トリプルタイトルマッチ。
2/24(土)に控えるAmazonプライム興行は超豪華興行ですが、負けず劣らずの興行が2/22(木)にもあります。
とにかく素晴らしいマッチアップを連発してくれる、フェニックスバトル。
この(Lemino配信の方の)フェニックスバトルの2月興行は、一つ一つがメインを張ってあまりあるほどの超豪華興行です。後楽園ホールは満員でしょう。満員でないとしたら、もう国内のボクシング興行で満員になることはないのかもしれない、というレベル。
この日はどうせ仕事で夜も遅くなるので、どうせリアタイ視聴も叶わないですが、Leminoがあるので大丈夫。
ということで今回のブログは、2/22に迫ったフェニックスバトルのプレビュー記事。
2/22(木)フェニックスバトル
WBOアジアパシフィック・OPBF東洋太平洋
スーパーライト級タイトルマッチ
井上浩樹(大橋)17勝(14KO)1敗
vs
永田大士(三迫)18勝(6KO)3敗2分
現在の世界スーパーライト級の壁は、近年稀に見る高さである、と言えます。
デビン・ヘイニー、テオフィモ・ロペス、ライアン・ガルシアといったビッグネームたちが跋扈し、サブリエル・マティアスやイサック・クルスといった理解不可能なボクサーたちもわんさかいます。
果たしてこの中量級において弱小とも言える島国から、世界王者の誕生はなるのでしょうか。
かつて、その期待を一身にうけていたのは井上浩樹であり、その井上を破ってアップセットを起こしたのが永田大士でした。
挫折を味わったエリートはハートの弱さを指摘され、一度は引退という道を選ぶも、昨年に復帰。復帰戦を挟んでWBOアジアパシフィックのタイトルマッチに挑み、強敵アブドゥラスル・イズモリロフ(ウズベキスタン)という強豪をハートの強さを見せて退け、アジアのタイトルを取り戻しました。
対して井上という金の卵を破った永田は、鈴木雅弘(角海老宝石)に10RTKO負けを喫して陥落、それでも国内強豪に競り勝ってOPBF王座を獲得、反撃の狼煙をあげています。
2020年7月の二人の戦いからもう3年と半年。
それぞれがアジアの王座に返り咲き、ここで再度試遊を決する時が来たのです。
あの時は王者vs挑戦者、今度は王者vs王者。
1段ステージが上がった、とも取れるこのリマッチは、世界への切符をかけて争う戦いでもあります。
もちろん、これに勝ったボクサーが世界戦か、というとまだそんなところにもありません。
ただ、これを勝たずして「世界」などとは口が裂けても言えないはずです。
前戦も、井上浩樹が優位だったはずですが、それはおそらく今戦もそうでしょう。そこをアップセットで倒し切れるボクサーというのが永田大士であり、3年半前とは言えども一度敗れている井上にとっては、そのイメージが残っている可能性もあり、大きな鬼門となるやもしれません。
やっぱり個人的には井上に勝ってもらって、この階級の世界戦を見てみたいですね。
日本フェザー級タイトルマッチ
松本圭佑(大橋)9勝(7KO)無敗
vs
前田稔輝(グリーンツダ)14勝(8KO)1敗
素晴らしいメインイベントがあるわけですが、このセミファイナルには敵わないのではないか、と思います。
デビュー以来9連勝、プロデビュー初期の頃こそ危なっかしさをもっていた松本は、今や「ミライモンスター」ではなく「フィジカルモンスター」へと変貌。
とにかくフェザー級としては破格のデカさ、パワーを誇るボクサーとして成長し、特にストレートの威力たるや現在の日本人フェザー級ボクサーたちの頂点と言っても過言ではないのではないでしょうか。
父の届かなかった世界のベルトを目指す松本圭佑は、昨年元日本王者佐川遼(三迫)を大差判定勝利で降して日本王座を獲得、初防衛戦は指名試合となりリドワン・オイコラ(当時平仲)を大差判定で撃破。このオイコラ戦はWBOアジアパシフィック王座決定戦でもあり、ここで12ラウンズを戦い抜いています。
とにかくまっすぐのジャブ、ストレートと剛腕という形容が最も似合うフック。クレバーであり、ここ最近の盤石さはすでに世界レベルにも通用するのではないか、と思わせるものです。
そんな盤石の王者は、2度目の防衛戦でも指名挑戦者を迎えます。
日本拳法出身で、2019年の全日本新人王、前田稔輝。
関西出身ながらも随分前から関東にもその名を響かせていた前田は、2度目のタイトル戦。
2022年に木村蓮太朗(駿河男児)との東西ホープ対決を制した前田は、同年12月に当時の日本&WBOアジアパシフィック王者だった阿部麗也(KG大和)に敗北。この勝利を得たことで阿部は世界へ羽ばたいていったわけですが、前田も顎を骨折しながらも阿部に追いすがり、ハートの強さと素晴らしい左ストレートを見せてくれましたね。
素晴らしいパンチャー対決、ながらもKO決着必至、とまではいかないのは、ともにディフェンス面も穴がある、とは言いづらいボクサーだからでしょう。前田は素晴らしい距離感を持っているし、松本はブロッキングもステップワークも素晴らしい。
そんな中でも一瞬の交錯でダウンシーンやKOシーンが起こる可能性は十分にあり、これは一瞬も目が離せない10ラウンズになりそうです。
OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王座決定戦
中嶋一耀(大橋)14勝(12KO)2敗1分
vs
中川麦茶(一力)28勝(18KO)9敗3分
そしてトリプルヘッダーの最初に登場するのは、なかなか意外なマッチアップ。
これはやや強引なマッチアップ、とも言えると思うのですが、このOPBFスーパーバンタム級は武居由樹(大橋)が保持していたもので、それを同ジムの中嶋が受け継ぐという格好になる、というのが大橋ジムの目論見でしょう。
中嶋は前戦がTJドヘニー(オーストラリア)戦でしたが、衰えたと思われたドヘニーにまさかの4RTKO負け。この後、ドヘニーはジャフェスリー・ラミド(アメリカ)を相手にアップセットを起こすのですが、本当に侮ってはいけない相手でしたね。
ともあれ、復帰戦でタイトルマッチという幸運に恵まれた中嶋ですが、これはラストチャンスになり得る闘いなのかもしれません。
対戦相手は中川麦茶、一度は引退した身ながらも、復帰後の方が輝きを放っている、といっても良いボクサー。
復帰戦で赤穂亮(当時横浜光)とぶつかり大善戦、から和氣慎吾(FLARE山上)を降すビッグアップセット。その後も曲者ぶりを発揮し、リング外でも目立つ存在となった中川は、JBC公認のタイトル戦としては長いキャリアの中で2度目のようです。
9つの負けを経験しつつも、KO負けはキャリア初期の1度だけ、今の中川にとってこのKO負けはないに等しいものでしょう。
14勝中12KOを誇るパンチャー、中嶋一輝。このボクサーと12ラウンズ戦うだけでも本当にたいしたものです。
予想としては中嶋の勝利、というのが順当なのでしょうが、比較的素直なボクシングをする中嶋相手に、中川がどのような策で挑むのか、は非常に興味深いところ。
配信情報
この興行は、Leminoで生配信。
ここまで順調にフェニックスバトルを配信し続けてくれるLemino、またまた無料で配信してくれます!
配信日時は2/22(木)17:45〜とのことですね。この3つのタイトル戦の他に、6回戦が2試合と8回戦が1試合あります。
見逃し配信も同日23:00〜設定されており、リアルタイムで見れなくても安心です。翌日休みというのも大きいですねー。私はいつも通りリアルタイムには完全に間に合わないので、見逃し配信で視聴予定。
ちなみにLeminoは無料で見られますが、Leminoプレミアムに登録しておくと見逃し配信期間を過ぎても見放題です。この機会に、是非。
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