金曜日。1週間お疲れ様でした!
社会人生活20余年、初の土日休みとなってからもうすぐ1年が経過しようとしています。(誰得情報)
金曜日の開放感を味わいつつ、なんですが、今週と来週の土日は予定がびっちりで、逃げ場が全くありません。
ですが時間を何とか工面して注ごうと思うのは、朝食でも昼食でも夕食でもなく、ボクシング。ということで今回のブログは、週末のイギリス&アメリカの注目ファイトのプレビュー。
12/2(日本時間12/3)アメリカ・テキサス
ライアン・ガルシア(アメリカ)23勝(19KO)1敗
vs
オスカー・ドゥアルテ(アメリカ)26勝(21KO)1敗
スター、ライアン・ガルシアの復帰戦です。
かつてはSNSチャンプなんて呼ばれていたライアン・ガルシアは、ここ数年でルーク・キャンベル(イギリス)、ハビエル・フォルトゥナ(ドミニカ共和国)といった強豪をノックアウト、先行してしまった人気に実力を証明していきました。
そして前戦、いよいよスターボクサー同士のスーパーファイト、ジャーボンタ・デービス(アメリカ)戦。
一生決まらないだろうと思われたこの戦いは、両人の漢気で決定、ShowtimeとDAZNでPPV販売されたこの試合は、なんと120万件もの大ヒットを飛ばしました。
今年は色々とありすぎて、もう過去の話にも思ってしまいますが、これはまだ8ヶ月前の話。
ここで相当な収入を得たであろうガルシアですが、デービスには7RTKOで敗れ、今回は再起戦に臨みます。
対戦相手のドゥアルテというのは未だ世界的強豪との対戦はない27歳で、ガルシア同様にヒスパニック系のアメリカ人。
ドゥアルテは生まれはメキシコのようで、ピーカブースタイルから荒々しく振り回すタイプのどファイター、フィジカルも非常に強いしパンチに勢いはあるし、何よりも非常にしつこいプレッシャーが持ち味ですね。
こういうプレッシャーをかけて振り回してくる相手に対しては、動きながらのパンチは有効だったりするわけですが、今回、ガルシアに期待されるのは勝利だけではありません。やはりここは、倒して勝って欲しいのがファンの心理でしょう。
ただし、ドゥアルテは見た目通りのタフさを持ち、攻撃の時以外は顎をひた隠すピーカブー、これは非常に崩しにくいボクサーです。
やや細めに見える、つまりはフィジカルに不安を感じるガルシアが、このフィジカルモンスター的なボクサーをどのように捌くのか、また、打ち合うのか。
このドゥアルテを相手に真正面から打ち合うのはあんまりよろしくない気がします。
近い距離での戦いに慣れているドゥアルテは、クリーンではない戦い方もできるはず。なのでガルシアとしては、やや遠目の距離から速い左フックを当ててその場所に釘付けにしたいところ。
スピード差はかなりある、と見ますが、ドゥアルテのプレスはそれを補えるほど強いもの。
いずれにしろライアン・ガルシアが、復帰戦でどのようなパフォーマンスを見せてくれるのかを期待したいですね。
ちなみにオッズは想像ほどは離れておらず、ガルシアが-400、ドゥアルテが+350。オッズというのは人気に左右される一面もありますが、ベットする人たちはなかなか冷静です。
12/2(日本時間12/3)イギリス・ベルファスト
マイケル・コンラン(アイルランド)18勝(9KO)2敗
vs
ジョーダン・ジル(イギリス)27勝(8KO)2敗1分
同日、といってもこちらの方が先ですね。イギリス興行、マイケル・コンランvsジョーダン・ジル。
はっきりいってしまえば、サバイバルマッチ中のサバイバルマッチ、Survive of Surviveです。
両者ともに敗戦からの復帰戦であり、ここでの連敗はもう「この先」を見れなくなる、そんな戦い。「Winner Takes All」(勝者が全てを手にする)とよく言いますが、ここに勝ったとて大きく道が開けるというわけでもない、逆に「Loser Loses Everything」(敗者が全てを失う)という、大変に切なく、儚いマッチアップです。
ロンドン五輪の同メダリストで、リオ五輪にも出場経験のあるマイケル・コンランは、イギリス、特に北アイルランドでウルトラスーパー人気のボクサーであり、おそらく母国アイルランド、英国北アイルランドでの人気はライアン・ガルシアを凌ぐ。(ホントにただの勘。)
そんな人気ボクサーも、これまで世界タイトルの壁に跳ね返されています。
1度目はオッズで有利だったリー・ウッド(イギリス)戦。最終回までのポイントでは若干リードしつつも、最終回に劇的なTKO負け。これは本当の名勝負でした。
そして2度目は前戦となったルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)戦。
「そうじゃないかなー」と思っていた通り、おそらくコンランはこういったマチズモの体現者のようなパワーパンチャーは苦手。テクニシャンにありがち、ボクシングをスポーツとして、芸術として捉えているボクサーたちは、ああいうスタイルは苦手なのだと思うのです。
ロペスに5RTKO負けを喫してからの再起戦となるコンラン、ここは絶対に勝たなければなりません。
対してジョーダン・ジル、こちらはまだ世界挑戦経験がないボクサー。
「スリル」との異名を持ちますが、このジルにはさほどスリルを感じません。むしろ、ジルがパワーファイターに攻められるとジル側にスリルを感じるようなイメージ。
ただ、このボクサーは非常にスキルフルであり、パワーレスながらもカウンターで連続KOを記録したこともあります。2019年、初黒星を喫してからはさらにディフェンススキルを磨いたイメージで、ドローも経験したあとカリム・ゲルフィ(フランス)と対戦。当時からゲルフィは「対戦相手に世界ランクを献上するボクサー」に片足を突っ込んだ状態だったので、このゲルフィ戦が決まったというのはジルへの期待の表れとも言えます。
このゲルフィ戦では倒し倒されの大激闘、素晴らしい試合で大逆転ノックアウト。
今の所、このゲルフィ戦がジルのベストバウトではないでしょうか。
↓観戦記
その後、すでにロートルかと思われたキコ・マルティネス(スペイン)に4RTKOで完璧にノックアウトされたジルは、今回が再起戦となります。
この時、ジョシュ・ウォーリントン(イギリス)に敗れたマルティネスを踏み台にしようとしたジルでしたが、この目論見は見事に失敗。この敗北で、Aサイドから降ろされてしまった感があります。やはりこのジルも、グイグイくるファイタータイプのボクサーは苦手なのだと思います。
結論、このコンランvsジルというのは、「グイグイくるファイタータイプが苦手」なボクサー同士の、スキルフルな戦いが見られるのです。
ともにスキルはあれどパワーレス。ではこの戦いに「絶対にジャッジが必要か」というとそうでもなく、ともにある程度の顎の弱さを持っています。
スピード、スキル、リングIQ、カウンター。
おおよそボクサーとして必要なものを持ちつつも、ほんの少し、何かが足りないがために世界の頂に未だ届かぬボクサーふたり。
その二人のボクサーが、己の存在意義をかけてぶつかり合う、美しくも儚いマッチアップ。
オッズはコンラン-700、ジルが+550とコンラン大幅優位。ただ、そんなに差はないように個人的には思っています。これもまた、ボクシング。パワーレスとは言えども非常にアグレッシブなジョーダン・ジルが、コンランを追う形になるような気がしますね。
配信情報!
「見どころ」はそのマッチアップによっても大きく違いますね。
この日、個人的に楽しみなのは実はコンランvsジルだったりするのです。
ともあれ、この2つの興行はDAZNが生配信。いずれにも日本時間で
12/3(日)AM4:00〜 イギリス興行(メイン:コンランvsジル)
12/3(日)AM10:00〜 アメリカ興行(メイン:ガルシアvsドゥアルテ)
となっています。
コンランvsジルのメインイベントはAM7:00以降のリングウォーク、ガルシアvsドゥアルテは12:00以降のリングウォークの予定。
両方ともDAZNというのはありがたいですね。
ぜひみなさん、DAZNでこの戦いを観戦しましょう!!
※980円/月の方で見れます
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