今月の海外戦は、ロマチェンコvs中谷というビッグマッチと、デービスvsバリオス。
2021年、上半期のハイライトとも言えるビッグマッチは、日本だけでなく世界中でも注目されているはずです。
そして、その影に隠れてはいるものの、その他にも今週から週末にかけては注目試合が。
↓週末のビッグマッチのプレビュー記事
イギリスでは軽量級メインの興行。
6/25(日本時間6/26)イギリス
IBF世界フライ級挑戦者決定戦
ジェイ・ハリス(イギリス)18勝(9KO)1敗
vs
リカルド・サンドバル(アメリカ)18勝(13KO)1敗
ハリスの唯一の敗戦は、2020年2月、WBC王者のフリオ・セサール・マルティネス(メキシコ)に挑んだ際のもの。10Rにダウンを奪われての判定負けでした。
対してサンドバル、立派な戦績ですがまだ強豪との対戦はありません。ハリスは攻撃的な王者に対し、フルラウンド闘い抜き、ダウンを奪われたもののコンビネーションをヒットする場面もあったので、強豪と言っていいかもしれません。
このサンドバル、若干22歳。唯一の敗戦はキャリア初期(5戦目)に喫したものですので、アテにはなりません。実は映像も見たことありませんが、KO率はこのフライ級においてかなり高いので期待したいところですね。
IBFの世界王者は、先日、ムザラネを破って戴冠したサニー・エドワーズ(イギリス)。プロモーターとしては、ハリスとの同国人対決を狙っているのかもしれません。ここをひっくり返して、サンドバルが勝てば面白い。
そしてセミファイナルには、ポール・バトラー(イギリス)vsウィリバルド・ガルシア(メキシコ)という一戦。
本来、バトラーがジョセフ・アグベコとの間でWBO世界バンタム級挑戦者決定戦を争うという予定だったそうですが、アグベコのビザが降りず、ガルシアが代役。
WBOインターナショナルのタイトルがかけられるそうですが、バトラーとしてはこんなところで躓いていられないでしょうね。まあもし、アグベコとのエリミネーターが開催され、そこに勝利していたとしても、今のバンタム級は統一路線。挑戦の機会はまだ先でしょう。
みなさんもさして興味はないかもしれませんが、英国ではBTスポーツ、米国ではESPNで放映です。
そしてメキシコでも軽量級戦!
6/26(日本時間6/27)メキシコ
メイン
WBC世界フライ級タイトルマッチ
フリオ・セサール・マルティネス(メキシコ)17勝(13KO)1敗
vs
ジョエル・コルドバ(メキシコ)12勝(3KO)4敗2分
パワフル王者、マルティネス。突然発表された感じのあるこの防衛戦の相手は、ジョエル・コルドバというなかなかに実績に乏しいボクサーです。
元々、マクウィリアムス・アローヨ(プエルトリコ)との防衛戦が決まっていましたが、拳を負傷してキャンセル。仕切り直してこの一戦が決まりました。
コルドバ。。。こちらのボクサーも、存じ上げません。
マルティネスvsアローヨだったら面白かったですが、またそのうちにできるといいですね。
戦績だけで全てを判断することはもちろんできませんが、KO率も低く、勝率もあまり良くない、更に映像を見たこともないというボクサーに期待することは非常に困難でしょう。
ここはマルティネスに痛快に勝利してもらい、次に進んでもらいたいですね。
この一戦は、DAZNで生配信です。
↓DAZNの加入はこちら
このマルティネスは、統一戦を目指すのでしょうか?
もし目指すなら、中谷潤人(M.T)との絡みも気になりますが、一番はサニー・エドワーズとの絡みが気になりますね。サニーの兄、チャーリーは世界王者の頃、マルティネスの挑戦を受けました。結果はNCとなりましたが、これはチャーリーがダウンしたところにマルティネスがパンチを放ってしまい、カウントアウトになってしまったがためです。
これに対してWBCは再戦を指令しましたが、結局チャーリーは逃げ(たという解釈が一般的だと思います)、再戦は実現せず。
弟、チャーリーが侠気を見せ、マルティネスへの仇討ち(チャーリーは記録上は負けていませんが)を敢行するならドラマがあって面白い。返り討ちにされる可能性は高いですが、応援したいですね。
そういえば中谷潤人の防衛戦はどうなったんでしょうかね。8月に村田諒太の防衛戦の話が非公式ながら出ているので、それに組み込まれるのでしょうか。いずれにしろ、この日本ボクシング界のスーパーホープ、中谷潤人と、スーパースター、村田諒太の両名が、今年の夏、日本で防衛戦ができるかどうかは、日本政府にかかっていますね。
さて、話が逸れましたが、このDAZN興行のセミファイナル。
WBA世界ライトフライ級の暫定王座戦で、矢吹正道(緑)に勝利したダニエル・マテヨン(パナマ)が登場です。
WBAはスーパー王者に京口紘人(ワタナベ)がいますが、先日レギュラー王者だったカルロス・カニサレス(ベネズエラ)が敗北し、エステバン・ベルムデス(メキシコ)が新王者となりました。
そしてこのマテヨン。
京口は、WBO王者のエルウィン・ソト(メキシコ)との統一戦の方向で進んでいましたが、突然WBAがレギュラー王者、ベルムデスとの団体統一戦を指示。謎ですね。
ともあれ、この京口vsベルムデスが開催されれば、レギュラー王者が空くことになり、そのレギュラー王者については順当に行けばこの暫定王者がつく事になるはずです。(暫定王者を差し置いて、レギュラー王者の決定戦を開催する可能性も捨てきれませんが)
さて、このマテヨンの対戦相手は、お馴染みホセ・アルグメド(メキシコ)。
高山勝成に勝ち、IBF世界ミニマム級王座を獲得、3度防衛の後京口紘人にこの王座を奪われている元王者は、京口戦の敗戦後、4連勝でチャンスを掴みました。
暫定ながら2階級制覇なるか否か、というところですね。
そういうことで、日本人ボクサーと絡む可能性のある興行が、今週末、イギリス、そしてメキシコで行われる予定です。
マルティネスvsコルドバは、アメリカのメインとおよそ時間は被りそうなので、トップランク、PBCのメインを注目して見た方が良さそうですが、DAZNは全試合アーカイブを残してくれるので、後でゆっくり見たいと思います。
ということで、今週末も忙しくなりそうですね。