信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】ジャニベック・アリムハヌリvsアンドレイ・ミハイロビッチ!セミファイナルにL級プロスペクト、レイモンド・ムラタヤ!!

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7/10(水)サム・グッドマン(オーストラリア)が世界前哨戦に勝利。

試合の中盤、左手を負傷したと伝えられるグッドマンは、果たして12月の試合に間に合うのでしょうか。これでもし試合をキャンセルしたならば、もはや言い訳にしか聞こえません。そうすれば12月にムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)と戦ってほしいですね。

ところでそろそろ9月の試合は聞こえてきそうですが、もう発表はあったのでしょうか。この記事を書いているのは7/10(水)の深夜なので、この記事がアップされる頃にはもう出ているかもしれませんね。

ともあれ、先の話をしたいのではなく、週末の話をしましょう。

国内興行も多い週末ですが、注目はジャロン・エニス(アメリカ)vsデビッド・アバネシアン(アルメニア)、そしてジャニベック・アリムハヌリ(カザフスタン)vsアンドレイ・ミハイロビッチ(ニュージーランド)、この二つです。

エニスvsアバネシアンについてはすでに書きました。

なので今回のブログは、アリムハヌリvsミハイロビッチのプレビュー記事です。

↓エニスvsアバネシアンのプレビュー記事

boxingcafe.hatenablog.com

 

 

7/13(日本時間7/14)アメリカ・ラスベガス

IBF・WBO世界ミドル級統一タイトルマッチ

ジャニベック・アリムハヌリ(カザフスタン)15勝(10KO)無敗

vs

アンドレイ・ミハイロビッチ(ニュージーランド)21勝(13KO)無敗

※このメインイベントは試合中止。

「カザフ・スタイル」ジャニベック・アリムハヌリ。

IBFとWBOの統一ミドル級王者は、「ゴロフキンの後継王者」と呼ばれるのが通例でしょう。カザフスタンのレジェンドであるゲンナディ・ゴロフキン、その落陽とともに現れたカザフスタン人パンチャー、そう考えれば非常にしっくりときます。

ただ本人としてはそれをおそらく好んでおらず、インタビューでも「ゴロフキンはメキシカンスタイル、私はカザフスタイル」とその違いを強調しています。

旧ソ連圏のボクサーたちのフィジカルは恐ろしいほど強く、そのフィジカルとアベル・サンチェスのボクシングと融合させたのがゴロフキンだとすると、フィジカルと技量を融合させたのがアリムハヌリのいうカザフスタイル。このボクシングは中央アジアと東欧のボクシングの融合、とも言えるスタイルであり、それはそれで得心のいく言い方でもあります。

ただ、ゴロフキンとアリムハヌリと、どちらがよりエキサイティングで人気を博すのか、と問われれば間違いなくゲンナディ・ゴロフキン、常にフィニッシュを狙うあのスタイルであることは間違いありません。

 

 

 

そのゴロフキンですら、人気を得るのに随分と時間がかかり、ビッグマッチにたどり着く頃にはすでに全盛期を過ぎようとしていました。

その偉大な先代が作った道のりを歩めば良い、という点において、アリムハヌリは環境的にゴロフキンよりも恵まれています。

それを差し引いてもなお、やはりアリムハヌリはゴロフキンを超えることはできないでしょう。

というのが、私の持論です。

アリムハヌリのボクシングは人種の壁を超えて大きな人気が出るものではなく、よほどの人気ライバルを倒さない限りはボクシング界のメジャーシーンで輝くことはできません。そのためには今、絶妙に盛り上がりを無くしているこの階級では足りず、一つ上、もしくは二つ上の階級で戦わなければなりません。

これは例えばアリムハヌリがこの階級で4団体を統一したとしても変わらない事実でしょう。

 

 

 

今回の対戦相手、無敗で、かつ無名のニュージーランド人、アンドレイ・ミハイロビッチというボクサーに言及しても仕方のない戦いである、と言えます。

オッズはアリムハヌリが-1800、ミハイロビッチが+1080という大きな差を生んでおり、これはエニスvsアバネシアンでエニス勝利のオッズを上回るものです。

無敗とはいえこれまで強豪との対戦経験はなく、アメリカで初戦となるミハイロビッチに期待する声はほぼありません。

ただし、このことがアリムハヌリ絶対勝利と言えないところはボクシングの面白いところで、ミハイロビッチも未だ底を見せていないボクサーだからこそ、アップセットが起こることもあり得るのかもしれません。それはエニスvsアバネシアンよりも可能性としては高いのかもしれません。

私個人としては、アリムハヌリにさほど夢を見ていないのでどちらに転ぼうが良い、と思っています。

 

 

 

ただ、やはりアリムハヌリはこのレベルを相手にしているようでは、いつまで経ってもメジャーシーンに上がることはできないでしょう。ここはトップランクが何とかしてくれないものなのか。

WBA王者はエリスランディ・ララ(キューバ)、WBC王者はカルロス・アダメス(アメリカ)。

どちらも人気とも言えず、メジャーな道を歩んできたボクサーではなく、地味です。

加えてWBAとWBCの王者たちはPBCであり、アリムハヌリがこれ以上の王座統一を望むのならば、トップランクとの契約破棄も考えなければいけません。

こういう状況を考えると、アリムハヌリがスターになれる道は見えないので、やはりどこかで勝負が必要でしょう。

きっと今回も倒して勝つだろうし、それぐらいは統一王者としてやってもらわなければいけないとは思うものの、やはりこのカザフスタン人王者は、先輩カザフスタン人王者と同じく不遇ですね。

 

 

 

セミファイナルには

ローテンションでメインイベントのプレビュー記事を書いたわけですが、どちらかというとメインはこちらになるのでしょう。

何せ激戦区、かつスターボクサーが集うライト級において、世界挑戦一歩手前、しかもアメリカ人ボクサー同士の一戦。さらにはプロスペクトと元世界王者というマッチアップ。興味を惹かれない方がおかしいのです。

レイモンド・ムラタヤ(アメリカ)20勝(16KO)無敗

vs

テビン・ファーマー(アメリカ)33勝(8KO)5敗1分

レイモンド・ムラタヤの台頭をこれまでずっと楽しみにしてきました。

ライト級という激戦区において、もうすでにWBC2位、IBF4位、WBO2位という位置につけており、この試合は最後のテストマッチと言える試合となるでしょう。

何せ相手は元IBF世界スーパーフェザー級王者テビン・ファーマー、非常に負けづらいスタイルの王者です。

キャリア初期に4敗を喫していますが、その後は連戦連勝、2度目のタイトルアタックでIBF世界スーパーフェザー級王者となります。最初の世界タイトル戦は尾川堅一(帝拳)との王座決定戦で、判定負けを喫するもその後尾川のドーピング違反が発覚、ノーコンテストとなっていますね。

 

 

 

ともあれ2度目の王座決定戦で勝利したファーマーは王者となり、ジョセフ・ディアス(アメリカ)に王座を明け渡すまでに4度の防衛を果たしています。

この敗北の後、3年半近くのブランクを作りますが復帰、復帰後は格下相手ながらも3連勝を記録しています。もう、サビは落ちた頃でしょう。

戦績からも分かる通りの判定型のボクサーであり、フィジカルは強いとは言えないし接近戦も強いとは言えないですが、やはりやりづらさのあるボクサーです。

アメリカン・アイドルも33歳、おそらく反応が落ちている等はあるかと思いますが、正攻法で攻める若きムラタヤがはぐらかれないことを祈るのみですね。

ムラタヤは素晴らしい才能の持ち主で、卓越したスピードを持ち、素晴らしいコンビネーションを持ち、さらにパワーもあるというボクサー。やや荒さもあるというところがよく、完全無欠ではない美しさを感じるボクサーです。

彼の本領はおそらくコンビネーションパンチャーというところではありますが、回転力のある速いコンビネーションの中で、軽く打っているように見えつつそれがKOパンチとなり得るパワーの持ち主。

 

 

 

前戦はスリサニ・ンドンゲニ(南アフリカ)を相手に判定勝利ですが、その前はディエゴ・トーレス(メキシコ)という当時18勝(17KO)無敗のプロスペクトを8RTKOで一蹴、その前にはジェレミア・ナカティリャ(ナミビア)に2RKOで圧勝しています。

この素晴らしいパンチャーがライト級にいるのであれば、のちにジャーボンタ・デービス(アメリカ)やシャクール・スティーブンソン(アメリカ)、ウィリアム・セペダ(メキシコ)、ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)と戦うことになるかもしれないと思うとワクワクが止まりません。

果たしてタンクでも、このムラタヤからカウンターを取るのは一筋縄ではいかないように思います。

ということで、ここでは未だ負けてほしくないプロスペクト、レイモンド・ムラタヤ。階級的に日本人と絡みのありそうな兄、ガブリエル・ムラタヤ(アメリカ)と比べてもその才能は突出しているように思え、是非ともこのボクサーの世界戦を見たい。

ムラタヤはこの曲者、ファーマーを降して世界をアピールできるのか。

とりあえず最初の世界挑戦はデニス・ベリンチク(ウクライナ)で良いので、是非ともここはアピールできるような一戦を期待したいところです。

 

 

 

放送・配信

この興行はアメリカではESPNが中継します。

そしていつも通り、日本でのライブ配信はありません。

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