信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

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兄に続いての快挙!堤麗斗、世界ユース選手権優勝!【準々決勝からの観戦記】

4/24(土)は大阪でWBC世界ライトフライ級タイトルマッチ、沖縄でWBOアジア・パシフィック・バンタム級タイトルマッチ。

東京、大阪、京都、兵庫への緊急事態宣言は4/25(日)〜ということなので、世界戦も無事に挙行はされそうです。現地観戦に行かれる皆さんは、是非とも感染症対策に余念なく、お気をつけて。

さて、プロボクシングも楽しみですが、今回のブログはアマチュアボクシングについて。

4/10〜4/24の日程で行われた、世界ユース選手権についてです。

この世界ユース選手権への出場資格、今回は2002年~2003年生まれの選手。日本からは男子6名、女子3名を日本代表として送り出しました。

 

世界ユース選手権の日本代表選手団!

【男子】

49kg級 荒竹一真

52kg級 吉良大弥

56kg級 梶原嵐

60kg級 堤麗斗

64kg級 脇田夢叶

69kg級 山本諒真

 

【女子】

48kg級 加藤光

51kg級 篠原光

54kg級 原田美琴

しかし、大会途中、日本選手団のスタッフの中でコロナ陽性反応が発覚、

男子では荒竹一真(49kg級)梶原嵐(56kg級)脇田夢叶(64kg級)の3名、女子では加藤光(48kg級)篠原光(51kg級)の2名が不戦敗となり、戦わずして敗退してしまいました。

この国際大会において、大きな活躍が期待されたボクサーではありましたが、非常に残念。

 

快進撃を続けたふたり

そのスタッフによるコロナ陽性反応が出る前に初戦を勝ち残り、陽性反応が出たことによる出場自粛期間の2日間にたまたま試合がなかった吉良大弥、堤麗斗のふたりのボクサーは、1回戦、2回戦を勝ち残り、メダルをかけて準々決勝に挑みました。

1、2回戦の様子はこちら

boxingcafe.hatenablog.com

 

圧倒的な実力で2回戦を突破した吉良が、まずはメダルに挑みます。しかし、今回の相手はアマチュアボクシング大国、ウズベキスタンのボクサー。

吉良の奮闘に期待。   

4/19(52kg級クォーターファイナル)

吉良大弥 vs MUZAFAROV Shakhzod(ウズベキスタン)

 

ゴングと同時に走りよるウズベク選手は、その後も踏み込みのスピードが速い。吉良も速いが、スピードは互角に見えますね。初回の序盤、攻め込まれた吉良でしたが、後半にはジャブ、ストレートといったパンチを有効的にヒットしたように見えました。が、初回は3者ともにウズベキスタンに。

このラウンドごとの採点は選手たちにもわかっているのでしょうか?

吉良は2Rに入るとプレスを強め、勢いを持って前進。吉良のプレス、踏み込みの速さは相当なものですが、入り際、ウズベク選手にカウンターを取られる場面も。2Rは2者が吉良、3者がウズベク選手。かなり厳しい闘いです。

3R、逆転を狙って攻め込む吉良ですが、ウズベク選手はステップと上体の動きをあわせたディフェンスが良い。足を使って距離で外しつつ、吉良が入ってくると右オーバーハンドというカウンター戦法ながら、黙っていても出てきてくれる、今の吉良にはそれが非常に有効。

 

フィジカル勝負では決して負けてはいなかったものの、初回取られたのがその後にも非常に響き、吉良は3-0の判定で敗北。5者全員が29-28という接戦でした。

初回、とられていなければまた展開は変わったと思われますし、吉良のジャブやストレートはよくクリーンヒットしていたように見えたので、本来あの闘い方で良かったと思うのですが。。。なかなか採点は難しいですね。

残念でしたが、この国際大会でフィジカル面では海外選手に全く引けをとっていませんし、技術、闘い方に関しても劣っているとも思えません。

 

結局このウズベキスタンのMUZAFAROV Shakhzod選手がこのユース世界選手権を制覇。

これからまだまだ、壁は立ちはだかると思いますが、この吉良大弥、今後に期待大です!

そして同日、堤もメダル獲得へ挑みます。対戦相手は誰もが知るアマチュア大国であるキューバの選手!

4/19(60kg級クォーターファイナル)

堤麗斗 vs HRRERA MONTERO Jadier(キューバ)

長身サウスポーのキューバ選手。結構な高身長にやややりづらそうな堤ですが、接近したところで強さを発揮。パンチの回転力と威力、そして瞬発力に勝ります。相手の打ち終わり、そしてほんの少し空いた間、そこで左ストレートを当てます。

力みなく、淀みなく、コンパクト、ノーモーションで相手を襲う左ストレートは脅威ですね。

初回の採点は、4−1で堤が優勢。

2R、キューバ選手がプレスをかけてきます。さっきの吉良の試合とは逆パターン、今度は初回を取られたキューバ選手が、ポイント=クリーンヒットを奪うために前に出てきます。

 

遠い距離でこそ、リーチを活かしボクシングができるキューバ選手にとってはこれは失策。堤は距離を見計らい、鋭い踏み込みを持って接近戦に持ち込み、キューバ選手も退かないのでフィジカル勝負の展開に。

接近戦で外からフックを放つキューバ選手に対して、堤は冷静にインサイドからのアッパーで対抗、そして上へは左ストレートやオーバーハンド。接近戦で打ち勝った堤は、このラウンドも5−0でとり、優勢のまま最終ラウンドへ。

3R、キューバ選手も上体の柔らかさ、コンビネーションの速さはさすがなところですが、堤はそれに加えてフィジカルが強く、パンチの強さでも明らかに上回っています。

後半に行けばそれは顕著であり、がツンガツンと重そうな堤のパンチがキューバ選手を襲います。特に右ボディから右アッパーのコンビネーションはスムーズで、力強い。

 

終盤、左ストレートをカウンターで決めて右フックでダウンを奪った堤。これにレフェリーはカウントを数えませんでしたが(ダウン判定ではない)、これは明らかに効かされたダウン。

立ち上がったキューバ選手は、前進するも力なく、堤の勝利がほぼ確定したような状態で最終回が終了。

判定はもちろん堤、最終ラウンドは4名のジャッジが10−8とつけ、さらに減点もあったので最大30−25という超大差でした。

アマ大国、キューバ代表の選手をここまで圧倒する日本人ボクサー、夢を見ているようです。

こうして銅メダル以上の獲得を確定させた堤は、続いて準決勝に臨みます。

4/20 セミファイナル

堤麗斗 vs ROSENOV Radoslav(ブルガリア)

 

キューバ代表をあの形で撃破した堤に、死角はないように思います。が、もちろんこの世界ユース選手権は、世界各国から未だ無名の、どんな怪物ボクサーが出てきているのかわかりません。

対戦相手のブルガリアの選手、堤と同じくらいの背格好。そしてまたサウスポー。

今度は中間距離での探り合いから、堤の踏み込みの鋭いジャブがヒット。ブルガリア選手も細かいジャブで距離を測りますが、そのジャブの引き際に合わせて堤がワンツーを放ち、うち終わりにブルガリア選手が手を出すも堤はステップでその場にいません。

今日もまた、安心して見ていられる。。。堤は攻撃力も素晴らしいですが、踏み込んだ際にガードがしっかりと上がっており、攻撃しながらも常に反撃に備えている姿勢が素晴らしい。

初回は全員一致で堤。そして個人的にも勝利を確信。

 

速く細かくジャブをつくブルガリア選手のそのジャブを既に見切っている堤は、まるでストレートのようなリードを差し込みます。そして30秒、相手のパンチを外してのワンツーで見事なダウンを演出。ブルガリア選手は足を使い、ガードを固め、堤の入り際にパンチを振るいますが、集中力の高い堤には当たらず。逆に何度も顔を跳ね上げられ、何度もホールド(?)の注意を受けます。試合を投げないだけすごい、と思える一方的な内容。

2Rも5者ともに堤、うち2人は10−8をつける内容。

最終回、余裕の展開になっても堤の集中力は切れません。高いガードから、体に染み付いて自然に出るコンビネーション、力みはないのに力強い左右。

ブルガリアの選手は気の毒になる程、打つ手がなくなってきています。

 

堤は最後までプレスをかけ、基本通り忠実で、美しいボクシングに終始。しかしあのジャブはよく伸びますね。同じ体躯なのに、堤のジャブだけがバンバン当たります。昨日のキューバ選手戦に至っては、相手の方が大きくリーチもあったのに、ジャブのヒット率は圧倒的に堤でしたしね。

さて、3R終わってのポイントは勿論堤のフルマーク、今回も最大で30−25というジャッジがいました。圧倒的です。

この勝利により、銀メダル以上が確定。そしていよいよ決勝!!!

 

4/23 ファイナル

堤麗斗vs SUYUNBAY Yelnur(カザフスタン)

フェイス・オフでわかっていたことですが、身長差はかなりエグいですね。

初回、長身のカザフ選手はややガードがルーズ、ファーストヒットは堤です。的が小さく、遠い分当てにくそうな堤ですが、スピードにしろパワーにしろ、堤が上回っているように見えます。堤の踏み込んでのワンツーが何度もカザフ選手の顔を跳ね上げますが、カザフ選手のストレートは軽めながら遠くからでも堤に届きます。

互角と見えるラウンド、ジャッジはどう見たか。初回の採点は、3-2で堤。ほぼ、差はありません。

2R、カザフ選手はほぼノーガードでストレート系のパンチを繰り出しますが、堤はハイガードで打ち終わりに強いパンチをヒット。

リーチのあるカザフ選手のストレートをかいくぐりながら自分のパンチを当て、そのうち終わりにしっかりと攻め込む堤は、見栄えの面では大きく勝っていますし、ダメージも与えていると思います。

 

残り10秒のところで堤の左カウンターがまともにヒット!これは効いたのでは?

2Rの採点は、4-1で堤。このまま行ってくれ!

3R、やっぱりかわしてからの左カウンターが冴えます。カザフ選手はガードがほぼないので、見事にヒットしますね。

カザフ選手の長いジャブをスウェーでかわし、その後ワンツースリーのストレートで攻め込む堤。このリーチ差でも堤のパンチは踏み込みが速く、よく当たります。堤の強引に見える左オーバーもスピードが速すぎて、軌道としてはお大きく振っているように見えてもストレートみたいなものですね。(意味不明)

3Rの判定は、堤!4-1、ひとりのジャッジはカザフ選手を支持していたものの、これは完勝と言って良い内容だったでしょう。

これにより、兄・堤駿斗に次いで、日本人史上ふたり目の世界ユース選手権制覇を成し遂げた堤麗斗。尚、この世界ユース選手権が世界のトップオブトップかというとそれはまた別の話。あくまでも彼らは「ユース」であり、実際はここから伸び悩む選手は非常に多い。

 

ただ、堤にはそれも解っている事だと思うので、ここで慢心することはないでしょう。偉大な兄とまた同門となるこのボクサー、これからの成長も非常に楽しみです。

最後に、タラレバ

今回、世界ユース選手権という国際大会は、17歳と18歳の最強を決めるトーナメントでした。今回出場できなかった日本人選手は本当に悔やまれますね。。。

中でも、堤麗斗と同じく、高校5冠を達成していた荒竹一真。この堤も荒竹も、高校1年生の時からインターハイ全国制覇、国体や選抜等でも優勝し、2年生の終わりまでで5冠。国内で負けなし。

そしてコロナショックが日本を襲い、本来であればおそらく高校8冠を手に入れていたとは思うのですが、残り3冠のための大会は実施されず。

 

そう考えると堤にとっては1年以上ぶりの実戦であり(これは他の国の選手にも言える事でしょうが)、その快挙は大変素晴らしく、きっと荒竹たちもこの大会で活躍してくれたであろうことを考えると、非常に残念。

堤の試合前にやっていた表彰台に、日本人ボクサーが上がっていた可能性は大いにありますし、それでなくともリングに上がる事ができさえすれば、この国際大会で、日本人ボクサーがしっかりと戦えると示してくれたと思います。また次の機会にはこれをバネにして大活躍してくれることを願っています。

ともあれ、日本ボクシング界の未来は明るい、そう思える結果ではありましたよね。これからのアマチュアボクシングにも大注目です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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