信太のボクシングカフェ

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ボクシングが大好きです。大好きなボクシングをたくさんの人に見てもらいたくて、その楽しさを伝えていきたいと思います。

【観戦記】LIVE BOXING!見どころ盛りだくさん、寺地拳四朗、ユーリ阿久井、辰吉寿以輝と那須川天心!!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

いよいよやってきました、AmazonPrimeビデオpresents LIVE BOXING。

大阪での初開催となるアマプラ興行、メインイベントはもちろんライトフライ級の絶対王者、寺司拳四朗です。

セミファイナルに那須川天心、そしてアルテム・ダラキアンvsユーリ阿久井政悟、与那覇勇気vs辰吉寿以輝という注目ファイトが脇を固めます。

ということで今回のブログは、LIVE BOXING第六弾興行の観戦記です。

 

 

 

1/23(火)LIVE BOXING

与那覇勇気(真正)13勝(8KO)5敗1分

vs

辰吉寿以輝(大阪帝拳)14勝(10KO)無敗1分

初回、ジャブ差し合いからスタート。辰吉のジャブが非常に良い。与那覇とのハンドスピードの差は結構ありそうです。その差を活かしての左フックをヒットした辰吉は、今日はコンビネーションも素晴らしい。与那覇は上体の動きは良いですが、それが攻撃には結びついていないイメージですね。
2R、与那覇も得意のアッパー、ヨナッパーを繰り出していくもこれはあたらず。ちょっと距離が遠いイメージですね。今日の辰吉は本当に細かいパンチが素晴らしく、パンチのつなぎが驚くほどスムーズです。ワンツーを空振りをした後の左ジャブを出す、というのが素晴らしく、左フックも変わらず良い。これはもしかしたら、このままいけば辰吉は与那覇を倒してしまわないか。

 


3Rも引き続き.辰吉の ジャブがすごく良い。この細かなジャブで与那覇は距離を詰められず、アッパーは大きく空を切っています。さらに与那覇はよく右ガードが下がるタイミングがあるので、辰吉の左フックは次々とヒットしています。

相変わらず与那覇の上体の動きは素晴らしく、辰吉のパンチも空を切ることは多いですが、辰吉はコンビネーションの中の軽打を空振り前提で放っているようにも見えます。

4R. 辰吉は与那覇の左ボディに対して左フックのカウンター。後半も同じ左フックカウンターからラッシュする場面を見せ、ここでは与那覇もアッパーを返して意地を見せています。

5R、ここまで素晴らしい戦いを見せていた辰吉ですが、このラウンドは若干失速。ちょっとハイペースすぎたのか、このラウンドはさほど手が出ず、逆に与那覇が攻勢に出ているイメージ。

そんな中でも、距離はキープしており、危険な与那覇のアッパーをもらわない位置にいますね。

6R. このラウンドは早々に与那覇のジャブが当たります。続く与那覇のワンツーも良いですね。これはもしやスタミナの問題なのか、それとも集中力の問題なのか。もしくは、少し休んでいるのか。いずれにしろこの5R、6Rは与那覇のラウンドだと思われます。

 

 

 

7Rに入ると辰吉の軽打、コンビネーションが復活。強弱を交えた攻撃が良いですね。与那覇は結構強引に振ってきており、見た目は派手だがクリーンヒットは辰吉ではないでしょうか。ちょっと流れを引き戻したイメージ。

ラストラウンドは当然のように打撃戦。両者ともに意地を見せて退かない打ち合いを見せています。とにかく与那覇はタフですね。那須川戦でも平然と立っていましたが、このボクサーのタフさには呆れます。

判定は、ジャッジ一人が76-76のドローといった時、会場はざわつきました。残りの2者は77-75で辰吉、これでドローとか辰吉の負け、と言われたら暴動が起きそうな感じもしましたが、もしかすると辰吉が下がりながら戦っていたことに問題があったのかもしれませんね。

ともあれ左拳を早々に痛めてしまった、との事ですが、そんな中でもしっかりと勝ち切った辰吉。今年は何らかのタイトルを、との事なので、これからも応援していきます!

 

 

 

WBA世界フライ級タイトルマッチ

アルテム・ダラキアン(ウクライナ)22勝(15KO)無敗

vs

ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)18勝(11KO)2敗1分

初回、ユーリが当然のようにプレス、ダラキアンは軽やかです。ダラキアンはまだ楽にしてており、様子見感がバリバリ出ています。ここでユーリとしてはガードの上からでも良いので早めに当てたいところ。

ユーリは右をかなりしっかりと打つタイプのボクサーですが、ダラキアンも単発ぎみなので、交錯する瞬間はチャンスかもしれません。

2R、ユーリのプレスが強まります。ダラキアンのジャブは長いですが、それが届かないところから強く踏み込むユーリ阿久井。ダラキアンが攻めてくるところに対してのリターン反応も良いユーリですが、そのリターンに対するダラキアンの反応もよい。後半、ユーリの右がダラキアンの顔面にヒット!!

3R、ユーリのこのどっしり感がたまらない。速い相手に対しても自分のリズムをキープする、というのがユーリ阿久井の真骨頂でもあります。緊張感のある中でしつこく追いかけるユーリ、このカットオフザリングの技術は素晴らしいものがあります。

カウンター狙いのダラキアンですが、かなりユーリに動かされている感が出てきており、これはかなり疲れさせることができるのではないでしょうか。

 

 

 

4R、ユーリが踏み込む際のダラキアンのカウンターはめちゃくちゃ怖い。特に右アッパーは万が一思わぬ軌道でもらってしまえば、一発で試合が決まってしまう可能性をはらんでいます。ユーリ阿久井はボディジャブが良いので、これをもっと使っていきたい。

5R、ダラキアン速く動くからユーリがプレスを強めるのか、それともユーリのプレスが強いから、ダラキアンが速く大きく動かざるを得ないのか。

ユーリはダラキアンをコーナーに詰めますが、この場所で的確にパンチを当てるのはダラキアン。やっぱり近い距離でのボディワーク、クランチが非常にうまい。ちょっとここはキャリアの差がでできたか、若干ユーリの攻撃は読まれてきたかもしれません。特に右から入る時。

6R、ユーリは改めて腰を据えてのプレス、ダラキアンの攻撃はブロックで防ぎます。これは下手に躱したりするよりも正解だと思います。前でボクシングできてるようなイメージです。

クリンチができない微妙な距離をキープするユーリ阿久井、素晴らしい距離感でのプレス、これは素晴らしい。

 

 

 

7R、このラウンドでは明らかにダラキアンが下がらされているということが明確です。ユーリ阿久井としてはここで焦らず、じっくりとしたプレスをかけていってもらいたい。ダラキアンは明らかに焦っています。

8R、ダラキアンのワンツーをしっかりブロックしたユーリ、ダラキアンのアッパーのタイミングではカウンターをヒット。ここからユーリのラッシュのタイミング、というところでダラキアンはうまくクリンチ、これは流石に上手い。しかし着実に追い詰めています。

後半にもユーリは右をヒット、後続打はまたクリンチに防がれますが、着実にダメージを与えていっています。

9R、ダラキアンがここでまさかのギアアップ、ユーリも若干釣られて動きが速くなっているように見えますが、ここはキープリズムしてほしいところです。

10R、ダラキアンがリズムをとりもどしてきています。ここまでのユーリのプレスを受けて、後半落ちるんじゃないかと思っていましたが、全然見込み違いです。

相変わらず少しでも危な区なるとクリンチにくるダラキアン、このタイミングでユーリは細かなボディ乱打、これは良い。ただ、ダラキアンのジャブでバランスを崩す場面があり、見栄えが良くありません。

 

 

 

11R、グイグイといくユーリ。このラウンドはユーリのパンチによってダラキアンにダメージを与えている印象で、特にダラキアンのアッパーに合わせる左フックが素晴らしい。

しかしやはりダラキアンのクリンチワークはとてつもないレベルであり、これにより追撃はできません。これは誰も追撃できないクリンチワークかも分かりません。ただ、この辺りは逃げているだけ、と捉えられてもおかしくはありません。

ラストラウンド、ここにきてもダラキアンは衰えず。ユーリのプレスも当然衰えず。ダラキアンのパンチはまだまだ危険で、クリンチもやはり上手い。ただ逃げるだけのダラキアン、ポイント優位と思っているのでしょうか。

そんなダラキアンの姿を見て、若干不安に陥った人もいたかもしれません。

結局のところ判定は、116-112、117-111、119-109のユナニマス判定で新チャンピオンとなるユーリ阿久井を支持。

そうだよねー。前戦もヒメネスに攻め立てられ、ヒット数では大きく上回りながらもポイントを取りきれなかったダラキアン。ユーリは攻勢だけでなく当てていたし、当てていただけでなく効かせてもいました。

いつしか速攻型のパンチャーからクレバーなボクサーパンチャーとなった岡山の雄、今後の防衛に期待です!!!

 

 

 

那須川天心(帝拳)2勝無敗

vs

ルイス・ロブレス(メキシコ)15勝(5KO)2敗

初回、やはり那須川のジャブが早い。そして今回の那須川は、非常に重心が下がっており、さらに後ろ荷重気味。バックステップの際もすぐに踏み込めるような準備をしており、かなり攻撃的に見えますね。集中力もまた素晴らしい。

子供達の声援が響き続けるのは、プロボクシング界にとって那須川天心ぐらいではないでしょうか。

2R、初回よりもやや距離が近くなった、地おうか那須川がより距離を近くした、というようなイメージです。特に左ボディストレートがよく、この左ボディをまっすぐ遠くまで伸ばしたり、ちょっとフック気味に振ったりとこのボクサーはやはり距離感がめちゃくちゃ良い。

バックステップしてからのリターンも素晴らしくはやく、はっきりいってこのレベルのボクサーを相手に非の打ちどころがありません。

 

 

 

3R、プレスを強める那須川。左をボディ、顔面へと打ち分け、これのダブルの返しがめちゃくちゃ速い。ロブレスも釣られてはやく動こうとしていますが、普段このスピードで動いていないので全くついていけていません。

後半、那須川の左ボディが炉ブレスに炸裂、一瞬動きが止まるロブレス。これはもう時間の問題です。

4R、このラウンド開始を前にロブレス陣営がノーマス。右足を痛めた、とのことなんですが、明らかにボディ効いてましたからね。那須川としてはスカッと倒して勝てるチャンスを逃した感じで残念ですが、本人が言うように明らかに強くなっています。というかすでに、穴が見えないボクサーになっています。

 

 

 

1/23(火)LIVE BOXING 6

WBA・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ

寺地拳四朗(BMB)22勝(14KO)1敗

vs

カルロス・カニサレス(ベネズエラ)26勝(19KO)1敗1分

初回、まずは拳四朗がプレス。ジャブを突いていきます。このジャブの差し合いは互いに距離感がよく、効果的なジャブは当てられず。

その後拳四朗が右ボディを打つとカニサレスもお返し、後半に入るとカニサレスの非常にパワフルな右が目立っています。かなり危険なタイミングで振ってきており、やはりこのボクサーは怖い。

2R、カニサレスの危険性は十分に認識したはずですが、それでもプレスをやめない拳四朗。もう少し、カニサレスのパワーが弱回るまでは待っても良いと思うのですが、かなりの強気。

アクションの多いこの戦いは、両者ともにパンチが当たる距離での戦いに終始しており、ここで拳四朗の素晴らしいタイミングの右カウンターでカニサレスがダウン!!

立ち上がったカニサレスに拳四朗はチャージ、なんとか逃げようとするカニサレス。

明らかにクリンチにきているカニサレス、冷静に詰め寄る拳四朗。しかしカニサレスも流石のキャリア、頭からぶつけにいくようなクリンチワークでこれを乗り切り、ゴング。

 

 

 

3R、拳四朗は相変わらず強気に攻めますが、カニサレスも少々回復はしたのか、そのパンチは生きています。特に右のオーバーハンドは驚異で、このラウンドは拳四朗のジャブの打ち終わりに右を合わせており、かなり危険。中盤にも拳四朗はジャブをもらう場面が目立ち、ちょっと雑になっているような異エージも。

拳四朗がここでロープにつまり、カニサレスの右を叩き込まれたところでダウン!!!

やはり危険な戦い方ではありました。これはかなりやばい。。。

4R、かなりバチバチに打ち合う両者。カニサレス、今まで見たどのカニサレスよりも明らかに強い。王座決定戦や、敵地での防衛戦、それよりもやはりこの最強王者に挑むとなるとモチベーションも違うのでしょうか。

言い方悪いですけど、なぜベルムデスなんぞに負けてしまったのか。。。

とにかく今日のカニサレスは気合の十分ですし、非常にパワフル。前に出てくる拳四朗とは非常に噛み合い、素晴らしいボクシングを見せてくれています。

 

 

 

5R、この歓声の中、カニサレスの叩きつけるような右はゴツンと2F席までよく聞こえてきます。一発の破壊力はカニサレスが上であろう、という中で、果たして拳四朗がこの距離で戦う意味とは何なのか。

とにかく倒さなければならない、と考えているとすると非常に危険な感じがします。

ラウンドの中でピンチとチャンスを行ったり来たり、ここ最近の拳四朗の戦い本当にこういう戦いばかり。

6R、基本的には拳四朗がプレス。カニサレスは下がりながら対応、下がりながらジャブを打ったりクリンチに逃げたりと大きく大勢を崩すことは少なく、比較的バランスが良い。拳四朗がプレスをかけている時間の方が全然長いですが、終盤になるとカニサレスが攻め始め、比較的押されたり状態が泳いでしまう拳四朗の見栄えとしては良くありません。

7R、細かなジャブをいくつも打ち込んで、アッパーカットに繋げる拳四朗。このラウンドのカニサレスはそこからしっかりと応戦、強いパンチで拳四朗をロープに押し込んでいきます。

ピンチに陥った拳四朗ですが、ここから押し返して今度はチャンス。ところがまた終盤にはカニサレスが息を吹き返す。j心臓に悪いシーソーゲームは、たった3分の中でもとてつもないジェットコースターのような景色を見せてくれます。

8R、やっぱりラウンド開始早々に元気に出ていくのが拳四朗、しっかりとプレスをかけていきます。カニサレスは下がりながら受けており、これはもしかするとダメージを逃しているかもしれません。拳四朗もこのラウンドはちょっとステップを使っているか、ステップからジャブを打って攻め込みます。

 

 

 

そして問題の終盤、ここでカニサレスは当然のように出てきます。ここの被弾を最小限に抑えたい拳四朗は、ステップワークでエスケープ。それでも最終盤にはロープに詰められる場面も見えますが、被弾としては最小限に抑えたのではないでしょうか。見栄えは良くない。

ここで途中採点、75-75×1、76-74×2、2-0で拳四朗。

9R、ここはカニサレスはポイントを取りにこなければなりません。しかしやはり前半、先手をとるのは拳四朗。拳四朗としては中盤5-8Rの戦い方を続ければ良い。

果たしてやはり前半から中盤までは拳四朗が攻め、後半にカニサレスが出てくるという展開。後半は激しい打ち合い、展開としては同じですが果たして拳四朗がこれでポイントを取れているのかは結局のところわかりません。

10R、3分という時間の中に、互いの良いところも悪いところもぎゅっと凝縮されています。お互いに被弾は非常に多いですし、互いにKOパンチを持っていながらも決めきれません。それでも互いにチャンスを作りつつ、という状態なので、完全にお互いに相手を称えるべきという状況です。

もうこの1月の試合から、ファイト・オブ・ザ・イヤー候補です。

 

 

 

このラウンド後半、カニサレスの強いチャージで拳四朗がかなり危ない場面!そこから押し返す拳四朗、カニサレスもまた拳四朗をロープに詰めて連打。拳四朗はそこからも打ち返すことでこのピンチを脱します。

11R、もうこのチャンピオンシップラウンドが互いにとっての勝負。ここで拳四朗は、いつものリズムに戻り、比較的オープンガード気味のところからジャブ、ジャブ、時にワンツー。

リングを大きめに使い、相手が出てくるところへのジャブで右からの攻撃を抑制し、降ってくる左フックはパリング。被弾をしないように、という比較的消極的にも見える戦法ですが、ポイント計算的にはあと2ラウンズを凌げば防衛には足りる、ということなのでしょう。

本来であればこのボクシングを序盤からしていれば、もっと楽に戦えたのかもしれません。とにかくこうなった拳四朗に触れることは困難です。

ラストラウンドも同様に、しっかりとステップワークを使う拳四朗。心なしか11Rよりもさらに被弾少なく、またジャブをあて、うまく戦っているように見えます。

一気に「ノックアウトされる心配」が減った拳四朗、あとは陣営のポイント計算が間違っていないことだけを祈るのみ。

 

 

 

判定は、113-113、114-112×2、2-0のマジョリティ判定で寺地拳四朗!!!!

これはかなり際どい判定でしたね!!

今回もまた、素晴らしい戦いを見せてくれた寺司拳四朗。

ラスト2ラウンズ、意地を捨ててサバイブする道のりを選んだ本人と、陣営は非常に勇気がある選択だったと思います。力でねじ伏せられそうな感じ、でもカニサレスも諦めそうにない、非常に難しい判断だったと思います。

結局勝負を分けたのは、拳四朗のこれまでのキャリアであり、引き出しの多さ、そして、拳四朗というボクサーのことをよくわかっている陣営と、あの唯一の敗戦で学んだことだったのではないでしょうか。

敗北から這い上がるのは大変だし、年齢を考えると拳四朗のキャリアもさほどもう長くは残されていません。とにかくタイトルを守ること、これが今の彼にとっては最重要。

素晴らしいパフォーマンスでしたが、かなり際どかったのもまた事実。さて次は統一戦か、それともフライ級挑戦か。個人的には、今回調子が良かったというのが本当のことであれば今年中にあと2戦、そこで2つのタイトルを獲得しての4団体制覇が見てみたいかな、と思います。

 

 

 

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