信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【プレビュー】カシメロvsリゴンドーは井上尚弥の対戦相手選び。アンダーカードで今後のバンタムを占う。

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

東京オリンピックも今週末まで。

終われば(いや、終わっていなくても)、またプロボクシングを楽しむ日々がやってきます。

東京オリンピックの閉会、その後パラリンピックがありますが、個人的にはあと田中亮明の行く末を見届け(勿論、ここまできたら金メダルを獲ってくれると期待しています)、そのあとは週末の興行、そして同時並行で来週の興行の事を考えます。

8月、オリンピック後の楽しみはこれに尽きます。

boxingcafe.hatenablog.com

 

日本ではお盆まっただなかの8/15、我々にとって大注目のジョンリエル・カシメロvsギジェルモ・リゴンドーの一戦のほか、多くの注目興行が開催されるこの日。

そしてそののちにも控えるスペンスとパッキャオのビッグマッチという楽しみで、この暑い夏を乗り切れるのだと思います。

さて、本日のブログでは、Xデー、8/15の興行のうち、カシメロvsリゴンドーという注目試合をメインに据えた、ショータイム興行のプレビュー記事です。

 

8/14(日本時間8/15)

WBO世界バンタム級タイトルマッチ

ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)30勝(21KO)4敗

vs

ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)20勝(13KO)1敗

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もうこの試合については、誰かさん風にいうと「もはや多くの説明を必要としない」一戦でしょう。3階級制覇王者、カシメロと、2階級制覇王者、リゴンドー。

リゴンドーの持つWBAレギュラーのタイトルがかけられるのかどうかは結局よくわかりませんが、今回の一戦は統一戦となるメリットはお互いにあまりないと思います。

というのも、この一戦は、WBAスーパー・IBF世界バンタム級統一王者である、井上尚弥(大橋)への挑戦権をかけた一戦である意味あいこそ、強いからです。

そのチケットは、WBOのタイトルです。

 

4団体統一を目指す井上は、タイトルを持っていなければ戦ってすらくれません。WBAレギュラーのタイトルは統一戦としては絡んでこないので、いらない。必要なのは、現在カシメロが持つWBOのタイトルのみなのです。

この試合については、幾度となく書いていますが、最新記事はこちら。

boxingcafe.hatenablog.com

私は、ギジェルモ・リゴンドーを絶対的に応援します。これはカシメロがVADAの件で色々言う前、ずっと前からです。

しかし、やはりカシメロが侮れないのも事実。

カシメロは、前述のとおり3階級を制覇した偉大な王者です。戦ってきた相手も大物揃いで、モルティ・ムザラネ(南アフリカ)、アムナット・ルエンロン(タイ)には敗北しているものの、アムナットにはKOでリベンジ、後の世界王者、チャーリー・エドワーズ(イギリス)には12RTKOで勝利しています。

同胞のジョナス・スルタン(フィリピン)に不覚をとったあとは6連続KO勝利、その中に注目を浴びたゾラニ・テテ(南アフリカ)戦も含まれますが、前戦のデューク・マイカー(ガーナ)戦などは非常に自信を持って戦っており、パンチングパワー、またそのパワーパンチを当てる当て勘に非常に優れています。

 

大方は、リゴンドーが全盛期であれば、カシメロは為す術がない、といいます。

裏を返せば、リゴンドーの仕上がり次第。

リゴンドーが打ち合うようなタイミングを作れば危険ですが、しっかりとポイントをピックアップしつつ、大振りのカシメロに対して適切なカウンターを決められれば、KO勝利もあり得る、というものだと思います。

ただ、リゴンドーにはかつての縦横無尽なフットワークは少なく、おそらく年齢的なものからスタミナも落ち、そしてこれは以前からですが打たれて脆い面もあります。

 

カシメロはどちらかというとぶんぶん振り回してプレッシャーをかけるというタイプではなく、闘い方自体は非常に慎重。距離を測って後ろ荷重のスタイルから一気に踏み込み、オーバーハンドのパンチを当て、チャンスとみるや鬼のように詰めていきます。おそらく距離感は良い。

リゴンドーがカシメロのパワーパンチをかわし続け、序盤からしっかりとポイントをピックアップできるか、が一つの鍵。もしも、カシメロにポイントが流れてしまうようであれば、カシメロもディフェンシブに闘い、カウンターを取られにくい戦法を取る可能性も大いにあります。

 

つまるところは、リゴンドーの戦法と仕上がり、というのが鍵なのですが、もう一つの鍵はカシメロの戦法だと思います。はっきり言ってこれは不確定要素が色々とありすぎて、予想が困難なのではないか、と思います。

こういう予想が困難な試合は非常に楽しみ。ただ、良い試合になるかは話が別。

ただ、リゴンドーが自分の立ち位置をしっかりわかっていれば、無理はしないはずです。

どうかどうか、苦労人リゴンドーに、ビッグマッチの機会を与えてあげてほしい。いや、それは自らの手で掴み取るものか。手を伸ばせば届く所に、その機会はあるはずです。

 

かつて、無理をしてビッグマッチを掴みにいったリゴンドー。減量の「げ」の字もないスーパーバンタム時代に、スーパーフェザー級に無理やり増量してワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)に挑戦しました。

今回は、しっかりと勝てばチャンスが巡ってくる一戦。戦法を間違えず、そして12Rにわたって塩に徹する事のできる心と身体をつくってきてもらいたいですね。

あと、最近またコロナで試合が流れる、というのが散見されるので、無事に開催されることを望みます。

 

セミファイナル

WBA世界バンタム級暫定王座決定戦

ゲイリー・アントニオ・ラッセル(アメリカ)18勝(12KO)無敗

vs

エマニュエル・ロドリゲス(プエルトリコ)19勝(12KO)2敗

WBC世界フェザー級王者、ゲイリー・ラッセルJrの実弟、アントニオ。弟、アントワンほどの期待はされていないものの、やはりそのボクシングはセンスに溢れ、前戦では難敵パヤノを相手に実力を出しきれなかっただけで、間違いのない実力者だと思います。

そのアントニオは、前戦でファン・カルロス・パヤノ(パナマ)を負傷判定ながら退け、次のテストマッチが元IBF世界バンタム級王者、エマニュエル・ロドリゲス。

このパヤノ→ロドリゲスという流れは、今後、バンタム級プロスペクトたちの王道となり得ます。ここで、ロドリゲスが勝たない限りは。

 

ロドリゲスは、完全に足をつかうスタイルにシフトしたのでしょうか。前戦、レイマート・ガバリョ(フィリピン)戦では、これまでと違い完全なアウトボックスのように思いました。

パンチャー、ガバリョ向けのスタイルだったのか、はっきりとスタイルチェンジしたのかは、この一戦でわかりそう。ただ、あのスタイルで前戦はジャッジの支持を得られなかった(ボクシングファンの支持は得られたものの。。)ことは、もしかするとさらなるスタイルチェンジを要求するものだったのかもしれません。

ロドリゲスがガバリョ戦同様にアウトボックスを敢行するならば、先手をとるのはアントニオか。アントニオのキレのあるジャブ、スピーディーなパンチにカウンターをあわせられるか、というところが焦点となりそうです。

 

もしロドリゲスが、アントニオのパンチに怖さを感じないならば、接近戦も得意なロドリゲスが近い距離で戦おうとする可能性もあります。接近戦ではガードがラフになる可能性もある両者、近い距離では被弾も多くなりそうですが、ともに警戒して遠い距離でお見合いする展開よりもおもしろい展開にはなりそうです。

ともあれ、この実力者同士の一戦も実力は伯仲かと見られ、これもまた興味をそそられるセミファイナルです。

 

セミセミ

バンタム級10回戦

ラウシー・ウォーレン(アメリカ)18勝(4KO)3敗

vs

ダミアン・バスケス(アメリカ)15勝(8KO)2敗

セミセミには、これまた垂涎のバンタム級サバイバル戦。

ファン・カルロス・パヤノと1勝1敗、ザナト・ザキヤノフ(カザフスタン)、ノルディーヌ・ウバーリ(フランス)に敗北を喫しているウォーレンですが、いずれも圧倒的な敗北ではなく、まだまだ実力を有していると思われるバンタム級。

パヤノを破った時に世界王座を獲得しており、肩書としては元WBA世界バンタム級スーパー王者。

対してバスケスは、前戦ではブランドン・フィゲロアの持つWBA世界スーパーバンタム級王座に挑み敗北を喫しており、今回が再起戦。ここ数戦はスーパーバンタム級で戦っていましたが、元々はバンタムの選手ですね。

 

こちらはフィゲロアの他の黒星は、ファン・カルロス・パヤノ。(パヤノ何回出てくるんだ。。。)

これはウォーレンの方が勿論実績において上回るのですが、ウォーレン34歳に対して、バスケスはまだ24歳。

伸びしろということを考えると、圧倒的にバスケスに分があるのです。

ここで、バスケスがウォーレンを倒す事ができれば、バンタム級でも一気にトップ戦線に登れる可能性がある一戦です。(としても、統一志向にあるバンタム級においては、世界挑戦はまだまだ先のはなしでしょうが。)

ともあれ、井上尚弥がスーパーバンタム級にいくのに、順調に考えればおよそあと1年ほどだと思います。井上尚弥がバンタム級を統一するのが既定路線として、すでにその後釜、後継者の争いは始まっているといえるでしょう。

 

今回のメインは、その井上の対戦相手選びの趣が強いですが、セミ、セミセミに至っても今後、日本人ボクサーとおおいにかかわりのある、「バンタム級の今後」を争うボクサーたちが登場します。

これは目が話せない興行ですね。

そのような重要な興行は、我らがWOWOWさんが生中継してくれます。

暑い夏をひときわ熱くしてくれるバンタム級戦、非常に楽しみです。

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