信太のボクシングカフェ

信太のボクシングカフェ

ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】バージル・オルティスJr、カムバック!vsフレデリック・ローソン!セミの暫定王座決定戦デイビスvsバロッソは衝撃結果!!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

2024年に入って初めてのボクシング興行。

アメリカ、ラスベガス、デラホーヤ率いるゴールデンボーイプロモーションが仕掛ける年始一発目の興行は、メインイベントにバージル・オルティスJrが登場です。

横紋筋融解症という難病を発症したオルティスは、久々のリング復帰。階級を一つ上げ、どのようなパフォーマンスを見せてくれるのか。

対戦相手の質としても良いとは言えない相手なので、願わくば圧倒的なパワーを見せつけて倒して欲しい。

そしてセミファイナルは色んな意味で注目の一戦、こちらも期待。

ということで今回のブログは、ラスベガスで行われたGBP興行の観戦記。

↓プレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

 

1/6(日本時間1/7)アメリカ・ラスベガス

WBA世界スーパーライト級暫定王座決定戦

オハラ・デイビス(イギリス)25勝(18KO)2敗

vs

イズマエル・バロッソ(ベネズエラ)24勝(22KO)4敗2分

さて、セミファイナルはオハラ・デイビス。

ロランド・ロメロが休養王者となり、設定された暫定王座決定戦は、英国プロスペクトと前戦でロメロに大善戦したバロッソで争われます。

果たしてオッズ優位のデイビスが、どのような勝ち方をして、間接的にロメロを貶める結果となるのか、というのが焦点。の、はずでした。

初回のゴング、やっぱり器用には見えないバロッソ、やや辿々しさのあるステップワークでサークリング。

サウスポースタンスのバロッソが長いジャブを飛ばし、デイビスの入り際に左のカウンターを狙っているような雰囲気。

デイビスはまだ様子見段階か、左リードを伸ばしてバロッソとの距離を測りつつ、ちょっと独特なリズム感にまだ慣れていないという印象。

 

 

 

ハーフタイム頃、デイビスが後ろ手のボディストレート、このミスブローに対してバロッソが左を返し、これがジャストミート!ぐらりときたデイビスをバロッソは攻め立て、デイビスは仰向けにダウン!!!!

会場がざわつく中再開、バロッソはここでチャージ!!左右を強振、デイビスの反撃を意に返すことなく2度目のダウンを奪取!!!

立ち上がったデイビスに8カウントを数えたレフェリーはデイビスをじっと観察、ここで両腕を交錯して試合終了を宣告!!

イズマエル・バロッソ、初回TKO勝利でWBA世界スーパーライト級暫定王者に!!!

40歳で初戴冠、しかも初回KO!!これは誰も予想だにしなかった勝利です。

ちょっとロメロのことをバカにしすぎて、バロッソの実力を見誤っていた、ということなります。ロメロvsバロッソはロメロの9RTKO勝利、という記録こそ残っているものの、トニー・ウィークスのストップのタイミングは非常に微妙of微妙であり、それまではバロッソがポイントリードしていた、ということも事実。もう一度やれば、完全にわかりませんし、アメリカ以外の地域ではバロッソ優位予想も出るのではないでしょうか。

↓ロメロvsバロッソ

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

スマートとは言えないバロッソのボクシングは、見た目にはその強さが測り難いものかもしれません。ただ、ロメロにほぼ勝っていたこと、そしてあのオハラ・デイビスを初回TKO、遅咲きではあるものの特にあのパワーは本物と言って良いでしょう。

果たしてロメロとの再戦はあるのか。

スーパーウェルター級12回戦

バージル・オルティスJr(アメリカ)19勝(19KO)無敗

vs

フレデリック・ローソン(ガーナ)30勝(22KO)3敗

セミファイナル終了後、オスカー・デ・ラ・ホーヤの隣にはホセ・カルロス・ラミレス。トップランクからこの度GBプロモーションに移籍、そう考えるとラミレスがバロッソに挑戦する、という可能性もあるのかもしれませんね。

もしくは同じく移籍したアーノルド・バルボサJr.vsホセ・ラミレスとかも。

さて、ともあれメイン、初回のゴング。

ローソンはちょっと堅いか、細かな動き。堅いというよりもちょっと焦っているような雰囲気。オルティスはどっしりとした構えですね。

30秒が経つ頃には落ち着いて来たローソン、手足が長く、ボクサーらしい体型です。

オルティスは強いジャブでローソンの顔を跳ね上げ、ローソンの攻撃に対してもしっかりと反応。とりあえず、病気の後遺症は今のところ感じられませんね。

 

 

 

まだまだ様子見の段階ながらもオルティスのジャブが良い。そこから右ボディもヒットしています。

後半、プレスを強めたオルティスは突如としてヒートアップ。

ローソンのガードの上から右ストレートを叩きつけると、ローソンはコーナー付近まで後退、ここでもまたオルティスは右を叩きつけます。そこからラッシュをかけるとここでレフェリーが突然のストップ!!会場は大きなブーイングに包まれています。

ローソンも、また陣営も納得いかない様子。これはまあ、当然でしょう。

バージル・オルティスJr、初回TKO勝利。

これはなんとも残念なストップ。いずれにしろもう少し、見せてほしかったところですね。

ロメロvsバロッソ戦でもそうでしたが、今回のオルティスが左ボディを打った際、ローソンは少し腰が落ちたように見えなくもなかったですが、それにより、ウィークスは止めなければ、と思ったのかもしれません。ローソンが打ち返していなかった事実も含めて。

ただこのストップはちょっと早い、勿体無い感じもしますね。

 

 

 

「早すぎるストップ」は責められるべきではない、と分かってはいますが、これは何とも消化不不良。勝敗自体は置いておいたとしても、まだまだローソンは反撃する力と心は残っていたはずです。

オルティスにはダメージもないでしょうから、今年前半のうちにもう一度見たいですね。

アンダーカード!!!

ということで、セミファイナル、メインイベントがまさかの初回決着で終わってしまったので、そのほかのアンダーカードも珍しく見ようと思います。

ラウル・クリエル(メキシコ)vsエリアス・ディアス(アメリカ)

ウェルター級プロスペクト、13勝(11KO)無敗のクリエル、対戦相手のディアスも12勝(7KO)1敗という好戦績ですね。

このエリアス・ディアスもなかなか良いボクサーで、広めのスタンスながらもステップワークは秀逸です。細かなバックステップとステップイン、相手の攻撃を断ち切るのに体を寄せていく、というだけでなく、先手を取るというアグレッシブネスも持っているボクサー。名前と見た目からして、やはりこのボクサーもヒスパニックかと思いますが、なかなか良いですね。

ただ、細かく動くこのディアスに対して比較的どっしりめの構えのクリエル、ブロッキングの他にも上体の動きも機敏であり、カウンターも良いしボディショットは回転力もあってかなりえぐい。

 

 

 

3R目以降は強いプレスをしっかりとかけてディアスを追い詰めるクリエル、ディアスも飲み込まれまいと強いジャブでクリエルの前進を止めようと試みますが、クリエルのパンチの精度がよく、幾度か右を浴びています。5Rの終盤にはオーバーハンド気味の軌道を描くこの右でディアスはダウン、たちがったところでゴングに救われています。

決着間近かと思われた6Rも左フック、右アッパーをヒットしてダメージを与えたクリエル。ディアスも非常に頑張りを見せて耐え抜きつつ、勝ち目は少ない中でも強いジャブを突いています。

決着は8R、ロープに詰まったディアスをクリエルが攻め立て、左アッパーでディアスの顔面を跳ね上げると左フックをフォロー。ここでレフェリーがストップを宣告しています。

ラウル・クリエル、全く危なげなく完勝。今後も楽しみなボクサーですね。

 

 

 

アーノルド・バルボサJr(アメリカ)vsジョリサニ・ンドンジニ(南アフリカ)

28戦全勝(10KO)のプロスペクト、アーノルド・バルボサJr。今回はゴールデンボーイ移籍初戦ということで、顔見せ的な意味合いの試合でしょう。

元々はトップランクに所属しており、トップランクプロスペクトらしく大事に大事にキャリアを育てて来てもらって来ましたね。ここ数戦は、アレックス・サウセド、アントニオ・モラン、ダニエリト・ソリージャと来てホセ・ペドラサ。好戦績のボクサーや強豪との試合を経験し、いよいよ世界タイトルに絡もうかというところまで来ていました。

ここでのゴールデンボーイ移籍というのはやや足踏みのようにも思いますが、ここは何か考えがあってのことなのでしょう。

KO率は高くないボクサーではあるものの、このバルボサは非常にアグレッシブで、強気なところがあり、試合がつまらないボクサーではありません。

 

 

 

反応も良いしコンビネーションも素晴らしい、しかしこのKO率の低さは一重にパワーレス、というところなのかもしれませんね。

とにかく前で戦いたたがるバルボサ、今回もしっかりとプレスをかけて先手を取って攻め続けます。ンドンジニは下がりながら戦いますが、さすがアフロ・アメリカン、反応は素晴らしい。

ただあまりにもディフェンシブすぎるというか、常にカウンターを準備した上でグイグイと攻めてくるバルボサに対して全くの無策というか、時折鋭い攻撃を見せるもののおそらくポイントを取るまでには至らない。バルボサもブロッキングを含めてディフェンスの良いボクサーであり、なかなかンドンジニは効果的な攻撃を仕掛けることはできません。

どうでも良いことですが、ンドンジニのグローブは珍しく「TITLE」製。TITLEのグローブは非常に人気ですが、公式戦でお目にかかることはほとんどありませんね。

比較的大振りが多いンドンジニ、やはりパワーはありそうですがバルボサは恐れずインサイドでファイト。素晴らしいタイミングでいくつものパンチをヒット、この当て勘の良さ、パンチのセレクトというのがこのバルボサのストロングポイントの一つなのでしょう。あとバランスの良さ、左からでも右からでもパンチがポンポンと出てくるバルボサは、どんな状態からでも打ち返せるバランスの良さを有しているように見えますね。

 

 

 

7Rが終わってのパワーパンチスタッツはバルボサ104/171、ンドンジニ46/183と圧倒的。バルボサの正確性は本当に素晴らしいですね。逆にこれだけパンチの当たる距離で戦っていても、ンドンジニのパワーパンチがヒットしていないということを考えると、ンドンジニとしては絶望的。

8R、特に後半にはバルボサのパンチで何度も体が泳ぎ、顔を跳ね上げられるンドンジニ。いよいよダメージが溜まってきたか、というところでしたが、このラウンド終了後、ンドンジニの陣営が「ノー・マス」。レフェリーが両手を交錯し、バルボサの勝利が確定しました。

パワーレスなのは非常に惜しいですが、テンポよくコンビネーション、連打を仕掛けられる小気味よいボクシングができるアーノルド・バルボサJr。スーパーライト級でセンセーションを巻き起こせるボクサーではないかもしれませんが、これで戦績を29戦全勝としています。

今後のスーパーライト級戦線でどのように絡んでくるのか。

今年か来年あたりには、うまくいけば世界タイトル戦も叶うと思いますが、如何に。

 

 

 

【宣伝】

1/6(土)〜1/8(月)の購入の場合、新春クーポン使えます!

クーポンコードは「2024」、Casanova、UNIQ、Flyのボクシンググローブのみに適用可能で、1,000円Offになります。

boxingcafe.base.shop

 

プライバシーポリシー お問い合わせ