ウィークデイの楽しみ、フェニックスバトルが終わりました。
ここ数年、有難いことにボクシング配信は一気に増加、さまざまなプラットフォームで見れるようになりましたね。
その分、全てをチェックすることは非常に難しい現状。
仕事せずに、ボクシングのトレーニングもせずに、試合視聴だけに集中すれば全てをチェックできるのでしょうが、さすがにそういうわけにはいきません笑。
ということでフェニックスバトルはメイン→セミ→セミセミ。。。と見たわけで、ある程度そんなふうに区切って見ていこうかと思っている今日この頃。
↓観戦記
1日が48時間あれば良いのに。
それは置いておいて、ウィークデイの興行が終われば次に来るのはウィークエンド興行。
今週末は、9/18(日)にカネロvsGGGという注目興行がありますが、DAZN PPVという悪きプラットフォームのせいで海外では否定的な意見も散見されます。我々は日本に住んでいて良かったですね。
↓プレビュー記事
そして国内では、前興行が非常に盛り上がった3150FIGHT興行、その下部興行という位置付けのようですが、3150FIGHT SURVIVALという興行。
メインな日本スーパーフェザー級タイトルマッチ、これは超注目です。
ということで今回は、週末に迫った3150FIGHT SURVIVAL興行、その観戦記です。
9/17(土)3150FIGHT SURVIVAL
日本スーパーフェザー級タイトルマッチ
坂晃典(仲里)21勝(18KO)6敗
vs
奈良井翼(RK蒲田)8勝(7KO)1敗
2012年にプロデビューした坂は、同年の新人王トーナメントに参戦。圧倒的な強さで勝ち上がりますが、全日本新人王決定戦でのちの世界王者、伊藤雅雪(当時伴流)に判定負け。
その後、2014年には連敗を喫する等の挫折を経験しますが、2017年4月、林翔太(当時畑中)を3RTKOで屠り、日本フェザー級タイトルを獲得しました。
しかし、この初防衛戦で大橋健典(角海老宝石)に敗北、これはラウンド残り10秒の拍子木をラウンド終了のゴングと勘違いしてコーナーに戻ろうとした坂に、大橋が回り込んでフックを決め、試合を決めてしまったという珍事件。当時話題にもなりましたね。
そこからの復帰戦で現在のOPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王者、力石政法(緑)に2RTKOで再起した坂は、2019年4月にジョー・ノイナイ(フィリピン)に敗れるも、同年12月には圧倒的な下馬評不利を覆して末吉大(帝拳)を6RTKOで破って日本スーパーフェザー級王座を獲得、日本タイトル2階級制覇。
初防衛戦では50戦という莫大なキャリアの中で、KO負けが一度もなかった渡邉卓也(DANGAN AOKI)を6RTKO、メキメキと評価を高めていきました。
しかし、そこから11ヶ月後に行われたOPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王座決定戦では、木村吉光(志成)に3RTKO負け。
この試合に日本タイトルはかかっていなかったため、指名挑戦者である中川兼玄(角海老宝石)を迎える予定でしたが、中川の怪我により流れ、結局奈良井という挑戦者を迎えての防衛戦となりました。
決して順風満帆とは言えないキャリアの中で、勝っても負けてもド派手な勝負師。この坂の試合にハズレはないでしょう。
そして挑戦者、奈良井翼も、勝っても負けてもド派手な試合ができる稀有なボクサー。
2019年にプロデビューした奈良井はスーパーバンタム級での新人王戦トーナメントにエントリーするも、減量失敗によりトーナメントを途中棄権。
その後、2階級あげてスーパーフェザー級の同トーナメントに出場します。
これが非常に賢明な判断だったようで、スーパーフェザー級に上がっても奈良井の強打は衰えず、全日本新人王決定戦も含むトーナメント全てをノックアウト勝利して全日本新人王に駆け上がりました。
輝く未来が見え始めた奈良井が次にチャレンジしたのは、日本フェザー級ユース王座。
この王座の決定戦を亀田京之助(ハラダ)と争いますが、まさかの2RKO負け。この試合は、短時間ではありましたが、共に倒せるパワーを持っている同士の非常に高度なカウンター合戦でもあり、よりリラックスして戦えていたのが(地の利のある)亀田だった、という印象ですね。
これは非常に残念な敗戦でしたが、再起戦では日本王座への挑戦者決定戦の出場経験もある日本ランカー、長谷川慎之介(ワールドスポーツ)を2RTKOで降し、今回の一戦を手繰り寄せました。
非常にダイナミックなパンチャーである奈良井。前述の通り、このボクサーの試合にもハズレはありません。
さて、両者の戦績を合わせると、29勝(25KO)7敗(5KO)となります。
勝っても負けても、ものすごいKO率です。
これはつまり、KO決着必至の戦いといって良いでしょう。
共に好戦的で、自分のパンチに自信をもち、失礼ながらディフェンス面にやや難がある、という印象。両者ともに一発で試合を終わらせられるボクサー同士、もしかすると決着は序盤なのかもしれません。
始まる前に必ずトイレに行っておいた方が良いし、ラウンド中の瞬きは厳禁です。
OPBF東洋太平洋女子ミニマム級タイトルマッチ
千本瑞規(ワタナベ)4勝(1KO)無敗
vs
パク・ヘス(韓国)6勝(1KO)8敗3分
千本瑞規、このボクサーのボクシングは非常に美しい。
比較的どっしりとした構えから、鋭いジャブを飛ばしてはコンビネーション、カウンターへとつなげるボクシングは、私のようなオールドファンの好むところ。
前戦、長井香織(真正)戦では、長井の仕掛ける接近戦にやや付き合ってしまった、という感じもしましたが、特に前半はそのジャブで長井をストップ、入り際にカウンターを合わせるという素晴らしいボクシングを展開していました。
2018年プロデビューの千本は、なかなか試合数に恵まれませんが、2021年のプロ3戦目で現在の世界王者、黒木優子(YuKOフィットネス)を破ってOPBF王座を戴冠。
前戦の長井戦が初防衛戦、今回は2度目の防衛戦となります。
プロでは5戦目ながらも、アマ実績は十分。
このパク・ヘスというボクサーがどのようなボクサーか調べてはいないものの(2019年に来日、現在の世界王者・小澤瑶生に敗北)、ここは力の差を示したい一戦のはずです。
アンダーカード!
セミセミには、先日格闘家の皇治選手とのボクシングエキシビジョンで大いにファンの反感を買った福重浩輝(KWORLD3)がカムバックしたベジータ石川(折尾)と対戦。
カムバック、というほどのブランクでもない(前戦は2022年の4月29日)ベジータですが、大変申し訳ないことに、どうしてもネタボクサーという色が濃いように思えますね。
尚、個人的には62.0kg契約4回戦であるこの試合がセミセミであることこそが、この3150FIGHTがネタに走っているのではないか、と思われる一因であると思われます。亀田興毅会長には頑張ってほしいですが、これを嫌がるオールドファンは多いのではないか、と思ってしまいます。
オールドファンは何があってもついてくるだろうから、新規ファンを獲得するために云々、という考えであれば否定はしませんが、長くボクシングを見てきた身としては寂しい限り。
その前には56.0kg契約8回戦で元日本王者、「ゾンビ」田村亮一( JBスポーツ)が登場。
日本スーパーバンタム級1位、この次には最強挑戦者決定戦の予定がある田村は、絶対に負けられない戦いです。
対戦相手の横川聡也(ミツキ)は現在日本フェザー級16位、勝てばアップセット。
この試合が本来、セミセミであるべきでしょう。
他、「対人恐怖症ボクサー」として話題の小川椋也(天熊丸木)がKWORLD3ジムからの刺客、森本竜馬と、2021年の西軍代表として全日本新人王決定戦のリングに上がった(判定負け)伊集院嵐(SFマキ)がベイリー・アーロン・テオ(陽光アダチ)と対戦。
他にKORLD3のボクサーがそれぞれ4回戦を戦う、全8試合の興行となっています。
【放送・配信】
この興行は、AMEMA.TVで生配信。
日時は、9/17(土)15:00〜配信開始のようです。
リアルタイムで見れない方、見逃し配信、追っかけ再生をしたい方はABEMAプレミアムに登録すれば可能です。
私は仕事で見れませんし、おそらくピックアップして試合を視聴するので、そう考えた時にABEMAプレミアムは非常に便利。
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