信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】アントワンvsプエジョ!マティアスvsパロ!6/15、ふたつの世界スーパーライト級タイトルマッチ!

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タンク・デービスは、強さを見せつけました。

この勝利はひょっとするとライアン・ガルシア戦での劇的なノックアウトよりも大きいのかもしれません。

評価の高かったフランク・マーティンをまたも劇的なノックアウトで破ったタンクは、まさに現代のノックアウト・アーティストと呼ぶに相応しい。

序盤にマーティンが上手く戦った姿こそありましたが、それもタンクがタイミングを掴むまでの話であり、やはり圧勝という言葉が相応しい勝利でしたね。

それに勝るとも劣らない衝撃だったのはセミファイナル、デビッド・ベナビデスvsオレクサンドル・グヴォジクもベナビデスの素晴らしさが光りました。

ライトヘビー級初戦で、相手はあのベテルビエフと名勝負を繰り広げたグヴォジク。年をとったとはいえあのグヴォジクを寄せ付けない強さは個人的には本当に衝撃的でした。

↓観戦記

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さて、そしてそのPPVファイトの中でまだ見ていない試合を本日は視聴。ということで今回のブログは、ゲイリー・アントワン・ラッセルvsアルベルト・プエジョ、そして同じ日に行われたサブリエル・マティアスvsリアム・パロの観戦記。

6/15(日本時間6/16)アメリカ・ラスベガス

WBC世界スーパーライト級暫定王座決定戦

ゲイリー・アントワン・ラッセル(アメリカ)17勝(17KO)無敗

vs

アルベルト・プエジョ(ドミニカ共和国)22勝(10KO)無敗

月曜日の夜になっても土日の疲れが抜けません。そりゃそうだ、月曜日も朝からガッツリ働いています。

なのでさすがにカルロス・アダメスvsテレル・ガウシャに食指は伸びず、この試合から再度WOWOWを開きます。

期待のアントワンが初タイトルに挑む、相手は無敗の元王者、アルベルト・プエジョ。注目の一戦がゴングです。

初回、プエジョはでかい。アントワンが低い姿勢からプレス、しかし前足を大きく出したプエジョは遠いですね。

近い距離でもプエジョのディフェンスは良く、アントワンのスピーディなコンビネーションにもしっかりと対応しています。

 

 

 

2R、とにかく二人とも速い。さらにパワフル。

これが世界のスーパーライト級のレベルか、というのをまざまざと見せつけてくれます。

プエジョは非常に距離感がよく、下がりながらもカウンター、ブロッキングも非常に良い。

3R、アントワンの鋭い踏み込みも、プエジョの素晴らしいバックステップと元々の距離の遠さでなかなか届かず。近い距離でもダックがよく、ラッセルはこのプエジョを捕まえられるか。

中盤、ロープ際で細かなパンチを繰り出すラッセル、これが正解かもしれません。

しかしプエジョのボディジャブもよく当たっているし、左カウンターは怖い。

4R、アントワンがペースアップか。全勝全KOというのは非常に魅力的ではあるものの、フルラウンドの経験がないというのはある種の不安要素かもしれません。

すでに徐々に引き出しが少なくなってきているように感じるアントワン、ラウンド後半にはプエジョの右フックカウンター、左ストレートがヒットしています。

5R、アントワンがしっかりとプレスをかけていきますが、距離が近くなればプエジョの左アッパー。このアッパーがボディなので、これによりアントワンは止められてしまいその後が続かず。ちょっとまずい展開になっています。

 

 

 

6R、プエジョが結構大きく振ります。いよいよ距離を把握してきたのかもしれません。

とにかく遠い距離から踏み込んでもうまくいなされるアントワン、近い距離でブロッキングして強いパンチを当てようというところ。ただ、空振りも非常に多く、どんどんと不安要素が出てくるイメージ。

7R、プエジョが左ボディから上を返し、これをヒット。アントワンは強い攻めを見せるもなかなかプエジョを捕まえられません。

完全に軌道を見極められている感じのアントワン、どこかで一発が当たればわかりませんがとにかくこのままではまずい。

8R、このラウンドはアントワンが距離を詰めて左ストレートをヒット。ここから現地映像が若干乱れるという状況、ちょっと北米Amazonしっかりしてくれ。

しかしプエジョがしっかりと足を使い始めるとやはりなかなか当たらず。プエジョも手数は少なく、このラウンドは反射神経の良いアントワンに対してクリーンには当たってはいないように見えます。

 

 

 

アントワンの攻撃がどこまで攻勢点を取れるか。

9R、ジョー・グーセン氏の非公式採点ではここまでドロー、そして前半にプエジョはホールディングで減点。

ここで元気になったアントワンは左右のパンチを振り回す。これはかなりパワフルで、展開的にはアントワンに優位な展開になるか。

10R、ここが勝負のラウンド、アントワン。しかしプエジョの距離感はよく、なかなか攻めきれません。

プエジョのバックステップは非常に速く、カウンターは相変わらず危険。

それでも出るしかないアントワンは強い攻め、後半にはプエジョがロープに詰まる場面も散見されますね。

11R、アントワンにとって悪くない流れなので、ここでチャージをかけて倒し切って欲しい。

しかしアントワンが攻め込んできたところでプエジョの左!ちょっと行ききれないアントワン、プエジョはすでに省エネボクシング、待ちのボクシングに徹底しています。

ラストラウンド、やはり攻めるアントワン、カウンターで迎え撃つプエジョ。中盤にプエジョの左ボディアッパーがアントワンにローブローとしてヒット、この休憩を挟んだ後は突然の大打撃戦!

 

 

 

ともかく、12Rに渡り戦い続けられることがわかったアントワン、そしてとてつもない距離感と試合巧者ぶりを発揮したプエジョ、フルラウンドにわたる戦いは幕を閉じました。

判定は、118-109アントワン、115-112プエジョ、そして114-113プエジョ!!

ちょっと118-109はやりすぎですが、かなり競った展開になりましたね。

どっちつかずの前半、中盤はプエジョ、後半はラッセル、という感じがしていましたが、この微妙なラウンドを振り分けるとプエジョかなと思います。目立ったのはプエジョのディフェンスの良さでした。

これは残念、ゲイリー・アントワン・ラッセル。。。。

 

 

 

6/15(日本時間6/16)プエルトリコ

IBF世界スーパーライト級タイトルマッチ

サブリエル・マティアス(プエルトリコ)20勝(20KO)1敗

vs

リアム・パロ(オーストラリア)24勝(15KO)無敗

アントワンが負けて意気消沈。マティアスvsラッセルが見たかった。。。とはいえ、まだまだチャンスはあるので待ちましょう。

さて、場所をプエルトリコに移し、DAZNでマティアスvsパロ。

破壊者、サブリエル・マティアスに挑むのは、黄金時代を迎えるオーストラリアからの刺客、リアム・パロです。

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

 

日本時間6/16に行われたもう一つのスーパーライト級戦、当然こちらも大注目です。

初回、いつも通り腰高で、ブロッキング、そして手も出さないというスタートのマティアス。パロはサウスポースタンスから丁寧なジャブ、左のボディストレートと定石通りの戦い方、オーストラリア人らしくスムーズなコンビネーションを出していきます。

このコンビネーションに対してマティアスがやることといえばブロッキングで近づいていくことであり、パロの機動力豊かなボクシングにまずはついていけていません。これも、いつものこと。

2R、小気味よく手をだすパロ、全体重を乗せた強い左にも繋げていきます。マティアスのある程度の被弾はいつものことですが、このマティアスも特段打たれ強いわけではないですから、前半は被弾をなるべく避けるべきところ。

先に動いて攻撃し、打たれる前に退く。これが対マティアスへの定石ですが、パロはこれをしっかりと遂行しています。

3R、パロのパンチは決してハードパンチとはいえませんが、とにかく細かく連打が出て回転力に優れています。

 

 

 

特に左をダブルトリプルと出すことができ、上下の打ち分け、アングルも非常に良い。

マティアスは未だに「前半のマティアス」であり、ガードを固めてはいるものの未だサンドバッグ状態。そしてこのラウンド後半からいよいよマティアスは動き、パロのガードもお構いなくパンチを放っていきます。これまでこの戦法で相手を棄権に追い込んできた、その本領が発揮されてきました。

4R、基本的に頭の位置が動かず、とにかくガードで迫ってくるマティアス。それに対してストレートでしっかりと止めるパロは良い戦い方をしています。

そこから体を密着させてマティアスを押し返すパロ、非常に上手い戦い方をセレクトしています。

後半、マティアスはチャージ。やはりこのパワーは破格で、調子良く動いてきたパロですがパンチでの打ち合いになればやはり分が悪い。

5R、時に距離ではずし、打てる場面でコンビネーションを打ち、距離がつまって危険を感じればクリンチに逃げるリアム・パロ。

機動力と手数でうまく戦うパロは、非常に効果的なアッパーも放っています。ピーカブー気味のマティアスには非常に有効なパンチですね。

 

 

 

6R、さらに動きが大きくなったパロ。距離感のコントロールも良い。

しかしそろそろマティアスのパンチが当たり始めており、ここらは我慢の時間。ガードの上からでもマティアスのパンチを浴び続けると棄権の文字がちらつきます。

7R、会場もフィニッシュを期待してか大盛り上がり。今までのパターンではここから一気にマティアスがいって試合を決めてしまうパターンです。

このラウンドの序盤でパロは後頭部への打撃なのか、減点。これはちょっと不憫であり、パロの勝利に関しては暗雲が立ち込めてしまう展開です。

当然、元気になるマティアスはどんどん手数が出てきます。

こうなるとやはり危うしパロ、なのですがパロも強気に打ち返してこのラウンドを終了しています。

インターバル中にフェリックス・トリニダード!

8R、パロは遠い距離でのジャブが復活、すぐには引かないストッピングジャブを使い、狙い澄ました左。これは序盤によく使っていたスタイルで、マティアスをガードに釘付けにしています。

 

 

 

後半、パロば良いコンビネーションを見せるもマティアスも強い反撃、互いの持ち味を存分に発揮しています。

9R、マティアスがチャージ。くっついたり離れたりと中途半端な距離にいないのがパロの素晴らしいところ。

おそらくダメージもあるであろうパロは、それでもテンポよくコンビネーションを繰り出して頑張ります。マティアスがヒットを奪うたびに会場は大歓声、そこそこ打たれているパロですが、まだまだ動きは落ちません。

10R、完全にアウトボックスに振り切っているパロ、本当によく動きますし、本当によく手が出ます。

パロの下がり方としては決して弱気な下がり方に見えないところが素晴らしく、残りのラウンドが少なくなってきたところで焦るのはマティアスの方かもしれません。ここまでのポイントはどうか。

11R、やはりマティアスがチャージ。マティアスも手打ち気味、ですがパワーのあるパンチを放っていきますが、パロが左ストレートでマティアスの前進を止めるタイミングも良い。

 

 

 

足を使ってサークリング、マティアスが出てこようとすると左ストレートを打って近づき、そこからクリンチ。ここまでの被弾の中でもパロが心を折られる場面は想像できないようになっています。

ラストラウンド、攻めるマティアス。最後までしっかりと足も動くし、手も動くパロ。

目を見張るようなパワーも、とてつもないスピードも持っていないリアム・パロ、本当によく戦っています。ハートも強く、ちらりと映った顔も綺麗なもので、フルラウンドに渡り本当によく戦いました。

判定は、115-112×2、116-111、3-0の判定でリアム・パロ!!

ロードウォリアー、オーストラリア人ボクサーであるリアム・パロ、見事怪物マティアスを降して世界王者に!!!

どちらに振るか、というのは非常に微妙なラウンドも多かったようにも思いますが、戦ったマティアスはよくわかっていたのでしょう。

これはまたまたショック。

スーパーライト級の情勢は、一夜にして大きく変わります。

マティアスを攻略したとはいえ、やはりこのリアム・パロが最も与しやすい王者であると思われます。このボクサーなら、もしかすると平岡アンディにもチャンスがあるのかもしれません。

 

 

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