信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

今月は全日本新人王決定戦!西軍代表決定戦を振り返って、楽しみを増やす。(その2)

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

2020年の新人王戦の振り返りも、ようやくこれで最後。

東日本新人王決勝、西軍代表決定戦を振り返ったブログを読んで、2月21日に控える全日本新人王戦がより楽しみになってもらえれば幸いです。

さて、今回のブログでは、西軍代表決定戦、フェザー級〜ミドル級までをプレイバック。

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フェザー級

福永輝(沖縄ワールドリング)vs三尾翔(グリーンツダ)

2018年プロデビューの福永は、2018年の新人王トーナメント初戦を棄権、2019年は西軍代表決定戦で敗北し、3度目の新人王挑戦。7勝(4KO)1敗のオキナワン・ファイター。

対する三尾も2018年、2019年の新人王戦(ともに西日本新人王決勝で敗退)に続き、3度目の挑戦。5勝(3KO)2敗という戦績。

ともにキャリアを積んだ、5回戦で行われる西軍代表決定戦。

初回から福永がプレス、強いパンチを繰り出していきます。三尾サイドに回りつつも強いパンチを打ち込んでいきます。福永の右オーバーハンドは危険なタイミングですね。

開始1分すぎ、福永の右がヒット!三尾はダウン!ダウンした相手に加撃してしまった福永。これは反則で減点、後頭部を打たれた三尾は休憩が与えられました。エキサイトしてしまいましたね。

再開後も福永のパワーに押され気味の三尾。足を使って回る、というよりも逃げに近い足さばきになってしまっていますね。

 

2R、福永は三尾のジャブにあわせる右クロスが非常に良いですね。完全にジャブのタイミングをわかっています。こうなると三尾はジャブを打ちづらい。

それでも終盤、三尾は速いジャブを連打、良いリズムになってきました。単発でなければカウンターは取られにくい。逆に福永は倒そうと力み、単発に。

3R、引き続き、三尾はよくジャブが出ます。福永はやはり少し単発気味。ただそのパンチは力強く、ガードの上からでも受けたくない三尾。ボディは若干効いているかもしれません。

4R、自信を持って攻める福永、三尾はなかなか止められません。相変わらず三尾のジャブは良く出ますし、福永は単発気味ながら、福永のワンツー、踏み込みは良く、迫力あるその攻めを三尾は外したいでしょうが外せません。

ラストランド、倒しにかかる福永、これまで以上に手数が出ます。こうなると三尾は更に苦しい。ただその後はまた単発、手数が出なくなる福永。

しかし残り30秒、またも右クロスで三尾がダウン!立ち上がるも、10カウントを数え上げられ、福永が5RKO勝利を手にしました。

福永輝、5RKOで西軍代表に決定!

それぞれの持ち味が発揮された好勝負でしたね。両者ともに「3度目の正直」と思うところもあったでしょうから、気持ちの込もった激闘となりました。

福永はもう少し手数が出れば更に良くなるでしょうし、三尾ももう少し自分から攻められればより良くなるでしょう。

いずれにしろ、三尾の技術を見事に力で粉砕した形の福永。豪腕には非常に期待が持てます。

スーパーフェザー級

福田星河(エディタウンゼント)vs樋口和輝(ARITOMI)

4戦4勝1KOの福田、5勝(2KO)1敗の樋口。

福田が攻め、樋口が距離を取る展開。しかし福田の踏み込みの距離感が合わず、揉み合いの展開。福田、樋口、ともにやや固い立ち上がり。

2R、福田がガードを固めて前に出ます。樋口はジャブで対抗していきます。開始1分程のところで福田のショートの右がカウンターとなってヒット、樋口はダウン!ここはダメージなく立ち上がった樋口ですが、このビハインドは痛い。

ただ、立ち上がった後の樋口はアグレッシブに攻め、印象は悪くありません。

3Rも樋口はアグレッシブに前に出ていきます。このラウンドは右ストレートをヒット、そしてボディの乱打で福田を下がらせた樋口のラウンド。

 

4R、今度は福田が前進!攻勢がラウンド毎に入れ替わります。3Rは手が出なかった福田ですが、陣営の叱咤激励を受けてか見違えたようなラッシュ。的確なパンチとは言い難いながら、凄まじい執念を感じる連打です。

ラストラウンド、ゴングとともにグローブを合わせてすぐに頭をつけての打ち合いがスタート。激しい打撃戦が展開され、両者が死力を尽くしたファイトとなりました。

5Rを戦っての判定は、3-0で福田。

福田星河が、5R判定勝利で西軍代表に決定。

アツい、新人らしい一戦でした。福田はおそらくファイタータイプの選手で、樋口はボクサータイプの選手だったでしょう。樋口はスタイルを変えてまで打ち合いに臨んだと思われますが、いつもと同じ闘い方をしている福田の方がスタミナの面、パンチの回転力で優れていました。

両者ともに、この試合にかける意気込みが感じられ、まさに新人王戦に相応しい一戦でした。

ライト級

戸川叡二(姫路木下)vs深川隼人(本田フィットネス)

2018年デビューの戸川は、デビューから3連敗を喫します。しかしそこから5連勝、5勝(3KO)3敗という戦績で西軍代表決定戦を迎えました。

 

深川は2勝(1KO)2敗という戦績。

サウスポー、戸川がジリジリとプレスをかけます。深川はやや後ろ荷重で迎え撃ちます。テンポよく攻め込む戸川は、2分が経過したところで左ストレートをヒット、ダウンを奪います。その後ダッシュして深川を仕留めに行った戸川でしたが、ここは逃げ切った深川。

2R、戸川は打ち気に逸り、空回り。ダメージが少し抜けた深川は、後ろ荷重にかまえてカウンターを狙います。このラウンドは深川の右ストレートが入り、近づいてはボディを打つ等、見せ場をつくります。

3R、落ち着いた深川、ジャブを起点として戸川の攻めにはバックステップ、距離を巧く使います。しかし1分、戸川の左ストレートで大きく後退した深川、戸川は強引に攻めた方が良さそうです。

そして2分ほどのところで戸川の右フックが深川の右ストレートのカウンターとなってヒット、これでぐらついた深川を見てレフェリーがストップ。

戸川叡二、3RTKO勝利で西軍代表に決定。

戸川はこれでデビュー3連敗から6連勝。多くのC級ボクサーにとって、夢を与えられるボクサーになる可能性を秘めています。今回、対戦相手の深川も長身でしたが、この戸川は長身のスイッチヒッターという事で対戦相手は非常にやりづらいでしょうね。

 

スーパーライト級

高畠愛大(タキザワ)vs高橋良季(オール)

5勝(1KO)1分と無敗の高畠、勝ち星はすべてKO勝利という3勝(3KO)4敗の高橋。

思いっきりパンチを振るっていく高橋、高畠はリズムよくジャブをついてのボクシング。近づきたい雰囲気の高橋と、中間距離からパンチを放っていきたいように感じる高畠。互角の1R。

2R、高畠は距離感が良い。しかし高橋はガツンガツンと強いパンチを放っていくので、これはガードの上からでも響きそうです。

高畠はさして足は使わず、ガードをガッチリと固め、打ち終わりを狙う展開にしています。

3R、開始早々高畠は前進、強いパンチを多く放っていきます。高橋の良い右をもらってしまった後も、高畠はガードを固めてプレスをかけます。

重そうなパンチが次々と入る展開ではあるものの、全体を通すとクリーンヒットは高畠が上回っているように見えます

4R、積極的に前に出てパンチを振るう高畠、疲労からかパンチは大きくなっていますが、右スイングパンチが効果的に高橋にヒット。やや効いたか、という高橋に迫っていく高畠、高橋は苦しいながらも打ち返します。

高畠の方が上体の位置を変えながらパンチを出している分、相打ちのタイミングではヒットを奪える可能性が高いです。

その後も体を左に倒しながらも思い切りよく打つ右オーバーが効果的にヒットし、最終ラウンドのゴング。

高畠愛大、4R判定勝利(2−0)で西軍代表に決定。

攻防の中で、「あたるパンチ」「効果的なパンチ」をセレクトし、それを頼みとして互角の展開から終盤に抜け出した高畠。

新人ながら、考えてボクシングができるのはアマキャリアのおかげなのかもしれません。

勝利の全てがKOというハードパンチャー相手に、ハートの強さ、タフネスも証明して見せた高畠、全日本新人王も楽しみです。

ウェルター級

能嶋宏弥(薬師寺)vsビッグベイビー岡本(六島)

2019年の新人王トーナメントは西軍代表決定戦で敗北した能嶋、新人王戦へ二度目のチャレンジ。4勝(2KO)1敗という戦績です。対する岡本は2戦2勝(1KO)と無敗でここまで上がってきました。

開始早々、グッと距離を詰めていく岡本。踏み込みすぎ、距離が近くなるという場面も多くなります。能嶋は岡本の出鼻にジャブを合わせ、その後サイドに回り込みます。終盤、能嶋の左ボディが幾度となくヒット。軽やかなジャブも合わせ、このラウンドのポイントは能嶋でしょう。

 

2R、細かくステップを踏み、真っ直ぐのジャブと真っ直ぐのストレートを打つ能嶋。ガードを固めて近づこうとする岡本ですが、ストレート系のパンチに阻まれます。外して中に入るか、もらいながらでも強引に前進するか、どうにかしたい岡本。

3Rも展開は変わりませんが、やや距離は近くなったか。とはいえ、岡本の前進が阻まれる場面はまだ多く、残り数秒というところで能嶋の右(?)がヒットし、押し倒されるように岡本はダウン。

ラストラウンド、もう倒すしかない岡本、力一杯強振。この攻めの姿勢が良かったか、能嶋が前に出たところで岡本の右がヒット。能嶋は仕切り直し、しっかりと足を使って周り、ジャブを突きます。岡本の逆転KOなるか、能嶋が逃げ切るか。

終盤、近い距離での打撃戦となりつつ、ラストラウンドのゴング。

能嶋宏弥が3−0の判定勝利で西軍代表に決定。

後半、岡本も追い上げましたが、あの3Rのダウンは痛かったですね。ファイタータイプの岡本に対して能嶋はボクシングの幅が広く、戦略に選択肢があったところが勝因に思います。

ミドル級

中田勝浩(井岡弘樹)vs早川教(中日)

4戦4勝(3KO)という中田と、2戦2勝(2KO)という早川。新人王トーナメントの最重量級は、全勝同士、KO決着濃厚の一戦です。

中田はかなり大きい選手ですね。対する早川はサウスポー。

早川はコンビネーションパンチャーでしょうか。中田は固いガードでそのコンビネーションを耐えて、手数は少ないながらも重そうなパンチを返します。

やや腰が高い中田ですが、ガードしながらも後ろ荷重でパンチの勢いを殺しているようにも見えます。このラウンドは、早川の攻勢にポイントが行くでしょう。

2R、早川はリズムよくステップを踏みます。中田をロープに詰め、連打。パワーは中田の方があるのでしょう、一発二発で早川を下がらせます。

 

早川としては自分のパンチが効いているように思えず、不安になってしまうかもしれません。

このラウンド終盤は中田も手数が徐々に出てきますが、まだ少ない。ただ、単発ながらそのブローは非常に的確です。

3R、このラウンドはハナから中田も前進、これまでの後ろ荷重からやや前傾に。体重ののったパンチを打ち込んでいくなかた、早川は効いてしまったか、後退。

やはり中田のパンチは的確にヒット、最後は力強く振った左フックをヒット、ここでレフェリーがストップ。

中田勝浩、3RTKO勝利で西軍代表に決定。

非常にパワフルな中田。手数は少ないながらも、大振りにならずにコンパクトに打てていますね。スタンスも狭く、あそこまでナチュラルに強いパンチを打てるボクサーも稀な気がします。

やや腰が高く、耐久力は未知数ですが、そのガードはかなり固い。ガードの上から打たれて劣勢に見えても、ガードでしのいだ後、一発でひっくり返せるパンチ力は魅力充分です。

非常に楽しみなミドル級ボクサー。

これで西軍代表決定戦の観戦記も書き終わりました!

↓バンタム級まではこちら

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西軍の代表も、楽しみなボクサーが多いですね。東軍vs西軍、2020年の新人王戦は例年に比べ、(コロナの影響で)エントリーは少なかったと思いますが、アツい闘いが繰り広げられました。

さて、全日本新人王決定戦は、どんなドラマが待っているのでしょう。

この「新人王トーナメント」は、日本特有のトーナメントであり、特に地方ジムに所属していたり、マッチメイクの力のないジムにとっては初期のキャリアを形成する上で非常に重宝するトーナメントです。

その中の頂点を決める闘いは2/21(日)。もうすぐです。

こちらは日テレG+で生放送。CS放送ですが、ネットでも見る事ができます。

スカパー!と契約し、日テレG+との単独契約もできますので、是非今のうちに。

↓東日本新人王決勝はこちら

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