週末のボクシング。
4/24(土)、国内ではWBC世界ライトフライ級タイトルマッチ、寺地拳四朗vs久田哲也。
こちらはカンテレドーガで配信、有料ですが330円(!!)。有料会員になれば見れるようです。
そして、同日、沖縄ではWBOアジア・パシフィック・バンタム級タイトルマッチ、比嘉大吾vs西田凌佑。こちらは沖縄では生放送、関東(+α)ではTBS系列、後日ド深夜ディレイ放送。
有料でも良いので配信してほしかったですね。。。
毎度放映や配信等に苦慮するわけですが、海外戦の注目試合はここのところ、何かしら見る手段がありますね。WOWOWは勿論のこと、最近では特にDAZNががんばってくれていますが、今回は一度失望しかけたFITE.TVでの生配信。
PPVですが1,220円という金額は、なかなか良心的。
ということで、今週末の注目の海外戦はこちら。
4/24(日本時間4/25)
WBO世界フェザー級タイトルマッチ
エマニュエル・ナバレッテ(メキシコ)32勝(27KO)1敗1NC
vs
クリストファー・ディアス(プエルトリコ)26勝(16KO)2敗
元WBO世界スーパーバンタム級王者、エマニュエル・ナバレッテ。長いリーチから繰り出されるハードパンチと、超攻撃的なボクシングでKOの山を築き上げています。
ナバレッテの名が一躍有名になったのは、「アズマー・ネルソンの再来」と謳われたアイザック・ドグボエ(ガーナ)に初黒星をつけた2018年12月。
実はその年の6月、ドグボエに挑戦する前にWBA世界スーパーバンタム級王座を獲得していますが、その時はまだ完全に無名ボクサーでした。(その後返上)
しかし、このドグボエに勝利したことで一躍脚光を浴び、そして本人も自信をつけたのでしょう、再戦で12RTKO勝利。このとき、ドグボエはこのナバレッテのパワーを恐れているようにも見えました。
その後、2019年は8月、9月、12月に防衛、翌2020年2月に防衛し、返上。ドグボエとの再戦(2019年5月)も含め、5度の防衛戦はかなりのハイペースで行われた上、すべてノックアウトで記録し、スーパーバンタム級で絶対的な強さを発揮しました。
その後、フェザー級で調整試合。一度は松本亮(大橋)をノックアウトした(再戦でTKO負け)ウリエル・ロペス(メキシコ)との一戦は、6RTKO勝利したものの無効試合に。これはメキシコで開催されましたが、その当時、コロナショックの真っ只中でプロスポーツがが2020年10月にルーベン・ヴィラ(アメリカ)との王座決定戦を経て、WBO世界フェザー級タイトルを獲得。今回は初防衛戦となります。
長身から繰り出すワイルドなパンチはパワーあふれるものですが、その分ガードが疎かになる部分が多分にあります。そのディフェンス面のマイナスを補って余りあるのがやはりナバレッテの攻撃力で、ただパンチングパワーが強いというだけでなく、ナバレッテはどんな体勢からもパンチを打てる身体の柔軟性とフィジカルを有しており、ときに相手を見ずにパンチを当てる当て勘と、当たるパンチをセレクトして打てるというところに強さを感じます。
↓ナバレッテの前戦、観戦記!
対してクリストファー・ディアスは、日本人にとっても馴染みのあるボクサー。
2013年にプロデビュー、2016年にはWBO世界フェザー級ユース王座を獲得します。その後、NABO北米スーパーフェザー級タイトルを獲得、防衛後、23連勝でWBO世界スーパーフェザー級王座決定戦に出場しました。
2018年7月、ここはディアス優位の予想だったように記憶していますが、その予想を覆され、伊藤雅雪(当時伴流)にダウンを奪われての判定負けを喫します。
ここから主戦場をフェザー級に戻し、2019年4月にシャクール・スティーブンソン(アメリカ)とIBFの地域タイトル、NABO北米タイトルを争いますが判定負け。
再起後2連勝し、タイトルを狙える位置まで上がってきました。
突出した何かがあるボクサーではないようには思いますが、相手の入り際、そして打ち終わりにパンチを当てられるカウンターパンチャー。
WBO世界スーパーフェザー級王座決定戦を見る限りでは、本来インファイターではない伊藤雅雪にフィジカル勝負で負けている部分もあって、あまりそこが強いイメージはありません。そこから階級を下げたということは、何か思うところがあったのでしょう。
スーパーバンタムから上げてきたナバレッテと、スーパーフェザーから落としてきたディアス。
但し、ナバレッテは前戦よりも更にフェザー級にフィットしているはずで、フィジカルの強いナバレッテはその利点を存分に発揮させた闘い方を求めるでしょう。
対してディアスの勝ち筋は、ナバレッテのそのディフェンス面にあるでしょう。前半に強いナバレッテは、今回もおそらく序盤からノックアウトを狙って出てくるでしょうが、ディアスにとっては、そこに耐え、パワーもスピードもスタミナも落ちた(もしくはパワーやスピードに慣れた)後半が勝負どころ。
前戦でもナバレッテは後半、非常に疲れが見えました。
ナバレッテが圧倒し、フェザー級を盛り上げてもらいたい、と思う反面、ディアスにも頑張ってほしい。もしディアスがここで勝つようなことがあれば、それに勝った伊藤雅雪の評価もまた上がるはずです。
そしてこの興行は、アンダーカードも楽しみなカードが揃います。
セミファイナル スーパーミドル級8回戦
エドガー・ベルランガ(アメリカ)16戦全勝全KO無敗
vs
デモンド・ニコルソン(アメリカ)23勝(20KO)3敗1分
ここまで16戦連続1RKOとうい破竹の記録で快進撃を続けるベルランガ。今回も1RKOなるか、というところですが、相手のニコルソンはなかなかの強敵で、KO率も高い。
ベルランガとしては記録を狙わず、ボクシングをしてもらいたいところです。
ライト級8回戦
ジャーメイン・オルティス(アメリカ)14戦全勝(8KO)無敗
vs
ジョセフ・アドルノ(アメリカ)14戦全勝(12KO)無敗1分
若きライト級プロスペクト同士のサバイバルマッチ!24歳のオルティス、21歳のアドルノ、双方にとっては同年代の王者たちに一刻も早く追いつきたいところでしょうが、負けた方は一歩後退、厳しいマッチメイクですね。
その他にもスーパーライト級の若きプロスペクト、ジョスエ・バルガス(プエルトリコ/18勝9KO1敗)も登場し、華を添えます。
おもしろそうな試合が盛りだくさんのこの興行は、アメリカではESPNが放映。
そして日本では、FITE.TV(PPV方式)で生配信があります。
(日本円で1,220円、私は購入済みです!)
日本時間では4/25(日)、10:00の試合開始です!非常に楽しみですね!