信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】バム・ロドリゲスの対戦候補決定戦!ウィリバルド・ガルシアvsレネ・カリスト、in 静岡!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

 

12/21(土)は3150×LUSHBOMU、そして全日本新人王決定戦です。

今年は新人王トーナメントを追いかけられていないですが、今後のことも含めてしっかりと時間をとってみたいところ。U-NEXTで配信があるので、年末年始に時間をとって見ようと思います。

そして3150×LUSHBOMU、マッチアップとしてそそるものはあまりないですが、IBF世界スーパーフライ級王座決定戦はチェックしておかなければなりません。

そういえばABEMAに少しリーズナブルな有料プランができたそうなのですが、放送中の追っかけ再生ができない、はネックなので値上がりしたABEMAプレミアムを継続契約です。なかなかうまいところを突いてきますね。

↓こんな感じらしい

 

 

 

ともあれ、最も気になる戦いは3150×LUSHBOMUの第一試合にセットされたIBF世界スーパーフライ級王座決定戦です。ということで今回のブログは、ESPN Knockoutでも放送されたこの試合の観戦記。

12/21(土)3150×LUSHBOMU

IBF世界スーパーフライ級王座決定戦

ウィリバルド・ガルシア・ペレス(メキシコ)22勝(13KO)5敗1分

vs

レネ・カリスト・ビビアーノ(メキシコ)24勝(9KO)無敗

フェルナンド・マルティネスの王座返上によりベテラン、ウィリバルド・ガルシアにチャンスが巡ってきました。

レネ・カリストは亀田和毅が目をかけるボクサーであり、おそらくメキシカンとしては規律正しく、努力家のボクサーなのでしょう。

ということで好試合が期待されるメキシカン同士の世界戦がオープニングファイト。

勝てば世界タイトルだけではなく、今をときめくジェシー「バム」ロドリゲスの対戦相手候補となる、まさしく人生を変える一戦です。

 

 

 

いよいよゴング。

まずガルシアが大きく振っていきます。めちゃくちゃ荒い。

右も左もないような感じでとにかくパワーパンチを打ち込んでいきます。上手くは見えないガルシアですが、これがメキシカン(の、ある一部のボクサー)です。

荒々しく攻めるガルシア、カリストは下がりながら右のオーバーハンドを振います。

中盤、カリストは攻めてきたガルシアに対して右カウンターをヒット。ガルシアは左ボディで飛び込むという大変に勇気のある、というかまるで何も考えていないかのような攻撃を見せます。もはやサイコパス、攻撃しか考えていないようなボクシング。

2R、とにかくぐいっと距離を詰めるガルシア、痩身、新井ボクシング、バランスの悪さ、やっぱりどうみても強いボクサーには見えません。もらい方も悪い。ただ、こういうボクサーはメキシコでは生まれるもので、どこかで矯正されてしまう日本人にはあり得ないスタイル。

対してカリストのボクシングは非常に美しく、オーソドックス。

 

 

 

こういうオーソドックスなボクシングは変則に潰されるものですし、変速もまたオーソドックスに攻略されるもの。これは心と心の戦いです。

ちょっとカリストは押され気味か。

3R、非常にハイペースなガルシア、このまま最後まで行けるか。

前半にバッティングがあったか、カリストは当たったところを気にする素振り。これはちょっとハートの面でやはりガルシアに先手をとられているイメージか。

カリストも前で受け止めて打ち返しますが、遠心力を大きく使うガルシアの方がパンチのインパクトは強く、1発もらってちょっと考えてしまうカリストともらっても全く気にもしないガルシア、必然的にガルシアの方が見栄えが良く見えます。

4R、大きく回るようになるカリスト。これはちょっと弱気になっているのか。それとも支持なのでしょうか。どちらかというと前に出てショートの距離でコンパクトな軽打、の方が良いような気がします。明らかに見栄えが悪い。

 

 

 

追いかけるガルシアはどんどん自信をつけてカリストを追いかけまわし、カリストは逃げの姿勢と取られてもおかしくないほどのステップワーク。

5R、前半早々にコーナーに追い詰められるカリスト。ガルシアは時折もらうカリストのジャブにも全く動じることなく、「歩くように」を通り越して「飛んでいくように」カリストに迫ります。

大きな大きな空振りを繰り返すガルシアはその中で強い左右のボディを混ぜており、左右に飛び回るカリストを追い詰めていきます。こういうガルシアのようなボクサーは、とにかく相手の体にあたれば次のパンチが出るものなのでしょう。

6R、全体重を乗せたガルシアのパンチ、カリストも良いボディカウンターで応戦!しかしガルシアは打たれても強いか、このカウンターに対しても全くもって動じることなく強いパンチをリターン。

このガルシアの巧妙なところは、強打を見舞った後に体を寄せて反撃を封じ、その後に自ら撃てるスペースを作っては強打を振るうところですね。そして空振りも辞さない心構えで強振しており、スタミナに自信があるのととにかくハートが強くなければこんなに思い切ったボクシングはできません。

 

 

 

というイケイケのガルシアでしたが、終盤、カリストの渾身の右カウンター!!!ガルシアはぐらり!!ここはチャンスのカリストですが、ここでなんとガルシアが倒れそうなところから左右のボディを強く返して盛り返します!

7R、カリストは大チャンス、最初で最後のチャンスかもしれません!

ガルシアは若干勢いが衰えますが、ここでカリストが攻めないためガルシアはやや勢いを取り戻していきます。

中盤、カリストの右オーバーハンドのカウンター。しかしガルシアは顔色を変えず、その後も射程距離に入った際には力強い左右を打ち込んでいきます。ちょっとカリストはパンチの数が足りない。

8R、いつの間にか勢いを取り戻したガルシア、カリストもショートのカウンター。このラウンド中盤バッティング、カリストが左眉、眉間付近をカットです。

やっぱり逃げ回るスタイルに見えるカリスト、どんどん押されていくように見えます。

 

 

 

9R、この後半のラウンドに入ってもしつこくしつこくおっていくガルシア。これは相手からすると本当に嫌ですね。

中盤、ロープ際で捕まったカリストですが、ここで体を入れ替えることに成功、ショートの距離での打撃戦!この距離の方が互角に戦えそうで、ガルシアはどうしても振りが大きいのでコンパクトなショートで対抗したい。

10R、そうは言ってもガルシアにも疲労はあるでしょう。打った後にバランスを崩す、というのはままあることですが、そのバランスを崩すのが多くなっている気がします。

ここでカリストのカウンターがヒット。しかしこのカウンターに対してガルシアはすぐにリターン、カリストに後続打を打たせません。

11R、チャンピオンシップラウンドに来てもガルシアは思いっきりバランスを崩す強打を連発。もはやすごいを通り越して頭がおかしいです。

ものすごい馬力、スタミナ。

 

 

 

フィジカルやバランスはあまりない中で、自分の武器を全て出し尽くしての「自分ができるボクシング」を突き詰めたような格好です。おそらくボクシングの幅を広げるということを全く無視して、とにかく得意を伸ばしてきたのでしょう。

ラストラウンド、ボディの叩き合いからスタート。カリストもここは前でガルシアを止めてショートのカウンター。

ラストラウンドの打撃戦はどちらも下がらず、まさにマチズモを体現するメキシカンファイト。

揉み合いも多くはなりましたが、この素晴らしいファイトの最後は打ち合いの中で終了。

判定は、118-110ガルシア、116-112カリスト、114-114でドロー。

まさかのドロー。これは何と言って良いのかわかりませんが、前半はガルシアが間違いなく取ったと思いますが、後半に入ってからカリストのいくつかのカウンターショットにポイントが流れた、ということなのでしょうか。

116-112カリストはちょっとよくわかりません。

おそらく気持ちが折れかけたタイミングがあったのはカリストの方だと思います。

これは再戦となるのでしょうか。再戦となれば、後半明らかに適応していたカリストが優位となるかもしれません。

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