信太のボクシングカフェ

信太のボクシングカフェ

ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

力石政法の見据える先!逆境を乗り越えたWBC世界SFe級王者、オシャーキー・フォスター!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

力石政法(緑)が、来月、イタリアのローマでWBC世界スーパーフェザー級の挑戦者決定戦に臨みます。

力石をプロモートする3150FIGHTはABEMAと組んでいることで潤沢な資金を得ているのだから、この試合が日本で行われる道筋もあったのでは、と思うのはおそらくファンなら誰しもが思うこと。

世界の道を切り拓くために、力石は3150FIGHTと契約したと思うのですが、結果的には自力で挑戦者決定戦へと辿り着いたように見えます。(亀田氏のロビー活動的なものは効いているのかもしれませんが)

さて、力石が勝利した場合ーというか、おそらく高確率で勝ってくれるはずーに挑戦するボクサーはWBC世界スーパーフェザー級王者、オシャーキー・フォスター(アメリカ)。

このボクサーは、アメリカ大陸においてのエリート街道から道を踏み外し、それでも戻ってきたというなかなか稀有なボクサーです。

ということで今回のブログは、どれだけ需要があるのかは不明ですが、オシャーキー・フォスターについて。

 

 

 

 

WBC王者、オシャーキー・フォスター

21勝(12KO)2敗、この戦績だけを見ると当然絶対王者とは呼べないし、KO率を見る限りパンチャーではない、という雰囲気。

それはまさにその通りなのですが、ただただ黒人特有のバネとスピードを活かした判定方のボクシング、と言われるとそれとも少し違う。

テキサス州出身の元トップアマ、フォスターは2012年にプロデビューしています。

この2012年というのはロンドン五輪のあった年であり、その前年に行われたロンドン五輪の予選で夢を絶たれてのプロ転向、とのことです。

2012年9月、つまりはこのロンドン五輪を見届けてから初回TKOでデビュー戦を飾ったフォスターは、その後トッププロスペクトらしくあまり戦績の良いとは言えない相手を2015年までに8連勝を記録。しかしこの年、これまでの相手よりも少し戦績の良い(つまりは勝ち越している)サミュエル・ティア(アメリカ)というボクサーを相手に判定を失います。

 

 

 

その後2連勝も、ロランド・チネア(アメリカ)というボクサーを相手にスプリットの判定負け、まだ強豪との対戦もないここまでで2敗という重荷を背負うことになります。

「ポカ負け」というにはあまりにも痛々しい2つの判定負け。

この二つの敗北により、フォスターのために用意された舗装された道はなくなり、あとは自ら道を切り拓いていかなければならなくなったのだと思います。

ここで邪魔をするのが、彼の輝かしいアマチュア経歴と厄介極まりないスタイルだったことは言うまでもないのでしょう。

2度目の敗戦の後、フォスターは2度にわたり4回戦で戦っています。

時は2018年、五輪予選で拳を交えたジョセフ・ディアス(アメリカ)がゲイリー・ラッセルJr(アメリカ)の持つWBC世界フェザー級王座へ挑戦した年の出来事です。

 

 

 

アンダードッグの挑戦

しかしこの非常に厄介なトップアマを誰も倒すことができず、時間はかかりこそすれフォスターは少しずつランキングを上げていくことになります。

「アップセット」と呼ぶべきではないのでしょうが、2018年は3試合をこなし、後半には当時無敗のジョン・フェルナンデス(スペイン)を降してWBCシルバー王座を獲得、翌年にはヘスス・ブラボ(ペルー)を降してWBAフェデランのタイトルを獲得しています。

2020年、ミゲル・ローマン(メキシコ)を破ったのちはルー・ディベラとの契約紛争があり、約1年半のレイオフ。

復帰した2022年、当時無敗のムハマドクジャ・ヤクボフ(タジキスタン)との挑戦者決定戦に勝利、2023年2月にレイ・バルガス(メキシコ)とのWBC世界スーパーフェザー級王座決定戦に臨むことになったのです。

 

 

 

この試合はWBC世界フェザー級王者、レイ・バルガスがフェザー級王座を保持したままスーパーフェザー級の王座決定戦に挑む、というとんでもなくメキシカン贔屓な采配。

キャリア初期に何でもない相手に2つの敗北を喫しているフォスターと、2階級を制覇して3階級目を狙うバルガス、こうなると当然予想はバルガス優位。

ここで一世一代のボクシングを見せたフォスターは、2階級王者レイ・バルガスに文句なしの判定勝利、見事世界初戴冠を果たします。

これまでの苦労を考えると、こここそが絶頂と思ってもおかしくないフォスターでしたが、初防衛戦ではより素晴らしいパフォーマンスを見せます。

↓観戦記

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

TNTスポーツで年間最高試合、そのほかのボクシングメディアでもこの試合の11Rというのは年間最高ラウンドとしているところも見れます。

まさに大激闘、攻防の入れ替わりが激しく、素晴らしい試合をしてみせたフォスター。

この試合で証明したことは、ハートの強さもあるし、劣勢に行き切れる覚悟、そして勝負強さ。

そもそもこの試合が挑戦者エドゥアルド「ロッキー」エルナンデスの地元であるメキシコで開催されたことは当時フォスターがフリーエージェントだった、ということが関係していそうです。

非常に珍しい「アメリカの世界王者が挑戦者の地元メキシコに乗り込んでの防衛戦」を素晴らしい最終回ノックアウト勝利で飾ったフォスターは、ここにきてようやくトップランクとの契約を勝ち取ります。

王者となってもおそらくなかなか報酬に恵まれなかったであろうフォスターは、世界最大規模の代理人を得て、ここから大きく羽ばたく可能性を秘めています。

 

 

 

見据える先は、王座統一戦。

リングマガジンでは、エマヌエル・ナバレッテに次ぐ2位の評価を得ています。ナバレッテがライト級にいけば、繰り上がって1位となるのでしょう。

2月に2度目の防衛戦!

さて、そんなフォスターは、この2月にトップランクでの初戦を迎えることになります。

対戦相手は、エイブラハム・ノバ(アメリカ)。ノバはプエルトリコ出身ですが、BoxRecを見ると国籍がアメリカとなっているので、アメリカ国籍を取得したのでしょう。

2022年6月、ロベイシー・ラミレス(キューバ)に5RKO負けを喫した後、アダム・ロペス(アメリカ)、ジョナサン・ロメロ(コロンビア)を連覇、世界初挑戦となります。

ノバもキャラクターがあって好きなボクサーですが、ここはフォスターを応援したい。

 

 

 

多くの苦労を経て王者となったアフロ・アメリカンは、またしっかりと舗装された道に戻ってきました。

そしてトップランクとの契約を軸とすれば、現在フリーエージェントであるWBA世界スーパーフェザー級王者、レイモント・ローチ(アメリカ)との対戦は比較的容易。

アメリカ大陸での盛り上がりを考えれば、同じくトップランク所属のオスカル・バルデス(メキシコ)との対戦も可能でしょう。バルデスはリアム・ウィルソン(オーストラリア)との王座決定戦を控えていますが、もしウィルソンが勝利したとしてもアメリカに呼ぶことは可能ではないでしょうか。

 

 

 

大いなる道がひらけたオシャーキー・フォスター。

この契約した事実に満足せず、まだまだ上を求めるならば、エイブラハム・ノバに勝利し、指名戦を挟むとしても、その次を求めればモチベーションは高くいられるはず。

力石政法はここをターゲットとしており、世界挑戦が決まれば不利予想は否めないし、このボクサーを日本に呼ぶことはかなり難しいと思われますが、もしフォスターvs力石で力石が勝てば、その評価は大きく跳ね上がるはず。

2024年も群雄割拠のスーパーフェザー級がアツい。

 

 

 

【宣伝】

ストック品(在庫があるもので即納できるもの)のセールやってます!

珍しいボクシンググローブが揃うBoxingCafe、ぜひ見てみてください。

boxingcafe.base.shop

 

プライバシーポリシー お問い合わせ