信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】ジョシュ・テイラーvsジャック・カテラル。hate runs deep、因縁に決着!

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hate runs deep。

憎しみが深い、とでもいうのでしょう。

初戦の微妙な判定を経て、明らかに仲悪そうな雰囲気、これはパフォーマンスではなく本気のものなのかもしれませんね。

それが盛り上げに一役買っている、というのは疑いようのない事実であり、この対立構造だからこそ試合前の盛り上がりは相当なものなのでしょう。

個人的にはジャック・カテラルのボクシングはずる賢く、好きではありません。

ずる賢さにも様々ありますが、このバッティングを主武器(としているとさえ感じる)ボクシングは個人的にも「嫌い」を通り越してまさにhate runs deepです。

ということで頑張れ、ジョシュ・テイラー。

ということで今回のブログは、テイラーvsカテラルの観戦記。

 

 



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5/25(日本時間5/26)イギリス

ジョシュ・テイラー(イギリス)19勝(13KO)1敗

vs

ジャック・カテラル(イギリス)28勝(13KO)1敗

スコットランドと、イングランド。

同じグレートブリテンにありながら、どこか文化の違う国のボクサー同士の戦いは、我々日本人には察し難い、もっと深いところでの対立構造があるのかもしれません。

この大盛り上がりのリマッチは会場の設備や演出も素晴らしく、そして前日計量で見た二人のボクサーの状態も良さそうです。

個人的には、カテラルのファイトスタイルを鑑みて美しいファイトにはならないと踏んでいるのですが、二人がモチベーションも高く、仕上がりも最高だろうから、好ファイトにはなるのかもしれません。

両者ともに自国のプライド「FLY」を身にまとい、リングイン。

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さて、ゴング。

まずはサウスポー同士、リング中央で向かい合います。立ち上がりこそ警戒モード、その状態を早々に破ったのはジャック・カテラル。

いつも通り低い姿勢から体ごと突っ込むワンツー、オーソドックス相手にはほぼ確実にバッティングを産むスタイルですが、サウスポー相手にはまだマシです。

テイラーもカテラルに合わせてかなり低い姿勢に構えますが、テイラーが距離を詰めるとカテラルは体をぶつけて止めてくるため後続打は続かず、得意のタータントルネードと呼ばれる手数を出すことは叶わず。この辺りが、テイラーにとってはカテラルが相性の悪い相手だと思われるところですね。

今回は訳あって消音で見ているので会場の盛り上がりは分かりませんが映像を見た感じでもかなりの盛り上がりが見て取れますね。

2R、前ラウンドで後手に回ったテイラーが仕掛けます。ただ、カテラルは踏み込んでくるテイラーにタイミングよくパンチを繰り出しています。

 

 

 

テイラーの攻撃はカテラルの多彩なディフェンスに阻まれ、攻撃の後、若干棒立ちになってしまうテイラーはカテラルの反撃を浴びる。テイラーはこのまま圧をかけ続けて後半勝負、でしょうか。もしくは、他に策があるか。

このラウンド、強いバッティング。カテラルの武器の一つですね。

3Rも早々にバッティング。このジャック・カテラルはパンチと共に頭が飛んでくるので、対戦相手としてはかなりの集中力が試されます。

テイラーは近い距離で勝負。この距離は、カテラルのバッティングにもタックルにも気をつけなければいけませんし、もちろんカテラルの攻撃も当たるのですが、テイラーとしてはこの距離がやりやすいのか。もしくは、この距離をやりやすいようにしなければならないと感じているか。

確かに遠い距離からパンチと頭が同時に飛んでくる攻撃よりは、同じヒットされるでもダメージ少なく戦えるかもしれません。このラウンドはようやくテイラーか。

4R、プレスをかけるテイラー、大きく動くカテラル。テイラーはジャブで攻め込むもこのジャブがあまり伸びがなく(これは元々ですが)その打ち終わりに勝てらるのジャブを浴びてしまいます。若干、テイラーはサウスポーが苦手なのではと疑うようなムーブ。

 

 

 

テイラーは左に繋げられないままラウンドが終了。

5R、カテラルがギアアップ、パワフルな左右を連続して繰り出してきます。テイラーが距離を詰めると右肩、右肘で押し返し、時にエルボーではと疑うような動きを見せていますがレフェリーは黙認。

カテラルのこの攻撃は距離があってこそ活きるものと思われ、テイラーの作戦は間違ってはいなさそう。

あとはこのカテラルのショルダー、エルボーをなんとかしないといけません。あと、ジャブ。

6R、展開が落ち着いてきてしまっている、ということはテイラーにとってよくないこと。カテラルのジャブはヒット数で言うと非常に効果的であり、テイラーはビッグパンチを当てられていません。

ここまででおそらくポイントはそのほとんどがカテラルに流れてしまっており、テイラーはここから大きく巻き返さなければなりません。

7R、カテラルはテイラーのプレスをさほど苦に感じておらず、しっかりとサークリングをしながらジャブ。突破口を見つけたいテイラーは、このアグレッシブネスが頼りです。

 

 

 

8R、ちょっとカテラルの動きが鈍ってきている、ように感じるラウンド。随所でだすジャブは若干打ち終わりに流れ、力強い連打も減ってきている気がします。

テイラーのプレスがようやく効いてきたか、疲労感が見えてきています。

このラウンド終了後テイラーは左手を挙げてアピール、これまでもやってきたパフォーマンスかもしれませんが、確かに手応えを感じているはずです。

9R、となるとここが両者にとっての正念場。

それがわかっているのがジャック・カテラル、力強いジャブを再開しています。

そこから左につなげ、これをテイラーにヒット。このラウンド序盤の猛攻でカテラルはちょっと疲れたか、後半にかけてはディフェンシブでカウンター狙いのボクシングに終始しています。

10R、ラウンド開始直後にレフェリーから両者に注意が与えられ、スタート。ここまでジョシュ・テイラーはアグレッシブネスこそ上回るも、カテラルのジャブに流れているのではないかと思います。

ただやはりカテラルは疲労からかパフォーマンスが落ちており、テイラーのプレスも効いています。カテラルは手が出なくなってきています。

ここまでのパンチスタッツはテイラー136/415、142/444と意外にもほぼ互角、テイラーのパンチも結構当たっていたのですね。こうなると攻め続けるテイラーにポイントが流れていることも考えられるのかもしれません。

 

 

 

11R、テイラーの動きは落ちず、カテラルは明らかなパワーダウン。払いのけるようなジャブを使うもこれまでよりも比較的容易にインサイドにはいられるカテラル。

しかしここでワンツーで入ってきたテイラーに対して、カテラルの値千金の左カウンターが炸裂!

後退するテイラー、攻めいくカテラル!!押し倒される格好になったテイラー、かなりダメージがありそうです!

ドラマはチャンピオンシップラウンドに起こります!

しかしここでカテラルにはチャージするスタミナはないようで、テイラーは若干の回復、からのこのラウンドでのポイント奪取も諦めませんが、ちょっと勢いが足りません。

ラストラウンド、必然的に元気になるカテラル。カテラルはすでに逃げ切りモードに入っており、攻めなければいけないのは引き続きテイラーの方です。

ただ、このディフェンシブなカテラルを崩すのは容易ではなく、時折出すカテラルのジャブには若干パワーが戻っており、前ラウンドの左カウンターも狙っています。

最後の最後まで攻め続けるジョシュ・テイラー、しかしてその攻撃はビッグパンチをヒットすることなく終了。

ラウンド終了ののち、両者共に勝利をアピール。これは果たしてクロスファイトになり得るとするならば、カテラルのジャブを取らず、テイラーの攻勢点を取るという場合のみ。

判定は、117-111×2、116-113でジャック・カテラルの勝利。

ピンポイントでジャブをヒットしていたカテラル、後半にペースを持っていかれそうになりつつも左カウンターで巻き返し、流石に今回の判定は揉めないでしょう。

ジョシュ・テイラー、かつての4団体制覇王者は厳しい現実。これで2連敗、さらにこの内容を考えるとラバーマッチをしたとしてもかなり厳しい戦いになりそうです。

対して元Undisputed王者に勝利したにも関わらず、この個性的な怪物揃いのスーパーライト級で王者になれるイメージがあまり湧かないジャック・カテラル。

激動のスーパーライト級戦線、今後の戦いは如何に。

 

 

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