信太のボクシングカフェ

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井上尚弥の次戦の相手と噂される、マイケル・ダスマリナスについて。

日本ボクシング界史上、最高のボクサーと名高い井上尚弥(大橋)。

数日前に井上の次戦がマイケル・ダスマリナス(フィリピン)で大筋合意という報道がなされました。

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Michael Dasmarinas

井上の保持するIBF王座は、ランキング1位の指名挑戦者との対戦を義務付ける「指名試合」が厳格で、これを回避するとIBF王座の剥奪は免れません。

通常、IBFのランキングでは1位と2位が空位となっており、3位と4位の指名挑戦者決定戦をもって1位を決め、その1位がタイトルへ挑むというのが決まり事となっています。

ダスマリナスも、2019年3月に同国人のケニー・デメシリョ(フィリピン)を相手にIBF挑戦者決定戦に勝利しており、挑戦権を獲得。

 

その後、井上の対戦相手がWBO世界バンタム級王者のジョンリエル・カシメロ(フィリピン)に決まりましたが、これはIBFが「統一戦であればそちらを優先してもよい」という基準を持っているためであり、本来であれば前戦の対戦相手がジェイソン・マロニー(オーストラリア)ではなくダスマリナスでもおかしくはありませんでした。

マロニー戦も、コロナのパンデミックの中の特例措置だったようですね。

なので、マイケル・ダスマリナス戦は、井上尚弥が4団体を制覇し、「Undisputed Champ」となるには避けて通れない道であり、規定路線であるともいえます。

↓井上ほか、日本人世界王者たちの2021年の期待と展望

boxingcafe.hatenablog.com

 

さて、今回のブログではこのマイケル・ダスマリナスについて書いていきたいと思います。(尚、正式決定の報は1/18現在届いておりません。) 

マイケル・ダスマリナス(フィリピン)

33戦30勝(20KO)2敗1分

フィリピン出身の28歳、ダスマリナスのデビューは2012年、20歳の時でした。

デビュー戦で判定勝利を納めますが、4戦目でマーティン・ボディオンガン(フィリピン)にキャリア唯一のKO負けを喫します。

このボディオンガンは2016年~2019年にかけて5度の来日経験があり、現在はライト級の選手。日本では末吉大(帝拳)、荒川仁人(ワタナベ)、斎藤一貴(角海老宝石)、仲村正男(渥美)、富岡樹(REBOOT.IBA)にいずれもKO負けを喫していますが、ダスマリナスに土をつけた当時はまだ無敗のボクサーだったようです。

その後、ダスマリナスは2014年にかけて15連勝。かなりのハイペースで試合を行っております。このうち、2014年の7月には来日、のちの日本バンタム級暫定王者・木村隼人(ワタナベ)に判定勝利を挙げています。

 

2014年12月、マイナータイトルながらそれなりに権威の上がってきているIBO世界スーパーフライ級タイトルへアタック、王者ルワンディル・シッチャータ(南アフリカ)と初の12回戦を戦い抜くも判定負け。

しかしその一か月半後には再起、再起後3戦目でWBC世界スーパーフライ級ユースタイトルを獲得。

これを1RKOで初防衛後返上、PBF(フィリピンの地域タイトル)の暫定タイトルを獲得します。そしてそれもすぐに返上、階級を上げてPBFのバンタム級タイトルを決定戦で獲得。

そして数戦ののち、IBOの世界バンタム級王座決定戦に出場、カリム・ゲルフィ(フランス)を4RでKOし、IBOの世界タイトルを奪取。2018年4月のことでした。

この一戦は非常にセンセーショナルなノックアウトでしたね。ダスマリナスの出世試合であり、今の所ベストバウトと言っても良いです。

↓ダスマリナスvsゲルフィ 

 

その年の9月、当時17戦全勝(15KO)無敗という強打のホープ、マニョ・プラン(ガーナ)と戦い、三者三様のドロー。このプランはWBAのランキングで上位にランクされており、次戦でギジェルモ・リゴンドー(キューバ)との対戦も噂されるボクサーです。

そしてプラン戦後、前述のIBF世界バンタム級挑戦者決定戦に臨み、ケニー・デメリショを相手に勝利、挑戦権を獲得。

 

その後1戦していますが、相手は当時25勝28敗のボクサーであり、ただの調整試合です(5RTKO勝利)。

ちなみに、このダスマリナスは一番近いところでは2019年の10月、その年の年末にノルディーヌ・ウーバーリ(フランス)戦を控えた井上拓真(大橋)のスパーリングパートナーとして来日経験があります。その際、拓真に圧倒されたという情報なので、兄、尚弥を苦しめられるかというと期待薄。

その他、山中慎介(帝拳)や、大森将平(Woz)のスパーリングパートナーとしても来日経験があるようです。試合での来日は木村隼人戦のみですが、何度も日本には来ているようです。

 

マイケル・ダスマリナスの戦法

さて、ダスマリナスがどんなボクサーかというと、映像を見る限りではしっかりとステップを踏んで戦うタイプのボクサーに見えます。

アウトボクサーとまではいかないまでも、相手の攻撃に対してはステップでかわすことが多いですね。ただ、フィリピン人ボクサーらしく、上体の柔らかさは保持しているようです。

小気味よいステップからの踏み込みはかなり鋭く、ステップで回り込みながらもカウンターを得意としているタイプではありません。攻めるときは自ら踏み込み、近い距離で回転力のある連打を放っていきます。

 

強弱をつけて打つコンビネーションパンチャーというよりは、強打を続けて放つ連打型のボクサーで、ハンドスピードもなかなかのもの。

ただ、その回転力のある連打を披露しているときは、ガードの甘さも目立ちます。

運動量多く、並のボクサーであれば捕まえるのに難儀して、ダスマリナスが近づいてくるのを待つという展開になるとなかなか悪循環。ダスマリナスは鋭い踏み込みから強いパンチを連打で放ち、そのあとすぐに距離をとるので、対戦相手としては後手に回ってしまいます。

ヒットアンドアウェイを軸にしたボクシングですが、華麗とは言い難く、攻防分離型のボクサー。攻めるときは攻め(その攻めは鋭いですが)、守時は大きくステップで逃げ回ります。かなりしっかりとしたパンチを打つので、KO率の高さも頷けます。

 

そして、ドローに終わった強打のプラン戦でも、基本的な戦い方は変えておらず、踏み込むときは踏み込み、かわす時はかわすという自分のボクシング。強打者相手にも戦い方を変えないのは、自分のボクシングに自信を持っているのか、勇気のなせる業なのか、それとも何も考えていないのか。

↓ダスマリナスvsプランのフルファイト動画

↓ダスマリナスがIBF挑戦権を獲得したデメシリョ戦

 

ダスマリナスは井上の相手になるのか?

ダスマリナスは、どちらかというとスイング系(フックやオーバーハンド)のパンチが多く、井上尚弥相手だと内側からカウンターを取られること請け合いです。ダスマリナスが踏み込んでくれば、井上のコンパクトなカウンターがヒットし、試合が終わってしまうのではないか、という不安というか期待がもたげます。

後半になればなるほど、雑になっていくダスマリナスに対して、井上は対策はほぼなくても問題ないような気もします。

ダスマリナスが初っ端からこれまで通りのボクシングを展開してくるのであれば、井上のカウンターの餌食になるでしょうし、仮に慎重に戦い、足を使ってぐるぐると回り、延命措置をとるとしても後半には捕まってしまうでしょう。

もちろん、井上のコンディション(前回も足をつりかけた?)に左右されることであり、ダスマリナスがこのコロナ禍で大きく成長している可能性も捨てきれはしませんが。

 

ダスマリナスが弱いか、というと否。プラン戦では、プランの強打を恐れることなく立ち向かい、自らのディフェンステクニックを駆使してプランの強打をガード、ステップで無効化し、攻め時と見るや自らしっかりと攻め入っていました。

しかし、井上尚弥相手だとどうしても霞んでしまいますし、どう転んでも勝ち目はないように思います。

井上尚弥vsマイケル・ダスマリナスの一戦は、当初日本開催との話が出ましたが、本日(1/18)、国外開催も模索中という報道がなされました。

このコロナ禍の中で、アメリカでは無名のダスマリナス相手では、仮にアメリカ開催となってもファイトマネーを捻出できないという問題もありそうです。それが日本となれば、有観客で開催できればチケットは争奪戦となり、観客の人数にもよりますが収入は見込めます。もちろん、テレビマネーも。

 

ただ、現在日本はフィリピンからの渡航を制限しているようで、もしかしたらダスマリナスが日本に来れない可能性が出ています。そうなると、やはりアメリカをはじめ、他国で両者が落ち合い、雌雄を決することになるのでしょう。

いずれにしろ、おそらく今年の春頃には井上尚弥の勇姿を拝めそうです。

日本開催にこだわり、ダスマリナスがなかなか来れずに月日が過ぎていくよりも、春の早いうち、3月か4月頃にはダスマリナスを一蹴してもらい、今年は3戦くらい見たいですね。

 

 

 

 

 

 

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