未来のパウンド・フォー・パウンド、ジャロン「ブーツ」エニス(アメリカ)。
これまでPBCで戦ってきたジャロン・エニスはこの程マッチルームと契約、そしてその初戦を迎えます。
この戦いはエニスにとってIBF世界ウェルター級王者となっての最初の試合でもありますね。
テレンス・クロフォード(アメリカ)との戦いは切望されたものであったものの、クロフォードとしては今や何のメリットもなく。クロフォードが見据えるのは先に進んだ4階級制覇であり、おそらくまだその先も見据えているかもしれません。
トップボクサーが去った後のウェルター級。
これからの主役はジャロン・エニス。
注目度の高いウェルター級において、新たな主人公となったエニス、今回のブログは週末に控えるIBF世界ウェルター級タイトルマッチをプレビュー。
7/13(日本時間7/14)アメリカ・フィラデルフィア
IBF世界ウェルター級タイトルマッチ
ジャロン・エニス(アメリカ)31勝(28KO)無敗
vs
デビッド・アバネシアン(アルメニア)30勝(18KO)4敗1分
ペンシルバニア州、フィラデルフィア。
このボクシング界において非常に有名なこの都市は、いうまでもなく「イタリアン・スタリオン」ロッキー・バルボアの出身地です。ちなみに若い人たちはボクシングやっててもロッキー観たことない人多いみたいですね。ア何せもう半世紀ほど前の映画です。
という話は置いておいて、いわゆるL字ガードなんていう呼ばれ方もする「フィリーシェル」というスタイルが生まれたとされるのもこの街で、とにかくボクシングとは関わりが深い。はずである。
そんなフィラデルフィア出身なのです。この未来のP4P、ジャロン・エニスは。
調べてみると、エニスが最後にフィラデルフィアのリングに上がったのは2018年1月のことで、6年半も前のこと。もちろん、世界王者となってからは初めてのことです。
なのでこの試合は凱旋防衛戦であり、凱旋防衛戦というのは悪魔が潜む可能性を孕んでいます。
比較的楽に思える相手を選んでの油断なのか、力みなのか、今までの歴史を鑑みても(これは特に日本人ボクサーに言えることかもしれませんが)凱旋試合というのは良いパフォーマンスを発揮できないことが多いように思います。
その部分が、エニスにとって唯一の懸念事項、ということは申し上げておきましょう。
さて、デビッド・アバネシアン。
このボクサーは2022年12月にクロフォードに挑んで6RKO負け、そして2023年12月に当時11勝55敗3分(!!!)のボクサーを相手に再起戦を飾っています。
↓クロフォードvsアバネシアンの観戦記
そういえばこの試合はBLKプライムというプラットフォームの第一弾興行として喧伝されていたわけですが、果たして第二弾はあったのでしょうか。
この戦いはクロフォードの地元オマハで行われており、アバネシアンはとにかく王者の裏庭に行かねば世界タイトル戦に出場できないボクサーなのでしょうね。
アバネシアンは過去WBA世界ウェルター級暫定王座を獲得している元世界王者(といって良いものか)ですが、残念ながらこの戦いは興味深い戦い、といえないこともまた事実。
2018年にエギディウス・カバラウスカス(リトアニア)、2022年にクロフォードにストップ負けを喫しているのだから、当然エニスは彼を倒さなければなりません。そしてこのアルメニア人は倒されないように12Rエスケープするような心身の持ち主ではなく、万に一つのアップセットを狙ってくるでしょうから自然とこの戦いは途中で終わることが濃厚です。
エニスがどう倒すのか、が焦点。
オッズもエニスが-1600、アバネシアンが+1200と非常に大差で、もしアバネシアンに100ドル(約16,000円)かけてアバネシアンが勝とうものなら1,200ドル(192,000円)を手にすることができるという夢のようなオッズです。
リングに立てば50-50、ボクシングは何が起こるかわからない。
この言葉は、おそらく何も起こらないからこそ言われる言葉でもあります。
それでもなお、この試合に注目すべきなのは、ジャロン「ブーツ」エニスこそが未来のP4Pの一角である、ということを多くの識者が伝えているからでしょう。
↓2029年のP4Pキングは、ジャロン・エニス?
これからプライムタイムに差し掛かっていくであろうエニスには注目しておかなければなりません。ということで現在のジャロン・エニスを堪能しましょう。
アンダーカードと配信情報!
セミファイナルはWBC女子世界フェザー級タイトルマッチ、スカイ・ニコルソン(オーストラリア)vsダイアナ・バルガス(ドミニカ共和国)。
女子ボクシングはやっぱりあんまり見ないので、アンダーカードは弱いかなと思ったのですが、ライトヘビー級のプロスペクトカリー・コー(アメリカ)は注目に値するボクサーかもしれません。
鋭いジャブを持ち、パワーのあるこのボクサーは8勝(6KO)無敗1分という戦績で、前戦はヘラルド・オスナ(メキシコ)という当時20勝18KO無敗のボクサーを2RKO、今回はWBCの地域タイトル戦です。
他にもジャリル「メジャー」ハケットというウェルター級のプロスペクトも登場、この21歳と若いボクサーは8勝(7KO)無敗と素晴らしい戦績を持ち、まだキャリアの形成期ながらも21歳と若く、そのうち台頭してくる可能性があるので見ていて損はないでしょう。
この興行はDAZNで放映され、放送開始は日本時間で7/14(日)9:00からです。メインイベントはお昼過ぎくらいからでしょうね。
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