信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】阿部麗也の進む先。ルイス・A・ロペスvsマイケル・コンラン!

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ライト級のビッグファイト、デビン・ヘイニーvsワシル・ロマチェンコが終了。

日本期待の中谷潤人(M.T)は改めてその強さを示し、世界を震撼させました。

オスカル・バルデス(メキシコ)は置いといて、レイモンド・ムラタヤ(アメリカ)もお見事なKO勝利、これは中谷のノックアウトシーンで霞んでいるのかもしれませんが、ナカティラをあの倒し方はすごいこと。

 

ということで激アツの世界ライト級4団体統一タイトルマッチが終わりましたが、我々日本のボクシングファンにとってはフェザー級も同じくらい激アツ。

それは、阿部麗也(KG大和)、清水聡(大橋)とふたりのフェザー級がまもなく世界戦を迎えることと、今週末にはフェザー級の2つのタイトル戦が控えているためです。

ということで今回のブログは、今週末のフェザー級タイトルマッチのうちの一つ、ルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)vsマイケル・コンラン(アイルランド)についてのプレビュー記事。

 

5/27(日本時間5/28)イギリス・北アイルランド

IBF世界フェザー級タイトルマッチ

ルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)27勝(15KO)2敗

vs

マイケル・コンラン(アイルランド)18勝(9KO)1敗

ルイス・アルベルト・ロペス。このボクサーを知ったのは、2021年9月の話。当時、世界挑戦経験者を退けたプロスペクト、ガブリエル・フローレスJr(アメリカ)の対戦相手として抜擢されたロペスは、この試合でフローレスをストップ寸前に追い込んで判定勝利。巧くて速いフローレスを文字通り叩き潰し、見事なアップセットを見せてくれました。

2015年プロデビューのロペスは、2018年にエイブラハム・モントーヤ(メキシコ)にスプリットの判定負けで初黒星。その後2019年にはのちにナバレッテとタイトルを争うことになるルーベン・ビラ(アメリカ)に判定負けを喫しています。

 

そのビラ戦後は勝ち続けたロペスは、前述の通りガブリエル・フローレスJr(アメリカ)戦でのアップセットを起こしたあとにIBF世界フェザー級挑戦者決定戦に出場。イギリスにわたりアイザック・ロウ(イギリス)に対して7RTKO勝利を挙げ、世界タイトルへの切符を手にしました。

その後は2戦、調整試合を行ったロペスはジョシュ・ウォーリントン(イギリス)に敵地で挑戦、僅差の判定で勝利を挙げ、見事IBF世界フェザー級王者へと上り詰めました。

↓フローレスvsロペスの観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

 

↓ウォーリントンvsロペスの観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

 

今回はその初防衛戦として、大人気のマイケル・コンランを迎えます。

アイルランドの英雄マイケル・コンランは、ロンドン五輪のフライ級銅メダリストであり、リオ五輪にも出場した元オリンピアン。リオ五輪では判定を不服として中指を立ててリングを降りたことも話題となりましたね。

2017年にプロ入りしたコンランは、順調にキャリアを積み重ね、2019年には因縁の相手、ウラディミール・ニキチン(ロシア)に勝利。このニキチンこそが、リオ五輪で戦ったコンランのアマボク最後の相手ですね。

 

その後、2021年に同胞であるTJドへニー(アイルランド)を降し、WBA世界フェザー級暫定タイトルを獲得。ただこのタイトルは、WBAの王座削減施策によりすぐに消滅、指名挑戦者として当時のWBA王者、リー・ウッド(イギリス)に挑戦することになりました。

この試合は本当に素晴らしい試合で、ボクシングのすべてが詰まっているようなクラシック・ファイト。ダウンを奪い合い、ポイントを取り合ったシーソーゲームはリー・ウッドが最終回、劇的なノックアウト勝利を飾っています。

 

惜しくも敗れたコンランはその5ヶ月後に復帰、ミゲル・マリアガ(コロンビア)、カリム・ゲルフィ(フランス)を降して世界戦線に復帰、今回の一戦を迎えます。

↓ウッドvsコンランの観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

 

さて、マイケル・コンランというボクサーは非常に技術のあるボクサーで、ボクシングをよくわかっているキャリアを持っています。

対してルイス・アルベルト・ロペスはマチズモそのものがボクシングをしているようなボクサーで、打たれて退かず、とにかくぶん回すプレッシャーファイター。

相性の話でいうと、コンランはやややりやすい相手だとは思いますが、あのロペスのプレッシャーに圧し潰されてしまわないとも限りません。逆に、ロペスではコンランを捕まえられない、ということも充分に考えられますね。

 

ちなみに、もしかすると似た展開になるのでは、と思うのは、このロペスvsコンランと同日、しかも同じくイギリスで競うように行われるWBA世界フェザー級タイトルマッチ、マウリシオ・ララvsリー・ウッドのダイレクトリマッチ。

リー・ウッドというボクサーはテクニシャンでもあり、手数で押せるファイターでもありますが、このウッドの一番のストロングポイントはリングIQやストラテジー、というものだと思います。この初戦となったウッドvsララでは、ウッドはララを相手にリードブローを使って距離をキープし続け、途中までポイント上はほぼ一方的な展開ではありました。しかし、結果的にはララのパワーパンチを喰らってマットに沈んでおり、つまりはコンランにとって距離をキープし続けられれば勝利であり、ロペスにとっては以下にしてオーバーハンドを当てるか、という戦い。

 

ちなみにオッズは地元のコンランが-110と優位に出ており、ロペスは+108。ほぼ変わらない、50-50の戦いと言って良いでしょう。

果たして、マイケル・コンランの技術はおそらくリー・ウッドに勝る。それでも、やはりまだ個人的にはどこか線の細さを感じることもあり、12Rの間にロペスに巻き込まれてしまうのではないか、とも感じます。

ただ、コンランはウッド戦よりも、断然気合が違うはず。

1つの挫折が、マイケル・コンランというボクサーをどれほどの高みに登らせているのか、それは今戦で証明することができるはずです。

 

阿部麗也の相手として

マイケル・コンランには祖国の期待を背負って頑張ってもらいたいが、ルイス・アルベルト・ロペスも非常にエキサイティングで見ていて楽しいボクサーなので王者でいてほしい。

これは非常に困る戦いです。

ただ一点、「次戦の阿部麗也の対戦相手」ということを考えると、ロペスの応援一択であるとも言えますね。

コンランが勝利すれば、間違いなく阿部の世界挑戦はイギリスの北アイルランドとなるわけで、放映はBTスポーツというのが既定路線。

要は超がつくほどのどアウェイ、に加えて、相手が超人気者のコンランとなると、これは相当に厳しい戦いが待っています。

 

とすれば、ロペスに勝ってもらったほうが、阿部を応援していく身としては間違いなく都合が良い。

フェザー級とはいえ、今現在の日本の状況を考えると、王者を日本に呼ぶ事ができる可能性はまだ摘まれていません。

更にスタイル的にも、阿部からすればロペスの方がやりやすいようにも感じます。

ということでルイス・アルベルト・ロペスを応援、阿部麗也が挑む王者が決まる瞬間を、見届けたいと思います。

放送・配信

この興行は、イギリスではBTスポーツが中継、アメリカではESPNが放送するということです。残念なことに、日本での放映はありませんね。

 

この一戦は阿部麗也が挑む王者が決まる戦いであり、いわば阿部の次戦の相手。こういう試合こそ、日本での放映があって良いと思いますが、なかなかうまくはいきませんね。映像買うだけなので、今のVODサービスの隆盛を考えるとどこでもできそうなものですが。

 

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