信太のボクシングカフェ

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戦国時代の世界バンタム級。今後の王座決定戦のリストは?

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2023年1月、井上尚弥が世界バンタム級の王座を返上。

4つの世界タイトルは散り散りになり、それぞれの団体が承認する王座決定戦で王座を決める流れになりました。

この事は既定路線であったが故に、もっと早くに決まっていてもおかしくはありませんでしたが、5/4現在、バンタム級の世界タイトル保持者はたった1名、井上尚弥の弟である井上拓真(大橋)のみ。

そしてバンタム級の2人目の王者はおそらく今月決定しますが、残りの2つのタイトルはどうなっているのか。

今回のブログでは、バンタム級タイトルの行方について。

WBA王者は初防衛戦に臨む

WBA王座は約1ヶ月前、井上拓真(大橋)vsリボリオ・ソリス(ベネズエラ)が統一戦を戦い、井上拓真が3-0のユナニマス判定で勝利、WBC世界バンタム級暫定王座を失って以来約3年5ヶ月ぶりに王座返り咲きを果たしています。

引用:https://boxingnews.jp/news/98206/より

基本的には王座決定戦でタイトルを獲得したボクサーは、初防衛戦でWBAが指名する指名挑戦者を相手にすることが既定路線。つまりは次戦、初防衛戦ではトップコンテンダーの最強挑戦者を迎える、ということですね。

4/30に発表されたWBA世界バンタム級ランキングをチェックすると、1位はNot Rated(空位)、2位にはメルビン・ロペス(ニカラグア)、3位に石田匠(井岡)、4位にビクトル・サンティリャン(ドミニカ共和国)、5位にカリド・ヤファイ(イギリス)、6位にアントニオ・バルガス(アメリカ)。

まだもう少し変動があるかもしれませんが、この中でメルビン・ロペスはIBFの王座決定戦に臨む事が決まっていますから、実質のトップコンテンダーは現在のところ石田匠。

ここから挑戦者決定戦なんて話になるのなら、井上拓真の指名戦は随分先になりそうで、もしかすると秋頃に選択防衛戦での初防衛戦を挟むのかもしれませんね。

いずれにせよ、このランキングのメンツを見てみると、井上拓真はすぐに統一戦に進むというよりは、やはりある程度の防衛を重ね、統一戦に臨める実力、というか他団体王者にも勝利できるというレジュメを作ってから、4団体統一戦に挑んでもらいたいものですね。

WBO王座は5/13(日本時間5/14)に決定戦

WBO王座はジェイソン・マロニー(オーストラリア)vsビンセント・アストロラビオ(フィリピン)という決定戦がすでに決まっており、これはジャニベック・アリムハヌリvsスティーブン・バトラーをメインに据えたトップランク興行でのセミファイナルで激突する予定。

メインに出場するバトラーには申し訳ないですが、アリムハヌリvsバトラーは勝負論のある戦いとはいえず、このセミファイナルこそがファンにとってのメインと言えます。

しかしこの興行、カリフォルニア開催のEPN放送ですが、メインがカザフスタンvsカナダ、セミがオーストラリアvsフィリピン。果たしてチケットは売れるのか。ESPNを熱心に視聴するアメリカ人はどれくらいいるのか。

↓マロニーvsアストロラビオのプレビュー

boxingcafe.hatenablog.com

好漢、マロニーには日本のファンも非常に多い。ここでマロニーがしっかりと王座を獲得してくれれば、井上尚弥の評価にも繋がりますね。

モンスターが君臨する時代、気概を持って挑んだマロニー、3度目の正直となる今戦での戴冠を期待しています。

IBF王座は7月!ロドリゲスvsロペス

さて、IBFの王座決定戦は、エマニュエル・ロドリゲス(プエルトリコ)vsメルビン・ロペス(ニカラグア)。4月中旬、入札が実施されたこの興行は、結果TGBプロモーションしか入札を行わなかったようで、最低落札価格の2.5万ドル(約335万円)で落札。この入札価格というのはおおよそ両者のファイトマネーであり、このロドリゲスvsロペスのIBF世界バンタム級王座決定戦は、ふたりあわせてのファイトマネーが約335万円ということで、めちゃくちゃ安い。こういうのって3150FIGHTあたりも入札に参加できないものなんですかね?興行のセミとかに組み込めば、宣伝のしようもいくらでもあるはずですが。

まあ、置いといて、この試合もメインには持ってこれないかもしれませんが、複数タイトルマッチの興行を彩るのに非常にコスパの良い試合。

さて、日本のボクシングファンの間ではロドリゲスは非常に有名ですが、果たしてメルビン・ロペスとは誰なのか。

ロペスは各団体で上位にランクされているボクサーで、25歳とまだ若いサウスポー。29勝(19KO)1敗という戦績を誇り、唯一の敗戦は2019年、ホセ・ベラスケスに喫しているものです。

鋭いステップインジャブを持っているサウスポー、足もなかなか速く、ハンドスピードもあるボクサー。アウトサイドからの左オーバーハンドを得意にしているのか、自信を持っているのか非常にパワフルなボクサーでもありますね。

このオーバーハンドの打ち終わりなんかはロドリゲスにとって絶好のカウンタータイミングではありますし、ジャブで入ってくるパターンが多いので読みやすいとは思いますが、ロドリゲスがこのロペスのプレッシャーに対してどのように対応するのか、は向き合ってみないとわからない部分もあります。

ロドリゲスは、井上尚弥戦で果敢にカウンターを取りに行って玉砕、それ以降はかなりセンシティブなボクシング。ガバリョ戦では大きく足を使ってアウトボックス、評価の高いゲイリー・アントニオ・ラッセル戦では完璧にラッセルを上回る等、巧さは一級品ながらもやはりどこかハートの弱さを感じさせます。ロペスもサウスポーだから、ラッセル戦のようにバッティングにより試合が終わってしまわないとも限らないですね。

技術戦では大きくロドリゲスに分があり、当然ロドリゲス優位の一戦となりそうですが、ロペスがなりふり構わず突進した時にどうなるか、というのが見どころでしょうか。

こちらの興行はPBC興行として行われ、おそらくメインは別の試合がピックアップされると思われますが、日程は7/15(日本時間7/16)とのことですね。こうなると日本で放送される可能性としてはU-NEXTかWOWOWか、という事になると思いますが、メインがどれほど注目の試合か、という次第で日本放送の有無が決まりそう。

WBC王座は音沙汰なし

井上尚弥が4団体王座を返上したあと、一番最初に動きがあったのはWBCだったと記憶しています。

WBCは1月のうちにノニト・ドネア(フィリピン)vsマロニーをオーダー、しかしこれをマロニーは蹴り、WBO王座決定戦への出場を決めています。マロニーはドネアよりもアストロラビオを与しやすし、と思ったようですね。この結果は蓋を開けてみなければわかりません。

そしてドネアの相手はアレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)に決定、このニュースが流れたのはもう2ヶ月以上前の事です。

その後、試合日決定のニュースはありませんが、おそらくPBC系列の放送ではないかと勘ぐっています。もうロドリゲスvsロペスと一緒にやってくれて一向に構いませんね。

このタイミングからだと、もう2023年の前半のうちに収まらない可能性が高く、だったら7月くらいには4人の王者が出揃うのを見たいところ。王者が決まらなければ、後に控える日本のバンタムたちが世界に出るタイミングもありません。

早く日程、場所の発表を行ってもらいたいものですね。

このサンティアゴは、2018年に当時のIBF世界スーパーフライ級王者、ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)に挑んでドロー(結構なトンデモ採点)、2021年にはゲイリー・アントニオ・ラッセルには敗れていますが、その後3連勝中。前戦ではアントニオ・ニエベス、前々戦ではダビ・カルモナといった井上尚弥とも戦ったボクサーを降しています。

正直、ドネアがここ数戦のコンディションを維持し、攻めてくるサンティアゴにカウンターをあわせられれば、ドネアの敵となるほどのボクサーには思えないわけです。

しかし、(ここのところは常にそうですが)やっぱりドネアのコンディションにこそ、不安を覚えるのも事実。

40歳という年齢に加え、前戦の痛烈なノックアウト負け。「井上尚弥へのリベンジ」という目標を持っていた時のドネアは、ウバーリ、ガバリョを素晴らしいノックアウトで降していますが、その時はそういうモチベーションがあった事も大きな要因となっているのではないでしょうか。

そして、痛烈なノックアウト負けというのはボクサーのパフォーマンスに大きな影響を及ぼすこともしばしば。ウォータースに初のKO負けを喫した後のドネアはまだ大丈夫でしたが、あの頃はまだ若く、今回はもう不惑の年。

ドネアに痛烈なノックアウト負けを喫したノルディーヌ・ウバーリ(フランス)は、先日約2年ぶりに復帰、9勝9敗のボクサーにスプリットの判定負け、という結果に終わっているというのも不安材料。

そんな不安をよそに、また元気な姿をみせてくれる事を期待させてくれるノニト・ドネア。ともあれ、そんなにドネアにも時間はないでしょうから、さっさと発表を行ってもらいたいですね。

見知ったボクサーだらけ

ということで、ドネア、ロドリゲス、マロニー、そして井上拓真。さすがバンタム級は見知ったボクサーだらけ。

そしてこの決定戦が終わったあと、ようやく新しいボクサーが台頭してくる、というイメージですね。

絶対王者がいなくなったバンタム級は、まさに戦国時代。

かつてロドリゲスvsマロニーが大接戦だったように、これらのボクサーの実力は拮抗しているように見えます。そして王座統一戦が実現したとき、そのタイミングでの優劣は決定するのでしょう。

そしてその火中に飛び込む新たなボクサーは、誰か。

日本にも素晴らしいバンタムがひしめき合い、今年以降はチャンスが増えてきっとモチベーションも上がっているはず。日本のトップにたどり着けば、世界の扉はすぐそこです。

来年、再来年、このバンタム級の勢力図がどうなっているのかは非常に楽しみですね。今後のバンタムにも大いに期待しましょう。

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