さて、2023も明けて数日。
いよいよ2023年の日本ボクシング界オープニング興行が迫ってきました。
それと同時に、ABEMAにボクシングチャンネルの開設が決定。
\💥2023.1.6(金)💥 /
— ABEMA格闘TIMES (@Abema_Fight) 2023年1月4日
『ボクシングチャンネル』開設決定🥊
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タイトルマッチ中心に"無料"で視聴できる
ボクシング専門チャンネルがオープン‼#ABEMA はインターネット発の
スター選手を世界に送り出すことを
目標にボクシングの盛り上げに
努めてまいります🙇 pic.twitter.com/vR2XEddwHQ
新年一発目の興行は、このABWMAボクシングチャンネルのこけら落とし興行で、ミニマム級の世界タイトルマッチ、それもダブル世界戦です。
一戦一戦安定感を増す谷口将隆(ワタナベ)、そして大器のプロスペクト、重岡銀次朗(同)。ミニマム級における日本の覇権を思わせてくれるワタナベジムの軽量級ファイターたちの登場は、2023年、日本人ボクサーたちの躍進を期待させてくれる戦いを見せてくれる事でしょう。
ということで今回のブログは、目前に迫った1/6(金)、3150FIGHTのプレビュー記事。
1/6(金) 大阪・エディオンアリーナ
WBO世界ミニマム級タイトルマッチ
谷口将隆(ワタナベ)16勝(11KO)3敗
vs
メルビン・ジェルサェム(フィリピン)19勝(11KO)2敗
「マタドール」谷口将隆の2度目の防衛戦。2022年のリング登場は1度のみ、ちょっと寂しい気もしました。
谷口は戦う度に安定感を増してきているボクサーで、離れすぎず行きすぎず、安心感を持ってみていられる技巧派。その上で、世界タイトル獲得以降はしっかりと倒し切るボクシングもできており、一戦一戦、評価を高めていると思います。
メルビン・ジェルサェムは、2017年にワンヘン・ミナヨーティン(タイ)に挑んで判定負け。1〜2ポイント差の接戦で、これは確かに、タイの地元判定を考えると勝っていてもおかしくない試合だったことが考えられます。試合は見ていませんが。
ただ、その再起戦でジョーイ・キャノイ(フィリピン)に判定負け。この両方の試合でローブローで減点されているあたりが、非常に警戒すべきところですね。
映像を見てみると、このジェルサェムは頭を振りながらプレッシャーをかけるパワーパンチャーで、やや単発気味。で、やっぱりボディは低い事が多いですかね。これはレフェリーに立ち位置に気をつけてもらう必要がありそうです。(オーソドックス×サウスポーの場合、ふたりの背中に回ってしまうと見えない場合があるので、レフェリーにはオープンのポジション、オーソドックスの右手側とサウスポーの左手側の立ち位置を完璧にキープしてもらいたい)
このプレッシャーファイターは、谷口の天敵ともなりえますが、明らかに谷口の方が速く、そして機動力もあり、亀田ファウンダーも竹原氏も「厳しい戦いになる」とは言うものの、ジェルサェムに谷口が捕まえられるという想像はしづらい。
谷口としては、(これはいらぬ心配でしょうが)倒す事は意識せず、しっかりとポイントアウトを狙っていけば恐れる事はないボクサーのような気がします。
おそらくセミでは重岡銀次朗がタイトルを獲得してくれると思いますので、それ以上の快勝を期待したい。
IBF世界ミニマム級タイトルマッチ
ダニエル・バラダレス(メキシコ)26勝(15KO)3敗1分
vs
重岡銀次朗(ワタナベ)8勝(6KO)無敗
重岡はデビュー以来、世界タイトルを嘱望されていたボクサーで、デビュー4戦目でWBOアジア・パシフィックタイトルを獲得、7戦目で日本タイトルを獲得。
谷口が3度目の世界挑戦に失敗したら、この重岡銀次朗に次のお鉢が回ってくる予定だった、というボクサーです。その攻防は非常にバランスがよく、全てのパラメーターが高水準で配置されているようなファイタータイプのボクサーで、今の所およそ穴は見当たりません。
ダニエル・バラダレスは、前戦でレネ・マーク・クアルト(フィリピン)に勝利して世界王者となったボクサーです。
グイグイと攻めるメキシカン、というよりもステップを踏みながらボクシングをするタイプで、当然アグレッシブネスはあるものの、完全なメキシカンスタイル、怖さのあるボクサーという感じではありません。
重岡も自信満々で、ファンとしても重岡の負けは考えられないかもしれません。
たった一つ、懸念事項があるとすれば、やはりバラダレスがメキシカンということで、このメキシカンは独特のリズムを持つ、と言われている事ですね。実際、メキシカンは映像だけでは測れない強さ、というかやりづらさがあると思います。
とはいえ、ファン、関係者ともに非常に評価の高い重岡銀次朗。おそらく、一つ目のタイトルは通過点にしか過ぎないでしょう。
ここは圧倒して勝ってもらうことでニュースター誕生を見守り、そののちには是非ともタイで王座統一戦を実現してもらいたい。
但馬ミツロ(KWORLD3)vsベダン・アガーワル(インド)
ミツロのプロ4戦目は、またもクルーザー級のボクサーが相手。この試合がセミセミか〜、という感想。対戦相手のことは調べる気にもなりませんが、ミツロには「ボクシング」を見せてほしい。
WBOアジアパシフィック・スーパーフェザー級タイトルマッチ
木村吉光(志成)14勝(9KO)2敗1分
vs
力石政法(緑)12勝(7KO)1敗
常に筋肉痛を訴える王者、木村吉光。だからこそ、手に入れた強いフィジカルを武器に、2021年には現在の日本王者、坂晃典(仲里)を3RTKO、2022年にはいくつものアップセットを演出してきた中川兼玄(角海老宝石)を12RTKOで倒し切り、それぞれの戦いで王座を戴冠。
今回は中川戦で得たWBOアジアパシフィック王座の初防衛戦となりますが、そこで迎えるのは前OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王者、力石政法。
2022年、力石は渡邉卓也(DANGAN AOKI)を降してOPBFタイトルを獲得、初防衛戦ではトムジュン・マングバット(フィリピン)を4RTKOに降しています。
このマングバットは当時ランキング下位(現在は圏外)にもかかわらず、動きを見る限り明らかに強敵でしたが、力石は抜群のカウンターで勝利。当時の興行はフィリピン旋風が巻き起こっている中で、しっかりと刺客を倒してみせたインパクトは大きい。
距離感、タイミングに優れた力石、バランスの良さ、パワー、フィジカルとハートの強さを証明してきている木村。
これは非常に面白い、50-50の戦いに見えます。
個人的には、この戦いの勝者が、次に世界戦が決まっても納得というほどの一戦です。
現在混迷を極めるスーパーフェザー級、この戦いに勝って世界へ歩みをすすめるのはどちらか、非常に興味深い一戦です。
第7試合
中川麦茶(一力)25勝(15KO)9敗2分
vs
山下賢哉(JBスポーツ)14勝(11KO)6敗
2019年に引退、2022年に現役復帰した中川は、前戦で和氣慎吾(FLARE山上)を破る殊勲の勝利を挙げ、数年ぶりに日本ランキングに復帰。
山下も同じく2019年以降はブランクをつくり、2022年に復帰、前戦は福永宇宙(黒潮)との大激闘で惜しくも敗れています。
比較的まっすぐなボクシングをする福永とは大いに噛み合った山下ですが、今回の中川は非常に曲者です。山下が打撃戦を仕掛け、中川がそれをかわしつつカウンター、という流れになりそうですが、山下としては巻き込めるか、中川は如何に巻き込まれないかという戦いになりそうです。
中川はどのような秘策をもってこの試合に臨むのか。山下は真っ向勝負だと思いますが、その強いプレスがどこまで機能するのか。
これは非常に興味深い一戦です。
第6試合
大沢宏晋(オール)vs樋口和輝(ARITOMI)
前戦でジョー・サンティシマ(フィリピン)に敗れ、引退試合を戦う大沢。樋口はその大沢に花を持たせよう、などという気はサラサラないでしょう。大沢に勝てば、ランキングが手に入るというモチベーションが高くなる試合です。
大沢は勝って有終の美を飾れるか。
第5試合
藪吹リョー(折尾)vs福重浩輝(KWORLD3)
なぜここで突然4回戦の試合が組まれているのかは謎ですが、2戦2敗の藪吹と3戦3勝の福重の試合が組まれている事も謎です。
福重というボクサーを、無理やりにでも6回戦に上げようというマッチメイクにしか見えません。
第4試合
奈良井翼(RK蒲田)8勝(7KO)2敗
vs
一道宏(T&T)7勝(6KO)無敗1分
素晴らしいKO率を持つ日本ランカー同士の一戦。前戦、奈良井は日本王者・坂晃典(仲里)を相手に序盤からダウンを奪い、あわやKO勝ちか、というところで逆転のKO負け。ロープの張り具合等、運営の不手際を含めて運がなかった試合でもありました。
対して一道は、定年回避の2021年7月、谷口彪賀(八王子中屋)戦での大逆転KO勝ちが印象的なボクサーですが、その前もその後も、ダウンを奪われてから真骨頂を発揮するような恐ろしいボクサー。まるで漫画のような逆転KOを幾度もつくりだし、戦績は7勝して6KO無敗(1分)という、37歳にして非常にロマンのある叩き上げ。
KO決着必至、奈良井は日本王座への再挑戦に向かって負けるわけにはいかず、一道は勝てば王座挑戦へと大きく近づきます。
これはどちらにも負けてほしくない、ドラマの詰まった一戦。
第3試合
花田歩夢(神拳阪神)8勝(6KO)1敗1分
vs
アサエル・ビリャル(パナマ)19勝(15KO)1敗3分
2021年7月、大橋ホープの中垣龍汰朗と引き分け、その後メキシコで3戦(2勝2KO1敗)という花田。中垣はその後伸び悩んでいるように見えますが、花田は順調に見えます。(メキシコでの試合は見ていませんが。。。)
2KOはともに初回KO勝利で、一つの敗北はスプリットの判定、敵地だということを考えると、非常に揉まれてきたのでしょう。
ビラールは前戦でも3150FIGHTに登場、元世界王者の宮崎亮(KWORLD3)に初回TKO勝利。この試合のみで真価を図るには足りませんが、そのKO率も相まって怖さのあるボクサーだということは間違いありません。
花田はここで勝てば一気に評価が高まる試合でもありますし、注目の3150FIGHTということもあって訴えかけるものも大きいでしょう。
このように、良い勝ち方をした外国人ボクサーをまた呼ぶ、というのは素晴らしい事。とはいえ、花田の快勝に期待したいところです。
この試合の前に4回戦が2試合あって、この花田vsビリャル戦は第3試合ということですが、これは思いっきり試合順がおかしい。
↓試合順はこちら
放送・配信
この興行は、ABEMA.TVで生配信。W世界タイトルマッチが無料、というのはありがたい限り。更に、その他にも注目試合が盛り沢山で、途中に興味が削がれる試合が挟まれるものの、興行全体を見ると非常に豪華なのは事実。
但し、1/6という金曜日の13:00開始というのは、致し方ないにしてももう少しずらせなかったのでしょうか。
ちなみに、ABEMA.TVの放送枠は13:00〜23:00となっていますが、全てが判定決着でもさすがにここまではかからないでしょう。
私はおおよそ20:00くらいから視聴が開始できる見込みなので、情報遮断の上、追っかけ再生で見ると思います。仕事次第ですが、もしかすると翌日にアーカイブを視聴するようになるかもしれません。
というふうに、もし間に合わなくても(情報遮断だけしておけば)ストレスなく視聴できるのは、ABEMAプレミアムに加入しているからこそ。ABEMAプレミアムに加入しておけば、追っかけ再生、見逃し配信も配信終了後すぐに視聴できるため、見なくて良い煽りVや待ち時間を飛ばせますし、ストレスなく視聴することが可能です。
↓ABEMAプレミアムはこちらから
ではでは、2023年もボクシングを楽しみましょう!!!
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