信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

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日本中の期待を背負って。ブランドン・フィゲロアvsルイス・ネリ。PBC興行の観戦記。

待ちに待った5/16(アメリカ時間5/15)。ネリの登場が皆さん気になっているのか、ネリ関係の過去のブログのアクセス数が数日前から上がっています。

なんだかんだ、皆さんネリが大好きです。(大嫌いです。)

ウェイトオーバー、ドーピング疑惑、様々やらかすボクサーはいますが、日本で山中慎介(帝拳)相手にしてしまったことは日本のボクシングファンの反感を買い、私も今でもあの山中vsネリⅡの大ブーイングが忘れられません。体重超過して勝って大喜びしていたネリの姿も。

「勝ってほしい」ボクサーは数多いれど、「負けてほしい」ボクサーは私がこれまでボクシングを四半世紀見てきた中では、このネリが唯一にして無二。こんな事はボクシングファンとして否定したい気持ちではありますが、私の素直な気持ちです。

ということで、ネリがパヤノと戦った時、ロドリゲスと戦おうとした時、実力の程が測れなかったアラメダ戦、ずっとネリの相手のボクサーたちを応援してきましたし、今回ももちろんフィゲロアを応援です。

このタイトル戦が統一戦として開催されること自体は疑問ではありますが、なんだかんだ楽しみな興行です。今回はShowtimeと契約しているので、ストレスなく見れます。

 

↓私はこの方法で見ています。

boxingcafe.hatenablog.com

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アンダーカードでは、WBA世界スーパーフェザー級タイトルへの挑戦権を獲得しているザビエル・マルティネス(アメリカ)がファン・カルロス・ブルゴス(メキシコ)と戦いました。

本来、アブラハム・モントヤ(メキシコ)と闘う予定でしたが、モントヤは負傷でもしたのでしょうか、いつの間にやらブルゴスに対戦相手が変更となっていましたね。

この一戦は初回からブルゴスがガンガン前に出てパンチを放っていき、それをマルティネスが迎え撃つという展開。

10Rに渡って行われた打撃戦は、最終的にマルティネスに凱歌が上がりますが、会場はブーイング。ブルゴスの健闘が光る一戦でした。

 

マルティネス、下がりながらカウンターを打ったりと巧さもあり、前戦ではハートの強さを見せた良いボクサーではありますが、何だか心許ない。今のところ、あまり印象に残らない選手ですね。

対して歴戦の雄、ブルゴスは、若いマルティネス相手にアグレッシブに攻め続け、途中左腕を負傷しながらもその気持は一切折れず、果敢に立ち向かっていきました。長谷川穂積戦の初黒星から10年、まだまだ頑張っている姿は称賛に値しますし、今後も応援したいボクサーですね。

そして、セミファイナル!

ダニエル・ローマン(アメリカ)28勝(10KO)3敗1分

vs

リカルド・エスピノサ・フランコ(メキシコ)25勝(21KO)3敗

元統一王者、ダニエル・ローマン。日本でタイトルをWBA世界スーパーバンタム級タイトルを獲得し、初防衛戦も日本で行ったこのアメリカの地味ツヨなボクサーは、基本に忠実な隙の少ないボクシングと、アグレッシブなファイト、そして何よりも強いハートを武器にIBF王座を吸収。

 

この2冠はアマエリート、ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)に奪われてしまいますが、あの試合はどちらが勝っていてもおかしくないクロスファイト。

まだまだ王者たる実力を有しているローマンは、前戦でファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)とのWBC世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦を勝ち残り、世界挑戦を待つ身です。しかし、WBCのタイトルはこの日のメインイベントでWBAレギュラータイトルと統合され、その2冠王者がWBO王者であるステファン・フルトン(アメリカ)と9月に統一戦を行う事がアナウンスされています。

ローマンが挑戦権を使用できる日がくるのかはわかりませんが、このタフなフランコ相手にいつものボクシングを見せてもらいたいところです。

かくして注目の一戦が、ゴング。

 

初回からエスピノサは好戦的、ぐいぐい前に出て来ます。ローマンはサイドへ動きつつ左ボディ、左アッパー、エスピノサを誘っての右ストレート。エスピノサの攻めはやや直線的ながら、非常にパワーがあります。ともに手数が多く、早くも激闘の予感です。

2R、エスピノサの右オーバーは迫力十分、思い切り打ち据える左ボディにパワーを感じます。ローマンは気を付けたいですね。フィジカルはエスピノサに分がありそうです。残り30秒のところでローマンの美しい右カウンターがヒット!やや押し負けている流れを引き戻す、値千金のカウンター!

3R、尚衰えない両者の手数。先に仕掛けるのはエスピノサ、後手にまわりながらもカウンターを決めるローマン。近づいてはボディの打ち合いという激闘。エスピノサは頭の位置が変わらず、ディフェンス意識の低い印象です。これまで、このフィジカルパワーで相手を倒してきた事が想像できます。

4R、やはり同じ展開、ローマンのコンパクトなカウンターが幾度となくエスピノサを捉えますが、ダメージはあまり感じられません。それでも疲れからか、前進がやや落ち着いてきたエスピノサ。

5R、出足が明らかに鈍ってきたエスピノサ、こういう展開になるとローマンの土俵。中間距離からローマンが先手を取る場面が出始め、出てきたエスピノサにカウンターを狙います。終盤、近い距離でのカウンターをヒットさせたローマン、そろそろ力の差が出てきそう。

 

6R、先程のラウンドは休憩だったのか、エスピノサは再度フルスイング。その一発一発に、丁寧にカウンターを狙うローマン。後半、右ストレートのカウンター、左アッパーのカウンターをヒットさせたローマンですが、エスピノサは相当なタフさ。

7R、このラウンドもローマンのカウンターで何度も顎を跳ね上げらえるエスピノサですが、その度に負けじとチャージ。ローマンはボディムーブも、しっかりとしたガードもよく、堅実でお手本なボクシングを展開しています。その分、クリーンヒットには大きな差が出ていますが、まだまだ侮れないパワーがエスピノサにはあります。

8R、自ら攻めても、攻められて下がったりサイドに回ってカウンターを打っても、ローマンのパンチはヒットします。ローマンの独壇場となってきました。ローマンは本当に巧く、美しい。

9R、このラウンド開始前、ドクターがエスピノサをチェック。打たれすぎが原因かもしれません。開始後、ボディアッパーから顔面へのアッパーでまたもエスピノサの顔を跳ね上げるローマン。この左アッパーが今日はキレキレ。終盤、ローマンのジャブでエスピノサの顎が上がったところでゴング。エスピノサは持ちこたえられるか、ローマンは倒せるか。

ラストラウンド、勝ち目は薄いながらも、果敢に攻めるエスピノサ。ローマンはやや休む時間を作りながら、要所で自ら攻め、良い場面をつくります。

判定は、97-93、98-92×2でローマン。

 

ダニエル・ローマン、健在です。特に今日の試合では左アッパーが光りましたが、基本に忠実なアグレッシブなファイトスタイル、という大きな軸がある中で、相手の出方によって戦法を変えられるローマンは、やはり総合力の高い、非常に素晴らしいファイターです。

かつて久保隼(真正)からタイトルを奪った時、こんなにも素晴らしいボクシングを展開するボクサーだと思わなかったのは、今となっては不思議です。

持っているものは平凡なものかもしれません。

「突き抜けた強さ」がない「強さ」は、我々ボクシングファンからするとすべてのボクサー煮可能性を見出す事ができるものでもあるでしょう。まさしくお手本にした、そんなボクシング。その人柄もあいまって、非常に応援したくなるダニエル・ローマン、今後の行く末にも期待です。

 

WBA・WBC世界スーパーバンタム級統一タイトルマッチ

ブランドン・フィゲロア(アメリカ)21勝(16KO)1分

vs

ルイス・ネリ(メキシコ)31勝(24KO)無敗

無敗の王者同士の統一戦。WBAレギュラーであるフィゲロアが統一戦を行うということに違和感を覚えつつも、相手があのネリのためにどうしてもフィゲロアを応援してしまいます。

もともと、私はフィゲロアは好きなボクサーで、あの果敢なボクシング、リーチ差を全く活かそうとしない不器用さ、鉄のハートとタフネス、そしてタレ目笑。私自身もタレ目なので、親近感を覚えるボクサーです。

プレビュー記事でも書きましたが、前半勝負をかけてくる(というかスタミナの問題で後半が怪しい)ネリの猛攻に耐え、無尽蔵のスタミナを持つフィゲロアは後半勝負、という予想というか期待。そしてできれば、ネリをボディで悶絶させるか、ノーマスさせるかという勝ち方を見るのが理想です。

この試合、ファイトマネーはフィゲロアが65万ドル、ネリは25万ドルとのこと。ネリは以外ともらっていないんですね。オッズはネリ優位ながら、Aサイドはフィゲロアか。

注目の一戦がゴング!

 

初回、ステップを踏み様子をうかがうフィゲロア。接近戦となるとネリの左右の連打は、やはり回転力があります。リーチはもちろんフィゲロアの方がありますが、どうもハンドスピード、連打の回転の速さはネリの方がありそうです。終盤、ネリの左フックがヒット、フィゲロアはバランスを崩します。フィゲロア、接近戦では分が悪いかもしれません。残念ながら、ネリの調子はよさそうです。

2R、グローブを合わせに来たネリに、フィゲロアがいきなりのボディ。フィゲロアはアグレッシブに前に出て、ネリは下がりつつ対応。この辺りの反応は悔しいですが良い。ガードの緩いフィゲロアは、接近戦で一生懸命頭を動かしますが、ネリの回転力はやはり危険に見えます。しかしそこからさらに近づくフィゲロア、コンパクトなパンチでネリを下がらせます。調子が上がってきましたね。

 

3R、クリンチの距離!フィゲロアの勝機はここかもしれません。そこまで入るのにかなりの危険を伴うものの、近すぎる距離ではネリのパンチも殺せます。この距離でもネリはかまわず降ってきますが、フィゲロアここは耐える時。回転力では劣るものの、数発に一発は必ず返し、ネリは嫌がっています。やはりフィゲロアは前半我慢の後半勝負。

4R、攻撃的なボクシングを見せると豪語していたネリは、近寄られるのを嫌いステップワークを使ってアウトボックスを試みます。しかしそれでもフィゲロアは追いかけ、やはり頭と頭がくっつく位の距離での打撃戦へと突入。フィゲロアは自身のタフネスに相当な自信があるのか、被弾を厭わず攻め続けます。ここまでポイントはネリに流れていそうですが、ここからフィゲロアに巻き返してもらいたい。

 

5R、日本国民の期待を背負い、フィゲロアが前に出ます。ネリはステップを踏み、フィゲロアに近づかれたらクリンチ。これは実際攻める方が疲れるパターンですが、フィゲロアのスタミナに期待したい。後半、ロープに詰まったネリは軽いパンチを連射。この辺りの休み方は巧い。

6R、フィゲロアは決してキレイなボクシングではありませんが、その愚直なまでの前進に(相手が相手だけに)心打たれます。願わくばもっとパワーがあれば、とも思いますが、このしつこさの前に対戦者たちは音を上げてきたのです。もうここからは、がんばれフィゲロア、しか出てきません。

7R、ネリはやや疲れが見えます。ただ、フィゲロアはもっと疲れているかもしれません。それでもフィゲロアは手を出し続け、ネリは隙あらば休もうと試みています。

そして!ここで!ネリのパンチを外してフィゲロアのボディ!!見事カウンターとなってヒット!

少しの間をおいて、ネリはダウン!!!

 

立てません!そのままテンカウント!!!!

ブランドン・フィゲロア、7RKO勝利!!!

見事!期待どおりの展開となりました!

前半飛ばし、徐々に落ちてきたネリ、前半からフィゲロアはネリのボディを打ち続け、弱ったところで突き刺された左ボディ。最高のシナリオでした。

ネリはもっと苦しい練習をしていれば、きっとあのボディは耐えれたのでしょう。

 

しかし、ルイス・ネリというボクサーは、その才能に溺れ、おそらくフィゲロアほどのハードトレーニングを積んできていません。そんな、積み重ねの差が出たような試合だったと思います。

推測の域を出ませんが、フィゲロアもネリのハードパンチを浴び続け、ダメージ的にも、スタミナ的にも厳しかったと思います。それでも尚、あそこで手が出る、一歩も退かない、ということについては勝利への執念、そしてその執念を発揮できるようなハードワークという下積みがあってこそだと思います。

対してネリは、背中に「勝」という文字を彫っているにも関わらず、勝利への執念を見せるのはリングに上る前だけです。リングに上がる前段階では、ウェイトオーバー、ドーピング(これはあくまでも疑惑で、本当はシロという裁定ですが)等、何をしてでも勝つという執念(?)をこれまでも見せてきました。今回も潔白だとは言い切れません。

 

戦前の私の期待通り、ネリを仕留めてくれたフィゲロアには、感謝の言葉もございません。

フィゲロアは巧いボクシングではなく、ガードの面では大きな穴があり、テクニカルとも言い難い。最後の左ボディーも、連打の中でたまたまカウンターになっただけで、狙って打ったものではないでしょう。

ただ、あの前進力、タフネス、スタミナは素晴らしい。

誰とやっても好試合が期待されるボクサーだと思います。

その分、ダメージをため続けるボクシングなので、今後は少し心配です。

今回も、かなりのダメージを貯めてしまったと思いますので、まずはゆっくりと静養し、9月に予定されているステファン・フルトンとの統一戦に臨んでもらいたいですね。

 

統一戦?

PBCから既に発表されているので、9月にWBO王者のフルトンと、このたびWBAレギュラー・WBC王者となったフィゲロアは統一戦をするのでしょう。

しかし、ここまで待たされているコンテンダーたちはどうするのか。

セミに出場したダニエル・ローマンもそうですが、私がもっと気になるのは勅使河原弘晶(三迫)の存在です。とにかく一刻も早く、世界戦に臨んでもらいたい。てっしーの的は、世界王者以外にいないのですから。

↓スーパーバンタムについて書いたブログ

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