まだまだ続く8/15の観戦記。
この日は本当に多かったですね。
私は結局1日では見切れず、日をまたいで視聴。その間、情報遮断に努めていますのでSNSはもってのほか。
油断するとネットを開いてしまいそうになるので、自身のネット依存症ぶりがわかります。昔はこんなことなかったのに。。。
開こうとタップしたところで閉じる、を幾度となく繰り返し、情報遮断をしてブログを書いていますが、試合を見たボクシングファンたちの評価も非常に気になる。なかなかに落ち着きません。
さて、関係のない前置きが長くなりましたが、今回の観戦記はDAZN。イギリスで行われたブアツィvsボロトニクス、そしてパーフェクトレコードのバージル・オルティスJr.vsエギディウス・カバラウスカスです。
↓同日興行の観戦記はこちら
8/14(日本時間8/15)
ジョシュア・ブアツィ(イギリス)14勝(12KO)無敗
vs
リチャード・ボロトニクス(ラトビア)18勝(8KO)5敗1分
主要4団体で上位に位置する、イギリス期待のプロスペクト、ジョシュア・ブアツィ。ライトヘビー級という重量級において、軽量級のようなコンビネーションパンチャーであり、個人的に大注目のボクサーです。
対してボロトニクスはフィジカルの強い、北欧系によくいるボクサー。ここはブアツィに難なく勝利を手にしてもらい、世界タイトルへの足掛かりとしてもらいたい一戦です。
尚、ブアツィの保持するWBAインターナショナル王座がかけられています。
初回、やはりブアツィは速く、鋭い。そして長い。プレスをかけるのはブアツィ。ボロトニクスは下がりながら対応。
まずは様子見のラウンドですが、ボロトニクスは右オーバーハンドを浅いながらもヒット、ブアツィは左フック、ジャブをヒットしています。
2R、徐々に得意のコンビネーションが出始めるブアツィ。左手を下げて、伸びのあるジャブから右ストレート、ボディへとつなげます。
3R、アクションは少ないながら、ブアツィのジャブは幾度となくボロトニクスをとらえています。
4R、一瞬の隙をついてラッシュをかけるブアツィ。ボロトニクスはガードこそしているもののジリ貧。ブアツィはジャブに加えて力強い右オーバーハンドを放ち、ボロトニクスは終盤、ややピンチに。
5R、ブアツィのスピードに慣れてきたのか、ボロトニクスのリターンがよくなってきました。しかし、後半はブアツィの下から上へのコンビネーションでボロトニクスは防戦。
6R、鋭いジャブから右アッパー、右フックとブアツィのコンビネーションは多彩。ハーフタイムのころ、攻め込んだボロトニクスにブアツィの見事な左フックカウンターがヒット、ボロトニクスはダウン!
立ち上がったボロトニクスを猛追するブアツィ!
ガードを固めて逃げまわるボロトニクス、ブアツィも打ち疲れたか終盤はガードを固めてプレス、単発のパンチに終始し、ボロトニクスは何とか生き延びます。
7R、ブアツィはカウンターを狙っているのか、プレスを弱めています。ボロトニクスは徐々に元気に。ブアツィにローブローの注意が与えられたのと、残り20秒ほどでボロトニクスがよそ見をしました。(?)
8R、ブアツィは序盤に右ストレートをヒット、それでもプレスをかけるのはボロトニクス。ブアツィも決して無理はしませんね。
ここでまたもブアツィにローブローの注意、今度は減点です。
9R、ダウンを取って以降、ボロトニクスペースになっている雰囲気でしたが、このラウンドは序盤にブアツィが左フックカウンターをヒット。その後もジャブだけでなく左フック、左右のボディショットをコネクトし、ボロトニクスを下がらせます。
終盤にも左フックをヒットしたブアツィ、そろそろフィニッシュが見たい。
10R、ブアツィも何だかんだもらっているので、ダメージがあるのか?それとも只のスタミナの問題か?7-8Rにかけて手数が少なかったブアツィですが、前ラウンドから続いてこのラウンドも攻勢を維持。
序盤からプレスをかけてラッシュを仕掛け、ボロトニクスは下がりながらも応戦。この応戦するボロトニクスもなかなか強く、まだ左右のフックに力がこもっています。
11R、やっぱりブアツィは少し疲れていそうです。ボロトニクスは非常にタフ、クリーンヒットの数は大きな隔たりがありますが、それでも諦めません。
中盤、左フックをヒットして下がらせたブアツィ、残り1分頃に右ストレートをクリーンヒットしてボロトニクスをダウンさせます。
そしてここでとうとう力尽きたボロトニクス、レフェリーが試合をストップ。
ジョシュア・ブアツィ、11RTKO勝利!!
ボロトニクス、心身ともにかなりタフでした。身体のとおり、頑強なボクサーでしたね。ブアツィもこのしつこくタフなボロトニクスに大いに苦しめられたものの、しっかりと倒しきるところはさすがです。
幾度となくカウンターをとった左フック、最後の非常の伸びのある右ストレートは素晴らしかったですね。やはり爆発力はあるものの、やや安定性に欠けるともいえるブアツィ。途中、手が出なくなったのが作戦なのか、それともスタミナに不安があるのか。
強豪を倒したものの、もう少し、テストマッチが必要な気がします。
バージル・オルティスJr.(アメリカ)17勝(17KO)無敗
vs
エギディウス・カバラウスカス(リトアニア)22勝(17KO)1敗
パーフェクトレコードを持つプロスペクト、バージル・オルティスJr。クロフォードから幻のダウンを奪い、一時優勢に試合を進めることで評価を得た「ミーン・マシーン」カバラウスカス。
ともに得意な距離が似ており、ストロングスタイルとストロングスタイルがぶつかり合うこの一戦は、KO決着必至であり、個人的には8/15に行われた試合の中で、試合内容としては一番楽しみな一戦です。
初回、まずは中間距離でジャブの差し合い。互いのジャブの威力を測りあっているようなこのやりとりは、嵐の前の静けさのように思います。
ともに一発あたった後の詰めには定評のあるボクサー、何かの拍子に一瞬で勝負がついてしまう可能性だってあるのです。
終盤、オルティスのダブルジャブがヒット、ここで様子見のラウンドが終了です。
2R、ともにガードを高く掲げていますが、カバラウスカスのほうがファイティングポーズ時のガードはややルーズ、その分手が出ます。
序盤から中盤にかけて、両者のジャブがそれぞれヒットする展開でしたが、終盤、カバラウスカスが左フックを起点に一気にラッシュ!!一転してオルティスは大ピンチ、左フックを放つも空振りしてバランスを崩してスリップ!これは効いている??
しかし!その後すぐにオルティスは強い左ボディをカバラウスカスに叩き込み、今度はカバラウスカスが後退!
いよいよ爆発した両者のパンチ!やはり決着は早そうです。
3R、先のラウンドの喧騒はなかったかのように、オルティスは丁寧にジャブを突きます。右ガードは高く掲げたまま、かなり警戒しています。
ジャブ、右ストレートはオルティスのほうが良く見えますが、カバラウスカスはいつ火がつくかわからない怖さがあります。
と思った矢先、オルティスのジャブへのリターンで右ストレートをヒットしたカバラウスカス、そこから一気呵成に攻め込みます。ここをしのいだオルティスは、ワンツーフックのフックをガードの隙間から当ててカバラウスカスはダウン!!
立ち上がってゴング!!
毎ラウンドのように見ごたえのある試合が続きます。
4R、しかし、カバラウスカスの動きは落ちていません。体を振ってプレス、オルティスのパワージャブに阻まれながらも、自身の距離まで近づく方法を試しています。
このラウンドはオルティスのジャブ、そして右ストレートが冴えていますね。
5R、爆発の導火線を探すカバラウスカス、ボクシングで上回るオルティス。いずれにしろ、緊張感のあるラウンドが続きます。息の詰まるような中間距離の攻防は、本当に瞬きもできません。
6R、序盤にカバラウスカスが右カウンターをヒット!ここで火がついたカバラウスカスはまたもラッシュ!この瞬発力は、やはり凄まじい。
その後はオルティスも強い左右を叩き込み、その後も強いジャブで距離を支配しています。そしてそのジャブへのカウンターと、ジャブの打ち終わりを狙うカバラウスカス、まだまだ試合はわかりません。
7R、距離が近くなると互いの回転力のあるコンビネーションが交錯します。パワーパンチには、当たれば倒れるという危険性がある分、ちょっとしたやりとりでも非常に高い緊張感。
オルティスが少し余裕を持ってきたのか、あれだけ高く掲げていた右ガードをやや下ろしているのが気になりますが、終盤には右をヒット。少し下した分、出しやすくはなっています。
8R、オルティスが強めにプレス。そしてカバラウスカスはジャブを多用。カバラウスカスがジャブを多くして、オルティスが前に出ている分、カバラウスカスのジャブのヒット率が上がっているように見えます。これはオルティスがプレスをかけたからカバラウスカスがジャブを多くしているのか、カバラウスカスが強いパンチを放たず突き放すためにジャブを多くしているからオルティスがプレスを強められているのか。
中盤からは近い距離での攻防!互いのボディを叩きあい、オルティスが上に返したところでカバラウスカスが後退!距離が空いたところで、オルティスのボディジャブ!このボディショットで、カバラウスカスはダウン!
立ち上がったカバラウスカスに襲い掛かるオルティスは冷静です。ジャブを突き、近づいて腹を叩く。ボディへの右ストレートでまたも後退させたオルティスは、左フックを上に返して2度目のダウンを奪取!
立ち上がったカバラウスカスに今度は容赦なく襲いかかり、ワイルドなパンチを放ってアッパーを決めて3度目のダウン!レフェリーはまだ止めません!
残り10秒の拍子木がなりますが、お構いなしに攻めたオルティス、追いかけて猛攻!耐えられずにダウンしたカバラウスカスを見て、レフェリーはとうとう試合をストップしました!
バージル・オルティスJr.、8RTKO勝利!!!
テレンス・クロフォードがカバラウスカスを倒すのにかかったラウンドは9。オルティスは8。
本来は何の比較にもなりませんが、前戦のモーリス・フッカー戦に続いて、強豪をしっかりとノックアウトしたオルティスのポテンシャルは、計り知れません。
もちろん、クロフォードに勝てるなんて口が裂けても言えませんが、クロフォードに一発を叩き込める、もしかしたら、と思わせられるボクサーの最右翼ではないか、と思います。
クロフォード相手に、下馬評有利になるボクサーなんて今のところ存在しません。しかし、このオルティスだったら夢があります。
今回の一戦は激闘必至、そして素晴らしい試合になること請け合いの一戦でした。素晴らしいパワージャブを当て続け、ピンチに陥るも打ち返すことでそのピンチを脱し、そしていつもの大爆発。
このバージル・オルティスJr.というボクサーを堪能できたvsエギディウス・カバラウスカス戦、非常に大満足です。
素晴らしい戦いでした!