今週末は、北米AmazonのPBCファイトが最注目。
ジャーボンタ・デービスの久々のリング登場は、ライト級プロスペクト、フランク・マーティン戦。
そしてデビッド・ベナビデスvsオレクサンドル・グヴォジクという過程と結末が非常に不確定なファイトと、ゲイリー・アントワン・ラッセルvsアルベルト・プエジョまであります。
↓プレビュー記事
この北米アマプラ興行が最注目ということは当然のことなのですが、プエルトリコ興行も見逃せません。
ということで今回のブログは、アマプラ興行と同じ日、プエルトリコで行われるマティアスvsパロのプレビュー記事。
6/15(日本時間6/16)プエルトリコ
IBF世界スーパーライト級タイトルマッチ
サブリエル・マティアス(プエルトリコ)20勝(20KO)1敗
vs
リアム・パロ(オーストラリア)24勝(15KO)無敗
大激戦区、スーパーライト級。デビン・ヘイニー、テオフィモ・ロペス、イサック・クルス、そしてこのサブリエル・マティアスがそれぞれのタイトルを持つこの階級は、王者だけでなく魅力的なコンテンダーたちがひしめき合う階級です。
この日、ゲイリー・アントワン・ラッセルがアルベルト・プエジョとWBCの暫定王座を争うという無敗対決がありますが、このマティアスvsパロも実質無敗同士の対決です。
プエルトリカンの強豪、または有名王者、といえば一瞬のスピードに秀で、切れ味鋭いワンパンチで倒すようなイメージですが、このサブリエル・マティアスというボクサーはとにかくブロッキングで耐えに耐えてズドンと一発、切れ味というよりも重いパンチで相手の心を折ってしまうようなパンチャーです。
唯一の敗戦は2020年2月に行われたペトロス・アナンヤン(ロシア)戦であり、この時はダウンを奪われての完敗、しかしその2年後に9RTKOでリベンジを果たしています。なので、この初黒星はチャラ、実質無敗。
その翌戦でジェレミアス・ニコラス・ポンセ(アルゼンチン)を破壊してIBF世界スーパーライト級王座に就き、初防衛戦ではショージャホン・エルガシエフ(ウズベキスタン)を撃破。アナンヤン戦での初黒星からここまで、5連続でのRTD勝利(相手陣営の棄権、ドクターのストップ)を挙げています。
対してリアム・パロ、こちらはオーストラリア人ボクサーらしく非常にオーセンティックなファイトスタイルであり、さらにパワーを有している非常にバランスの取れたオールランダーなボクサーファイター。
素晴らしいジャブを持っているし、パワフルな右ストレートを持っています。そこから発せられるコンビネーションも言わずもがな、前戦ではアメリカのプロスペクト、モンタナ・ラブ(アメリカ)を6Rでストップ。
2021年のヨマール・アラモ(プエルトリコ)戦ではダウンを奪われる大苦戦を強いられましたが、これまで苦戦と言われる試合はそれだけであり、まだまだ底知れぬボクサーでもありますね。
これは非常に面白い戦いです。
これまでの対戦相手の質、そして見せてきたパフォーマンスを考えるとマティアス優位は当たり前ではありますが、マティアスは拠り所としているブロッキングの技術は稚拙ともいえ、全体的なボクシングスキルはリアム・パロに分があるはずです。
マティアスがガードを固めてグイグイと歩くようにプレスをかけていくとき、パロは足を使ってアウトボックスに徹する、とは考えづらいので、打ち合いつつ、時にヒットアンドラン、と様々な作戦を敢行するはずです。
マティアスの戦い方はシンプルなだけに、攻略法もあると踏んでいます。
それはブロッキングに頼るマティアスは、攻撃と防御が完全に分離しており、さらにブロッキングの最中には手を出しにくいことから、先手で攻めて動くを繰り返せばパンチをもらわずに12Rを戦えるのではないか、ということです。
ただ、それを敢行できるボクサーが少ないというのは現状であり、少ないどころかいないかも知れません。
それほどマティアスのプレッシャーは強く、そして意味不明。
それでも強靭な顎を持っている、とは言い難いマティアスを効かせることができれば、それは可能かもしれませんし、パロはそれができるボクサーかもしれません。
個人的にはやはりスーパーライト級がもっと盛り上がるにはこのサブリエル・マティアスという個性派王者の存在は稀有であると思うし、マティアスvsヘイニーとかマティアスvsクルスとか見たいカードがたくさんあります。なのでマティアスを応援です。まあ、多くの人がそうでしょう。
6月15日(日本時間6月16日)、広義のアメリカの東と西、大西洋側と太平洋側で二つのスーパーライト級王座が争われるこの日。この日を境に、どのようなマッチアップが望まれるようになるのか、誰が王者として名乗りを受けるのか、その後の展開も含めて非常に楽しみな1日です。
↓スーパーライト級の過去記事
配信情報!
この興行は、DAZNで全世界生配信。
ボクシングはDAZN Globalで視聴可能なので、月額たったの980円で視聴可能です。
アンダーカードにはアンヘル・フィエロvsアルフレド・サンティアゴ、ヤンキエル・リベラvsビクトル・サンドバル等々、プエルトリカンやドミニカンの試合がてんこ盛り。
配信開始は日本時間で6/16(日)8:30となっており、おそらくお昼過ぎくらいにメインイベントでしょうか。
リアルタイムではWOWOWを見ているかもしれませんが、こちらも必見ですね。
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