最後のShowtime。
ジミー・レノンJrの「It's Showtime!!」が聴けるのも最後なのか、それともどこかに引き継がれていくものなのか。このコールは、残って欲しいものですね。
さて、裏番組としても英国のShowtime、サニー・エドワーズが登場したこの日、PBC興行はWOWOWが中継してくれました。
ということで今回のブログは、Shotime放映の最終興行、デビッド・モレルvsセナ・アグベコをメインに据えたPBC興行の観戦記です。
↓プレビュー記事
12/16(日本時間12/17)アメリカ・ミネアポリス
クリス・コルバート(アメリカ)17勝(6KO)1敗
vs
ホセ・バレンズエラ(アメリカ)12勝(8KO)2敗
WOWOWの放送はロバート・ゲレロvsアンドレ・ベルトですが、時間の都合のためそこはスキップ。そしてこのセミファイナルこそが、個人的にはメインイベントです。
クリス・コルバートvsホセ・バレンズエラ。
どちらも好きなボクサーですが、コルバートはかねてからライト級のトップたちとの対戦も楽しみにされていたプロスペクトであり、個人的にもその経歴を応援したいボクサーです。
前戦ではコルバートが「疑惑の判定」で勝利、因縁の再戦となります。
初回、オーソドックスのコルバート、サウスポーのバレンズエラ、非常に静かな立ち上がり。前手でフェイントをかけつつ、様子を伺います。両者手の内がわかっている分、いく時は一気にヒートアップするのかもしれませんね。
30秒過ぎ、バレンズエラが一気に行きます!!!効いたのはバレンズエラの左フックか??コルバートは動きが止まり、ブロッキングの一辺倒!!
このように固まってしまうとバレンズエラの持ち味の一つである回転力のある餌食、バレンズエラはアッパーを織り交ぜて左右交互にパワーパンチの雨あられ!!
ここでコルバートの腰が落ち、ダウン判定!マットにお尻をつけてしまったのかな?と思いますが、ここはもっと早くに一旦倒れておいたほうが良いレベルのラッシュを受けてしまいました。
たちあがったコルバートに、当然のように襲いかかるバレンズエラ!!
残り時間は2分もあります。。。!!マジか!
容赦無く攻めるバレンズエラ!コルバートはブロッキング、クリンチ、ボディムーブ!!これは止められてもおかしくないくらい、コルバートはリターンを返せていません。
心が折れかかっているふうに見えるコルバートですが、流石にいきなりの猛ラッシュでバレンズエラもちょっと疲れたのか、後半にはコルバートも打ち返します。
まさか初回からダウンとは。。。とか思いましたが、そういえば前戦も初回でダウンを奪取しています。まさかの同じ流れ。
2R、足が動かないコルバート、スタンスを広く踏ん張っているように見えます。バレンズエラの前手のフックはわかりづらいのか見づらいのか、コルバートのガードをすり抜けてヒットしますね。
コルバートが速いコンビネーションで攻めればそれはバレンズエラにも当たるのですが、悲しいかな、パワーレスなコルバートのパンチはバレンズエラを恐れさせるものではありません。
3R、ちょっとコルバートがいつものボクシングを取り戻してきたように見えますが、それでもバレンズエラとのパワー差が明らかで、体のどこかにバレンズエラのパンチがあたれば吹っ飛ばされるというイメージ。だからこそ、見ている人からすると攻められ続けているようにも見えますが、意外ともらってはいません。
4R、バレンズエラもなかなか攻めづらくなってきた、というところ。バレンズエラとしてはプレスをかけてコルバートをロープ、コーナーに詰めてから本領を発揮する、みたいな感じ。ということはコルバートとしてはリング中央で戦えれば、まだまだ十分取り返せそうです。
それでもこのラウンド後半はやはりバレンズエラが詰めていきますね。
5R、互いに奥手のボディを狙う展開から、中盤、コルバートが詰められてブロッキングで固まります。これは非常に悪手、ローブローも含めてバレンズエラがサイドに回りつつ多角的に攻撃、コルバートがブロッキングで防ぐ場面は多いですが、その全てを吸収で来ているわけではありません。
後半にはいるとコルバートがここで反撃を見せますが、バレンズエラがさらにリターン、これはポイント的にはコルバートにとってかなり苦しい展開ではないでしょうか。
6R、バレンズエラがここでギアを上げます。早々に強打で攻め入り、ここはテストクロージングみたいな雰囲気か。
攻められたコルバートはリターンしてお仕返し、速いコンビネーションで反撃。
このコルバートの余力を確認したバレンズエラは一旦攻撃の手を緩め、長い距離でよく見ています。
中盤、バレンズエラは左から入る逆ワンツー。完全に意表をつかれたコルバートはこれで完全ノックアウト!!
ロープに頭を打ちつけたか、立ち上がることはできずレフェリーはすぐさまストップ!!!
ホセ・バレンズエラ、6RTKO勝利!!!
バレンズエラ、見事!初回のダメージから結局は回復は難しかったのでしょう。バレンズエラの見事な勝利は前戦の悔しい敗戦を帳消し、どころかそれを補ってあまりあるものになりましたね。大きなインパクトを残し、WBAの世界ライト級挑戦権を手に入れたホセ・バレンズエラ。
コルバートは無念、ちょっとこのダメージからの回復は可能かどうか。。。
WBA世界スーパーミドル級タイトルマッチ
デビッド・モレル(キューバ)9勝(8KO)無敗
vs
セナ・アグベコ(ガーナ)28勝(22KO)2敗
圧倒的なオッズ差のある両者の戦い。アグベコの映像を見ていただければわかると思いますが、このボクサーは非常に身体能力の優れたボクサーであり、逆説的にいうとそこに頼り切っているボクサーにも見えます。
強いボクサーではありますが、いかんせん名前が売れていない、だからこそ嫌な雰囲気のボクサーではありますが、普通に考えればモレルの敵ではないはずです。
この「圧倒的なオッズ差」というのは井上vsタパレス以上の差です。
ここはモレルの圧勝を願い、できればカネロ戦やベナビデス戦に繋げて欲しいところ。
サンタクロースの格好をしたモレル。キューバ人とはいえ、ミネアポリスの人たちには完全に受け入れられているんですね。素晴らしい。
初回、サウスポーのモレルが非常に余裕を持った状態からプレス。から速いジャブ、長い右フック。余裕綽々のモレルに対して、アグベコは早くも押され気味、ただパワーもスピードもあるので侮れないはずでもあります。
モレルがいきなりの左ストレートをヒットすると、アグベコも負けじと右を返します。ちょっとアグベコは気持ちでも押され気味なのか、下がる場面が多いですね。
モレルは強弱が素晴らしく、当たると思ったパンチ以外は軽めですね。非常にリラックス状態のモレルは後半にも左ストレートを捩じ込んでいます。
2R、開始早々、ジャブか!っていうぐらい速い左フックをヒットしたモレル。アグベコはバランスを崩し、そこにモレルが襲いかかります。そこにアグベコは強いリターン、ブロッキングも固いモレルには通じていません。
ガードを固めてプレスをかけるモレル、そこからブロッキングした方の手で鋭いリターン。このやや腰高なブロッキングプレスはベナビデスと同様、サブリエル・マティアスとかもよくやるやつ。腰を落としてブロッキングしろ、と教えている私には理解不能なブロッキングですね。
で、そこからパンチをヒットして明らかに効いたアグベコはコーナーに後退、そこにモレルは貫通力のある左ストレートを捩じ込み、右フックをフォロー。腰が落ちたアグベコをレフェリーは早々に救い出し、試合が終了!
デビッド・モレル、2RTKO勝利!!!
強い、余裕の勝利だったデビッド・モレル。
アグベコは本当はもっと強いはず、何ですが、もう早々にモレルに呑まれてしまっていましたね。ちょっと残念な試合内容ではありましたが、こればかりは仕方ありません。これもまた、ボクシングです。
ともあれデビッド・モレル、次こそは強豪との対戦が見たいところです。
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