vs
山口楽人(陽光アダチ)5勝(2KO)無敗
アマキャリアが豊富、2021年の全日本選手権で準優勝という実績を持つ大畑のプロデビュー戦。アマとプロは違うのだから、もっと慎重にデビュー戦の相手を選んだ方が良いのに、と思うのですが、この大畑のデビュー戦の相手が山口楽人というのはいくらなんでもハードマッチメイクすぎやしないか、と思います。
山口は非常にセンスのあふれるボクサーで、現在21歳とは思えないほど安定感のあるボクシングをします。
2022年の新人王を確実視していましたが、トーナメントの途中で棄権、今回は初の6回戦となりますね。
こんなところで(というと失礼なのか)戦うのがもったいないほどのマッチアップ、これは大注目です。
ちなみにこの興行の配信は、9/10(日)12:30〜駿河男児ジムのYoutubeチャンネルで配信予定。これは楽しみですね。
9/10(日)三田から世界へ
そういえば畑中vs宝珠山でWBOアジアパシフィック・フライ級タイトルを争うわけですが、その前のチャンピオンは誰だったか、というと加納陸(大成)。
前戦では亀山大輝(ワタナベ)を挑戦者に迎え、このタイトルをドロー防衛ののちに返上しています。その前の王座決定戦、井上夕雅(真正)戦も大苦闘であり、申し訳ないですが加納が世界挑戦、といっても全然ピンときません。
ただ、WBOランキングが1位だというのはランキングの特性上そうなっているので、基本的にはサニー・エドワーズvsジェシー・ロドリゲスの勝者に挑むというのが規定路線ということになるのでしょう。
なので今回は世界前哨戦と銘打って行われる試合、つまり相手はアンダードッグです。
セミでは高山勝成(石田)がフィリピン人と戦うほか、セミセミに尾崎優日(大成)vsシッティサク・シムシー(タイ)というのがありますね。このシムシーはタノンサック・シムシー(タイ)の弟で、初来日戦では川満俊輝(三迫)に3RTKOで敗北。
ほかには石脇麻生(石田)vs木村文祐(白鷺)、鶴海高士(石田)vsテルのび太(緑)など。
この配信はテレビ大阪ニュースのYoutubeチャンネルで生配信。
ということで、今週末も楽しんでいきましょう!!
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