2月が終わり、3月。
このタイミングで大雪が降ってビビっています。
今年は1月は比較的暖かく、2月は寒かった。そして3月に入ってもまだ寒い、みたいな変な気候で、毎年この時期に来る止まらない咳の症状に悩んでいます。(別に数日で良くなるですけど。)
さてさて、週末は海外で二つの世界フェザー級タイトル戦、国内で新鋭vs古豪という楽しみなマッチアップが控えるわけで、春に控えるビッグマッチに向けてどんどん上がっていく感じ。
春のビッグマッチ、といえばシンコ・デ・マヨ付近の注目試合盛りだくさんのウィークエンドが思い浮かぶわけですが、まずはそれに伴っての最近のニュースをピックアップ。
↓2024上半期のビッグマッチの記事
カネロ、DAZNに出戻り!?
まずシンコ・デ・マヨというのはメキシコの祝日。これはメキシコ軍がフランス軍に対して大アップセットを起こしたという戦勝記念日なわけですが、この日近辺の週末、メキシカンをメインに据えたビッグマッチが毎年のように行われています。
というかこのシンコ・デ・マヨの顔、といえばもうずっとカネロ・アルバレス。
カネロはこの5月上旬の戦いと、独立記念日のある9月中旬に戦い続けているボクサーで、自分で対戦相手と場所を選べるカネロはトップボクサーとしては断然アクティブな活動を続けてくれています。
少なくとも、この5月と9月はボクシングが話題になる時期、と見て間違いはないので、カネロ嫌いなファンも多いのでしょうがそこはカネロがボクシングに貢献していると言って良いのではないでしょうか。
ともあれ、今年の5月の戦いはジャモール・チャーロ(アメリカ)との噂でしたが、ここに来てそれが崩れかけているというニュース。
https://www.boxingscene.com/canelo-alvarez-reportedly-splits-with-pbc--181725
真偽の程はまだ定かではありませんが、カネロがPBCと決別し、マッチルームと復縁する可能性がある、とのことです。
こうなるとPBCファイターであるチャーロとの対戦はなくなり、代わって出てくるのはハイメ・ムンギア(メキシコ)の名前。あとついでにエドガー・ベルランガ(アメリカ)という名前も出てきてはいますが、こちらはちょっと時期尚早でしょう。
ファンが望むのはデビッド・ベナビデス(アメリカ)戦ですが、こちらはライトヘビー級でオレクサンドル・グヴォジク(ウクライナ)と戦うとか。これはこれで非常に興味深い戦いですが、グヴォジクが今どれくらいの力を有しているのかは良くわかりません。
話をカネロに戻すと、PBCにはイマイチネームバリューのない怪物クラスの王者、デビッド・モレル(キューバ)もいるわけですから、そっちにいてくれた方がファンとしては興味深い。
おそらくAmazon PrimeはこのカネロありきでPBCを引き取ったでしょうから、カネロをPBCに引き留めることには全力を尽くすはず。リミットはおそらくもうあと1ヶ月もないはず、カネロの判断やいかに。
井上尚弥が12月、オーストラリアに登場?
これは結構驚きのニュースですが、井上尚弥が5月にルイス・ネリを倒したあと、オーストラリアのリングに立つかもしれない、というニュース。
12月て。。。まだ先の話なわけですが、この可能性というのはゼロではない、かもしれません。
井上尚弥は5月6日に東京ドームでルイス・ネリ(メキシコ)をノーダメージで退けると思うので、9月頃にサウジアラビアに呼ばれ、ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)戦と戦ってくれるはず。
このアフマダリエフこそはスーパーバンタム級最強のボクサーと言って過言ではなく、個人的な評価は元々フルトンよりも高かったです。(ちなみにフルトンがダニエルをあのような形で完封した時には揺らいだ。)
アフマダリエフはフルトンよりも勇敢で、対応力があるというイメージのため、フルトンほど臆病な戦い方はしないはず。タパレスも勇敢でリングIQも光ったものの、ディフェンシブであり、井上尚弥を脅かすほどのものはほとんどありませんでした。
しかしこのアフマダリエフが完璧に仕上げ、持ち前の頑強さとパワーを持って迫ってきた時は、おそらくフルトンやタパレスの最大値よりも怖くて強い。はず。
このアフマダリエフ戦こそがスーパーバンタム級でのハイライトであり、その次の戦いはウイニングランにも似た戦いとなるのだと思います。
そこにきて、オーストラリア。
もちろん相手はIBFとWBOの指名挑戦権を持つ、サム・グッドマン(オーストラリア)。
NTTdocomoという巨大企業がお金を出してくれるモンスターに対し、オーストラリア側が果たしてこれを超える金額で呼べるかどうか。ましてや井上尚弥は王者であり、さらには4団体統一王者という肩書きを持っています。
普通に考えたら井上がオーストラリアで戦う意味はないし、私も当初はそう思いました。
で、ここからが「可能性がゼロではない」という理由です。
日本のボクシング界というのは、現在プライムタイムにありますが、オーストラリアも同様にプライムタイムを迎えている、と言えます。
それはコスタヤ・チュー以来と形容されている記事もあるほど。
そのチューの息子であるティム・チューはもちろんのこと、2022年にはアメリカの(スターボクサーなのかはわからないが)トップボクサーであるデビン・ヘイニーをオーストラリアに呼び寄せることに成功しています。しかも2回、挑戦者である時だけでなく、王者としても迎えています。いくらオプションがあったとはいえ、これは尋常なことではありません。
さらに5月にはかつての絶対王者、ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)にオーストラリアの地を踏ませるわけですから、オーストラリアのボクシング熱は非常に高まっているのではないか、と思うわけです。
レジェンドクラスのボクサーといえば2017年にマニー・パッキャオ(フィリピン)もオーストラリアで戦っており、この時パッキャオはジェフ・ホーン(オーストラリア)にまさかの判定負け。こういうのがあるからやはりオーストラリアに行きたくはないでしょうけど、井上尚弥だったら全く心配はいらないでしょう。
もちろんこれはまだまだ眉唾の話ではありますし、万が一3/13に予定されている調整試合でサム・グッドマンが負けてしまっては元も子もないわけですが、5月東京ドーム→9月サウジアラビア→12月オーストラリアというワールドシリーズをやるというのは非常に夢があることです。かつてのモハメド・アリのように。
その全てをスタジアムファイトでできればもっと良いのでしょうけど、それはなかなか難しいかもしれませんね。
アフマダリエフ戦は本当は生で観たい戦いですが、はっきり言ってグッドマン戦は別に生じゃなくても良い。なのでオーストラリアとかは大歓迎ですね。世界で強さを見せつけてきて欲しいものです。
ライトフライ級の統一戦は絶望的か?
ライトフライ級で4団体統一王者を目指すのは、我らが寺地拳四朗(BMB)。
決まっては流れるWBO王者、ジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)との一戦は今のところ暗礁に乗り上げており、週末(現地時間3/2)に行われる団体内統一戦でゴンサレスが勝ってはじめて交渉が再開されるという段階でしょう。
ジョナサン・ゴンサレスは次戦のレネ・サンティアゴ(プエルトリコ)戦に集中している、という記事内容ですが、あまりベルトの数には執着がなさそうな物言いです。たとえベルトが一つであったとしても、108lbs最強は自分だと信じている、と。
https://www.boxingscene.com/gonzalez-terence-crawford-one-belt-he-best-world--181804
これは統一戦への意欲がない、という意味なのでしょうか。それでもジャパンマネーをちらつかせれば来てくれるのか、どうなのか。
このゴンサレスがなびいてくれないようならば、はっきり言って6月頃と言われる寺地拳四朗の次戦で統一戦の相手を用意するのは非常に難しい。
なぜならIBF王者のシベナチ・ノンシンガ(南アフリカ)は、次戦ではIBFの指名挑戦者、クリスチャン・アラネタ(フィリピン)を迎えることがほぼ確実だからです。
このノンシンガの方は4団体を統一する気満々で、早くこのアラネタを片付けて王座統一戦に向かいたい、ということを発信しています。そううまくいくかどうかは置いといて、ゴンサレスと違って活発に活動をしたいと思っており、王座統一戦を組むだけならこちらの方が容易なのかもしれません。ただ、アラネタ戦を挟むとなるとどう考えても6月には間に合いません。
これはもはや、拳四朗のライトフライ級4団体統一を早急にする、というのは無謀に近いかもしれません。そうなるとすれば、一刻も早くフライ級の体を作り始めた方が良いのかもしれませんね。
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