信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】「来るぞ、ダイナミックグローブ。」原優奈vs奈良井翼、ミャクミャクと受け継がれてきた日本タイトル戦!!

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ダイナミックグローブ。

関西興業、いつもの後楽園ホールとずいぶん雰囲気が違います。

会場が明るめで、観客の顔まではっきり見えます。ちゃんと観客が入っている雰囲気が良い。

さて、メインイベントは日本スーパーフェザー級タイトルマッチ。

王者原優奈(真正)の地元大阪に乗り込むは、挑戦者奈良井翼(RK蒲田)。とはいえ奈良井も出身が大阪なので、両者にとって地元です。これは盛り上がりますね。

ということで今回のブログは、Who's Next Dynamic Glove、日本スーパーフェザー級タイトルマッチの観戦記。

ちなみにあと1年で大阪万博開催らしいですね。間に合うかどうかは知らんですが。

 

 

 

4/20(土)Who's Next Dynamic Glove

さて、アンダーカードの気になる逸材、伊藤千飛(真正)。高校2冠、アジアユース3位というアマ実績を提げて、早々にプロデビューの18歳。

相手はタイ人、今日のデビュー戦はお披露目的な意味合いです。

相手のヨティン・トンカンは4勝(2KO)1敗というまずまずの戦績を誇っていますね。

初回からロングの右ボディアッパーでダウンを奪ってのTKO勝利。もちろんまだまだ未知数ではあるものの、良いTKO勝利ですね。

ちょっとまあ今回の相手は歯応えがなさすぎた感がありますが、こういう18歳という年齢も含めて短期間でキャリアをしっかりと築いていってほしいところ。2ヶ月1回くらいのスパンでも良いのではないでしょうか。

 

 

 

続いてはRSTジムの小田切駿平(RST)。相手はフィリピン人、ということでタイ人よりも怖い。と思ったらいきなり振り切ってくるアンソニー・ギブエラ。

めちゃくちゃ振ってくるこのギブエラは勢いがあって、敵地で勝利するためのものを備えています。この勢いで来られると比較的基本に忠実にボクシングをすることが多い日本人ボクサーは呑まれてしまう可能性もありますが、この小田切は非常に冷静。

このギブエラの勢いに全く臆することなくカウンター、時に押し返し、気の強さを感じさせるボクシング。ギブエラも素晴らしいタフネスとハートを見せた8R、小田切がフルマークの判定勝利。

関西からも続々と元トップアマがプロデビュー、今後関東の選手たちと絡むには少々の時間を要するとと思いますが、楽しみに待ちましょう。

 

 

 

日本スーパーフェザー級タイトルマッチ

原優奈(真正)14勝(8KO)2敗1分

vs

奈良井翼(RK蒲田)12勝(9KO)2敗

個人的には、奈良井は早々にチャンピオンになると思っていました。それほど、2020年度の新人王トーナメントは衝撃的なノックアウトを連発。しかも前年度から2階級上げてのトーナメント挑戦だったこともその衝撃を増しましたね。

しかしその後ユースタイトル戦では亀田京之介(ハラダ)にまさかの2RTKO負け、日本タイトルの挑戦者決定戦には勝利も、日本タイトル戦は坂晃典(仲里)に倒し倒されの末に3RTKO負け。

素晴らしいノックアウトパンチャー、それも速効型のパンチャーであり、打たれ脆さを併せ持つ、という認識になってしまうのですが、いずれにしろ魅力的なボクサーです。

 

 

 

王者の原はSFマキ→六島→渥美→千里馬神戸→真正とわたり歩いて来ていますが、ここまでの移籍はなかなか珍しいですね。

2度に渡り挑んだトーナメントでは全日本は取れず、このボクサーの名前を全国区に押し上げたのは2022年の挑戦者決定戦、波田大和(帝拳)戦でしょう。

帝拳ホープの波田を相手に2-1のスプリット判定で勝利をもぎ取った原は、その勢いのまま王者坂晃典(仲里)を4RTKOで見事日本タイトルを初戴冠。そして初防衛戦では向山太尊(ハッピーボックス)を初回TKOと現在絶好調。

さて、注目のゴング。

まずはリングの中央、睨み合いからのジャブの差し合い。奈良井は気持ちを前面に出してガッと行くかと思いましたが、非常に冷静。この静かな奈良井にタイトル奪取の覚悟を伺わせます。

 

 

 

中盤、軽めながらも原のジャブに右クロスを合わせ始めた奈良井。これでジャブを封じられれば奈良井が優勢になりそうです。この後も幾度かこの右をヒットする奈良井、後半にはちょっと強めに入ったように見えます。

2R、原のジャブが非常に出てきました。この長いジャブ、かなり厄介ですね。

しかし中盤、奈良井は原のジャブにボディジャブを合わせ、その引き際に顔面へのクロス気味の右をヒット!奈良井のこの右クロスは準備してきたものでしょうが、見事にハマっているイメージ。

その後も奈良井のリズムがよく、ブロッキングも素晴らしい。原は奈良井の右に対して心中穏やかではないと思われる桃の、後半には気の強さを見せて強めに攻め込んでいます。

3R、奈良井のプレスが強くなってきたか、原は比較的下がる場面が目立つ前半。そして中盤、奈良井がまたボディジャブからの顔面への右をヒット、この右への対応が原はできていません。このコンビネーションだけではなく、ジャブの打ち終わりに飛んでくる奈良井の右クロス然り。基本的にガードはルーズ気味に構える原のウィークポイントを突いている右です。

 

 

 

逆に原の右は左のブロッキングでしのぐ奈良井、この辺りはちゃんと対策をしてきている印象。

4R、原のジャブに奈良井はボディジャブのカウンター。そして原がワンツーで踏み込むと、奈良井が左フック!これでカウンターとなって原がダウン!!

立ち上がった原に対して、奈良井は強引に行かずにじっくりとした詰め!!原にしても逆転の一発を持っているだけに、ここで大振りしないところは良いと思います。

距離が詰まる、ここは怖い距離ですが奈良井の方が良い気がします。しかし後半、原がプレス、ちょっと今度は奈良井が引き気味。と思った後半、またも奈良井が右クロスをヒット!!

5R、原が勝負をかけたか、プレス。もはやポイント的にも厳しくなり、ダメージも考慮してのことでしょう。

原が出てきたことで下がりながら戦う奈良井、ですがこの奈良井のジャブが当たります。じっくりと、乱れない奈良井に対し、原はどうしても焦りが見えるか。

 

 

 

原が距離を詰め、奈良井はロープ際。ここで原のジャブに対して奈良井がワンツーをリターン、これがまともに入って原は後ろに尻餅をつくダウン!!

ここは奈良井も行く、オーバーハンド気味の右を決めると原は3度目のダウン!!!

ここでレフェリーがストップ!!!

奈良井翼、5RTKO勝利で日本タイトル初戴冠!!

これは素晴らしい勝利、奈良井翼!素晴らしいクレバネス、作戦遂行能力を示し、素晴らしかったですね。もともと素晴らしい攻撃力を保持しつつ、若干ディフェンスに難のあったイメージですが、今回のボクシングはフィジカルの強さを活かしてブロッキングもしっかりとしており、素晴らしかった。

ちょうどユーリ阿久井が速攻型のパンチャーからクレバーなフィジカルパンチャーへと変貌を遂げたのに似ているような気がします。

奈良井翼、この激戦区において今後も期待ですね。

そして敗れた原、このボクサーの魅力は小さくまとまらないところ。だからこそ、その難点をつかれたとも言って良い負けであり、研究される立場になると改善すべきところは見つかりますね。そこを直すのが良いのか、等は本人や陣営の判断となりますが、これを糧としてまたリングに戻ってきて欲しいものです。

 

 

 

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