信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

激アツのフライ級。リングマガジンランキングをチェック!

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9/9(土)、畑中健人(畑中)が宝珠山晃(三迫)を降し、WBOアジアパシフィック・フライ級王座を獲得。

両者ともに素晴らしいハートを見せて戦った一戦は、互いに譲らないシーソーゲーム、手に汗握る大激闘となり、まさに「どちらが勝ってもおかしくない」という判定の中、畑中が僅差の判定勝利。

素晴らしいフライウェイトの戦いを見せてもらいましたが、今月はさらにまた興味深い戦いが続きます。

今月1番の大注目興行であるAmazonプライム・ビデオプレゼンツLIVE BOXING。ダブルタイトルマッチも那須川天心のデビュー2戦目も注目ですが、アンソニー・オラスクアガ(アメリカ)vsジーメル・マグラモ(フィリピン)も非常に興味深いものです。

帝拳プロモーションの契約選手で中谷潤人(M.T)のアメリカでのジムメイト、「プリンセサ」(お姫様)オラスクアガは、前戦で絶対王者・寺地拳四朗(BMB)を追い詰め、評価を高めるとともに日本のファンを感動させてくれました。

敗れこそしましたが、世界王者を確実視されるプロスペクトは、今回、どのような戦いを見せてくれるのでしょうか。

 

すでにハートは世界クラス、とはいえマグラモも世界王座決定戦を戦ったボクサー、現在もWBO世界フライ級5位という世界ランカー、一筋縄ではいきません。

とはいえ、トップ・ドッグはオラスクアガであり、ここで負けるようなボクサーではないはず。オラスクアガがここに勝利し、WBAだけでなく他の世界ランクも手にすると、これまたフライ級は激アツになりますね。

ということで今回のブログは、フライ級のリングマガジンランキングについて。

 

1位〜4位は世界王者

リングマガジンランキングの、1位〜4位は世界王者。まあ、当たり前っちゃあ当たり前のことですね。

1位はサニー・エドワーズ(イギリス)、2位にフリオ・セサール・マルティネス(メキシコ)、3位にアルテム・ダラキアン(ウクライナ)、4位にジェシー・ロドリゲス(アメリカ)。

2位のマルティネスは気に食わないですが、メキシコ人というのはアメリカでの評価を獲得し易いところもあるので、致し方ありません。

個人的にこの階級最強は今のところダラキアンですが、底を見せていないのはエドワーズも一緒なので、いずれかかな、と思います。

ジェシー「バム」ロドリゲスも底を見せていないボクサーではあるものの、フライ級ではまだ1戦、スーパーフライ級でのセンセーショナルなタイトル奪取を考えると、フライ級ではまだ物足りません。

 

いずれにしろ、12月に行われるサニー・エドワーズvsジェシー・ロドリゲスの戦いこそが、フライ級のリングマガジンベルト争奪の一戦ともなるかもしれません。この二人が戦い、勝った方が現在のフライ級最強、というのは非常に納得性のあることで、異論を挟む余地はないでしょう。

5位〜7位は3者3様!

5位はアンヘル・アヤラ・ラーディザバル(メキシコ)、6位にデビッド・ヒメネス(コスタリカ)、7位にリカルド・サンドバル(アメリカ)。

ここはスタイルが非常に様々で、アンヘル・アヤラは上体が柔らかく、躱して打つタイプのテクニシャン。距離感に優れ、非常にリターンが良く、素晴らしいステップワークを持っています。果たしてこのボクシングがメキシコで受け入れられているのか?というほど、メキシカンとしては珍しいボクシングをしますね。

 

ヒメネスはダラキアンに善戦したボクサーで、打たれつつも前進するフィジカルファイター。左右のフックは強力であり、強いプレッシャーとタフネス、フィジカルを武器にぐいぐいと前進して止まらない手数を繰り出すプレッシャーファイターですね。

ダラキアンに2〜4ポイント差と迫るも惜しくも敗北、誰がやっても簡単にはいかないボクサーで、リカルド・サンドバルにも勝利を収めています。

サンドバルはこの階級には多くないアメリカ人ボクサー(勿論メキシコ系)で、ジェイ・ハリス(イギリス)やカルロス・ブイトラゴ(アルゼンチン)といった世界挑戦経験者を破っています。

素晴らしジャブと距離感を持つコンビネーションパンチャー、総合力に秀でたタイプのボクサーです。ヒメネス戦ではスプリットの判定を落としましたが、完全互角だった印象が強いですね。(地元の利を活かしてサンドバルかな?と思ったら違った、という感じ。)

 

8位〜10位は元世界王者と、超新星!

8位はフェリックス・アルバラード(ニカラグア)、9位はクリストファー・ロサレス(ニカラグア)とニカラグアンボクサーが続き、10位にユーリ阿久井政悟(倉敷守安)。

軽量級屈指のハードパンチャー、アルバラードは井岡一翔(現志成)に挑戦したのが本当に遠い昔のように思えます。と思ったら本当に一昔前の2013年。

その後ファン・カルロス・レベコ(アルゼンチン)に負けて連敗も、腐らず続けて2018年、IBF世界ライトフライ級王者に。

この後はなかなか不活動でしたが、2度の防衛のあと階級を上げてフライ級に挑戦、この前には寺地拳四朗との王座統一戦が決まったものの実らず、でしたね。

 

フライ級ではエドワーズに挑戦、相性というと最悪ともいえるエドワーズを相手にしっかりと粘りました。

かつて若く、怪物性を有するチャレンジャーだったアルバラードも34歳。未だ衰えは見せませんが、もう最終章だと思います。

クリストファー・ロサレスは2018年、体重超過を犯した比嘉大吾(現志成)を倒し、WBC世界フライ級王座を戴冠したボクサーで、初防衛戦はクリアしたものの2度目の防衛戦でチャーリー・エドワーズ(イギリス、サニーの兄)に王座を奪われます。

その後、フリオ・セサール・マルティネスとの王座決定戦に臨むも、9RTKO負け、そこからの再起戦は3連勝を重ねますが、アンヘル・アヤラ・ラーディザバルに敗北を喫しています。

 

これはアンヘル・アヤラの株を上げる試合になってしまいましたが、なんとか踏ん張っているロサレスはまだ28歳、前々戦では無敗のメキシカンプロスペクト、ホセリート・ベラスケス(メキシコ)を退けて復活をアピールしています。

そしてユーリ阿久井、こちらは次戦で待ちに待った世界戦を迎えます。対戦相手はアルテム・ダラキアン、年齢こそ重ねていますが非常に強い王者です。

下馬評では不利が予想されますが、ここは是非とも岡山にベルトを持ち帰ってもらいたい。

次点では誰がくるか

10位のユーリ阿久井に2021年、初黒星を喫しているものの、その後はジーメル・マグラモ、ウラン・トロハツ(中国)といった世界挑戦経験者を破る等、一皮剥けたイメージの桑原拓(大橋)。スピードだけではなく、ダメージを与えられるボクシングに進化してきた桑原は、すでに4団体でランクイン、WBAとWBCでは5位と上位につけ、世界挑戦のチャンスを伺っています。

 

大橋ジムからの、次回の世界挑戦者はこの桑原かもしれません。

そして前述のアンソニー・オラスクアガを忘れてはいけません。

勿論マグラモ戦次第ではありますが、フライ級でもその強さを遺憾なく発揮してもらいたいですね。

そして京口紘人(ワタナベ)もフライ級を盛り上げてくれるボクサーのひとり。

ミニマム級あがりの京口は、どうしてもフライ級ではパワーが目減りしてしまうところはありますが、ロマゴンを参考にしているというファイトスタイルはきっとフライ級でも通用するはずです。一発のパワーではなく、多彩なアングルを駆使した手数でストップを呼び込むボクシングを突き詰め、どのように世界戦線に絡んでいってくれるのかが楽しみです。

 

そしてこの人を忘れてはいけない、ガラル・ヤファイ(イギリス)。

東京オリンピックのゴールドメダリストで、元世界王者を兄に持つオールドルーキー。デビュー5戦目でWBCインターナショナル・タイトルを獲得し、10位前後ながらもすでに4団体すべての世界ランクに入っています。次戦あたりで年内に世界ランカーとやれれば、来年早々の世界初挑戦も見えてきそうな勢いです。

そして、その先

本日(9/9)行われた畑中健人(畑中)vs宝珠山晃(三迫)。結果を言うと、畑中の僅差判定勝利だったわけですが、素晴らしい大激闘で、ともに良さが出るような戦いでした。

必然、「どちらの勝ちでもおかしくない」というような試合ではあったものの、ジャッジは3者ともに畑中を支持。畑中はまだ防衛戦を重ねてキャリアを積んでいく、ということのようですが、その方が良いでしょう。

 

比較的慎重に育てられている、と感じていましたが、畑中会長はやはり正しかったか、ランキングは上がりこそすれ、まだ世界に挑む及第点は取れていないと思われます。

ともあれ、世界を期待される畑中と互角の戦いを演じた宝珠山にも期待をしたい。

他には、大橋プロモーションと契約をしたデーブ・アポリナリオ(フィリピン)。こちらもWBA、IBFは上位にいるものの、もう少しキャリアを積んだ方が良いかもしれません。

ちなみに、この階級なのかそれとも違う階級のタイトルを狙うのか、はよくわかりませんが、日本人にとってものすごく怖いボクサーの名前を挙げておきます。

その名はハサンボーイ・ダスマトフ(ウズベキスタン)。

 

5勝(5KO)無敗という圧倒的な強さを持つボクサーは、当然のように元トップアマであり、リオ五輪銀メダリストであり、世界チャンプ坪井智也にも勝利しています。ウズベクボクサーらしくフィジカル、パワーに優れ、テクニックのある超優秀なボクシングで、すでに圧倒的な力を示し、WBA世界ミニマム級2位、WBC世界ライトフライ級7位にランクイン。

元々デビューはライトフライ、途中スーパーフライ級でも戦っているため、今は戦いながらどこを照準にするか定めているのかもしれません。フライ級での世界挑戦は十分にありえる話ではあると思いますが、とにかくこのボクサーは強く、恐ろしいスタイルのボクサーですね。

ミニマム〜スーパーフライというと日本人ボクサーにも大いにチャンスのある階級、どこかで交わる可能性もありますので、チェックが必要です。

いずれにしろ、日本人ボクサーも多く、激アツ階級であるフライ級。今年、世界タイトルに動きがあるはずなので、注目していきましょう。

 

 

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