信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】ダイナミックグローブ!大流血戦、坂井祥紀vsシーサー皆川!手に汗握る大激闘、梶颯vs篠田将人!!

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今年も残すところあと1ヶ月。

今年はボクシング界最大級のスターボクサー同士の対戦、最強王者同士の対戦、そして日本でも井上尚弥過去最大級の相手との対戦、等々で盛り上がったボクシング界。

その総決算となる12月、一発目の興行はU-NEXTで放映されるダイナミックグローブ。そういえば2024年は日テレG+でのダイナミックグローブの放映も終了し、新時代の幕開けともなりましたね。

ということで、今回のブログは、思えば大きく変わった年となった2024年、その12月の一発目興行であるダイナミックグローブの観戦記。

 

 

 

 

12/2(土)ダイナミックグローブ

日本ウェルター級タイトルマッチ

坂井祥紀(横浜光)28勝(15KO)13敗3分

vs

シーサー皆川(平仲)4勝(1KO)1敗

諸々の用事が終わるともう22時。平日と変わらぬ拘束時間を経て、ようやく視聴ともなるともはやメインくらいしか見る時間がありません。

ということでメインから視聴。ともかく配信というのは便利なもので、見逃し視聴万歳です。

元トップアマ、シーサー皆川が挑む、フィジカルファイター坂井祥紀。坂井のボクシングは元トップアマとは相性が良さそうだ、とは思いますし、プロキャリアの差は随分とありますが、このシーサーおアマキャリアはたっぷり、海千山千のキャリアを持っています。

初回、シーサーが永井距離から右ジャブ。いつも通りガードを上げて突っ込むスタイルの坂井。そういえばメキシカンはサウスポーが苦手、と言われますが、坂井は大丈夫なのでしょうか。

グイグイとプレスをかける坂井、シーサーはよくジャブが出て悪くありません。非常にリラックスしているように見えますね。近い距離でも上手くクリンチができるというのは坂井に対して有効に見えます。

 

 

 

2R、序盤と同じ展開から中盤、坂井が強引に攻める場面を作ります。坂井はこうして強引に行かなければ、シーサーのこのリードの壁を崩せないかもしれません。

互いにクリーンヒットがほぼないというこの状態、どちらかというとやりたいことができているのは挑戦者、シーサー皆川か。

3R、開始30秒、両者が同じタイミングで踏み込み、出会い頭の事故みたいな感じで衝突。ここで吹っ飛ばされたシーサー、これがダウン宣告。パンチも当たっていたのでしょうし、これは大きなフィジカル差がある上、やはりどっしりと腰を落としている坂井と比較的飛び跳ねるステップワークのシーサーでは、踏ん張りが効く効かないの差もあるでしょう。

このダウン後、ちょっとシーサーの遊びのある右が少なくなってしまったようなイメージ、このしっかり伸ばす右が出なくなれば坂井は接近しやすくなるでしょう。

4R、このラウンドは序盤、坂井が攻め入ったところにシーサーの左アッパーがヒット!大きくぐらつく坂井!一気に詰めるシーサーに、坂井はクリンチでエスケープ!

その後シーサーが攻め入るも、坂井のガードポジションがよく、攻めきれません。この辺りの回復力、危機察知能力は流石のもの。このシーサーの左アッパーというのは、ややハの字ハイガードの坂井の天敵となりそうなパンチです。

後半にはしっかり回復したような感じの坂井、足取りはしっかりしています。シーサーはここで攻めきれなかったのは残念。終盤にバッティング、坂井は右目上、非常に嫌なところをカット。シーサーも額をカットしたようです。

 

 

 

5R、こうなると両者ともにギアを上げなければいけません。シーサーのステップも早くなり、坂井のプレスも強くなります。

中間距離での押し引きの攻防、互いにバッティングには気をつけつつの戦いになるのでしょうが、かなりのハイペース。互いに決定打を打ち込めずラウドは終了。

公開採点は、48-46×2で坂井、もう1者は48-46でシーサー。ガッツリ割れました。

6R、坂井がジャブで踏み込んだ時のシーサーの右フック、ワンツーで入ってきた時の左ストレートの返しが良い。と思っていたら坂井の右ストレートがヒット。これは両者譲りません。

7R、前半にまたもあのシーサーの右アッパーがヒット!ここでもぐらつく坂井、これはかなり危ない。ここでシーサーがチャージに行こうとしますが、坂井は回復というかごまかしが上手く、シーサーも攻めきれません。

中盤には坂井が右をねじ込み、シーサーを下がらせると後半、前に出ながらの右をヒットしています。坂井は相打ちの右を狙っているように見えますね。

 

 

 

8R、このラウンドはシーサーがアグレッシブに攻めていきます。これまでダメージを与えてきたアッパーをちらつかせつつの攻撃なので、坂井もこれを警戒して下がる場面も多い。

9R、このラウンドも左アッパーを惜しげもなく使っていくシーサー。ここまで右ストレートから踏み込んでいた坂井が、ここでこの踏み込みを右ボラードに変更するとこれがシーサーにヒット!

両者ともに顔面を血に染め、おそらく互いにやりづらさを感じながらも自分の武器を出して戦います。シーサーは気持ち疲れもみえるか、坂井はもちろん変わりません。

ラストラウンド、シーサーは左アッパーを狙っていますが、ここは坂井がブロッキング。逆に坂井の右から入るパターンは冴えており、中盤、この右をヒットするとシーサーは後退。ちょっと出血もあって見づらいか、シーサーはちょっと攻められる時間を過ごしています。

このラストラウンドは、フィジカル、スタミナ、そしてプロキャリアに勝る坂井が取り切ったように見えますが、このラウンドが勝負を分ける可能性もありますね。

 

 

 

判定は、95-94、96-93×2、3-0の判定で坂井。

後半をしっかりととった坂井が勝利、シーサー皆川はあと一歩届かずでしたが、チャンスは幾度かありました。キャリアの差、といえばそうなのかもしれませんが、苦闘はしても負けはしない、坂井は流石ですね。

梶颯(帝拳)15勝(9KO)2敗

vs

篠田将人(山木)6勝(5KO)1敗1分

さて、ということで折角なのでセミファイナルも視聴。梶颯というボクサーは、期待されつつも未だタイトルに届いていないボクサー。篠田将人は2021年度の全日本新人王ですね。当時の東日本決勝を見たときは、新人離れした強打を持っているボクサーだと思った記憶があります。(全日本新人王は西軍代表の山下陸がコロナ陽性により棄権)

↓篠田将人の東日本新人王決勝戦の観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

大きくキャリアが違う両者ですが、もしここで篠田が梶を喰うなんてことがあれば激震が走るというレベルのものですが、梶は梶で堅実なボクサーなのでその可能性は低そうです。

初回、いきなりワンツーで攻め込む篠田。この怖いもの知らず感は非常に良い。

非常にアクションが多く、快調に攻める篠田。格上相手にも怯むところは全くなく、逆にブランクのある梶はかなり慎重か。

篠田はボディワークもキレがあり、非常に良いですね。

後半にはいると体もあったまってきたか、梶がプレスをかけていきます。そして終盤、篠田が逆ワンツーをヒットすると梶もカウンターをヒット、これは気が抜けません。

2R、梶がジリジリとプレス。篠田も非常に反応がよく、振り回すパンチはスピードもパワーもあります。これは面白いボクサーで、特にこの左が強い。

中盤、篠田のジャブをダックした梶に対し、篠田はなんと左アッパーをセレクト、これが梶にヒット!!梶は少し動きが止まったように見えます。ちょっとこれは梶、ヤバいんじゃないでしょうか。

その後も篠田が左を振り回し、これが梶のブロックの上に着弾。ただこのパワーは、ブロックの上からでもダメージを与えそう。

非常に怖さが際立つ篠田、しかし梶も終盤、負けじと相打ちタイミングでパンチを放ち、終盤にはお互いにとって怖い打撃戦を展開しています。

 

 

 

3R、ここまで良いボクシングをしている篠田ですが、梶はまだまだ焦らず冷静。ジリジリとプレスをかける梶、しかし攻めれば篠田が左を強振、これがガードの上からでも当たれば梶を押し返します。

これは本当に危険なボクサーですね。しかもこの強打は続けられるようです。

4R、相打ちでカウンターを打つ梶ですが、どうしても相打ちだとバランスを崩されてしまうのは梶の方。篠田将人、なんというパワー。

篠田は非常にしっかりと左を打ち込みますが、梶はしっかりとブロッキング。ブロッキングで吹っ飛ばされることは少なくなってきており、タイミングを掴んできたようなイメージもありますね。

後半、梶が左をヒットしてそこからラッシュ、梶はここで左右のまとめ、そのうちのいくつかがやや大ぶりの塩田に対してカウンターとしてヒット。

篠田の反撃にもしっかりとブロッキングで対応、篠田にダメージを与えたところでラウンドが終了しています。

 

 

 

5R、梶がプレス。決めにいくか、というところで篠田がやぶれかぶれ気味の左強振。これはめちゃくちゃ怖い。

しかしちょっとここまでオーバーペースだったか、篠田は若干疲れも見えます。

ここを冷静にプレスをかける梶、篠田の打ち終わりを目掛けて素晴らしい左ボディ。から非常に的中率の高い左右で攻め込み、篠田をガードさせます。ここでも梶は篠田の一発に気をつけつつ、丹念にボディを叩き、さまざまなアングルからパンチを打ち込んでいます。

6R、梶がジャブから右ボディ。それに対して篠田は左をリターン。篠田もかなりスタミナを使い、ダメージもあると思いますが、気持ちは切れません。

プレスをかけ続ける梶、篠田はロープを背にしつつも打ち返しますが、このリターンの打ち終わりに梶が的確にパンチをヒット。レフェリーが篠田のダメージを見ているふうにも見えましたが、後半、篠田が気合いで打ち返します。

 

 

 

7R、開始早々に篠田の大きな左アッパー、にあわせて梶の左フックカウンター!!!この試合で幾度もこの左フックは良いタイミングでヒットしていますが、これはこの日一番のクリーンヒット。

ここで下がった篠田に対して、梶がラッシュ!!赤コーナーに詰まる篠田、強い左を返して押し返し気持ちを見せます!

それでも梶のプレスを受け続けた篠田はロープからロープへエスケープする格好になり、ややジリ貧か。と、思ったところで梶は打ち疲れなのかやや集中力を欠いたのか、篠田の軽めのパンチがヒット。軽めとはいえこのヒットがなんと篠田を甦らせ、左右をつなげていきますが、これにどんどん力がこもっていきます!

もう限界かと思われた篠田、ここからなんと連打、体全体を使った左で梶を下がらせます!!一転、ピンチの梶ですが、気合を入れ直したか改めてプレス。そして篠田をコーナーへと誘い、この試合何度もヒットしている左フックカウンター!動きの止まった篠田は無意識のうちか打ち返し、これにも梶が左フックカウンター!!!

篠田はばたりとうつ伏せに倒れ、レフェリーはストップ!!!

梶颯、7RTKO勝利!!!

 

 

 

いやー、これはめちゃくちゃ面白い試合でした。正直、ここ2戦の梶はややフレッシュさに欠け、かつての勢いに翳りが見えていたか、とも思いましたが、今日は気持ちも見せて本当に素晴らしかった。

そして篠田将人は敗れはしたものの多くのボクシングファンの心に刻まれました。今後応援したくなるボクサーですね。たとえ相手が誰であろうと、一発当たれば可能性がある、という思い切りの良い強打者は、非常に魅力的です。

この試合は敗者なし、今後の両者に期待です。

 

 

 

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