ジャニベック・アリムハヌリがファイナル・プレス・カンファレンスに出席ののち、脱水症状により救急搬送。これによりアリムハヌリvsミハイロビッチは中止となり、co-mainイベントだったレイモンド・ムラタヤvsテビン・ファーマーがメインに繰り上げとなったようです。
もともとこの試合が楽しみだった私としてはダメージが少ないですが、アリムハヌリ心配ですね。もうミドル級は無理なのかもしれません。
さて、そんなニュースもありましたが、今回は他にもいくつかのニュースをピックアップ。
↓ムラタヤvsファーマーのプレビュー記事
ジャロン・エニスが目指すもの
目標と夢は異なるものだと思います。
今回、ジャロン・エニスがBoxingSceneのインタビューで語ったことは、目標というよりも夢の類のものであり、実現することはかなり難しそうですね。
エニスが語ったのは、4階級でUndisputedチャンプになる、ということです。
▶︎Jaron Ennis outlines plan to win undisputed title in four divisions
どこまで本気でそれを目指すのか、というのは不明ですが、まあ、夢は大きく持った方が良いというのもまた事実なのでしょう。ただ、あまりにも現実離れしている夢のようにも思います。
まずもってウェルター級の4団体統一ですら、すんなりとはいきません。
テレンス・クロフォード(アメリカ)の王座剥奪によりIBF世界ウェルター級正規王者となったジャロン・エニスは、今回のデビッド・アバネシアン(アルメニア)戦からマッチルームへ移籍。
ただ、普通に考えて直近で王座統一戦を望むのならばPBCにいた方が良かったのではないか、というのが現状です。
WBA王者のエイマンタス・スタニオニス(リトアニア)、WBC王者のマリオ・バリオス(アメリカ)はともにPBCファイターです。WBO王者のブライアン・ノーマンJr(アメリカ)はトップランク。
果たしてこの試合がまとまるか、というと非常に難しく思えますね。
もしこのことがスピーディに進んだとして、あと3階級で4団体制覇となるともはや天文学の領域です。
エニスは27歳、例えばこれを成し遂げる年齢を35歳くらいとしたら、あと8年。
どんなに順調に進んでも2階級目に進むのが2026年とすれば、その後もやはり2年に1度は4団体統一王者にならなければいけないという計算になります。しかも、ここから4階級となればスーパーミドル級まで行かなければいけません。
夢を大いに語るのは良いが、さすがに。。。
↓エニスvsアバネシアンのプレビュー
「フィリー」のトップ10 of 21世紀
これまたBoxingSceneで非常に興味深い記事が出ていました。
▶︎The top 10 Philly fighters of the 21st century
21世紀のフィラデルフィア出身のボクサートップ10というもので、これはジャロン・エニスが故郷であるフィラデルフィアに登場することへの連動記事、というものと言って良いでしょう。
こういうローカルな記事は好きです。
抜粋すると、今回の記事の主役であろう「ブーツ」エニスは3位。現役選手であり、未来のP4Pを期待されるエニスは未だ最終評価とは言えず、これは暫定的な位置付けでしょう。
現役選手でいうと5位に「クールボーイ・ステフ」、スティーブン・フルトン。幾人もの無敗ボクサーを退け統一王者となったフルトン、こちらも未だ現役なのでこれからのキャリで未だ順位を上げられる可能性がありますね。
2位はダニー「スウィフト」ガルシア、ここからさらに功績を上げられるのかどうかは別として、確かまだ正式に引退してはいないと思います。記事ではこの2位と1位は議論の余地がない、としており、1位は「B-HOP」バーナード・ホプキンス。
1965年1月15日生まれのホプキンスは、21世紀が始まった頃には35歳。ただ、史上初となる4団体統一王者に輝いたのは2005年であり、彼がフィリーであるならばこれは誰もが認めざるを得ない、満場一致の結果でしょう。
そしてこの一文が良い。
「そしておそらくフィラデルフィアボクシングの歴史にとって最も重要なことは、彼がロッキー・バルボアの最後のファイトシーンを真実味のあることにしたことです。」
シャクール・スティーブンソンはGBPと交渉開始
先日、トップランクでの最終戦を終え、フリーエージェントとなったシャクール・スティーブンソン。
契約満了ということなのでしょう、揉めずに関係が終わる、というのは素晴らしいことです。ボクサーにとってはブランクを作らずに済みます。
シャクールがゴールデンボーイ・プロモーションと契約したならば、そこにあるのは間違いなくウィリアム・セペダ戦です。
4つの団体でトップコンテンダー、昔いたような「無冠の帝王」ばりに世界タイトルが決まらないゴールデンボーイのトップファイター。この試合はセペダにとっては大チャンスの到来であるとともに、シャクールにとってもこの手のエキサイティングな人気ボクサーとの対戦は願ったり叶ったりのはず。この試合は退屈なものにはならないはずです。
なので単発契約でも良いからGBPと契約して欲しい。
他にシャクールに食指を伸ばすのは、マッチルームのエディ・ハーン、そしてメイウェザー・プロモーションズ。このメイウェザー・プロモーションズは新代表としてリチャード・シェーファーを迎えたらしい。
もともとメイウェザーはこのシャクールのことを「NEXTメイウェザー」と公言しており、シャクール自身もアンドレ・ウォードとともにこのメイウェザーを憧れのボクサーとして挙げていました。
もしメイウェザープロモーションに入った場合、PBC傘下であり、タンク・デービス戦がありえるかもしれません。そうすればこれは盛り上がりますね。
この2択、というわけではないのでしょうが、シャクールの試合がつまらないことを憂慮しているのは両プロモーターとも同じ。
ただし、その過程やマッチアップは異なってくるはずです。
シャクールがどこと契約し、どのような道のりを歩んでいくのか。これには注目したいですね。
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