信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

アマプラ興行第5弾、雑感。

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

9月、日本ボクシング界のビッグイベントが終わりましたね。

10月は重岡兄弟、11月は井上拓真、そして何と言ってもユーリ阿久井政悟の世界戦がある、という中ですが、何とも一息つきたい気分です。

個人的にマスボクシング大会の3日間のあと、有明アリーナに直行したのでちょっと疲れも溜まっている今日この頃ですが、折角なのでアマプラ興行第5弾のちょっとした振り返り、雑感を綴っておこうと思います。

特に新しい情報は何もないですし、ただの感想ですのでご了承を。

 

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↓観戦記

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アンソニー・オラスクアガと那須川天心

寺地拳四朗戦で日本に多くのファンを増やしたアンソニー・オラスクアガ。

元々確固たるファンベースがある那須川天心。

それぞれプロ7戦目、2戦目に臨んだルーキーたちは、それぞれがファンの期待に100%応えられない内容だった、とも言えます。

オラスクアガは傍目で見てわかる通り力みがあり、そこを日本でもおなじみのジーメル・マグラモに突かれたような印象。ファンとしては、やはりマグラモを一蹴するくらいの強さを見せてほしかったのが正直なところ。

ボクシングという競技は相対的な競技であり、一方が非常によければ一方が大したことがないように見えることもありますが、この日のマグラモは過去イチで良かったように思います。

一つは力みすぎのオラスクアガを相手に距離が非常に噛み合ったことで、単純にパンチの回転力であればオラスクアガを上回ったこと。これは強弱をつけてパンチを打てる巧さ、言い換えればキャリアによるものでしょう。

それでも尚、結果的に7R目に一気にオラスクアガが押し切ってしまった事実を考えると、このアンソニー・オラスクアガの地力の高さは十分に伺えました。

 

 

 

元タイトルチャレンジャー同士の一戦というのは、見方を変えればある種のサバイバルマッチ。ここでオラスクアガが勝利したことは大きく、近い将来の世界タイトル戦を見据えることができる位置にいる、ということを証明した戦いでもありますね。

オラスクアガは、「良い勝ち方をしよう」とすると良いパフォーマンスが出ない可能性がある、ということ。前戦である拳四朗戦を含めて考えると、格上相手であればより良いパフォーマンスができるボクサー、と言い換えることができるのかもしれません。

これは今後の戦いも楽しみですね。

さて、那須川天心。こちらも、倒すことを期待し、自身でもそれを課しながらも、倒し切ることはできなかった、という意味でやはりファンの期待には100%応えられませんでした。

初回、左カウンターであっという間にダウンを奪って見せたその姿は、ストップ勝利が近いことを予感させたものでした。

ルイス・グスマンは那須川のスピードに全くついていけていなかったことが明白で、だからこそガードを固めて耐え忍ぶ戦法を選んだわけですが、こうなると自分からアクションを起こすことができなければ、倒すことは難しい。

 

 

 

あの戦いの中で、那須川が自らコンビネーションを打ち込み、ステップによりアングルを変えてコンビネーションで攻める、という波状攻撃を仕掛けられていたならば、レフェリーはどこかでストップを宣告していたことでしょう。

ただ、那須川の基本戦法はカウンターであり、フェイントをかけて、もしくは自ら距離を縮めることで相手の攻撃を誘発し、そこにカウンターをあわせようとしていたように思います。

ここでグスマンが思いっきり乗ってきてくれれば良いのですが、グスマンはグスマンで那須川のパンチが全く見えないものだから打つのを躊躇、結果、那須川にもカウンタータイミングが訪れないという負の連鎖。

更にグスマンはメキシカンらしくガードは堅牢で、また、タフであり、ハートも強く、粘り強かった。このボクサーを倒せなかったとして、誰が那須川を責められようか、と思いましたが、結構厳しい意見も多いようです。

 

 

 

期待され、注目度が高く、多分ファイトマネーも高い分、大きな物を課されるのは致し方がないこと。とはいえ、この大きな期待を重荷と思うようならば、那須川はボクシング界に来てくれてはいないでしょうから、今後、そういったファンたちを見返してほしいものです。

本田会長の話によると、世界戦への道のりはまだまだ、ということなので、基本的には負けないマッチメイク、冒険はしないようです。

すでにキックで40戦以上のキャリアを持つ那須川は、おそらくポカ負けもしないでしょう。

那須川天心に注目するのはもう少し先、ここからは見守り期間ですね。

 

 

 

中谷潤人

アルジ・コルテスというボクサーは強いボクサーだとはわかっていたものの、個人的にはやはり中谷であれば倒し切ってくれるのだろう、と思っていました。

そういう意味でいうと、オラスクアガや那須川同様、中谷にも期待しすぎてしまった感がありますね。

中谷潤人はコルテスを十二分に警戒しており、全くインサイドで戦おうとはしませんでした。ユーリ阿久井政悟や、ジーメル・マグラモをインサイドで打ち負かした中谷潤人が、です。

それほど警戒網を張った中谷潤人に対しては、近づくことすら容易ではなかったコルテスですが、中谷がその戦法を選択したことこそがこのコルテスの恐ろしさなのだと思います。

なので、私の感想としては中谷うんぬんよりも、コルテスというボクサーはそこまで強いボクサーなのか、と思ったことです。

 

 

 

エストラーダと互角の戦いを演じているので当然といえば当然なのですが、エストラーダは比較的「誰とでも好勝負をしてしまう」というボクサーでもあるので、このコルテスの実力については半信半疑でもあったことを恥じます。

とにかくこのコルテスのタフネスには呆れてしまいますが、顔面には中谷の左ストレートを何発受けても倒れることはなく、ボディで倒されてもまた立ち上がって強いパンチを放ってくるという常人離れしたタフネスとハートの持ち主、まさに彼はアステカの戦士と呼ぶに相応しいボクサー。

この戦士に対して、空中戦を徹底するというのはリスペクト以外の何物でもなかったのでしょう。

さて、中谷はこの次、統一戦が実現しなければバンタムに転級、とのこと。

減量時の写真を見ると(当日も、か。)その頬はこけ、減量はかなりキツそうに見えるのでここは賛成。

年末にエストラーダvs井岡があるとすれば残るはフェルナンド・マルティネス、このボクサーには田中恒成が挑戦の意を表しているのでここを受けてほしい思いが強いですね。

ということで中谷に期待するのは、やはりバンタム級進出。

熱望している王座統一戦は、バンタムでやれば良いと思ってしまいます。

個人的には、もう次、バンタムで良いと思うのです。というか、バンタムが良い。

 

 

 

寺地拳四朗

そして興行を締めくくったのは、寺地拳四朗。

この日のブドラーは、田口戦よりも、京口戦よりも、コンディションが良かったのではないか、と思います。

そもそもブドラーが挑戦者決定戦でエルウィン・ソトに勝つとは思っていなかったから、しっかり手のひらクルーなのですが、この日のブドラーは非常に強かったと思います。

ラストチャンスを意識して賭けていたのか、明らかに格上と見られる王者に対し、最初から玉砕覚悟だったのか。

とにかくハイペースで、旺盛な手数とアグレッシブネス、あのボクシングを12Rしっかりとやり切ることができるのであればまだまだ世界戦線に居残って良さそうなパフォーマンス。

 

 

 

考えてみれば元2階級制覇王者で、元統一王者でもあるヘッキー・ブドラー、当然のことです。田口戦では田口の調子が良いとは言えなかったこと、京口に負けていることが頭にあってしまったので、いつの間にやらブドラーを過小評価していた自分に気がつきました。

その非常にコンディションが良く、王者のことを良く研究し、おそらく万全の体制で臨んだブドラーに対し、しっかりと倒して勝てたということはやはり拳四朗は飛び抜けています。

拳四朗はやはり4団体統一を目指す、とのこと。

那須川の次戦が1、2月とのことなので、拳四朗の次戦も同日興行だと予測すると、来年早々にはジョナサン・ゴンサレスとの王座統一戦、そうすると夏くらいにはIBF王者、シベナチ・ノンシンガとの王座統一戦を見ることができるスケジュールが可能となるわけで、これは非常に楽しみです。

是非とも、帝拳プロモーションの手腕に期待したいところ。

と、まあそんなこんなで感想です。毎度毎度、素晴らしいマッチアップとそれを上回る好試合を繰り広げてくれるAmazon Prime Video Presents LIVE BOXING。次回開催は11/15(水)というド平日ですが、またの熱戦(及び応援しているボクサーの勝利)を期待して待ちたいと思います。

 

 

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