ここ最近は国内FOTY候補、ビッグアップセットと熱戦続くボクシング界。
それらの「その後」もまだまだ続報が続いている状態です。
そんなわけで今回のブログはいくつかの続報ニュースと、今週発表された新たなニュースをピックアップ。
井岡vsエストラーダの開催可能性を妨げる二つの要因
まずはWBA・WBC世界スーパーフライ級王座統一戦。
WBA王者、井岡一翔(志成)がかねてから望んでいたWBC王者、ファン・フランシス・エストラーダ(メキシコ)戦は「実現可能性が低い」ということがわかった、というニュース。
「交渉が劇的に停滞している」とされるこのニュースは、著名なライターであるジェイク・ドノバン氏が書いた記事であり、この記事の中では「タイトル統一戦と年末のファイトはどちらも開催されない危機に瀕している」とあります。
↓開催の噂は1.5ヶ月前から
個人的にはほぼ締結間近と思われていたこのイベントが開催危機に瀕している、という状況の大きな要因は2つある、とされています。
一つは、井岡陣営が「井岡の次男の試合はアメリカで行われる可能性が非常に高い」と示したこと。
そしてもう一つは、(おそらくエストラーダとの試合をアメリカで画策したことだと思うのですが)ファイトマネーの問題。エストラーダ陣営は、「チョコラティート(ローマン・ゴンサレス)との第三戦でのファイトマネーを大きく下回る」ことを明かしたようです。
エストラーダが井岡と戦いたいと語ったのは、ジャパンマネーを当てにしてのこと。
日本の大晦日のイベント、大きな注目を集めるファイトで、VODから引っ張ってくるジャパンマネーがあれば実現可能であろうこのファイトは、暗礁に乗り上げています。
両者ともに、すでにビッグマッチしかやりたくない、というのが本音であろうことから、こう見ると確かに実現可能性は低いと言わざるをえません。
ただ、逆説的に言うと「日本」「大晦日」の戦いであればエストラーダが了承する可能性は残っており、井岡陣営としては面白くない話かもしれませんが井岡側が折れれば交渉は進展しそうな気もしています。
両者がぶつかり合う準備は整っているはず。
井岡側が折れるのか、それでもエストラーダ側は了承しないのか。
それはわかりませんが、いずれにせよ、このチャンスは逃してほしくないな、とは思います。
井岡にしろ、エストラーダにしろ、年齢的にはもう「その後」を考えるタイミングに来ており、ビッグマッチ以外やりたくないも本音でしょう。
モタモタしていると、WBAはいつ井岡に指名戦であるジョン「スクラッピー」ラミレス(アメリカ)戦をオーダーしてくるやもしれません。(WBCはエストラーダを優遇するのでしょうが。)いずれにしろおそらくこの交渉の決着はもうすぐ、もう少し見守りたいと思います。
バージル・オルティスJr、今度こそ復帰?
横紋筋融解症という難病にかかり、幾度かの試合延期を繰り返すバージル・オルティスJr(アメリカ)の次戦が発表。
日程は2024年1月6日、場所はヒスパニック系アメリカ人の多い土地柄であるテキサス。対戦相手はフレデリック・ローソン(ガーナ)という33勝(22KO)3敗という好戦績のボクサーではありますが、オルティスにとってはステップアップファイトではありません。
もう1年以上もブランクを作っているオルティスは、難病の発症、再発もあり慎重にならざるを得ないタイミングであり、さらに今後はスーパーウェルター級で戦っていく意向のようであり、殊更慎重にならざるを得ません。この階級アップについては、おそらく難病でのコンディションの心配というのも絡んでいるのでしょうから、こればかりは致し方ありませんね。
もちろん本当に見たいのは2度の延期となったエイマンタス・スタニオニス(リトアニア)戦
ではありますが、もしオルティスがスーパーウェルター級で無事に復帰できるのであれば、もしかするとティム・チュー(オーストラリア)やジャーメル・チャーロ(アメリカ)らと絡む可能性もあり、それはファンにとって悲しむべきことではありません。
ただ、本当に復帰できるのかどうかは疑わしいところ。
オルティスが豪快なKOで復帰していることを願いますが、何せ過去聞いたこともないような難病であり、どうか慎重に復帰をはかってもらいたい。無理せず、ローソンには悪いですが直前でのキャンセルも考慮に入れておいた方が良いかと思います。
フランシス・ガヌーの声明
フューリーvsガヌーは見ていないくせに、ガヌーの続報です。
以前、BoxingSceneの記事からの引用で、エディ・ハーンが「ランブル・イン・ザ・ジャングル」、日本でいうところの「キンシャサの奇跡」第二弾をぶち上げた、という記事を書きました。
↓該当記事
この記事では、ハーンがジョシュアvsガヌーを交渉している、と書きましたが、このガヌーへのオファーを出しているのは何もジョシュアだけではなく、米国からデオンテイ・ワイルダーもガヌー戦のオファーを出しています。
そんなビッグマネーを稼げるガヌーが選びたいのは、やはりタイソン・フューリーとの再戦だということです。
このフューリーvsガヌーは、ダウンを奪っていることもあって「ガヌーの勝利」を推す声も多く、この選択はガヌーにとって非常に的を得ているものです。
ジョシュア戦でも、ワイルダー戦でも、もちろんフューリー戦以上のファイトマネーを稼ぎ出すことのできるであろうガヌーは、フューリーとの再戦でもきっとそうで、さらにこのフューリー2にはリベンジを果たせる可能性がある、という大きなオマケもついてきます。
ただし、フューリーは2024年2月にオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)との世界ヘビー級4団体統一戦を控えており、この邪魔はしてほしくないですね。
2月にウシク戦が行われるとすると、ガヌーとの再戦は春以降(いや、夏以降か)。その時、フューリーが4団体統一王者になっていればものすごく注目を集めるファイトにもなるでしょうが、無冠となっていればただただフューリーの評価が下がっているだけ、という結果になります。
ガヌーの選択や、如何に。
「ロッキー」エルナンデスは再戦を熱望
このフューリーvsガヌーのせいで(?)あまり話題にならなかったファイト、WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ。
王者オシャーキー・フォスター(アメリカ)はエドゥアルド「ロッキー」エルナンデス(メキシコ)を11Rでストップしましたが、それまではポイントリードされていたという大苦闘。ストップのタイミングについても多少の議論があるようで、エルナンデス陣営は「次は違った結果になる」としています。
ただ、そのフォスターは統一戦線に進みたいようで、11/4(日本時間11/5)に行われるジョー・コルディナvsエドワード・バスケスの勝者に対戦を呼びかけています。
フォスターvsエルナンデスは内容はどうあれ決着はついていることなので、このエルナンデスの主張が罷り通ることはないような気がします。敗れはしたものの、大きく株を上げたエルナンデス。この戦士の次の戦いが非常に楽しみになった、という事実は大きいので、ダイレクトリマッチではなくともまたどこかで再戦は見てみたいですね。
↓まだDAZNで見れる好ファイト!フォスターvsエルナンデス!
そんなわけで、4泊5日の東京出張が明日、終了。毎日毎日疲れましたし、ホテルではよく眠れないし、スーツケースのキャスターが潰れるしで散々です。
明日の夜は久々にゆっくり眠れるかなー。
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